利益のもとは何?

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研究部会報表紙「相場技術論」に基づいたトレードの姿勢、つまりは“自らの価値判断”を迷いなく行う土台のつくり方──これが最大のテーマです。

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ゴミのポイ捨て、歩道を暴走して歩行者に道を譲らせる自転車、降りる人を押しのけて電車の空席に突進する人……マナーが悪いとか許せないと感じることが誰しもあるでしょうが、もしも、みんなが素晴らしい行動を取るようになってしまったら自分自信の軽い行動が責められてしまう──こう考えれば、ちょっとだけスッキリ。自分の利益につながる捉え方をしたいものです。

証券会社の新入社員が電話に出て「今日はどうだい?」と聞かれても、何を話していいのかわかりません。先輩や上司からは、「とりあえず日経平均の前日比を言え」と教わります。

指数連動型のETFどころか日経平均先物も始まっていない時代から、不思議なことに、「今日は200円高です」と聞いた投資家は満足して電話を切ります。
「キミは新人だね。そうか、200円高か。ありがとう」

前日比がマイナスでも同じです。
「そうか、100円安なのか……がんばれ!」
誰が何をがんばるのでしょうか?

株価が上昇を続ければ日経平均は上がり、個々の銘柄も総じて上昇をみせます。
しかし、多くの人が決断のポイントとする数カ月単位の上げ下げ、あるいはもう少し短期の騰落を見ると、日経平均の動向とは異なることばかりです。
少なくとも日経平均は、売り買いを判断する先行指標とはなり得ません。

数学50点、英語100点という成績について「平均75点」でいいのでしょうか。
数学の50点は問題あり、英語の100点は素晴らしい、ということのはずです。
では、次のテストで「数学100点、英語50点」と変化した場合、平均点は75点で全く変わらないのですが、内容的には“事件”が起きているわけです。
平均(算術平均)の落とし穴です。

株価が下がると、各種のメディアはこぞって犯人さがしをします。
解説を聞いた投資家が「先物の売りが原因らしい」と聞いて満足しつつ、下がった買い玉に対する“次の一手”は特になし……自分の利益につながる捉え方ではありません。

「乱高下は困る」という意見に異議を唱える人がいないようですが、株価が全く動かなかったら利益の源泉たる値動きが存在しないわけですし、誰にでもわかるジリ高なんてあり得ません。ジワジワ上昇して3カ月後に2割高と“答え”がわかった瞬間、買いが集まって2割高になる──これがマーケットの構造です。

日経平均は4月18日に572円安。そして今日、ザラ場で500円超の値上がり。
マーケット全体の“振れ”が大きくなったと感じますが、嘆いても誰も同情してはくれないので、「新たな利益の出し方がある」と研究するべきです。

ちなみに18日の572円安についても、自分が売買する個別銘柄の動きを素直に観察して“次の一手”を考えるのがプレーヤーの行動です。

個別では、東証一部の値上がりが209銘柄(約11%)ありました。
今年の新高値が43銘柄、新安値が17銘柄でした。
値上がり率トップは日本鋳鉄管の35.4%(ストップ高)、第10位のカナモトが12.2%の上昇率でした。

本日、19日(火)、この原稿を書いている13:27現在、日経平均が500円高する中で東証一部の値下がり銘柄は155、昨日の値上がり率上位に入った銘柄がチラホラと見つかります。

トレードは、自らの感性をカタチにする創造性にあふれる行為です。
その観点も、取り組む方法も無限にあります。
だから、何が正解かは人それぞれですが、わずかな情報ですべてを片づけようとする表現には注意すべきです。ハッキリと否定すべきものが多いはずです。


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4月11日放送のフォローアップ(1)
林 知之

株価の動きに標準や典型はない


どんな優秀な方法でも、取れる時期と取れない時期が生まれます。そこで、システム(数式)を使いながらも臨機応変に裁量を入れようということになるのですが、この際に誤りが起こりやすいものです。
マーケット・スクランブル4月11日の放送では、生身の人間ならではのミスを認識し、より合理的にトレードするための工夫について考えました。
そのフォローアップ(1)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第82回 システムと裁量の融合~投資家は“売買マシン”になれるのか?


