CPIが威力開放 | サンワード貿易株式会社

日本時間昨晩の「震源地」となったのが、この指標。


21:30JST 米国労働省発表

8月の消費者物価指数(CPI)

“Consumer Price Index”

消費者が購入する商品やサービスの価格を示す指数。インフレに関する最重要指標の一つ。
ここまで物価変動圧力が波及すると、金融政策転換の可能性が一段と高まると言うことができます。


前回は、総合:前月比+0.1% 前年比+0.2% 

コア(食品・エネルギー除く)で前月比+0.1% 前年比+1.8% 


今回の事前予想は、総合:前月比-0.1% 前年比+0.2%

コアで、前月比+0.1% 前年比+1.9% 


前「年」比で見た場合、総合は横ばいだが、コアは上昇か?という予想でしたが、結果は・・・


総合

前月比-0.1% 

前年比+0.2% 


コア

前月比+0.1% 

前年比+1.8%  



・・・単なる無味乾燥な数字の羅列として見れば、「それがどうした」という結果。


「コアの前年比」が予想よりも僅か0.1%ポイントだけ下ブレして前回から横ばいになっただけで、他は全て予想通りの結果です。




ところが、この結果を受けて、相場は急上昇。


マーケットは、これで米FOMCは9月の利上げは見送り、と判定したようです。




確かに、予想通りの結果とは言え、「総合の前月比」がマイナスとなったのはインパクトはあります。


原油安や異例な寒波が寒波が猛威をふるった今年1月以来のマイナス転落です。


“Consumer Prices in U.S. Drop in August on Plunging Energy”(Bloomberg)

「米CPI:8月は前月比0.1%低下、1月以来初のマイナス 」(ブルームバーグ)



http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NURWGCSYF02201.html

(リンク先は日本語の抜粋記事)



英文のタイトルの方にもあるように、この低下はエネルギー価格の急落によるものと見られます。




青いバー 
ICE原油(ブレント)

赤いバー NY原油(WTI) 日足 


前月の7月から8月後半にかけて原油価格は年初来安値を更新する下落となりました。


(最新の「足」、すなわち昨日は急伸した様が描かれていますが、それについてはまた後ほど)


日銀の黒田総裁にとっても原油安は「最大の誤算」と言わしめた鬼門筋ですが、エネルギー価格は物価へ与える影響が大きいです。




この米CPIの発表の3時間半前に、ユーロ圏のCPI確定値が下方修正されていました。

18:00JST,ユーロゾーンCPI 2015-09-16 18:12:08)


このとき通貨ユーロは下落する反応を見せましたが、これによってマーケットでは心理的な助走がついていたのでしょうか?

(結局そのユーロも、米CPI発表後は急反発に転じましたが)




そしてなんといっても、現在進行形でFOMC(連邦公開市場委員会)が開催されていた、というのが要因として大きかったと思えます。


ゼロ金利の解除、すなわち利上げの先行指針(フォワードガイダンス)では、インフレ率2%達成に「合理的確信」が必要とされます。


8月のCPIの結果はここだけで見れば、どこをどう見ても「合理的」と言えないのは確かです。




この利上げ観測の後退を受けて、金(ゴールド)は急伸。



ドル建て金
 240分足 


概ねのところで1100ドル~1110ドルの狭いレンジ取引で膠着していたところが、上に抜けました。






しかし、本当にFOMCは利上げを見送るのでしょうか? 


原油安を特殊な要因と見なしてしまえば、堅調な労働市況や設備投資、まずまずな個人消費など、利上げを正当化する材料はいくらでもあります。


「ロイター調査:17日の米利上げ見送り、半数やや上回る」



http://sp.m.reuters.co.jp/news/newsBody.php?urlkey=idJPKCN0RG24D20150916&nno=2147873&ntype=1&ncid=1


このロイター通信の調査によると、この9月に関して、利上げとの返答は35人、見送りが45人。


まさしく「やや上回る」だけで、拮抗しています。



「イエレンFRB議長は7月の議会証言以来、重要な発言を行なっておらず、明らかに沈黙を保っている」

スタンダード・チャータードのシニアエコノミスト、トーマス・コスターグ氏の談 


これも、意見が割れてしまう要因です。






そして、原油の話題に戻します。


株価やゴールドと同様に、昨晩の国際原油価格は急伸しました。


北海ブレントは、2ドル(4.2%)高の49.75ドル。

WTIは、2.56ドル(5.7%)高の47.15ドル。


同じく利上げ観測の後退が要因のひとつですが、それ以降、23:30JSTから上げ幅を拡大しています。


この時間といえば、この指標。


23:30 EIA(米国エネルギー情報局)発表 

週間石油在庫 


今回の事前予想は、原油が前週比+200万バレル、ガソリン同-50万バレル、ディストレート+30万バレル。


※ディストレート(留出油)=石油精製品。ヒーティングオイル、ディーゼルオイルなど


結果は、


原油;前週比210万4000バレル

ガソリン;同+284万バレル

ディストレート;同+306万バレル


予想外に原油在庫が取り崩し。


これで米国内の原油在庫は、4億5589万4000バレルとなりました。




そしてなにより、WTI原油受け渡し場所となるオクラホマ州クッシングでの原油在庫が5450万4000バレルと、前週比190万6000バレルもの減少。


もともとエネルギー情報サービス会社ジェンスケープが、クッシングの在庫減少幅を180万バレルと推計したことを受け、投機筋の間では今週以降、大幅な在庫減少観測が出ていました。


それを裏付ける結果となり、強気筋をより強気に傾けたようです(原油相場、強気派台頭? )。




このように、原油安についても、先行きはわかりません。


そうなれば、FOMCメンバーが足元での低インフレをどの程度まで重視するかはわからないような気がするのです。







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以来、FXトレーダーとして、米紙ウォールストリートジャーナルや、テレビ東京『ガイアの夜明け』等メディアからの取材を数多く受ける。
トレードをする傍ら、FXや暗号通貨(リップル)、九星気学のセミナー講師、コラムニストとしても活動中。


著書

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