どうなる? 東証一部の小型株 | 林知之


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「東証の市場区分見直し」に関する記事がときどき、新聞に掲載されています。
なにが起きているのか、カンタンにまとめてみましょう。

株の売買が東証に集まった
大証、名証の新興市場も身請けした
市場区分が混乱したので解決したい
  ↓  ↓
東証は、3つの市場に再編する案をつくった
委員の1人が情報を漏らして混乱した
議論の場は、東証から金融庁(金融審議会)に移った
  ↓  ↓
各分野の人を呼んで意見を聞いた
金融審議会の新案をまとめた(11月20日)
  ↑ いまココ

新案も東証案と同じように3つの市場に分けるというもので、課題のひとつ「東証一部に上場する小型銘柄」の問題がスッキリしないままです。

変更後に“東証一部を引き継ぐ”とみなされる区分に入れなかったら、企業として「格下げ」を意味します。

また、有力な株価指数の対象から外れたら、機械的に売りを浴びて不自然な株価下落を招きかねません。

早い段階で市場を再編しなかったツケが、現在の混乱につながったという指摘も否定できません。

・国内投資家にとって、わかりやすい市場区分
・企業が自然に努力する構造
・海外投資家にとっても魅力的な市場

こういった条件を整備したいのですが、新しい考え方に合わないとしても、「東証一部」という既得権のような肩書きを安易に奪うわけにはいかない・・・

優秀な人たちが集まっているのですが、議論が完全に暗礁に乗り上げていると感じます。

さて、いささか雑ですし、私の捉え方も偏っているかもしれませんが、今後の報道に目を通す際の参考になれば幸いです。

しかし、市場区分見直しの先には、あらためて低位株投資の妙味が出てくるのではないでしょうか。

2018年に大きく下げた銘柄は“整理の期間が不足している”と考えていますが、整理が進んだタイミングが新体制のスタートと合致するのではないかと期待しています。

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