繰り返し説明していることですが、個別株をトレードするときに「まずは日経平均を見て……」というアプローチは、やめてください。日経平均は、単なる“平均値”です。

すべての銘柄が常に同じ動きをするなら日経平均の推移が参考になるでしょうが、それならば、そもそも日経平均を計算することに意味はありません。個別銘柄の値動きは、それぞれに特徴があり、波動もタイミングもバラバラなのです。

例えば学校の成績で、「数学50点、英語100点」が「数学100点、英語50点」と変化した場合、平均点は75点で全く変わらないのですが、内容は大きく異なります。どちらの科目も、これだけの変化は“大事件”です。

株価についても同じことがいえます。

世間では「アベノミクス相場」という言葉が盛んに使われていますが、私は大いに違和感を覚えます。昔から「相場は相場に聞け」といわれるほど、金融マーケットの値動きは予測不能、少なくとも人知の及ぶものではないとされているのです。

どの政党が政権を担おうが、誰が首相になろうが、どんな時代背景だろうが、株価の上昇を嫌う理由などありません。しかし株価は、非情なまでに大きく上げ下げを演じるのです。安倍政権の政策ほど株価を強く意識したものはないという評価には反対しませんが、個々の政策の効果と株価の因果関係が証明されたわけではなく、明確に説明されたこともないのです。そんな状況で、メディアが便利に使う「アベノミクス相場」という表現に、自立性を求められるプレーヤーが、まんまと乗っかるべきではありません。もっと、まっすぐに個別銘柄の株価変動を観察するべきです。

アベノミクス相場が始まったとされるのは2012年の終わりごろですから、その少し手前にあたる2011年以降の株価変動を月足チャートで見てみましょう。

まずは、日経平均採用銘柄のひとつ、1801大成建設です。

スライド1

見事な上げをみせていますね。
日経平均の上昇と比較するため、2012年5月の終値と2015年8月の終値を確認します。
日経平均は8,542円が18,890円になったので121%の値上がり、2015年6月の月中高値(20,952円)で計算しても145%の値上がりです。
これに対して大成建設は、2012年5月終値が191円、2015年8月終値が822円ですから、330%の値上がりを記録したことになります。

では次に、同じく日経平均採用銘柄の4208宇部興産を見てみます。

スライド2

業績の推移に問題があったとは思えませんが、“アベノミクスで上昇”どころか、地味な安値圏の横ばいに終始しています。そして、直近の数年で最も高いのは、多くの銘柄がスピーディーな暴落を演じているさなかの2015年11月なのです。

次も、やはり日経平均採用銘柄の5706三井金属です。

スライド3
2013年以降、下値を切り上げて推移していますが、安値保合の域を出ていません。そして目先の下げで、2012年につけた安値水準にグッと近づいています。

最後に、これは日経平均採用ではありませんが、5902ホッカンの月足も見てください。

スライド4
2012年の終わりから上昇している部分は、日経平均の動きと一致していますが、その後は大きく上伸せず、安値圏からわずかに上の価格帯で保合が続いています。絶対値が安いので変化率は小さくありませんが、この銘柄の長期的な流れからすれば、単に安値圏で地味な動きをみせているにすぎません。ただ、ファンダメンタルも良好で、直近の混乱でも崩れず、2012年以降は下値を切り上げながら“しっかり”と推移していることがわかります。

実は4銘柄とも、林投資研究所で行っている低位株投資の手法(FAI投資法)で観察しているもので、実際に買いの対象として選定したのが大成建設と宇部興産です。大成建設は大当たり、宇部興産は空振りです。残りの2銘柄、三井金属とホッカンは、今後の動きを見ながら選定する候補ですが、三井金属は大きな上昇を期待するには時期尚早、ホッカンは近いうちに選定できるかもしれないと考えています。

以上の説明は余談ですが、日々このように多くの銘柄について長期波動を観察しているので、常に個別銘柄の動きが本当にバラバラだと強く認識しているのです。

ここで、目先の動きについても、数銘柄を比較してみましょう。
林投資研究所の中源線シグナル配信でユニバース(高パフォーマンスの研究対象銘柄)に選定している99銘柄から4銘柄を取り上げ、日経平均の動きと比べてみます。

