個人投資家が考えるべきポートフォリオ(1) | 株式投資「虎の穴」

株式投資・トレードで、「ポートフォリオ」という言葉を意識しているでしょうか。

「ポートフォリオ」という言葉を再確認したうえで、個人投資家にとってのポートフォリオを考えてみましょう。

ポートフォリオとは、もともとは「書類の入れ物」といった意味だそうです。
いろいろな分野で使われているなか、金融の世界では、「金融資産の集合体」というのが正しい定義だと思います。

集合体って、ちょっとかたいですね。
金融資産の全体像」くらいに、ざっくりと考えてください。

株式投資・トレードでは、ポジションの全体像です。
値上がりを狙う買い戦略なら、どんな銘柄を、どれだけの数量持っているか、ということです。

一般には、ポートフォリオと聞いて「銘柄の分散」をイメージする人が多いようです。
でも、ポートフォリオという単語に、「分散」という概念はありません。

例えば、「8604野村HD、1銘柄に集中投資している」という場合も、その状態がその人のポートフォリオというわけです。

分散投資を前提に、ポートフォリオ=銘柄の組み合わせ、という説明があります。
わかりやすいようですが、実践において大きな誤解を与えています。

売買の戦略上、ある程度の銘柄に分散することは有効です。
私も、積極的に行います。

でも、やみくもに分散して“薄める”だけでは、意味がありません

マーケットでは、不特定多数の参加者と競争します。
ズバリ、「カネの取り合い」をするのです。
この競争に勝つために、むしろ「偏らせて平均を上回る」ことが狙いです。

銘柄の選別は、「人気の出る銘柄を早めに見つけること」といえます。
だから、日陰の銘柄を持っていてもダメなのですが、マーケット参加者の大部分が「優良銘柄」と認めた段階で天井圏に達している、というのが構造的な事実です。

この観点から、「自由に」「他人と異なる視点で」戦略を立て、それをブレずに実行することは大切です。
私が、「分散で薄める」ことに警戒してほしい、と説く理由です。

―12月19日(金)のブログにつづく―
 

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