買いは遅かれ、売りは早かれ | 株式投資「虎の穴」

「買いたい」という気持ちが芽生えたからといって、いきなりポジションに反映させることはない──今日のブログは、こんな流れを説明します。

好みの女性がいたからといって、いきなり触ってはいけません。犯罪です!(笑)
その女性とつきあうことになり、いい感触があったからといって、すぐに結婚を申し込むこともないでしょう。

でも、相場の場合、思いつきをド直球でポジションに反映させる投資家が多いと感じます。「逃したら悔しい」といった感情が先行してしまうからでしょうか……。

チャンスを逃す愚は避けたいので、瞬発力や行動力は大切です。
とはいえ、少なくとも「引くに引けない」状況をつくってはいけません。


「よし、買いだ!」と感じても、実際の行動は「まず100株」とか、慎重な姿勢は常に維持するべきです。

相場は厳しい現実のなかの行動で、ドラマや映画の演出とはちがうのです。

例えば「絶好だ」と確信しても、オトナとして行動を抑えながら、「いつでも逃げられる」「いつでも方向転換できる」状態を維持して前進します。

こんな雰囲気で、常にゆらゆらと行動し、周囲から見ると「やる気がない」と感じるくらいでちょうどいいのです。でも、「あれ、いつの間にか、そこそこの量のポジションを持っているよ」という不思議な感じをかもし出すのが、本当に“うまい”人の行動だと思います。

瞬発力は大切、でもド直球の行動は禁物──。

上昇を見込んで買いから入る「買い戦略」について、見出しに掲げた言葉、「買いは遅かれ、売りは早かれ」という格言を考えてみましょう。

「買いだ」と判断しても、すぐに行動に移すと失敗します。
慎重に分割でポジションを積み上げていくのが基本ですし、「まずは100株」とか「まずは500株」というように“試し玉”のテクニックも有効です。

前から目をつけていた銘柄でも、今までかかわっていなかった、少なくとも直近ではポジションを持っていなかったのですから、初対面の人と接するように丁寧に、株価の動きと“対話”するのです。

でも、売り手仕舞いを考える段階では、その銘柄とのかかわりがある状態ですから、買いはじめた時とは全くちがいます。判断を、ある程度ストレートに行動(ポジション操作)に反映させていいのです。

とくに手仕舞い売りは、損切りでも利食いでも「その銘柄からの撤退」なので、素早く行動するのが正解、と考えていいでしょう。

「買いたい」と思っても手を出さなかったら、利益の可能性は生まれません。でも、損失が発生するわけではありません。ところが、ポジションを持っていて手仕舞いが遅れたら、大ケガの可能性があります。上昇して高値に近づくほど値が荒いので、状況によっては本当に素早く逃げなければなりません。

「買いは遅かれ、売りは早かれ」
ぜひ、記憶にとどめておいてください。
 

ブログ一覧に戻る