チャートは、中源線のルールに従って赤と黒に色分けしてあります。
赤は「上昇」と見込んで買う時期、黒は「下落」と想定してカラ売りする時期です。
なお、判断のパラメータ(設定)は、中源線シグナル配信システム独自のものです。

チャートを見る観点は多岐にわたってしまうので、以下の2つに絞ります。
(1)昨年末の高値のタイミング
(2)直近2月初めの高値と3月高値の位置

スライド9

上は、日経平均の中源線チャートです。

(1)12月初めが高値で、そこから下げました。
(2)3月高値は、2月初めの高値に届きませんでした。

続いて、7014名村造船所です。

スライド5

(1)高値は12月上旬で、日経平均とほぼ同じです。
(2)2月から3月にかけての上げはまずまずの動きで、2月高値と3月高値の水準がほぼ同じです。

こんどは、8604野村HDです。

スライド6

(1)11月前半から、すでに下げ波動がスタートしていました。
(2)3月の戻りは弱く、2月初めの高値に遠く及びませんでした。

続いて、動きの良い銘柄を2つ見てみます。
まずは、4310ドリームインキュベータです。

スライド7

(1)日経平均とは異なる動きで上げが続いたので、12月末が高値です。振幅が大きく、日経平均よりも約1カ月遅れて下げが始まっています。
(2)3月の高値は、2月初めの高値を大きく上回りました。

最後は、7717ブイ・テクノロジーです。

スライド8

(1)日経平均と同じく、12月初めが高値です。
(2)3月の上げは大きく、2月初めの高値を2月中に抜き、3月末には昨年の高値に迫りました。

こうして目先の動きを見ると、さすがに2015年末からは上げ下げのタイミングが似ています。値動きが荒いためにダマシが出やすい状況である点も一緒です。また、3月末からの下げで、現在は売り線(黒い線=売り線)になっていることも同じです。

でも、値動きの振幅、つまり上げ下げの内容は全く異なっていることがわかります。

あらためて述べます。

「株価=日経平均」という観念を、バッサリと切り捨ててください。
トレードする銘柄そのものの価格を、ストレートに観察してください。
“人気”という要素の大きい株価変動を考えるのですから、「アベノミクス」といった材料を、明確な根拠なしに株価に結びつけないでください。

市況解説を中心にした情報発信者は、あなたにとって切実な問題であるトレードの「損益」について関心を持っているわけではなく、“情報を買ってくれるかどうか”を気にしている立場です。いわゆる悪意もなく、敵対する関係でもありませんが、少なくとも「信頼の置ける参謀」と認識するにはムリがあるでしょう。

「儲けたい」と願う生身の人間は、売買マシンにはなりきれません。
感情や認識の誤りがマイナス要因を生み出します。
優秀なトレードシステムを使用していても、100%使いこなすのが難しく、そのシステムの長所を壊してしまう“ヒューマンエラー”が起こるのです。

次回のフォローアップ(2)では、よく使われる言葉が誤った行動につながる事例、「相場あるある」をほかにも紹介します。
お楽しみに!


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努力のような“やせガマン”?

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マスターズゴルフ2016年は、松山英樹選手の優勝争いに興奮しました。
最終日にスコアを伸ばしきれず、本当に残念でした。
そのまま逃げ切って優勝かと思われたジョーダン・スピース選手は、12番パー3で2回も池ポチャして自滅……若いとはいえ世界のトップを争う人がこんなことになるほど、紙一重の世界、メンタルのコントロールが重要だということでしょう。

トレードでもメンタルが重要ですが、ゴルフに例えると、「向かい風だと思ったら追い風だった」程度の違いではなく、「高低差30センチの上りだと思ったら、なんと高低差2メートルの下りだった」くらいのことが当たり前に起こります。

スポーツのように、肉体的な技術で困難を打破することもできず、ムチャクチャともいえる変化(株価変動)への対応こそが技術ですから、「考え方」という意味でのメンタルが技術と直結しているといえるのでしょう。

