連載「相場のこころ トレードの本質」その13 | 中源線研究会

ポジションを仕掛ける「スタート地点」
 
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トレードは、「仕掛け→ポジション操作→手仕舞い」で1つのサイクルです。
この一連の動作を考えるうえで、まずはスタートの“仕掛け始め”に目を向けてみます。以下は、中源線書籍の引用です。
  1. ためし玉から出発する方法──ためしに買って(売って)みて、波に乗れると見極めてから本玉(ほんぎょく)を入れる
  2. サヤ取りの建て玉から出発する方法──株はコストダウンのやり方、商品なら〔期近(期中)買いの期先売り〕の建て玉から波に乗る
  3. 規格化された出発点を決める方法──指数、ケイ線などの分析による統計上の確率を信頼して出発点を決め、そのあと波に乗る
(『新版 中源線建玉法』第一部 解説より)
 
中源線の“仕掛け始め”は、「3」です。値動きを機械的に判断する方法だから、ルールを覚えるだけです。でも、実際に体験してみないとわからないことが多いので、中源線に「慣れる」ことが第一歩です。数量を抑えた実験売買、練習売買において、とにかく“仕掛け始め”を体感するべきなのです。
    相場の波乗りの出発点を決めると同時に、自分の感覚を養成するために、中源線が転換したら、必ず出動してみることから始めるのがよい。
    (中略)
  1. 何回か同じ枚数で実行する
  2. 手数料が抜けたらすぐに売り場を探す
    (手仕舞いは遅すぎるより早すぎるくらいがよい。慣れたら次第に遅くしていく)
  3. 実行したあとで「ダマシかもしれない」と思ったときは直ちに切る
  4. しかし「今度は失敗するだろう」といって出動しないのは絶対にいけない。
    必ず同じ枚数で出動する
(『新版 中源線建玉法』第四部 実践と実験より引用)
 
自分が決めた“仕掛け始め”の条件がそろったら、絶対に出動です。
「条件がそろった。でも今の状況は……」などと考えると、思いつきで条件を増やして混乱するだけです。
 
「ちょっとイヤな感じがしたから」と出動を控えたところ、それが正解だった……ダメです! 決めた通りに出動し、ちゃんとヤラレるのが正解です。もし「イヤな感じ」に一定の確率がある、あるいは極めて納得できるのなら、それをルールに追加して“仕掛け始め”を変更しなければなりません。
 
仕掛けの大原則は、一点狙いの決め打ちをしないことです。
値運びに「おうかがいを立てる」ように、計画的に分割するのが原則です。
 
「計画的」といっても、裁量では、ポジション操作にかなりの幅が生まれるでしょう。
とはいえ、最初の仕掛けを行うタイミングは、とても重要です。
この段階で迷うと、「計画的な売買」ではなく「ユルユルの行き当たりばったり」になってしまうからです。常に考えるべき、大切なテーマなのです。
 
11月14日の放送では、この“仕掛け始め”に焦点を当てました。
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