買い場

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この季節に雨が降ると、落ち葉ですべるのでキケン!
とくにイチョウの葉はすべりやすいそうです。
通常の路面との差は微妙なのかもしれませんが、認識がないとアブナイ状況が生まれます。

今回は、相場の状況判断についての、デリケートな話題です。

「買い場」と聞いて想像するのは当然、これから上がるという未来図でしょう。

でも、実際にポジションを取って結果を待つと、見通し通りだったりガッカリの結末だったり・・・

それでも、自分なりの確信で出動するしかありません。

ただ、新聞記事とか各種レポートなどを読んでいると、“買い場=ゼッタイその通りにならなければいけない結論”……こんなイメージにとらわれるのが人間の心理です。

「負けたくない」という感情がハードルを上げる一方、「確実に勝つのは難しい」と論理的に考えるので、整理がつかずに混乱するのだと思います。

以前から考えていた通りの状況ならばいいのですが、たまたま聞いて「逃したら悔しい」だけなら見送りです。

こう落ち着いて考えてみると、「なるほど、そうだ」ということになるのですが、その場で状況を整理して決断するのは難しいので、「自分のせいじゃない」というミスの言い訳を用意してかまわず出動してしまうケースが多いのでしょう。

ひとつの観点ではありますが、ボタンのかけちがいが起こる原因です。

では解決策は?
次号以降でアイデアを示します。

番組フォローアップ 12月から変わります

こんにちは。林投資研究所の林知之です。

今まで、番組のフォローアップブログを3本ずつ、このサイトに公開してきましたが、12月放送分から次のように変更します。

フォローアップ第1回

番組全体のフォローアップを、この1回に集約します。
今までよりも、中源線のルールに詳しくない人でも読みやすく、わかりやすい内容を心がけます。

「中源線研究会」に登録しているみなさんには、今まで通り、メール配信します。

フォローアップ第2回、第3回

「中源線シグナル配信」の利用者に限定し、個別銘柄の動き、法示(シグナル)に触れた深い解説を盛り込んだ内容に仕上げる予定です。

日経平均株価(指数)の中源線チャート

※中源線研究会の登録は無料、どなたでもご利用可能です。
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※「中源線シグナル配信」は、林投資研究所が行う助言サービスです。クーリングオフの対象となるほか、返金保証(契約日の翌月末までなら全額返金。ただし手数料1,000円)の制度もあります。契約にあたっては、契約締結前の書面を翌お読みください。

11月5日放送のフォローアップ(3)
林 知之

相場を“当てる”の正しい意味

相場はつらいよ……日経平均が新高値をつけた直後に、予期せぬ急落。

そんな状況下、中源線による個別銘柄の判断はどうだったか、直近の激しい動きから考えてポジション操作の基本はどうあるべきか──。

2018年11月5日のマーケット・スクランブルでは、直近の乱高下から「適正なポジション操作」を模索しました。中源線の強みが、クッキリと浮かび上がります。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第144回 株価急落に対処するトレードルール ~中源線による機敏な判断と行動~

平均ではなく個別

個別銘柄の売買を考える場合に、どうしても「市場全体」を見ます。
株そのものの人気、市場のすう勢……たしかに見るべき点ではありますが、それよりも個別銘柄そのものの動きが極端なことを忘れずに、情報の組み合わせ方を考える必要があります。

市況解説のように、まずは日経平均の動き、それから個別の動きという順序には疑問が生じます。「株が上がったか、下がったか」という強い情報が先にきてしまうからです。

実際に売買する銘柄の値動き、見込み通りに運んでいるか否か(どんなズレがあるか)を踏まえて、この先の自分自身の見込みはどうか……こんなデリケートな思考を展開するうえで、一般的な株に関する情報は足かせというか雑音というか、ないほうがいい情報なのです。

