1月16日放送のフォローアップ(1)
林 知之

相場の行方は?

相場の世界で古来より難事とされるのが、「手仕舞い」です。
損の玉は切るしかない──でも、損を確定するのはツラい……。
利の乗った玉は維持したい──でも、「利食い千人力」というし……。

常に未来を考えて行動するのがトレードだとわかっているのに、過去を起点とした現在の出来事に縛られてしまうのが人間の心理です。

迷わずに手仕舞いを実行する基準は? 中源線建玉法の考え方に、ひとつの明確な答えが存在します。1月16日の放送では、中源線における手仕舞いの基準を、わかりやすく説明しました。そのフォローアップ(1)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第100回 手仕舞いせよ! ~ふところに入れてなんぼじゃ~

謹んで新春のご祝詞を申し上げます

さて、記念すべき第100回の放送は、冒頭の人形劇に続いて、またしても大橋さんが私の名前を間違えた件を暴露してグダグダになりましたが、フォローアップのブログは、いつものようにビシッと進めます。よろしく!

私は強気です

私は2012年から、日本株は長い上昇トレンドにあると考えてきました。でも、期待するほどの循環物色はなく、林投資研究所が低位株投資の手法「FAI(エフエーアイ)投資法」で選定した銘柄も、けっこうな数が大幅に上昇したので全体としては順調だったものの、いわゆる出遅れ銘柄の多くが「出ずじまい」でした。

ただ、そういった出遅れ銘柄、いわゆる低位小型株が物色される流れを、2016年後半の相場で感じ取ることができました。以前よりも難しい判断を要求されるマーケットだと認識していますが、潮目の変化があると考えています。

多くの人が、単なる225銘柄の平均である「日経平均株価」に気を配り、その水準ばかりを考えるとともに、メディアがたれ流す解説に耳を傾けています。でも、「平均」には大きなワナがあります。

2科目のテストで、数学も英語も50点だったとします。そして次のテストで、数学が0点に落ちたかわりに英語は100点満点だった──2科目の平均点は50点のまま変化なしですが、数学の0点も事件ならば、英語の100点も事件です。単なる平均ではなく、内容を考えることが、すべてのものごとに通じる基本です。

株式市場では、日経平均の採用銘柄も含めて、個別株は見事なほどバラバラな動きをみせます。個々の動きを丁寧に見ていると、一般的な市況解説には絶対に盛り込まれないような、プレーヤー目線の観察が実現するのです。

例えば、多くの個人投資家が、日々の値動きばかりを気にするようメディアに仕向けられていますが、株価の基本的な上げ下げのサイクルは、数年から5年、場合によっては10年単位で起こっています。だから、中源線のように数カ月の上げ下げを観察するには日足が有効である一方、株式市場全体を見る、個別銘柄の根本的な潮流を知るには、月足による観察が不可欠です。

私の強気見通しは、低位株投資の手法「FAI投資法」における月足の観察によるものです。のんびりと売買したい向きにはうってつけのやり方なので、興味があるかたは書籍を手に取ってみてください。


FAIクラブの株式投資法

強気の解説に注意

多くの市況解説で、いま最も使われている言葉は「トランプ相場」でしょう。
「トランプ相場はいつまで続くか」のあとは、「トランプ相場のその先は?」なんて調子で、特別な結論もなく、時間を割くべきオリジナリティもない文章が実に調子よく披露されているのですが、そもそも「トランプ相場」の定義すらハッキリしていないのです。

「常に未来を考える」トレードの世界では、後講釈ばかりの解説ほどバカバカしいものはありません。目を向けるべき情報を、しっかりと選別してください。

林投資研究所の基本テーマは、「投資家の自立」です。
自分の見通しがあやふやな状態で「相場は上でしょうか?」なんて他人に質問するのは、絶対に避けるべき行動です。自分が取引対象とする銘柄について、当たり外れを気にしてビクビクするのではなく、自分なりの基準で確固たる答えを出し、そのうえで周囲の人の意見を聞くのなら、プレーヤー同士のまっとうな情報交換かもしれません。しかし、単なる「正解探し」は、“相場難民”への最短ルートです。

2017年も私は、脱・正解探し、脱・相場難民、“確信ある自分流”を意識して、プレーヤー同士の意見交換の一環として情報を発信していきます。

“自分の目”で見て決める

さて、私は強気だと述べましたが、当たるかどうかは神のみぞ知るところ。「そうか、上がるのか。じゃあ株を買おう」なんて、安易な思考だけは避けてください。

それに、冒頭でも述べたように、個別銘柄の動きは見事にバラバラです。
また、売買手法、想定する期間によって、「売り」「買い」の答えは全く異なるものになります。

番組で継続的に紹介している手法「中源線建玉法」は、数カ月単位の上げ下げを狙う「うねり取り」の売買を、終値による機械的判断で実現しようとする投資法です。株価のすう勢を見て出処進退を決め、見込み通りならば可能な限り取る、見込み違いならば損失を抑えて撤退するという、極めて現実的、そして実用的な方法論なのです。

