中源線は二度ラインをまたぐ
過去4回にわたって、中源線のルールを再確認しました。
非常にシンプルなルールは実践者の感覚とすんなり一致し、なおかつアレンジの余地を残しています。
では、アレンジを考える際のポイントは?
「アレンジしている」つもりが、直近の成績をもとに当てにいき、「振り回される」状態になりがちです。
マーケット・スクランブル8月19日の放送では、過去の事例を「裁量で評価する」試みを紹介しました。けっこう深い話ですが、極めて実践的です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第162回 メリハリをつけろ! ~「勝負所」の判断とポジションの取り方~)

素早い転換
中源線は、「逆行と逆行の組み合わせ」でトレンド転換を判断します。
下げトレンドでは、下向きの動き(前日比マイナス)が順行です。
中源線は、基本的に、順行を放置します。単に「利が伸びる動き」と考えるのです。
しかし、逆行には注意します。
そして、小さな逆行(兆し、「屈曲段」と呼ぶ)を抜く大きな逆行をみて「トレンドが転換したようだ」と判定します。
しかし、決して決め打ちをせず、まずは3分割の1回分、「3分の1」だけポジションを取ります。いわゆる「試し玉」です。
意外とアッサリ、陰陽(強弱)をひっくり返します。
しかし、慎重に「まずは3分の1」なのです。
中源線の特長である「素早い転換」によって、機を逃すことなく行動しながらも、ダマシを警戒して分割でポジションをつくるルールなのです。
では、残りの3分の2、本玉に相当する部分はどんなタイミングでつくるのでしょうか?

二度目のライン
逆行と逆行の組み合わせで陰陽(強弱)を転換させるのが、中源線です。
しかし、その後の値動きしだいでは、あっさりダマシに終わるケースもあります。
そこで、中源線では、「転換後、その方向へ動く度合」をチェックします。
これが、二度目の判定です。
下の図は、売り線(陰線、黒)からのトレンド転換、逆行(AB)と逆行(CD)の組み合わせで「陽転」と判断した状況を示しています。

中源線は、転換時に素早く3分の1ポジションを取ったあと、増し玉は逆張りで行います。順張り的に陰陽転換を判断するのですが、増し玉の入れ方は逆張り、「押し目買い」または「戻り売り」という意味です。
でも、DEの押しでは増し玉しません。
「二度目のライン」を越えていないため、「転換の確度はまだ低い」と考えるのです。
DEのあと、切り返してFに至ります。これで、転換後の新値を更新しました。
「二度目のライン」を越え、「この先は押し目で買い増し」と姿勢を変化させます。
- 転換を素早く判断して行動するが、まずは3分の1しかポジションを取らない。
- 試し玉から本玉に移る「二度目のライン」が規定されている。
「まずは行動」「でも慎重に進む」という、実践者のデリケートな発想が、シンプルなルールに盛り込まれているのです。

再転換ドテンでは最小限の被害
「二度目のライン」を越えるまで、増し玉はしません。
即座に建てた3分の1のポジション、つまり、試し玉だけの状態で動きを見守ります。
下に示す図のように、転換がダマシだったと判断するケースがあるからです。

このように、「二度目のライン」を越える前にズルズルと逆行した場合、またしても素早く陰陽(強弱)をひっくり返します。
このルールも、中源線独自の考え方によるもので、「再転換」と呼びます。
被害は3分割の1単位のみで、最小限に抑えられます。
また、「再転換した」「転換前のトレンドがつづいていたんだ」と考え、いきなり3分の2(2単位)のポジションを取るのです。
機敏な判断とともに、まさに「相場を張る感覚」がルール化されています。
ここが、中源線のおもしろい部分なのです。

「実用性」という発想
私たち実践者が強く願うのは、相場の先行きを「当てる」ことです。
でも、市場に集まる売り買いで価格が動くので、その売り買いを出す実践者の予測が高い確率で当たるなんて、どうしたってあり得ないことなのです。
だから、多くのプロが、「予測の的中率は50%前後がちょうどいい」と言います。
できないことに挑戦するのではなく、ポジション操作という「対応」で乗り越えようという“実用性”を重視した考え方です。
中源線も、この点を強く意識してルールを規定しています。
素早く判断して行動する一方で、3分割の慎重なポジション操作を行います。
「見込み違いでした」と認めて方向転換するのは、心理的に抵抗がありますが、そんなときの行動もルール化しているのです。
私たちが、なんらかの仕組みを構築する際、ミスがない完ぺきなものを目指します。しかし、本当に100%うまくいくものなんて、つくることはできません。だから、ミスを容認し、ミスが大きな被害にならないようにしたり、ミスに早く気づいて対処できる構造を工夫します。
こうした現実的な考え方を議論した結果、個々の判断基準をバランスよくまとめて体系立てたものが「中源線建玉法」です。
シンプルなルールは実践者の感覚で納得できるうえに、アレンジも容易です。
一般的な売買ツールとはちがい、ロジックをすべて公開しているからです。
中源線の基本ルールを解説し、「ルールを決めて臨む場合の現実」を掘り下げた一冊が、『入門の入門 中源線投資法』です。
アレンジの余地
中源線のアレンジは、実にやりがいのあるシゴトです。
3分割の売買ルールには、すでに「メリハリ」が盛り込まれているのですが、自らの感覚を盛り込む、「中源線に自分自身を入れる」行為は、さらにメリハリをつくろうとすることだからです。
矛盾するような、しないような・・・番組でも基本的なことを述べましたが、フォローアップ第2回および第3回では、このあたりのデリケートな部分に突っ込んでいきます。お楽しみに!

※番組フォローアップ(2)および(3)は、「中源線シグナル配信」(対象:全上場銘柄)の会員限定のブログに公開し、同時に会員限定でメール配信も行います。
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