やはり、便利な分だけ焦点がぼやけるということでしょう。

誰だって独りだと不安なので、「みんなはどう思っているの?」「今日の動きには、どんな背景があったの?」と考えがちです。新聞でもネットでも、多数の投資家が読むものは、そんな不安に上手に応えています。便利すぎてしまうのです。

・今日は上がったか下がったか
 (日経平均の前日比)
・その理由は何だったか
 (誰もが共感しそうな大ざっぱな背景、時には取って付けたようなもの)
・個別に目立った値動き
 (上記、日経平均の動向解説とは関係ない)

あらためて、10月の下げ相場の中で上昇していた銘柄を見てみましょう。

例外のようですが、こういった動きをみせる銘柄もある、というのは事実です。
でも、「こういった銘柄を当てよう」というのは、考え方のベクトルに問題があります。誰も見たことのない未来を当てる──そんなムチャな試みよりも、時間の経過とともに変化する状況を見て、「どう対応するか」を考えなければなりません。

「中源線建玉法」も、強弱の判断をきっかけに行動し、その後の変化に対応するためのノウハウです。

銘柄情報が正しい場合もある

いろいろな角度から、ちまたの「銘柄情報」を否定的に論じていますが、実は、条件が合えば成立するのです。

ファンドマネージャーを想像してください。
広い範囲から投資先を探しますが、プロとして「狙い」はビシッと定まっています。そのうえで、アナリストレポートなど「観点が常に同じ」な情報を、コンスタントに入手しています。個人投資家が、頻度や観点が定まらないまま銘柄情報を目にするのとは、全く異なる状況にあるのです。

うっかり多めに買ってしまって「どうしよう……」なんてことは、あり得ません。このように、すべてが整っていると、「銘柄情報」が、売買活動を混乱させる銘柄情報ではなく、適切に前進させるための大切な要素となるのです。

彼らは銘柄情報を、大切な要素のひとつとして扱います。行動の方向性を変える存在ではないのです。

そして、銘柄情報を疑え!

一般の銘柄情報は、前項で挙げたような条件が整わないことが問題です。

まず、銘柄情報を受け取る投資家の戦略、好み、細かい計画などがユルいのです。この点について、いちいち「大丈夫ですか?」なんて聞いてくれません。「ほら、いい銘柄あるよ!」とグイグイくるだけです。

情報の受け手は、どうしたって弱い立場です。
振り回されないようにするため、かなり強固な姿勢をつくり上げるべきです。

さて、そんな情報弱者、つまり平均的な個人投資家が、つい「おっ!」と感じてしまう情報がよく売れるもの、商業的に“出来のいい”情報です。
準備のない人が見ても、すぐに結論に達するからです。

この点に関して、林投資研究所が自慢できるポイントを簡潔に示します。

いわゆる銘柄情報の排除

「中源線シグナル配信」では、全銘柄について毎日のシグナル(中源線による分析結果)を配信しています。当然、銘柄によるパフォーマンスの優劣が見えてきます。ルールが定まっているために、「相性」の問題が起こるからです。

「中源線シグナル配信」のスタート時、最長31年間の過去データで検証した結果、パフォーマンスが良好かつ安定している(時期によるブレが少ない)ものを100銘柄選び、研究対象の「ユニバース」として、シグナル配信であるにもかかわらずチャート表示機能まで設けました。

この100銘柄が合併などで減って、現在は94銘柄ですが、減った分を補充したりしていません。ちゃんと勉強している人でも、安易な銘柄情報を求めがちなので、新しい銘柄を補充して「スゴい銘柄を入れました!」と宣伝すれば、ビジネス的に響くと思います。補充に値する銘柄もあります。でも、それが利用者を惑わせる可能性があるので、あえて手をつけずにいます。

番組では、数少ない銘柄に限定していますが、プロが必ず行う「定点観測」、つまり、観察する銘柄群を固定する姿勢が重要なのです。

直近のパフォーマンスに焦点を当てない

「中源線シグナル配信」のスタート時に行った検証で「ユニバース」銘柄を選んだのですが、その際、直近のパフォーマンスに目を向けないようにしました。自らが、御法度とされる“カーブフィッティング”に近づいてしまうことのないよう、「今後、安心して使える」という観点を大切にしました。