中源線によるチャートを見てみましょう。
赤い線は買い線(陽線)で、買いポジションを3分割で増減させます。
黒い線は売り線(陰線)で、売りポジションを3分割で増減させます。

以下に示す2銘柄は、いずれも1月13日(金)までの日足(終値の折れ線チャート)です。

5715古河機械金属は、大統領選後の上昇で中源線が陽転しました。そのあと見事に上伸しましたが、12月の高値から少し下げた位置で止まっています。
ちなみに、2016年の安値は7月でした。

1722ミサワホームは、2016年2月が安値で、同7月に陽転して以降は買い線が続いています。8月からはジワジワと値を上げ、大統領選の直前から勢いを増して上昇、さらには年がかわってからも上伸しています。

このように、同じような上昇でも、細かい値動きは個々に異なります。
自分が売買対象とする銘柄について、自分の手法と戦略、あるいは自分だけの相場観で行動を決める以外に、きちんと行動する術は存在しません。

2銘柄とも、この時点での中源線は「買い」の状態ですが、その判断に従って買いポジションを維持するのも答えならば、「売り手仕舞いして休む」という対応も答えです。その判断基準は常に同じ、ブレないことが重要なのですが、どんな基準であっても当たったり外れたりするのが現実です。

だから、「どの判断基準が当たるの?」「誰の予想が当たるの?」「正解は何?」といった疑問は、どんなことがあっても解決に結びつきません。自らの基準で決め、その通りに行動することが、唯一の正解なのです。

次回のフォローアップ(2)では、悩み多き手仕舞いの問題について、中源線の解決方法を説明します。
お楽しみに!


書籍『中源線建玉法』の「第一部 解説」には、無料配布版があります。印刷版(無料郵送)のほか、PDF版またはeBook版(ダウンロード)もあります。

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たいへん貴重な売買の実記録と、林輝太郎による実践的な解説。
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※「研究部会報」および「中源線シグナル配信」は、林投資研究所が行っている投資助言サービスです。契約にあたっては、林投資研究所が交付する「契約締結前の書面」をよくお読みください。

12月5日放送のフォローアップ(4)

12月5日の放送内容について、フォローアップ第4回を「週報」に掲載しました。

フォローアップ(1) 「トランプ相場の正体」  12月12日掲載

フォローアップ(2) 「うねり取りに最適な基準は何か?」  12月19日掲載

フォローアップ(3) 「情報は自ら操作せよ! 脱・材料張り」 12月26日掲載

フォローアップ(4) すべての手法に共通する「儲け方」 ★本日掲載

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12月5日放送のフォローアップ(4)
林 知之

すべての手法に共通する「儲け方」

トランプ相場とは何か、説明できますか?
事前には「トランプ氏が当選したらマーケット大混乱」とのことでしたが、舌の根も乾かぬうちに「トランプ相場」だなんて、実にいいかげんなものです。上がるきっかけ待ちだったと説明するのが、“あと出しジャンケン”として最もまともといえるのではないでしょうか……。
とにもかくにも、グズグズだった相場に動きが出始めたのはたしか。マーケット・スクランブル12月5日、2016年最後の放送では、個別銘柄を観察する適正な視点を挙げながら、うねり取りの観点による「儲け方」を考えました。
そのフォローアップ(4)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第98回 うねり取りにおける“儲け方” ~来年の相場は取る!
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自立と確信がキーワード

謹んで新春のご祝詞を申し上げます。
12月放送のフォローアップ第4回(最終回)です。

12月放送のタイトルに「来年の相場は取る!」と記しました。
年末を区切りとする日本人として一年の計を立てるにあたり、個々のトレードは勝ったり負けたりという現実を認めつつも、「ガツンとやろうぜ!」という高い志を持つべきだと、まずは私自身が考えていたからです。

フォローアップ(3)(12月26日公開)で「決断のために自ら情報を操作する」と述べたように、外部からなだれ込んでくる無責任な情報に振り回されず、自分自身の意思で情報を選別、処理し、確固たる売買判断につなげることを、あらためて意識してほしいのです。

「トランプ相場はいつまで続くか?」といった議論に対して私は、「そもそも“トランプ相場”の定義は何か?」「大統領選後の動きは、トランプ次期大統領への期待が100%なんて前提は乱暴である」と感じます。

もちろん、そのような見方があってもいいのですが、「“トランプ相場”といわれているから……」という、無防備かつ受け身の姿勢があるなら、絶対に考え直さなければなりません。

本年も、「自立」と「確信」をキーワードに、放送とフォローアップのブログを進めていきます。

価値判断と行動を一致させる

「自立」と「確信」がない場合は、「ブレ」「混乱」が生じます。
私が考える混乱で、最大かつ最も気づきにくいのは、「考えていることと合致しない売買」です。

買った銘柄が思惑に反して弱含みで「まずいかなぁ……」と思いつつも切ることができない──引くべきだと考えながらも引かない混乱です。「様子見だ」なんてつぶやきで、よろしくない先送りをするケースです。