ヒトの心は無限の可能性を秘めているといわれますが、わずかなことが原因で良くない方向に傾くことも多々あります。
心の傾きを「認知バイアス」などと呼びます。「そんなの、おかしいよね」というようなことが私たちの心の中で起こっています。

トレードシステムについて、「勝率8割じゃないとイヤだ」なんて非現実的だと思っていても、例えば10銘柄買った個別株の8割が期待通りに値上がりした場合、「あとの2銘柄もビシッと上がって勝率100%にしたい」なんてムチャを言いだすのが生身の人間です。つい、そう考えてしまうのです。

株価は、自分の努力では動かせません。
だから、自分自身をどうコントロールするか、そのためにどんな考え方を持っているべきかを考える──。難しいテーマですが、トレードで最も重要なことのひとつです。

今夜のマーケット・スクランブル生放送には私、林知之が出演し、そんなデリケートなテーマを取り上げてお送りします。

「システムと裁量の融合~投資家は“売買マシン”になれるのか?」

生放送は夜8時から30分間 マーケット・スクランブルサイト内で見ることができます。
(後日、オンデマンドで視聴できます)


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番組はこんなふうに作っています

マーケット・スクランブルの生放送をどんなふうに作っているか、舞台裏というほどでもないのですが、現場の様子をちょっとご紹介したいと思います。

フリップは手作り

放送する内容は1カ月前に企画しますが、内容が完全に決まるのは直前です。そして当日、実際に話す内容をリアルに想像しながらフリップを自ら手作りします。自分でやったほうが、放送の内容が頭の中で整い、1枚1枚が“自分のもの”になる気がしますね。

5-フリップ

内容については、アシスタントを務めてくれている大橋ひろこさんからもガッツリと意見をもらいます。彼女はしゃべりのプロというだけでなく、ご存じのように、マーケットのことやトレードそのものにも詳しいので、わかりやすい番組作りにつながるナイスなアイデアを提供してくれるんです。

打ち合わせの友はスペシャルドリンク

本番1時間前に集合して打ち合わせ開始。番組中にもノドを潤す飲み物を用意しますが、打ち合わせのときに飲むのは「〇〇リーゼ」「〇〇〇の力」系のドリンクです。放送終了後に楽しく飲む──仕事の原動力です!

5-打ち合わせ

この打ち合わせで、番組の細部が決まります。事前に作った「進行表」やフリップなどの資料を広げながら、「これは何がポイントなの?」(大橋)、「ありがちな勘違いを説明したいんだよね」(林)なんて感じでスピーディーに意見交換するうちに、自然と30分間の流れが固まっていきます。「じゃあ、ここはもう1~2分やってもいいかな」という感じで、大ざっぱながらお互いのイメージがそろっていくのです。

番組の内容をしっかりとさせるだけでなく、見ていて面白いものにしたいと思うのですが、私が思いつく爆笑必至のはずの提案は常に大橋さんから冷たい視線を浴びせられて終了。いつの日か、「まいりました」と言わせたい。

そういえば、TOKIOが出演する日本テレビの番組『ザ!鉄腕!DASH!!』の台本は、たったの4行だそうですね。
(1)集合・到着時刻
(2)満潮干潮の時刻
(3)日没時刻
(4)作業目標
マーケット・スクランブルも“出たとこ勝負”みたいなところがありますが、さすがに30分の生放送で「待ったなし」なので、細かく取り決めしたうえで本番に臨みます。

直前の緊張感?

5-本番準備
放送開始20分前、大橋さんは化粧室で身だしなみをチェック、私もヒゲを再チェックしてスタジオに移動。いつものスタッフにマイクをつけてもらうなどの準備を進めながら、それぞれが放送モードに頭を切り替えます。

私が、本番の音量を確認するようなつもりで、ちょっとしたことをしゃべっていると、「黙って座っていられないの~?」と、悪ガキをたしなめる母親のような大橋さん。

5-記念撮影
そんな大橋さんですが、SNSなどにアップする写真を撮ってもらうと細かくチェックして、「あ~ん、もう1枚」とすぐに撮り直しの指示。「いつも通りにキレイだよ」と早く終わらせたいスタッフと小さなバトルが。オープニングの話題を何にしたか、忘れちゃいそうなんですけど……。

放送は30分ジャストで終了!