相場の世界には、シグナル配信のサービスが数多くあります。とくにFXでは、多くの利用者がいるのではないでしょうか。

しかし、それらの中には、直近のパフォーマンスで銘柄を入れ替える業者もいます。表に出ている銘柄は、いつでもピッカピカ! 完全な「あと出しジャンケン」です。未知の未来に向かってポジションを取り、継続的に売買するうえで大きな矛盾が生まれます。

情報そのものは、単なる素材です。
適正につくられたものかどうか、自分に合うかどうかを見極めることが大切なのです。

【定番】定点観測

さて、前項でも重要性を示した「定点観測」を、銘柄限定で行います。

11月5日の放送、およびフォローアップ(1)で、おなじみの7銘柄を紹介しましたが、その後も市場全体が沈んだ雰囲気の中、どんな展開でしょうか。7銘柄すべて、必要に応じて前回のコメントも振り返りながら、もう一度見てみます。

※7銘柄のチャートは、11月20日(火)終値までのもの、コメントは11月21日の午前中に執筆しています。

4331テイクアンドギヴ・ニーズは、「いい感じで取れている」とコメントしましたが、11月中に反発して陽転。しかし陽転後、どっちつかずの展開です。急に、方向感がなくなりました。

5911横河ブリッジHDは、10月の下げで陰転が遅かったのですが、ズルズルと下げて売りポジションにしっかりと利が乗っています。「2,000円は割らないだろう」とか、値ごろで考えてはいけませんね。

7205日野自動車は、陰線のままですが、ガンガン下げる感じは見受けられません。2月から9カ月以上も下げ、整理が進んでいるのでしょうか。前回のコメント「次に陽転したら“こんどこそ”」を継続、といったところです。

7717ブイ・テクノロジーについては、「ほかの銘柄に比べて早いタイミングで陽転」「半年以上におよぶ下げのあと」「おもしろいかも」とコメントしました。とても気になる動きです。

8609岡三証券Gは、「こんどこそ」の陽転(前回コメント)のあと、上げないまでも、弱々しい動きとはいえません。証券株は売り線と買い線が混在している状態ですが、この陽転が全体の戻りをけん引するのか! ちょっと安っぽい観点になりましたが、そんな想像もプレーヤーのホンネといって問題ないでしょう。

9983ファーストリテイリングは、相変わらず、陰線なのに強張った状態でいます。珍しく、中源線と息が合わない値運びをみせていますね。でも、ここから陽転したら、乗ってみたくなる雰囲気です。

9984ソフトバンクも、中源線との相性がとてもよい銘柄です。11月はじめが目先の安値、11月14日の陽転したあとバタバタの横ばいです。12月の子会社上場(携帯電話のソフトバンク)が大きな話題となっていて、どうしても雑音が入ってくる状況が気になりますが、ガクンと下がってからの陽転なので魅力はあります。

定点観測している7銘柄について、ちょっと俗っぽい見方も交えて解説しましたが、こんなふうに同じ銘柄群を継続して観察していると、「ここぞ!」という場面があります。そういった感覚で「当たる」と言いきるのはビミョーですが、確信をもってポジションを取ることで、その後の行動をきちんとコントロールできるという考え方が大切です。

また、「ここぞ!」という遊びは、雑多な銘柄情報をもとに「この銘柄だ!」と飛びつく遊びとは質が異なる、全くベクトルのちがう姿勢だということを、記憶しておいてください。相場を「当てる」といっても、取り組み方でクオリティはピンキリです。

これで、11月5日放送のフォローアップは終了です。
次回放送は12月3日です。内容は未定ですが、やはり直近の値動きを取り上げながら、将来につながる実践的な内容にまとめたいと考えています。お楽しみに!


