ポジション操作しかない | 林知之


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ある国でトイレに入ったら個室がものすごく広くて、座ったままでは手が届かない場所にトイレットペーパーが……どうしたものかと考えた私は、ズボンを下ろした状態で腰とヒザの角度を維持したままジワジワと前進、無事にたどり着いたのです。
めでたしめでたし。

株価の先行きをズバズバと当てる──。
これはトレーダー全員の理想です。捨ててはいけない希望です。
追い求める気持ちこそが、トレードの質を保つためのエネルギーなのです。

ところが、日々のトレードでは、「こんなはずでは……」ということばかり。
トイレットペーパーに手が届かないくらいなら軽いもので、「紙がない!」「水が流れない」「ドアが開かない」くらいの状況が日常茶飯事です。

買ったら下がる売ったら上がるのが当たり前です。
そんな値運びに対して、「き~っ」とか「わぁー」とか言いながらも、まずは適切な対応をしなければなりません。その対応の仕方が、「技術」と呼ばれるわけです。

分割売買は技法のはじまり(『相場技法抜粋』抜粋12、林輝太郎著)といいます。
安値の一点狙いで買うとか、高値を狙って上手に売るなんて非現実的なので、売りも買いも分割することで、平均値を“ボチボチにしよう”という考え方です。

「難」を平らにならすから、「難平」と書いてナンピンと読みます。
買ったけど大きく下げた、仕方がないから買い増しして……これは、計画外の増し玉で「やられナンピン」と呼ばれる悪手。技術とは縁遠いものです。

さて、超短期のトレードだけは単発的なポジション操作になりがちですが、それ以外は分割という発想が欠かせません。

買おうかなぁ、どうしようかなぁ……こう迷い始めたら、キリがありません。
もう少し安い場面があるかも……いや、上げ直前かもしれない……やっぱり、買ったあと下げトレンドになったらイヤだ…………

正解は、「とりあえず買う。でも分割の最初の1回のみにする」ことです。

売買を分割することによって、一点狙いから離れて慎重に値動きを観察し、株数が少ないうちに「出直そう」と被害最小の損切りを決断したり、「いけるぞ!」と感じて積極的に増し玉することができます。“自分の都合”を持ち込まない判断と行動が可能になるのです。

とはいっても、分割の具体的なタイミングや、ポジションを積み増す途中で緩急をつける判断基準などを自分自身で決めていく必要があるので、単純な2分割で練習するなど、“慣熟”のための努力も必要です。

分割を活用して値動きの波を泳いでいく──そんな売り買いを、ひとつの体系だったカタチにしたのが「中源線建玉法」です。

規格化された強弱判断と3分割のポジション操作は、多くの実践家が納得するロジックです。シンプルなだけに、そのまま利用して“自分流”に結びつけるのもひとつ、「乗って降りて損益をコントロール」という基本を刷り込むためのガイド役として利用するのもひとつ。いずれにしても、十人十色、いろいろなタイプの個人投資家にオススメできると確信しています。

6月13日の放送では、あらためて中源線の基本的な考え方を紹介しました。
「中源線は“建玉法”だ! ~ポジション操作がトレードのキモ~」
30分の動画は、こちらのページでご覧ください。
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