「本番5分前」「本番3分前」「本番1分前」とスタッフによるカウントダウン。
最後は、「5秒前」「4」「3」「…」「…」、そしてキューがでます。
5-放送スタッフ

インターネット放送なので、尺についてはフレキシブルですが、私たちは30分きっかりで終了するようにしています。秒単位で管理することで、内容も気持ちもピシッとしまるのです。

時間というのは、とても大切な要素です。先日開催した「フリートーク交流会」でも、トレードを管理する基準を「日柄」にするのが合理的だとの意見に賛同が集まりました。

番組中、私がうっかりして長々と話し出すこともあります。すると大橋さんは、ニコニコと相づちを打ちつつも、テーブルの上で人差し指をクルクル、「時計見てる? 巻いて巻いて~」のサイン。画面に映るのは笑顔、私を見る目はちょっとコワい……。そういえば以前、終了10秒前にシメのトークを遮って別の話題を振ったら叱られました。

とまあ、ちょっと遊んだりしながらも、きちんとした番組を作ろうと努力しています。私自身が慣れていないせいか、まだまだのところもありますが、短い番組なので、ぜひ見てください。

そして今夜の放送は、「システムと裁量の融合~投資家は『売買マシン』になれるのか?」
先月に続いてトレードの深い部分を考察します。
生放送は20時から。お楽しみに!

3月7日放送のフォローアップ(4)
林 知之

新しい手法をスムーズに導入する方法


トレードでは、計算だけで片づかない問題があります。「机上の計算と現実のギャップを知る」ことが重要です。マーケット・スクランブル3月7日の放送は、「こうして儲けろ! 中源線トレードのツボ」というタイトルで、中源線の利用方法を取り上げながらも、トレード全般の注意点を挙げてお送りしました。
そのフォローアップ(4)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第80回 こうして儲けろ! 中源線トレードのツボ


3月の放送から、少し視点を高めてお送りしています。
表面的な数字、例えばトレードシステムの勝率、利益率といったことだけでなく、現実に起こる想定しにくい事柄も含め、いろいろな観点でトレードを考察する内容を意識しているわけです。

今回は、新しいシステムを導入する、新たな手法を手がけるときの大切な注意点を考えます。

まずは、フォローアップ(2)で示した「トレード手法の守破離」を再掲します。

トレード手法の守破離

「守」は師匠の教えを忠実に守ること、「破」は徐々に独自の路線を歩み始めること、そして「離」は自立する、つまり師匠の教えをもとに完全に自分のスタイルを確立して自立することです。この手順のうち、最初の「守」がないがしろになってしまう、大切だと考えつつも時間をかけずに次に進みたいがために短すぎてしまう……これが一般的な傾向だと思うのです。

「守」が足りないと、いろいろなミスが起こります。
しかしミスの最大の原因は、トレードという行為を誤って認識することだと私は思います。
その誤りとして、2つのことが挙げられます。

1つめは、行動の精度についての錯覚です。
トレードでは頭を使います。これでもかというくらい、頭脳を回転させるはずです。でも実際は、頭で考えることばかりではありません。感情を伴って心の底から信じていること、体験を通じて100%納得していることでないと、きちんと行動に移せないのが人間です。「こうするべきだ」「これをしてはいけない」と頭で考えていても、紙一重のところで心がジャマをするのです。

高所恐怖症の人は、「安全だ」と頭で理解していても高い場所で足がすくみます。
練習では上手にスピーチできるのに、場数を踏んだ自信がないと本番でしどろもどろになり、ミスした自分を受け入れて心の中でホッとしてしまいます。
苦手だと感じている人の前でギクシャクしながら、だって仕方がないよねと納得します。

だからトレードは、スポーツと同じように、いや、スポーツ以上に、単純な練習で一連の行動を確認し、「自分は適切に行動できる」「事前に頭で考えた通りに動くことができる」という気持ちをつくっておくことが求められるのです。

2つめは、「自分」と「マーケット」だけを考えてしまうことによる錯覚です。
マーケットは規模が大きいので、極端な短期トレードでない限りガチンコの取り合いは起こらないと考えることができますが、やはり大勢の参加者による競争が繰り広げられている場です。「予測がまずまず当たって値幅が出れば、意外とカンタンに儲かる」と考えず、緻密に計算すべき事柄も多いはずです。