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11月5日放送のフォローアップ(2)
林 知之

相場は順張りってホント?

相場はつらいよ……日経平均が新高値をつけた直後に、予期せぬ急落。

そんな状況下、中源線による個別銘柄の判断はどうだったか、直近の激しい動きから考えてポジション操作の基本はどうあるべきか──。

2018年11月5日のマーケット・スクランブルでは、直近の乱高下から「適正なポジション操作」を模索しました。中源線の強みが、クッキリと浮かび上がります。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第144回 株価急落に対処するトレードルール ~中源線による機敏な判断と行動~

個別株の上げ下げと日経平均

2018年10月の下げは強烈で、「株そのものが売られた」といってもいい状況でした。
しかし、上場銘柄が100%売られているわけではありません。

東証一部で、株価指数の下げ、市場全体の下げに関係ない銘柄を見てみましょう。

※チャートは放送でご覧に入れたもの、11月2日終値までのものです。
※赤が買い線、黒が売り線。終値のパターンで判断するルールが決まっています。

4714リソー教育は、9月中旬から上げ始め、10月に市場全体が下げても関係なく上伸をみせました。

7532ドンキホーテHDは、10月10日の前日比520円高からスタートして強い動きです。

2726パルグループも、最初のリソー教育と同じで、9月中旬に上げ始めて上昇をつづけています。

こんなものは例外……と言ってしまえばそれまでですが、どんなときでも、上げている銘柄と下げている銘柄が混在しています。今回のようにキツい下げでも、まともに上昇している銘柄があるということは認識しておくべきです。

また、一般的な市況解説には要注意、ということに気づきます。
例えば、東証一部で値上がり銘柄のほうが多くても、TOPIXが前日比プラスでも、「日経平均」が少しでもマイナスならば、「反落」とか「○○で売られた」といった見出しが立ちます。

個別銘柄は上げ下げが混在するのですが、全体が上下どちらかに傾き、それが日経平均など株価指数の短期的な動向、あるいは中期的なトレンドを形成するのでしょう。

TOPIXのほうが使える

なにかと日経平均を取り上げて否定的なコメントをしていますが、株価指数というのは「平均」です。個別のバラツキが表れないのに、なんだか“便利”なので、目を向けるべき方向が狂うという懸念があるから、警戒すべき存在なのです。

ただ、同じ“平均”でも、225種の平均である日経平均より、東証一部全銘柄で計算するTOPIXのほうが、ブレやゆがみが少ないと思うのです。両者のチャート(中源線)を見てみましょう。

※赤が買い線、黒が売り線。終値のパターンで判断するルールが決まっています。

上が日経平均、下がTOPIXです。

日経平均は、10月初めにかけての上げで、2018年1月の高値を更新し、そのあと急落して2月、3月の水準まで落ちました。

一方のTOPIXは、上げ下げのタイミングはほぼ同じでも、10月初めにかけての上げで1月の高値を抜かず、10月の下げでは2月、3月の水準を下回っています。

日経平均は「いったん上抜けしたのに崩れた」という流れに対して、TOPIXは「ずっと保合をつづけてガクンと下げた」と表現できるでしょう。後者、TOPIXのほうが、多くの投資家の実感とズレが少ないのではないでしょうか。

指数そのものが“単なる平均”で、個々のバラツキを計ることができない数値です。だから「気にしないほうがいい」「できれば見ないほうがいい」のですが、ほとんどの投資家が常に気にする「日経平均株価」には、大きな落とし穴があるのです。部分的には利用可能ですが、TOPIXのほうがブレが少なくて使える、と考えるべきです。

でも、株価指数の“便利さ”にだまされてはいけません。

ちょっとだけ、投資に関する情報を発信する「業者」になったつもりで、考えてみてください。クライアントから「今日の相場はどうだった?」とザックリ質問をされたとき、どんなふうに答えますか?