あるいは、「ここは出動の場面だ。買いだ」と感じつつも、周囲の慎重論を気にして手を出せない──見込み違いの撤退だってトレードの一部分なのに、不必要に恐れてしまうケースです。

どちらも、「自分の価値判断と行動が不一致」という状態です。
これを許してしまうと以後、不一致が当たり前、不一致でもオーケーという認識が強まります。

ラーメンを食べたいのに、気づいたら牛丼屋に入っている……そんな状態がいいはずありません。確固たる価値判断と、それに合致した行動は、絶対に守るべき大切なことです。正しい姿勢を支えるのが、情報に対してアンテナを高くしつつも、自立した態度で情報を選別し、自らのモノサシで価値判断するという「自立」の思考ではないでしょうか。

秘密がないのが最大の秘密

私の言葉ではありませんが、株式市場についての説明で「秘密がないのが最大の秘密」というのは、まさに言い得て妙、素晴らしい表現だと思います。

カネの世界ですから、詐欺話が山のようにあります。ルールに則って行動することが求められているとはいえ、自らの利益を守ることに集中する結果、とんでもないズルだってあるのです。実体を伴わない企業が新興市場に上場したケースもありますし、老舗の上場企業である東芝が粉飾決算をしていた衝撃的な事件も記憶に新しいところです。

でもマーケットで500円の銘柄は、誰が買っても500円。この一点には、間違ってもウソがありません。たとえ裏に大ウソがあっても、500円の株を買ったら500円なのです。

隠れた情報の存在は認めるものの、隠れているのだから探っても仕方がない、世に出ている情報はすべて現在の株価に織り込まれている──「テクニカル分析の三原則」にも挙げられている考え方で、私は基本的にこれを支持しています。

判断材料とするのは、現在までの株価推移だけで、自分の手法による価値判断とこれからの行動に思考を集中させます。自らの出処進退を中心にすべてを考える、「相場技術論」の思想です。

中源線建玉法も、この「相場技術論」の思想に基づいた投資法です。
隠れた情報について考えないので、そこに弱点が生まれると考える向きもあるのですが、株価だけを見るので、いたってシンプル。特別な情報網や特殊な分析能力を必要とせず、常識的な知識を備えた個人投資家なら誰でも実行できる点が、大きな強みなのです。

少なくとも、価値判断が揺れてしまうスキがなく、価値判断と行動を一致させるのが容易です。スッキリはっきり、迷いのない行動を連続させるプロの売買、「正しい儲け方」の基本を実現するツールです。

だから、中源線は触れてみる価値がある──こう確信し、繰り返し紹介しているのです。

「わからない」「やらない」という選択肢

中源線は、規定通りに売買すると、ポジションがゼロになる期間はまずありません。常に売りか買い、どちらかのポジションを持ちます。ただし、売りも買いも3分割を行いながら状況に応じて増減させるので、完全にコントロールされた状態を維持し続けます。

状況に応じてポジション量を増減させるという発想が、多くの個人投資家に不足しています。そして、ポジションが目いっぱい、あるいは窮屈な状態でやりくりを考えることが多くなり、価値判断と行動が一致しないという混乱につながります。

さて、「ポジションの増減」にしっかりと目を向けると、「相場を休む」「ゼロをつくる」というアイデアにたどり着きます。ポジションの増減といっても、「レバレッジを効かせて資金以上のポジションを取る」という発想は疑問です。攻めっ気たっぷりのキケンな資金管理を行うと、わずかな見込み違いが致命傷になりかねません。しかし、さまざまな理由でポジションをゼロにし、穏やかな気持ちで値動きを眺める期間をつくるというのは、たいへん重要な意味をもっています。

中源線が慎重な分割売買を行うのと同様に、「儲かるかもしれないが……」程度の判断ならばポジションを取らない、「わからない」という価値判断の選択肢をもって「何もしない」という決断をいとわない、そんな落ち着いた姿勢が、日々あるいは月々の成績を求められることのない個人投資家には、最も大切な発想なのです。

相場は逃げません。どんな手法であれ、確信がなかったら出動しない、本業が忙しい時期は積極的にトレードを休む、体調が悪かったらムリにポジションを取らない、等々、マーケットとの適正な距離感を考えてください。
自立した投資家として、堂々たる態度でマーケットと向き合ってください。

上の図は、12月の放送で使ったフリップなので「来年」とありますが、すでに年がかわっているので「今年」のための言葉です。

緊張した状態で決断を迫られるのがトレードという行為ですから、期待の半分、あるいはそれ以下のことしか実現しないと考え、手法をひとつに絞り込んでください。

手法を絞り込んだら、その手法の長所とともに弱点も知ってください。弱点が出てしまって予測が当たらない時期もありますが、それを受け入れ、悪い時期を乗りきるための資金配分などを考えておくことが大切です。

