雑音が多い日経平均 | 株式投資「虎の穴」

ほとんどの投資関連情報は、「日経平均は本日──」という感じでスタートします。
私は、これが嫌いです。

理由は、以下のような点が大問題だからです。

  • 本質から離れたまま安易にまとめ、結論がないまま終わりがち
  • 個別銘柄の上げ下げは、書き手の都合で、ほんの一部分にとどまる
  • 多くの場合、その日のみ、どちらにしても超短期間の動きを語るだけ
  • 読んでいる投資家は、煙に巻かれてしまう……

そもそも、東証プライム市場だけで1,600以上の銘柄があるのに、「平均」というかたちでまとめてしまうことにムリがあるのですが、とくに日経平均には“ノイズ”が多いといえます。

日経平均の上げ下げや水準に触れる情報そのものが雑音なのですが、さらに“ノイズ”が乗っかってくるというわけです。

実践する立場としては、深く注意しなければなりません。

安易な投資関連情報で煙に巻かれた投資家は、重要な勘違いを抱えてしまう可能性があります。
例えば、「日経平均が下がったから、自分の銘柄も影響を受けて下がった」なんてコメントです。

このコメントの問題点を述べる前に、ちょっとだけ脱線します。
あなたは、ご飯にみそ汁をかけて食べますか?

昔は「ネコまんま」とか「イヌまんま」などと呼びましたね。お上品な食べ方ではありませんが、なかなかイケる! それはさておき、「ご飯をみそ汁に入れる」のか「みそ汁をご飯にかける」のか……こんな論争があるようです(笑)。

論争の結論はともかく、ご飯とみそ汁が混ざっているだけで、仕上がりは同じです。
でも、日経平均と個別銘柄の関係は、「どちらでも同じ」とは言えないのです。

日経平均もTOPIXも、“個別銘柄の株価を集計した”数値ですよね。
つまり、元は個別銘柄の動き、結果が日経平均などの株価指数です。

「日経平均が下がったから、自分の銘柄も影響を受けて……」
この表現に違和感がない投資家は、認識を修正するべきです。

“鶏と卵”のように、「どちらが先か」と頭を抱えるような難題ではなく、答えが明らかなのですから。
 

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