新刊の内容を公開 | 林知之


新刊を宣伝するだけでなく、本の内容を確認してもらおうと思います。

本日は、「はじめに」(まえがき)を丸ごと掲載します。

新刊『東証1部24銘柄でらくらく2倍の低位株選別投資術』
はじめに
「制約」が「自由」を生み出す

多くの個人投資家の行動は自由すぎる。それが、株式投資で儲からない根本的な要因のひとつだ。

上がる理由を見つけては銘柄を仕込むのだが、インターネットの情報だったり、友人が手がけている銘柄だったり、配当利回りに目をつけた買いだったり、値動きを見ての短期狙いだったり……。

自由に行動した結果、コントロールが効かなくて塩漬けをつくる。少ない残り資金でヤリクリするが、どうしたって息苦しい。常識的なオトナ、立派な社会人が、こんな状況にあるのだ。

一方で、プロ投資家たちは、行動をコントロールしている。その差を生む大きな要因に、行動の「制約」がある。与えられた自由をそのままにしたら、だらしなくなるのは必然。塩漬け投資家は、そんな残念な落とし穴にはまっているだけなのだ。

自由に、いろいろな銘柄を手がけたい─そんな趣味的な気持ちを満足させながらも、プロと同じ売買を展開する方法が、この本で紹介する低位株の選別投資である。

株式市場に秘密はない

「人の行く裏に道あり花の山」──利益のためには他人が選ばない道を進め、という意味の相場格言だが、こんな言葉を持ち出して「わかりますよね?」と幕を引いては、いささか不器量であろう。

株価が高いときは皆と一緒に買いたくなり、安いときは皆と同様に不安になるものだ。人気銘柄が動意づけば、どうしたって気になる。「大衆の逆をやらないと儲からない」と考えるが、大衆の一人にすぎない自分が、どうやって真逆の感覚をもてばいいのか……格言に頼っても正解にはたどり着かない。

だが、論理的に「制約」を設ければ、思考はラクになる。

まずは、日替わり的な銘柄情報を、まともに評価しないことである。あまり好きな言葉ではないが、一般投資家を「勝ち組」と「負け組」に分けた場合、負け組の共通点は“情報弱者”であることだ。

情報の発信者は、自らが不利になることは避ける。競争社会では必然的に、受信者が不利になる。

安直に「儲けたい」と切に願う投資家ほど考えない、つまり、自ら情報をつくり出さないから、受け身の姿勢の情報弱者だ。だから賢い情報屋は、次のような論理で行動する。

 彼らをターゲットに、誰にも明日の価格すらわからないという事実には触れず、あたかも知っている、相当な確率で当てることができると錯覚させるような情報を発信すれば、「ここに秘密の答えがありそうだ」と反応してくれる。

 投資家が、いったん受け身の姿勢になると、“お化粧”だけで売る情報の表面的な面白さにはまり、常に新しい情報を心待ちするようになる。そして、どれが表の道で、どれが裏の道だかを考えることさえ難しくなってしまうのだ。

狙いを定めると精度が上がる

投資情報の構造を理解して、「儲かりそう」なだけの情報や、秘密めいた情報が気にならなくなると、株式市場の状況を冷静に観察することができる。

「上がるだろう」「下がるだろう」……専門家と称される人たちが語るが、それほど当たってはいない。「自分だけが儲かればいい」と考えて自由に競争する場で、真剣に買いだと考えている参加者と、確信をもって売りだと決断した参加者がいて“価格がついている”のだから、そもそも当てようと躍起になるのが間違っている。

その状況下でプロたちは、守備範囲を絞ることで迷いを絶ちきり、コントロールされた売買を実現している。得意な戦法だけに絞り、その戦法が機能するであろう特定の場面に狙いを定めるのだ。

考えてみれば、私たちが仕事や趣味で培った常識的なことなのだが、“おいしい”においの情報に目を向けたとたん、忘れてしまうのだ。やはり、ガイド役となる真実の情報が必要なのである。

本書で紹介するFAI投資法は、低位株に的を絞った選別投資法だ。「いろいろ銘柄を買って持つ」という、ごく一般的な投資法ながら、きわめて実践的な29項目のルールが常に正しい方向に導いてくれる。

40年以上前から林投資研究所が提唱している、長期トレンドを基準とした現物投資の王道、実績に裏付けられた運用哲学をベースに体系化された真の投資理論にぜひ触れてみてほしい。

2018年6月
林投資研究所代表
林 知之

FAI2018_pre.jpg

Amazonはこちらをクリック! (配本は6月下旬の予定です)

ブログ一覧に戻る