自分自身を高めるためには高いゴール設定が望ましいと思いますが、当たり外れがある以上は、個々のトレードについて期待値を上げすぎないことも重要です。

そして、ブレずに進んでください。
損益が大切ですが、必ず「学び」を残すことが最重要課題ではないでしょうか。

では、今年も一年、どうかよろしくお願いします。

これで、12月5日放送のフォローアップは終了です。
そして来週、1月16日は、新年1回目の生放送を、いつものように六本木のスタジオよりお届けします。
テーマは「手仕舞いせよ! ~ふところに入れてなんぼじゃ~」。仕掛けたポジションを手仕舞うという、当たり前のようでいてトレードの課題となる問題に、実践的に切り込みます。
お楽しみに!

chg-1_cover_frame150四部構成の書籍『中源線建玉法』

その「第一部 解説」のみ、無料配布版があります。
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株価の連続性

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明けましておめでとうございます。
新年らしく、実体験をもとにした貴重な教訓をひとつ、ご紹介しましょう。

「昨日言ったじゃない!」「そんな昔のことは覚えていない」
「今夜の予定は?」「そんな先のことはわからない……」
こういう返し方はやめたほうがいいでしょう。

株価とは、多数の人が市場に出した注文が個別に成立した結果です。
特定の参加者が連続して参加しているわけではありません。
でも、連続したものとしてチャートを描き、売買のために観察します。

これに対して、「値動きに連続性をもたせて考えるのはおかしい」との意見があります。はい、そんなことは承知していますが、予測が当たるとか当たらないの問題ではなく、プレーヤーとしてひとつの答えを出す、行動を明確に決めるために、便宜的に「連続性がある」とみなしているのです。

通常のチャートは、金曜日の次が月曜日です。土日の休みは表現しません。
でも、実際には土日という休息の期間が毎週あり、頭を休めながらも実はたくさんのことを考えていたりします。情報もいっぱい入ってきます。

そこで、「月曜日にポジションを増やす売買はしない」という発想が生まれます。
「大衆の意見は愚衆の意見」との格言に倣い、自分が愚衆のひとりにならないようにしようという、ある種の哲学です。
チャンスを逃すマイナス面があるとの意見は多いでしょうが、やってみてわかるのは、それ以上に“勇み足”を抑制してくれるプラスの効果です。
私も、裁量の売買では採用しているルールで、土日に考えて何かやりたくなったときは、ムリにでも手仕舞いを先行させるよう気をつけています。

最も大きな区切りは、年末年始です。
実際にはゴールデンウィークよりも休日が少なかったりするわけですが、日本人にとっては大切な区切りのタイミングです。そこで、年始の日経平均と年末の日経平均を比較して「5年連続で株高」とか、「2016年は発会から下げたが……」などと占いみたいな話が飛び交うのですが、超短期の売買を実践している人は別として、単純に連続させて考えればシンプルです。
立会日では、大納会の翌日が大発会、たんなる「翌日」という捉え方です。

年末は精神的に大きな区切り、だからポジションをいったんマル(ゼロ)にするといった工夫が効果をもたらすのですが、それは自分自身の問題です。株価を観察するうえでは、不要な基準を持ち込まないほうがいいと私は考えます。

株価が動意づいてきた今こそ、脱・外部情報、脱・相場難民状態!
2016年の市場を評して「波乱」「激動」などというようですが、株価が上下に動くことこそが私たち参加者の望むところ、株価変動こそが利益の源泉です。
予測できない動きがあったから? いえいえ、誰も予測できないのが株価です。

「確信ある自分流」を大切に、丁寧かつ納得ずくの売買を心がけたいものです。
本年も、よろしくお願いします。


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へこんではいけない

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先日、飲んで帰宅する途中に山手線の中で寝落ちし、ほぼ一周してしまいました。
でも本当のことを言うと、「一度やってみたかった」だけです。

「株を枕に寝正月」なんて言葉がありますが、実際につぶやく人の99%は、どうにもできない塩漬け株をたっぷりと抱えているように感じます。
「悪い玉は切れ」との教え通り、ダメ玉を抱えこんだままにしないこと、枕にするのは良い玉のみとするべきです。

相場ですから、予測が当たることもあれば曲がることもあります。
ピシピシと当てる方法は「タイムマシンを開発すること」と何度か述べた記憶がありますが、実は最近、もうひとつ方法があることに気づきました。
「神になること」です。

全くハードルが下がらないので、「見込み違いを容認するしかない」との結に変わりはなく、具体的にどうするかという方法論を考えることになります。

「上がると思ったんだが……相場が間違っているな」とつぶやき、サッと投げる。
「上げ止まりだと思って手仕舞いしたが強いなぁ」とつぶやき、買い直すか、追いかけて買わない。
「下げ止まっていたのに……ダマされた」とつぶやき、投げて出直しを図る。

