買ったら天井、売ったら底……いわゆる「高値づかみの安値たたき」は、まさに“相場あるある”です。
これを避けるにはどうすればいいか?
きわめて難しい課題ですが、超実践的な解説を動画にしました。
買ったら天井、売ったら底……いわゆる「高値づかみの安値たたき」は、まさに“相場あるある”です。
これを避けるにはどうすればいいか?
きわめて難しい課題ですが、超実践的な解説を動画にしました。
損切りが難しい……そんな説明にフォーカスすると、さらに難しいものになってしまいます。
(必要な)損切りを、適切なタイミングで実行する──これが、私たち実践者が目指す行動スタイルです。そのためのヒントを、短い動画で紹介しました。
ウイークエンド株式投資、今週は、買い目線で3銘柄を紹介しました。
日経平均は、5月13日の直近安値27,448円(終値)から、休みを挟みながら28,941円まで戻りました(6月4日終値)。
指数が上をうかがうには、高値保合銘柄のブレイクアウトが必須条件でしょう。
そういった銘柄は、値位置が高いだけに手を出しにくいのが難点ですが、買い方や見込み違いの対処が適正ならば取れる相場だと思うのです。
下がった株価が再び上昇するには、ある重要な条件が必要です。
それが「整理の期間」です。
チャート分析きほんの「き」、整理期間の見極め方について、実際のチャートや図を豊富に示しながら解説しました。
月末に崩れるアノマリーは健在か
ウイークエンド株式投資5月28日では、中源線が買いシグナルの銘柄2つ、売りシグナルの銘柄2つ、合計4銘柄を紹介しました。
29,518円から27,448円まで、たった3日で2,000円超の急落をみせた日経平均(終値ベース)。今週は切り返しからスタートし、いったんは下げ止まったかに見えますが、久しぶりに大きな調整だったため、一本調子には戻ってくれそうもありません。
戻る足は日替わりで乱高下、銘柄ごとにバラバラの印象です。
なかなか焦点が絞りにくい状況ですが、しっかりと押し目を形成して切り返した銘柄を狙う戦略が奏功しそうです。
本日公開の動画は、「相場のサイクルは意外と長い ~低位成長株の見つけ方~」。
多くの人が気づかない、株価の長期サイクル、基本の変動を、事例満載で解説しました。 →視聴はこちら(林投資研究所YouTubeチャンネル)
ドスンと下げたら買い――上昇トレンドにあるうちは確かにそうですが、「ドスン」を明確に数値化する必要があるだけでなく、下げ止まり→上げへの転換を定義する基準も欠かせません。
今週の急落で、トレンドが下向きになった銘柄はゴロゴロありますが、踏みとどまって上昇トレンドを崩さなかった銘柄に注目しました。
5月10日放送のフォローアップを、「週報」に掲載しました。
番組タイトル: 天井三日、底百日 ~乗り遅れない、逃げ遅れない出口戦略~
金融相場はスタートしたばかり──。
でも、目先の動きを読みにくい状況が継続中。
4月後半に動きが鈍くなった個別株は、5月になって活発化……と思ったら、再び売りが増えました。
毎月第1週「超」相場解説では、マーケットと距離をおいて考えることがテーマです。
映像は、「YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」」でご覧ください。
天井三日、底百日 ~乗り遅れない、逃げ遅れない出口戦略~
番組のなかで私の相場観、というか、直近の値動きに対する「感触」を述べました。
「4月後半とは打って変わって、5月6日、7日、10日と個別株が元気になった。買いたい」
中源線による売買では、「中源線シグナル配信」の情報が基本です。でも、株数を抑えたり、転換時にドテンしなかったりと、裁量も加えます。
一方、低位株投資の「FAI投資法」は、実際の売買タイミングは裁量で決める必要があります。3月後半から利食い手仕舞いしはじめ、4月後半にほぼマル(ポジションなし)の状態に近づけました。そして現在、『研究部会報』5月号の編集作業が一段落しそうなので、あらためて買いポジションをつくり直したいと考えながら相場を眺めています。
こんな状況で5月10日、番組を収録したのですが、翌日からは一転、個別銘柄も指数も下げ傾向ですね。
私は「買いたい」と感じているものの、実際にはまだ買っていません。