東京証券取引所の上場会社は3,640社、東証一部だけでも2,113銘柄もあるのです(2018年11月9日現在)。少し詳しいことを伝えるとしても限度がありますし、まずは「日経平均が○○円プラスでした」と言うのではないでしょうか。

クライアントの、とりあえずの欲求に応える、とても便利な数字だからです。
言うほうも聞くほうも便利、だから日経平均を伝えて終わりでも大丈夫……便利すぎて、たくさんの盲点が生まれるのです。

相場は「順張り」

相場は順張りだ──私がこの表現に込めた発想は、うまく伝わらないことが多いのですが、大切なことなので工夫して説明します。

「順張り」と聞くと、「高値の飛びつき買い」「キケンなエントリー」「賢い人の利食い売りを助けるだけ……」といったイメージも浮かぶようですが、さんざん上がったところで買うということではなく、シンプルに「動きにつく」と捉えてください。

余裕資金がある状態で狙っている銘柄があれば、「下がってきた」ところで買いを検討します。でも、「以前よりも安くなったから買う」のではなく、「安くなった。この先は上がる」という“将来の見込み”で買うはずです。価格ではなく、「トレンドが上向きに変化する」状況を想像することで成り立つ戦略です。

買い戦略で利益を出すには、「安く買う」ことよりも、「買ったあと上がる」ことが重要です。だから、トレンドが上向きになった(と判断した)あと、「高く買って、もっと高く売る」でもOKなんです。「どこまで下がるかわからないものを買う」よりも、「上昇期に移ったと判断できるものを買う」ほうがシンプルで安全だ──こういう論理です。

では、「逆張り」や「買い下がり」といったテクニックはなに?

あくまでも「上げを見越して買う」のですが、あえて“先取り”を狙います。「少しリスクを取り、技術を駆使して平均値を有利にしょうとする試み」です。

過去にばかり目を向けて「下がったから」は、たしかに買う理由につながる発想ですが、「だから、これから上がるんだ!」という強い確信までセットになっていなければなりません。意外と錯覚してしまうことなので、要注意です。

実例として、中源線のチャートを示します。
銘柄は、8267イオンです。

※放送で使ったのは11月2日までのチャートでしたが、下は11月12日までのものです。

大きな流れは、2018年3月からずっと上げ波動、10月に弱含むも再び上昇して新値更新、というところですが、「買っていたら儲かったね」なんて表面的な見方ではなく、実際にポジションを取ることを考えて観察してみます。

買いポジションを持った状態で、2018年6月の陰転を迎えます(赤い丸印)。
中源線が「下がる」と判断したので、ルール通りならばドテン売りです。買いポジションを利食い手仕舞いすると同時に、売りを仕掛けるのです。

結果的には、この陰転がダマシで、しかも再び陽転するのは、中源線の判断としては「遅かったなあ」と感じられるタイミング、完全に上にブレイクしてからでした(青い丸印)。

このドテン売り、いらなかったじゃないか!

こう思うのは、上がった結果をチャートで振り返っているからで、その時、その場の判断を想像することが実践の思考です。

もし、陰転の時(赤い丸印)に買いポジションを維持していたら、ドテン売らなかったら……陰転が当たりでどんどん下げた場合には完全にタイミングを逸し、打つ手なしの状態に陥ります。

青い丸印の陽転は、前述したように、中源線らしくなくタイミングが遅かったのですが、だからといって「今さら買えるかよ」と売りポジションをキープして突っ張ったら……現時点で「どうしよう・・・」と困り果てることになっていたわけです。

先回りしてポジションを取ることができれば、トレンドに乗ったときに大きな含み益が生まれています。ものすごく余裕のトレードが実現します。でも、難しいだけでなく、逆行がつづいた場合に大幅な損失を生むので、上向きかけたら買い、下向きかけたら売るという順張りこそがナチュラルだという発想が生まれるのです。