とりあえずの対処は絶対に欠かせません。
また、「そもそも自分は間違っているのかも」と考える時間も必要です。
ただ、いちいちへこんでいたら、からだがもちません。

「でも、塩漬けばかりだ……」と気が沈んでしまう場合は、「一度やってみたかったんだ」とつぶやいてください。次に、将来に向けてダメ玉を整理します。

「いや、三度目なんですよ……」という人は、「ちょっとやりすぎた。このへんで勘弁しておいてやろう」とつぶやき、明るい気持ちで未来を描いてください。

理屈をつけて対処しないのはカッコ悪い、損切りしてニュートラルポジションに戻りながらも、絶対にへこまないのはカッコいい、と私は思うのです。

本日は大納会。よいお年をお迎えください。


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何にこだわるか

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多くのコンビニが採用するレジ待ちの「フォーク並び」。私は、列の先頭になったら必ず、複数あるレジをキッチリ見張るのがマナー、自分も時間をムダにしたくないと考えます。しかし、同様にムダのない行動を心がけながらも、ほかの人がモタモタするのを気にする人と、自分の行動が美しいかどうかだけを考える人に分かれるようです。こだわりのポイントは、人によって大きく異なります。

終値を「場帳」に記載することで一瞬だけ、いろいろな雑音を消し去った状態で値動きを見ることができる──これが、多くの人に効用を説く最大の理由です。
玉帳」に売買を記録し、売買への意識を適正に保つとともに、第三者の目で振り返る時間をつくる──これも、重要な作業だと確信しています。

しかし、そんな基本的な作業の中、「どこにこだわってポジションを動かすか」は十人十色、百人百様、何を大切にするかが最大の課題です。

例えば、安値を丁寧に拾う人もいれば、動意づいてからの乗せを得意とする人もいます。同じ手法なのに売買タイミングが全く違う、へたをすると売り買いが逆になる場面もあるくらい、違って当たり前、ズレがあって当然です。

誰にも明日の株価はわからない、予測が当たらないという単純な理由からです。

でも、つい当てたくて、どこかにころがっていそうな「正解」を知りたくて、予測情報が中心の株式講演会に足を運ぶ人も多いのですが、私には、相場のこだわりを捨てているように感じられます。

おでんをツンツンした男は、その行為と動画の公開にこだわっていたのでしょうが、こだわりかどうかなんて議論の前に、社会的に認められない不法行為です。
でも、相場では、かなりキテレツな行動でも、個人のこだわりとして成立する、連続するポジション操作で利益になり得るので、ヘンな“正解探し”よりも、感じたままにやってみて結果を振り返るのが本当の正解だと思います。

英国のEU離脱、米大統領選の結果と相場への影響など、ずいぶんとアカデミックな論理、知的と思える予測がありましたが、おおかたが外れでした。予測を述べる過程や、情報としての仕上がりが、こだわりポイントだったのでしょうか。

業界内に、「オレはトランプ当選を当てた」と声高に主張する人がいます。すごいなと思いますが、それで儲かったかどうかは不明ですし、こだわりのポイントもわかりません。

当たり外れも切実なれど、頑張っても精度はたいして上がりませんから、予測と行動パターンの関係、行動のあり方にこだわるのが、相場技術論者のこだわりで、それを必死に説明するのが私のこだわりです。

プレーヤーとしての立ち位置は、一般的な情報を否定するでもなく、聞かないように努めるでもなく、スルッと“離脱”した場所にいる、そして、自分の内面の出来事に集中する──このような感覚と説明するのが正確なのでしょう。


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12月5日放送のフォローアップ(3)

12月5日の放送内容について、フォローアップ第3回を「週報」に掲載しました。

フォローアップ(1) 「トランプ相場の正体」  12月12日掲載

フォローアップ(2) 「うねり取りに最適な基準は何か?」  12月19日掲載

フォローアップ(3) 「情報は自ら操作せよ! 脱・材料張り」 ★本日掲載

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12月5日放送のフォローアップ(3)
林 知之

情報は自ら操作せよ! 脱・材料張り

トランプ相場とは何か、説明できますか?
事前には「トランプ氏が当選したらマーケット大混乱」とのことでしたが、舌の根も乾かぬうちに「トランプ相場」だなんて、実にいいかげんなものです。上がるきっかけ待ちだったと説明するのが、“あと出しジャンケン”として最もまともといえるのではないでしょうか……。
とにもかくにも、グズグズだった相場に動きが出始めたのはたしか。マーケット・スクランブル12月5日、2016年最後の放送では、個別銘柄を観察する適正な視点を挙げながら、うねり取りの観点による「儲け方」を考えました。
そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第98回 うねり取りにおける“儲け方” ~来年の相場は取る!
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情報とは何か──私が常に考えているテーマです。
トレードにおいて、最も大切なことだと確信しているからです。

発信者による情報の加工

情報は、発信者によって加工されます。極端にゆがめられたり、必要なことが完全に隠されたりする例もありますが、特に問題ない場合でも必ず、発信者の意図が盛り込まれます。