相場が読みにくいなか、資金稼働率は抑えるつもりですが、あえて目先の上伸を狙って、これからポジションを取ろうとしています。銘柄とタイミングについて、細かく検討中という状態です。
いきなり私の相場観、私の個人的な感触を紹介しましたが、「オレについてこい!」なんて乱暴なことを言うためではありません。
また、個別株が突然に弱くなったから「ほら、スゴいでしょ」と自慢するためでもありません。ここ数日、株価指数が下落しているのに下げていない個別株だって数多くありますし。
「買いたい」という気持ちが芽生えたからといって、いきなりポジションに反映させることはない──こんな流れを説明したいのです。
好みの女性がいたからといって、いきなり触ってはいけません。犯罪です!(笑)
その女性とつきあうことになり、いい感触があったからといって、すぐに結婚を申し込むこともないでしょう。
でも、相場の場合、思いつきをド直球でポジションに反映させる投資家が多いと感じます。「逃したら悔しい」といった感情が先行してしまうからでしょうか。
チャンスを逃す愚は避けたいので、瞬発力や行動力は大切です。
とはいえ、少なくとも「引くに引けない」状況をつくってはいけません。
「よし、買いだ!」と感じても、実際の行動は「まず100株」とか、慎重な姿勢は常に維持するべきです。相場は厳しい現実のなかの行動で、ドラマや映画の演出とはちがうのです。
例えば「絶好だ」と確信しても、オトナとして行動を抑えながら、「いつでも逃げられる」「いつでも方向転換できる」状態を維持して前進します。
こんな雰囲気で、常にゆらゆらと行動し、周囲から見ると「やる気がない」と感じるくらいでちょうどいいのです。でも、「あれ、いつの間にか、そこそこの量のポジションを持っているよ」という不思議な感じをかもし出すのが、本当に“うまい”人の行動だと思います。
落ち着いた行動を継続するためには、いろいろな工夫が考えられます。
そのひとつが、「2つの時間軸」を意識することです。
例えば現在、私は強気です。
株式市場について楽観的な見通しをもっています。
2020年のコロナショック以降の上昇は金融相場のはしりであり、今後も数年にわたって上昇するのではないか──こう考えています。
でも、それは長めの期間の見通しです。
今月、来月……目先の値動きは別の視点で考えます。
誰でもやっていることかもしれませんが、例えば「3年間は上昇」という長めの期間の見通しと、「今月は少し押すかもしれない」という短期の見通しを意識する、つまり具体的な期間を明示して考えることで、観察も行動も冷静な状態を維持できます。
参考になったら、自分なりのやり方で試してみてください。
瞬発力は大切、でもド直球の行動は禁物──。
上昇を見込んで買いから入る「買い戦略」について、見出しに掲げた言葉、「買いは遅かれ、売りは早かれ」という格言を考えてみましょう。
「買いだ」と判断しても、すぐに行動に移すと失敗します。
慎重に分割でポジションを積み上げていくのが基本ですし、「まずは100株」とか「まずは500株」というように“試し玉”のテクニックも有効です。
前から目をつけていた銘柄でも、今までかかわっていなかった、少なくとも直近ではポジションを持っていなかったのですから、初対面の人と接するように丁寧に、株価の動きと“対話”するのです。
でも、売り手仕舞いを考える段階では、その銘柄とのかかわりがある状態ですから、買いはじめた時とは全くちがいます。判断を、ある程度ストレートに行動(ポジション操作)に反映させていいのです。
とくに手仕舞い売りは、損切りでも利食いでも「その銘柄からの撤退」なので、素早く行動するのが正解、と考えていいでしょう。
「買いたい」と思っても手を出さなかったら、利益の可能性は生まれません。でも、損失が発生するわけではありません。ところが、ポジションを持っていて手仕舞いが遅れたら、大ケガの可能性があります。上昇して高値に近づくほど値が荒いので、状況によっては本当に素早く逃げなければなりません。
「買いは遅かれ、売りは早かれ」
ぜひ、記憶にとどめておいてください。
来週5月17日は、テーマ別の番組、「出直しか、本格調整か ~ここからの相場を占う株~」というタイトルでお送りします。お楽しみに!
2020年12月新刊