念のために述べますが、「しかし、平均値を有利にしたい」と考えて、ある程度まで先回りを試みるのが、教科書的な逆張りです。ガンガン下がる場面で目をつぶって買うことではありません。

もちろん、すべての方法に一長一短があるのですが、中源線は順張りの強みを最大限に生かすようロジック(売買ルール)が組み立てられています。そして、ひとつの方式、つまり「利益を出す方法論」として成立しているのです。

次回のフォローアップ(3)では、「当てようとするな」との戒めを取り上げ、「では、自然に生まれる“当てたい”という気持ちに意味はないのか」という疑問、相場の核心に迫るテーマでお届けします。お楽しみに!


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11月5日放送のフォローアップ(1)
林 知之

相場はつらいよ

相場はつらいよ……日経平均が新高値をつけた直後に、予期せぬ急落。

そんな状況下、中源線による個別銘柄の判断はどうだったか、直近の激しい動きから考えてポジション操作の基本はどうあるべきか──。

2018年11月5日のマーケット・スクランブルでは、直近の乱高下から「適正なポジション操作」を模索しました。中源線の強みが、クッキリと浮かび上がります。

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(第144回 株価急落に対処するトレードルール ~中源線による機敏な判断と行動~

【定番】定点観測

「今買う銘柄ありますか?」
業者にこんな質問をしたり、常にこんな観点で“銘柄さがし”をする投資家が多いようですが、入り方がよくありません。

プロも人それぞれ、やり方も対象銘柄も大きく異なりますが、共通しているのは、必ず「定点観測を行っている」ことです。

銘柄を頻繁に入れかえるトレードスタイルであっても、突然の思いつきで新規銘柄を加えたりしません。継続的にウォッチしている銘柄で、「ここだ!」という具合にタイミングを計るのです。

番組では、銘柄数は少ないのですが、この定点観測を継続しています。
では、11月5日の放送で行った定点観測を、あらためて紹介します。10月の下げの中、中源線がどのような反応を示しかを見てみましょう。

※チャートは、11月2日終値までのものです。
※赤が買い線、黒が売り線、それぞれ3分割でポジションを増減させます。

4331テイクアンドギヴ・ニーズは、いい感じで取れています。10月の急落にも、問題ないタイミングで反応していることがわかります。

5911横河ブリッジは、前にもコメントしたように、最近はきれいなうねりが出ていますが、9月の陽転(赤い丸印)は少し残念でした。ダマシは仕方がないのですが、陽転のタイミングが少し遅れ気味でした。また、10月の陰転も少し遅めだったと感じます。

7205日野自動車です。9月の陽転(赤い丸印)について「期待できるかも」とコメントしたのですが(10月放送)、10月に下げたことで結局はダマシに終わりました。結局、2月から9カ月も下げているので、次に陽転したら「こんどこそ」というところでしょうか。

7717ブイ・テクノロジーは、イヤな下げ方をみせています。7月にいったん下げが止まったところでダマシの陽転が2回あったあと、さらにズルズルと下げました。しかし、10月の下げのあとは、ほかの銘柄に比べて早いタイミングで陽転しています(赤い丸印、10月30日に転換)。半年以上におよぶ下げのあとなので、おもしろいかもしれませんね。大橋ひろこさんが得意な銘柄です。

8609岡三証券グループです。これこそ、長い下げのあとなので、どうなるのか興味津々ですね。1月の陰転(青い丸印)から約8カ月の下げを経て9月に陽転したのですが、10月の下げで再び陰転……残念ながらダマシでしたが、11月2日に「こんどこそ」という雰囲気で陽転しています(赤い丸印=9月の陽転以降)。

9983ファーストリテイリングは、10月11日に陰転したのですが、そのあと下げないどころか高値を取っています。ところが、中源線がうまく反応せず、陰線のまま強張るという状況にあります。中源線はロジックがシンプルな半面、単純な価格水準で反応しないこともあります。頻度は低いのですが。