例えば、会社の面接試験の場では、どうでしょうか。
「どうしても入社したい」と思っていたら、たとえ不安があっても「しっかりやります。頑張ります」くらいのことを言うでしょう。世間知らずの学生でも、「自信なくて、マジやばいっす……」なんて口にしないでしょう。

私が通勤中、トイレが間に合わずに電車の中で粗相してしまったとします。
たぶん、ここには書かないでしょう。隠します。

いや、もしかすると、何かを狙って、あえて書くかもしれません(笑)。
テレビショッピングで、最後に価格を問われて「1万……9800円……」と照れながら言う人がいましたけど、全く必要のないアクションだから、それが新鮮で面白いわけです。

本題に戻りましょう。
株式市場の動向を解説する読み物において、たとえ同じ事実を並べたとしても、読者に「強い」と感じてほしいか「弱い」と感じてほしいかで言い回しが違ってきます。当然、書き手の意図した通りに情報が伝わります。

例えばニュースの見出しが、「〇〇社 30%増益」か「30%増益にとどまる」かで、ずいぶんと印象が違いますよね。

短い記事であっても、どんな情報を盛り込むかで受信者の認識を操作できます。

「情報は必ず加工されている」というのが原則であり、うがった見方をすれば「情報は発信者に有利で、受信者に不利」ということです。注意が必要なのです。

決断のために自ら情報を操作する

さて、情報は加工されているといっても、「一般人は常に操られるだけ」と悲観しなさい、ということではありません。情報の評価、その結果の行動は、すべて自らの自由意思で決めるのですから。

「〇〇社 30%増益」というニュースによって、買うのか売るのか、どれだけの数量を動かすのか、すべて自由に決めることができます。「何もしない」という選択肢だってあります。

ネコの写真のカレンダーは、ネコの“かわいらしさ”を強調しています。でも、「かわいい」と思わなくたっていいのです。

証券マンに「この投信を買ってください」と泣かれたって、買う買わないを決めるのは、あなたの自由意思です。

海外の大きなイベントを取り上げて「暴落必至」と言われたって、売らなければいけない理由なんてありません。実際、どのような材料があるときでも値段がついている、つまり売る投資家と買う投資家が両方ともいるのです。

たまに会員から、「やっぱり下げるのでしょうか?」といった質問が来ることもあります。でも私はタイムマシンを持っていないので、残念ながら期待通りのことを答えられません。だから、逆に質問します。「どのように考えているのですか?」と。

買いだと思ったら買い、売りだと思ったら売る……相場ですから、それ以外に方法がないのです。

世の中には無数の情報があります。
まず、情報の入手経路を絞るのが仕事ですが、それを決めるのは自分自身です。
その情報の整理、処理、そして評価も、自分自身の手で行います。

でも、無数の情報を前に「どうすべきか……」と悩んでも、絶対に答えは出ません。周囲の価値観に流されて、その場限りの方法を選んでしまうだけです。

すべてを自分の手で決めるとき土台となるのは、「手法」の存在です。

番組では、株を売買するプロの投資法「中源線建玉法」を紹介していますが、私からの第一のメッセージは、「何でもいいから確固たる方法をもて」という一語に尽きます。四六時中トレードに浸ることのできない個人投資家は、たった1つの方法に集中し、その方法の中で良い結果を求めるのが王道なのです。

ゴール設定は高く、しかし個々の期待値は抑える

個々の売買について私たちは、一定の「期待」をもちます。
期待がなかったら、ポジションなんて取りません。

でも、カネのことだけに期待の度合いが大きくなる、つまり「期待値」が高くなりすぎるものです。
「最大300円幅が期待できる」と計算したとき、「300円はできすぎ」というのが冷静な分析なのに、いつの間にやら「300円取るんだ!」と力を入れていたりします。

一般的には、結果を「期待値」に近づけるために努力する余地があります。
セールスだったら、「この人がお客さんになるかもしれない」という状況に対して一生懸命に考え、積極的に行動します。彼氏や彼女にしたい相手に対して、望み通りの結果に近づくべく努力します。当然のことです。

でも、株価を操ることだけはできません。
株価の変動は市場任せで、あとは自分の読みと行動をコントロールするだけです。

その「自分をコントロール」について、質を高める努力をします。「ちょっと良くなればいい」ではなく、高い目標(ゴール)を決めて行動するべきです。それが具体的な金額であったり、売り買いの質であったりと、いろいろなゴール設定がありますが、想像できる範囲でより高いゴールが望ましいでしょう。低いゴールしか思い浮かばないのなら、想像力そのものを伸ばすことが先決です。

でも、現実の売買で百戦百勝なんて、絶対にあり得ません。
個々の勝ち負けについては、バランス悪く期待値を高めてはいけないのです。

勝率が50%なら、2回に1回は勝ち、2回に1回は負けです。
しかし、勝ち負けは偏ります。自分の手法と値動きが合わない時期もあります。したがって、5回やって5連敗なんて、素直に受け入れられない結果だって、ごくふつうに起こること。目をくもらせて相場難民にならないためには、投資家としての最終的な姿をゴールとして思い描きながらも、現実をまっすぐに受け入れる姿勢が求められます。

