相場の結果はコントロール可能 | 株式投資「虎の穴」

投資にまつわる業界内の話は、シュールすぎて笑いにするのが難しいと思います。
でも、真剣に投資を考えるみなさんが対象なので、ヘンな誤解はないとの前提をもとにひとつ。

ネット証券などない、対面取引のみの時代、証券会社の営業部署でよく見られたのが、売買を間違えた新人が伝票を片手に右往左往する姿です。

 先輩「なにやった?」
 新人「売り買いドテンしちゃいました

お客さんが「買い」と言ったのに売ってしまったか、「売り」なのに買ってしまったという発注ミスです。

注文が「5千株買い」なのに「5千株売り」を執行してしまったら、誤って売った5千株を買い戻すと同時に、あらためて5千株買わなければなりません。
合計1万株を買うのですが、これを処理している間に価格が上がると、いただく手数料以上に損が発生します。新人が慌てるのは当然です。

ところが先輩は、実に落ち着いています。いろいろなミスに対応してきた経験があるからですが、ついでに次のように言います。

「たぶん、そのままのほうが儲かるんだけどなぁ……」

多くの人は、「予測を当てよう」とします。
これが、混乱を生む最大の要因です。

もちろん、「予測は当たらない」と強調するプロであっても、「当てる」というイメージを大切にしています。「どうでもいい……」と投げやりな姿勢が肯定される理由などありません。
「上がる」と確信するから買い出動する、自分の確固たる基準で「下がる」と判断するからカラ売りを仕掛けるのです。

でも、その確信も、確固たる基準による判断も、現実では当たったり外れたり……大きなエネルギーを注いでも、予測の精度が飛躍的に向上することはありません

「予測の的中率はコントロールできない」のです。

では、どうするか──。
予測を当てることを、キッパリとあきらめるのです。
いえ、「的中率のムリな向上をあきらめる」のです。

といって、投げやりになるわけではありません。
「予測の精度向上」へ向けていたエネルギーを、ほかのことに使うのです。

予測が当たっても外れても、第三者が結果を判定して終わるわけではありません。
当たったら50万円もらえる、外れたら50万円払う……ではありませんよね。
つくったポジションの手仕舞いを、自ら決めることで結果が出るのです。

そのときの対応こそが、トレードのメイン作業です!

予測が当たったとしても、どこかで利益確定の「勝ち逃げ」を決断、実行しなければなりません。
予測が見込み違いでも、早めに切ればマイナスの値幅は小さくてすみます。
分割の仕掛けで、まだ数量が少ないうちならば、それだけ損失額は抑えられます。
(費やす時間も短くてすみます)

予測の的中率はコントロールできなくても、値動きを見ながらの対応は、すべて自由意思によってコントロール可能です。
だから、当たっても外れても、「値幅」「数量」「時間(保有日数)」をコントロールして、損を抑えたり利益を伸ばしたりすることが可能なのです。

これが、トレードにおける「結果のコントロール」です。

言うほどカンタンではないのは当然ですが、ズバリ未来を言い当てることができない以上、ここが唯一の突破口なのです。
 

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