大きな上げのあと、10月の下げで陰転して急落しています。相変わらず、中源線との相性はいいようです。さまざまなニュースが株価に影響する銘柄なので、転換の際に急激すぎるのが気になりますが、中源線で売買するには魅力的といえます。

定点観測は以上です。

「今買う銘柄はあるか」という落ち着きのない姿勢に対して、同じ銘柄群をじっくりとウォッチするプロの姿勢は、売買そのものは同じように見えて全く質が異なります。

といって、定点観測によって予測がピシピシ当たるということではありません。確信をもってポジションを取るので、そのあとの対処がちがうのです。当たったときに利を伸ばす、曲がったときに損切り撤退する、ひとつひとつの行動が連続するのがトレードなので、姿勢のちがいが行き先を大きく左右します。

2018年の検証

私は、「日経平均を見るな」と言っています。
日経平均の短期的な動向や、「○○円を超えたら……」みたいに、とくに根拠のない水準の議論が、自らの意思で売買を決するトレードという行為にとって、とにかく雑音となるからです。不要な手を打ったり、必要な手を打てなかったり遅れたり……売りと買いをシンプルに組み合わせて機敏に行動するためには、情報もシンプルであるべきです。

とはいえ、日経平均は東証一部225銘柄の平均ですから、注目すべき個別銘柄の動きと全く無関係ではありません。両者の関係を見てみましょう。

下のチャートは、日経平均のチャートに、東証一部に上場する約2,100銘柄の「中源線の判断」を重ねたものです。東証一部全銘柄を、中源線で個別に判断し、約2,100銘柄のうち何銘柄が陽線(買い線)になっているか、その数字の推移を日経平均のチャートに加えてみました。
林投資研究所の「中源線シグナル配信」によって、過去を検証して導いた最適値で、ひとつひとつの銘柄を判断しています)

日経平均の上げ下げに対して、中源線で個別銘柄を判断した陽線(買い線)銘柄数の変化が非常に激しいことがわかります。とくに7月以降は約1カ月、あるいはそれより短い期間、でピークからボトム、ボトムからピークへと移っています。

個別銘柄が、常にバラバラに動くのが株の特徴です。
日経平均が動く方向とは逆に動く銘柄が、常に多くみられるということです。
その個別銘柄全体が、上下どちらかに少し傾いた分が、日経平均の短期的な上げ下げやトレンドを形成すると考えてもいいでしょう。

すると、今年の急激な変化は、値動きが「落ち着かない」「読みにくい」ということで、頑張っても「取りにくい状況だった」と残念な評価を下すことができます。

中源線がスゴいの?

2018年の相場は難しい……中源線を使っても取りにくい場面が多いのですが、前項で示した日経平均のチャートと、個別銘柄の陽線(買い線)数の推移を見ると、目まぐるしい変化に、ちゃんとついていっていることが理解できます。

中源線は、上昇する動きを察知して「トレンドが上だ」と判断し、下落する動きを見て「下に向かう」と判断する、いわゆる『順張り』のロジックだからです。

買ったら下がった、カラ売りを仕掛けたら上がった……こんな状態で頑張って大損するのが、株式市場あるあるの「退場パターン」です。こういったことが起きず、常に動きについていくのが順張りの強みです。

個別銘柄で、中源線がうまく機能している例を見てみましょう。

上のチャートは、2531宝HDです。中源線が、上げ下げをうまく捉えています。
いいタイミングで転換しているので、逆張りのようにも見えますが、下げる動きで陰転、上げる動きで陽転しています。想定通りのタイミングで転換すれば、「天井圏で陰転」「安値圏で陽転」するのですが、いわゆる順張りでトレンド転換を判断しているのです。