今回も、現実の値動きと、中源線による売買結果を見てみましょう。

2726パルグループは、2001年に上場した衣料品の会社です。
なじみがなかったために私は、放送で「バル」と濁音で読んでしまいましたが、半濁音の「パル」(PAL)でしたね。

さて、この銘柄も「大統領選を境にあらゆる銘柄が上がったわけではない」という説明を裏付ける動きで、目先は10月12日の安値から上昇がスタートしています。そして、10月20日に陽転、そのまま上伸して上げの波に乗っています。

ところが、過去1年の結果を見ると、転換の半分以上が負けトレードです。
負けたときの値幅は限定的ながら、直近の上げに乗る前は約4カ月間も、勝てないトレードが続いたのです。

うねり取りは「上げも下げも取る」と説明できますが、現実を冷淡に言い表すと次のようになるかもしれません。
「上げでもヤラレ、下げでもヤラレ、負けが続くことも少なくなく、苦しんだ結果として波に乗って満足できる結果を出す」

負けたとき、負けが続いたときでも継続できるように、適正な資金管理を盛り込んだ確固たるやり方をもっていなければならないのです。

来年は取る!

2016年は、グズグズとした値動きが続いた1年だったと思います。
しかし秋口からは、多くの銘柄に動意がみられます。意外と多くの銘柄が、2012年末から13年初頭にかけてスルッと上がったあと、約4年間も下げ続けています。そして、十分に整理が進んでいる状況なので、来年以降も楽しみだと私は考えています。

2017年も、マーケット・スクランブル生放送、そして、このフォローアップのブログと、プレーヤー目線の情報に特化して進んでいきます。

また来年、お目にかかりましょう。よいお年をお迎えください。

次回のフォローアップ(4)は、年明けの1月9日にアップします(1月2日はお休みです)。「すべての手法に共通する儲け方」というタイトルで、2017年に儲けるためのエネルギー注入をガッツリと考えます。
お楽しみに!

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12月5日放送のフォローアップ(2)
林 知之

うねり取りに最適な基準は何か?

トランプ相場とは何か、説明できますか?
事前には「トランプ氏が当選したらマーケット大混乱」とのことでしたが、舌の根も乾かぬうちに「トランプ相場」だなんて、実にいいかげんなものです。上がるきっかけ待ちだったと説明するのが、“あと出しジャンケン”として最もまともといえるのではないでしょうか……。
とにもかくにも、グズグズだった相場に動きが出始めたのはたしか。マーケット・スクランブル12月5日、2016年最後の放送では、個別銘柄を観察する適正な視点を挙げながら、うねり取りの観点による「儲け方」を考えました。
そのフォローアップ(2)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第98回 うねり取りにおける“儲け方” ~来年の相場は取る!
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周期的な動きを探す

番組では、トレードの基本的な考え方、プロの思考などをやさしく説明することに努めながら、手法として「中源線建玉法」を継続して紹介しています。

中源線は、終値の折れ線チャートによるシンプルなパターン分析によって、強弱の判断と分割売買を決定します。数カ月の上げ下げを狙う、「うねり取り」を実現しようという売買法です。

中源線のロジック、つまり「どのようにトレンドの変化を判断するか」という基準は、部分的に多くの相場師が取り入れていると思うのですが、古典的なうねり取りでは、日柄観測を重視する傾向があるはずです。

あらゆる予測法に共通するのは、「トレンドの転換点」を見つけようとする姿勢です。相場は上げ下げを繰り返しますが、底をつけた翌日に天井を打つことはありませんし、天井の翌日に底をつけることもありません。天井と底の間には必ず、ある程度の期間があります。だから、天底の間に「上げ」「下げ」のトレンドを見出すことができるのです。

さて、ある程度の期間といっても、常に一定ではないのですが、「3カ月」「6カ月」を目安にして、例えば「下げ止まったか」「まだか」と考えるのが、うねり取りにおける日柄観測のポイントです。

周期がハッキリしている例を、ご覧ください。
2013年9月の放送で示した、3402東レの値動きです。

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上げ下げがありますが、生き物のように“気まま”な変動をみせていると感じます。そのため、ついタテ方向の「価格」に注目してしまいます。しかし、ヨコ方向の「日柄」に目を向けると、プロっぽい観察に変化するのです。

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同じ期間の値動きの中、半年ごとに売り買いをドテンしていくトレードを想定したものです。相場格言ともされる「春に売って秋に買え」を実践するということです。4月初日に売る(買い玉の手仕舞い+ドテンカラ売り)、10月初日に買う(カラ売りの手仕舞い+ドテン買い)という売買アクションを想定しました。