自分に合いそうな、スムーズに利益を出せそうな新しい手法を見つけたとします。
でも、現実に売買しなければ、つまり実際にポジションを持ちながら予測不能の値動きの波に身を置かなければ、泳法を本で学んだだけで水に入ったことすらない状態と同じです。だから、その新しい手法を実行して何が起こるか、自分がどんなことを感じるかを丁寧に確認するべきです。

実は単純なことです。数量を抑えた練習売買、その手法の長所と短所を自分自身で見極めるための実験売買を実行すればいいのです。

そして、このプロセスを成功させるためには、その手法の根底にある考え方や理論を何度も確認し、「利益が出た」「損をした」という生々しすぎる現実に振り回されずに経験を積み重ねていくことです。

例えば音楽を聞くにも、CDさえなかった時代は、レコード盤をジャケットからそーっと出し、慎重にホコリを取ってプレーヤーにセットするなど、時間のかかる“儀式”がありました。でも、ジャケットをジッと眺めながら実際の音を楽しく想像したり、飲み物を用意したりと、手間をかけながらも自然と深い認識が生まれていたはずです。トレードは、大切なカネを扱うデリケートなシゴトですから、これと同じような流れをつくるべきなのです。

番組では、継続的に「中源線建玉法」の解説を行っています。
林投資研究所では中源線による全銘柄のシグナル配信サービスも行っているので、「過去の利益率〇〇%」といった情報をドンドン前面に出して「いらっしゃい、いらっしゃい!」とやるのがビジネス的には正解なのかもしれませんが、正しく理解して長く使ってもらいたいと考え、いろいろな角度から説明を繰り返しています。そして3月の放送からは、ちょっと深い部分に切り込もうと努めているのです。

「儲かるの? じゃあ始めよう。それ!」という具合に手がけて誤解が生じるのは避けたいので、例えば書籍『中源線建玉法』の「第一部 解説」は、無料で配布しています。

書籍『中源線建玉法』は四部構成で、「第一部 解説」「第二部 本文」「第三部 注解」「第四部 実験」の合計4冊です。このうちの「第一部 解説」について、表紙を簡素にしただけの無料配布版を用意しているのです。

近々、その無料配布版を刷新します。
また、PDF版やeBook版もそろえる予定です。
出来上がったらお知らせしますので、ぜひ目を通してみてください。実際の音楽を聞く前に、まずはジャケットのデザインをゆっくりと眺めてください。順を追って、中源線建玉法のことを確認してから、実際に利用するかどうかを丁寧に考えてほしいのです。

3月7日放送のフォローアップは、これで終了です。
そして来週、4月11日は次回のマーケット・スクランブル生放送。
トレーダーの心理を考察しながら、避けることのできないダマシについて掘り下げる予定です。
お楽しみに!


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電車に乗っていてトイレに行きたくなる。自宅の最寄り駅までは5分だけど、駅からも5分歩く。ガマンできるか!
ガマンできる、たぶん……でもトラブルで電車が止まり、静まりかえった車内で限界を超えてしまったら……。

人間に意思がなかったら、部屋から出ることすら実現しません。
定食屋に入って何を食べるか、といったことも含め、すべては決断の連続です。

株を買って下がった。なんだか具合が悪い。切ってしまうべきだと感じる──。こんな状況にもかかわらず多くの人は、「うん、様子を見よう」というのですが、本当は「いまポジションがないとしたら、この銘柄を現在の値段で買う」というくらい確固たる気持ちがあってはじめて「売らない」という答えが出るはずです。

電車の中でお腹が痛いとき、「うん、様子を見よう」なんて表現は浮かびません。

真剣に考えれば考えるほど、緊張すればするほど、サラッと決断できません。
ラーメン屋で「ミソかしょう油か」を決めるくらいのノリで売り買いを決められたら結果も良くなりそうですが、大切なカネのことですから、そうもいきません。