中源線がスゴいのではなく、そういうシステムだということですが、付随する特徴を次項で説明します。

ドローダウン

中源線は、順張りで相場の流れについていきます。
これが最大の強みですが、表裏一体の弱みはドローダウンです。

例えば、陽転して買ったら見込み通りに上昇したとします。20%の評価益が生まれてホクホク。その後、弱含みの展開になって陰転したとします。買いポジションを利食い手仕舞いすると同時に、3分割の1単位(3分の1)だけカラ売りを仕掛けます(この3分割がミソです)。

評価益20%がピークで、そのあと順張りで「下向きだ」と判断するのですから、現実の利益は20%を下回り、例えば10%だったりします。“捕らぬ狸”で「20%の利益だったのに……」と考えるのが人間ですから、なんとなくおもしろくないのです。

ところが、評価益20%の状態からさらに上伸し、30%、40%になったときも買いポジションを維持します。順張りなので、下向きの動きがない限り買ったままにするからです。だから、値幅が発生したときに早めの利食いでカスカスの利益、なんてことはなく、天底のジグザグを除いた“身”の部分をまるまる取ることが可能です。

林投資研究所では、この中源線による上場全銘柄のシグナルを毎日公表する、「中源線シグナル配信」を行っています。

WEBページに詳しい説明があるので、ぜひのぞいてみてください。
こちらをクリック!

次回のフォローアップ(2)では、10月の大きな下げの中でグイグイ上昇した銘柄を紹介しながら、個別銘柄の動きと指数の動きをどう認識するべきかを考えます。お楽しみに!


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相場の基本は順張り

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スマホを片手で操作すると指の動きにムリがあり、“スマホ腱鞘炎”になることがあるそうです。
お気をつけください。

「相場は順張り」と説明しても、なかなかうまく伝わりません。
シンプルに、「買い戦略」で説明します。

買うときの狙いは当然、「値上がり」、買ったあと上がることが条件です。

したがって、逆張りで買いを入れるときでも、過去を見て「安くなったから」だけでなく、「これから上がる」という見込みが不可欠です。

順張りの発想で「上がってきたから、もっと上がる」と考えるときと、見ている場所は同じく“将来”です。

この部分を取り上げて「相場は順張り」と表現しています。

もちろん、上がってきたときには買い値が安いほうが有利です。
だから、「下げ止まり」と「将来の上昇」に焦点を当てて“上がる前に先回りして買おう”という発想があり得ます。
これが、「逆張り」です。

「値頃感でポジションを取るのはキケン」といわれる理由は、この部分が盲点になるからです。

【参考リンク】(林知之の相場用語解説)

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飲み屋のママから「林ちゃん、来てよ~。お店ガラガラなの」。
行ってみると満席で「ちょっと待ってて~」。
やれやれです。

信用取引の口座開設。
昔はハードルが高く、今はカンタンすぎる気もします。
ただ、オトナの行動ですから、結果に対する責任を伴うかわりに何でも自由が原則です。

そういえば、カジノ法案に関して回数制限をする案があるようですが、おかしいでしょ!
放置すると「おやつは500円まで」って条項が付きそうです(笑)。

風邪薬のテレビCMなんて、「つらいけど会社に行く」のが前提です。
「休む」という選択肢がないことが、うっかり盲点になります。
寝てたほうがいいのではないでしょうか?

話を戻して信用取引。
カラ売りは信用取引を使うしかありませんが、買いでも売りでも資金以上に張る必要があるのでしょうか?
それで成り立つ戦略もあるでしょうが、安易にやれば、ふつうに起こる相場のアヤで“ドボン”します。

一定期間内の反対売買なら手数料が安い……スゴ腕デイトレーダーたちと真っ向勝負して負けたら、手数料がゼロでも資金が減ります。

逆に、6カ月という期限がない無期限信用取引……ずっと金利を払いつづけることに承知ですか?

証券会社の悪口ではありません。
可能な限り多くの選択肢があるのが、金融マーケットのあり方だと思います。

“お誘い”に乗るかどうかは、自らの価値判断です。