図に示した期間では全戦全勝です。しかし、この期間では、東日本大震災の翌週にみられた一時的な暴落がありますし、結果的に6カ月ごとのドテンで全勝とはいえ、事前に保証されていたわけではありません。だから後講釈の域を出ないのですが、「こういった期間も存在する」という事実が、日柄観測を重視したうねり取りのベースとなるのです。

「トレンドを判断するうえで、日柄観測は有効かつ重要である」ということです。

チャートの終わりごろは、値動きのレンジに変化がみられます。
これ以降の値動きを確認してみましょう。

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今度は同じく東レでも、2013年の番組で紹介した以降、直近までの値動きです。

「春高」を示す部分もありますが、きれいな6カ月周期は消え去っています。これが現実です。単純なアノマリーだけで勝ち続けることなど、絶対に不可能なのです。オートマチックで儲かる方程式なんて存在しない、出現したとしても、いずれは消え去るのがマーケットの摂理です。

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とはいえ、トレンドの存在や日柄観測の有効性を否定するものではありません。「トレンドが出現しない時期もある」「周期的な動きがある場合とない場合がある」という現実を認識したうえで、日柄観測を大切にするのが古典的なうねり取りの基本です。

中源線の強みと弱点

中源線では、前述したように、終値の折れ線チャートによるシンプルなパターン分析でトレンドの変化を見出そうとします。基本的には、日柄よりも、目先の上げ下げの組み合わせによって、「トレンド転換の目」をつかもうとする考え方です。

日柄、つまり天井からの日数、底からの日数を気にしないことで、トレンドの変化に敏感な点が強みといえるでしょう。半面、中途半端な往来に反応して“往復ビンタ”を食らうこともあるのが弱点です。その偏りによる不測の損失を抑えるために、3分割のポジション操作が規定されているわけです。

全体としてバランスが取れていて、いわゆる勝率は平均して50%を少し下回るものの、トレンドが発生したときに値幅取りが実現するため、通算して一定の利益率が確保されると期待できるわけです。

実際の中源線チャートで、中源線の強みとともに、表裏一体の弱点も併せて確認してみましょう。

赤い線=買い線 買いポジションを3分割で増減
黒い線=売り線 カラ売りを3分割で増減

……しっかりと取れた
……取れた
……ほぼトントン
×……ヤラレた

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フォローアップ(1)で示した、2281プリマハム、6407CKDと同様に、米大統領選の前から単調な上昇トレンドだった銘柄です。2015年12月から2016年8月まで下げ、それ以降は現在まで、しっかりと上昇しています。下げ局面では、天井から少し遅れた1月に陰転、3月の戻りで残念ながらダマシの陽転、そのあとの下げは何のストレスもなく乗っています。8月の安値を過ぎた9月に陽転し、直近の上げにきれいに乗れています。

総じて、大満足といえる結果です。
今後も常に手が合うとは限りませんが、のんびりと気楽にトレードしたい実践家は、こうした現実の結果を高く評価するはずです。

次は、同じ期間に転換が頻繁だった銘柄として、6302住友重機械工業を見てみます。

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全体の印象は、「勝ったり負けたり」です。およそ1割~2割の往来の中、取ったり取られたりのあと、7月の陽転ではほぼトントン、8月~10月の3回の転換は負け、しかし、そのあとの上昇に乗って評価益が膨らんでいます。

機械的な売買法という前提で多くの銘柄を観察すると、「この程度では……」と全くワクワクしないかもしれません。でも、安易に期待値を上げすぎではないでしょうか。このように、そこそこ頻繁に手を出しながらも、トータルで負けていないならば、「ほお、上出来だ。ガツンとトレンドが生まれたら儲かるね」と考えていいと私は思います。

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当たり外れと損益は無関係

フォローアップ(1)で、「英国のEU離脱やトランプ氏の当選について、世界で優秀とされる人たちでも当てることができなかった」と述べました。誰が考えても、未来を当てることは至難の業だという現実を、ただ受け入れればいいというのが私の主張です。

株式市場では、小さい利益を重ねたあと大きくヤラレ……そんなパターンをたどって売買資金を大きく失ってしまうケースが実に多いのです。例えば半年間、利益が出なかったとしても、それだけで悲観する必要などありません。予測が曲がりながらも、スマートな対応によって大きな損を回避する、つまり資金の温存ができていれば、今後どこかで取れる場面に出会い、ものにすることができます。

株式市場は、多数の参加者がガチンコ勝負でカネを取り合う場です。カッコよく勝つことではなく、カッコ悪く必死に値動きの波を泳ぎながら、ごまかしていくのが基本です。そんな、地味すぎるほど地味な生き残り作戦の先に、満足いく利益があると考えてください。

次回のフォローアップ(3)では、トレードにおける「情報」をテーマにした実践論を紹介します。手法をもち、落ち着いて考えていたとしても、外部からさまざまな情報がなだれ込んでくるのが現実。そこで、どうするか──。
お楽しみに!

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