ですが、言葉が自分の気持ちをつくり、それが行動を左右しますから、どんな表現でその場を乗りきるかは、ものすごく重要です。
小さな違いでも、積もり積もって大きくなるからです。

トレードで儲けても、なかなか他人から褒めてはもらえません。
トレードで大損したら、誰からも慰めてもらえません。
せめて自分で自分を褒めようというのが正解です。

とはいえ、自分が感じていることと言葉がズレているのも、良くないわけです。
心のダイヤルをどの位置にセットするか──デリケートで難しい部分です。


 

0400さて、次の土曜日に開催するフリートーク交流会、
今回のテーマは「オレの決断 ~試行錯誤からの脱出~」。

まだ空席があります。お申込は、こちらをクリック!

※トークは午後2時半~5時、懇親会は近くの中華料理店で5時半~7時半です。


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3月7日放送のフォローアップ(3)
林 知之

中源線トレード 実際の損益


トレードでは、計算だけで片づかない問題があります。「机上の計算と現実のギャップを知る」ことが重要です。マーケット・スクランブル3月7日の放送は、「こうして儲けろ! 中源線トレードのツボ」というタイトルで、中源線の利用方法を取り上げながらも、トレード全般の注意点を挙げてお送りしました。
そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第80回 こうして儲けろ! 中源線トレードのツボ


今回は、私が実験売買を行っている銘柄について、実際の損益をご紹介します。
実験として、波動が異なると判断した8銘柄を同時にトレードしていますが、その中から最近、陽転した銘柄を選びました。

損益を計算したのは、直近の陽転2回、陰転2回分です。
それぞれのチャートにある青い線以降を、損益データとして掲載しました。

※放送のあとの約3週間を追加しました。

5453チャート

5453売買結果

中源線は3分割が基本ですが、1月6日の新規売りは、いきなり2単位です。直前の陽転がダマシで「再転換」となったため、下げトレンドが続いていたと判断して最初から2単位売るのが中源線の特徴あるルールのひとつだからです。その判断は功を奏したのですが、1月終わりの陽転(売買は2月1日)が再びダマシだったため、カラ売りの利益はゼロとなりました。

前述した1月終わりの陽転では、403円で買ったあと押しで買い増ししたのですが、その直後に陰転したために2/3の建玉で合計101円幅のマイナスを出しました。システマティックに取り組んだ場合の宿命ですが、じつは、こうして素早く損切りしてドテン売るところが強みなのです。

そのドテン売りでは、しっかりと3単位(満玉)まで玉を積み増し、値幅が大きくない状況で、1回前の損を埋めることができました。売りが4回あるのは、「トレンド途中の手仕舞い」ルールで1単位を買い戻し(2月15日)、直後に、やはりルール通り売り直しているからです。

最後は、3月1日に陽転したあと分割で増し玉し、現在は3/3満玉買いの状態です。
マーケット全体も落ち着いてきているようなので、ここからの展開がちょっと楽しみというところです。

7014チャート

7014売買結果

12月11日の新規売りは2行に分けて載せましたが、東洋鋼鈑と同じく「再転換」なので、いきなり2単位の売りです。直前に、小さな往復ビンタがありました。そして、この下げは気持ちよく取れました。3/3満玉売り→1単位買い戻し→再び1単位売り増しという流れのあと、1月末の陽転をみて2月1日に買い手仕舞い、累計528円幅の利益が確定しました。

さて、その陽転は、残念ながらダマシでした。短期間で287円幅の損失です。

ところが、2月に「再転換」で陰転したところで2単位新規売りしたので、ここでもプラスの結果が出ました。ここまで安くなってからの売り仕掛けなので、増し玉がマイナスになったのは仕方がないと考えます。

最後は、2月末に陽転したあと順調に上伸しています。
ただ、ペースが速いために、分割の増し玉が買い上がりになってしまいました。
これも、あらためて下げに向かった場合の保険なので、この1回だけを考えれば残念と感じるかもしれませんが、中源線ルールが安心感をもたらしている点でもあるのです。

次回のフォローアップ(4)では、次の2つを取り上げる予定です。
1.無料配布版「中源線第一部“解説”」のご案内
2.新しい手法を手がけるときの正しい姿勢
お楽しみに!


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