株式投資とは「上がる銘柄を当てること」、というイメージを多くの人がもつでしょうが、タイムマシンでもないかぎりムリです。
この難題を軽減するのは、資金稼働率とポジションサイズの調整しかありません。
テニスでサーブを受ける相手方のプレーヤーは、ボールが左右どちらに来ても対応できるよう、体を左右に動かしながら待ちます。
同じ状況を、相場にも当てはめて行動したいのです。
例えば「上がるかどうかピンとこない」銘柄でも、つい「逃したら悔しい」という感情だけで手をつけたりします。不安のほうが大きいのに「これはいける」という確信があるかのように、脳内のイメージをすり替えてしまう心理です。
「全体が下げる可能性もあるが、あえて買い目線」という状況では、個々のポジションサイズを抑える、資金稼働率を抑える、「やはりイケる!」となって買いポジションを積み増しても限度がある……こんなふうに対応するのが正解です。
多くの投資家は、資金稼働率が高すぎます。
このブログで紹介している「中源線建玉法」では、「目いっぱい張ったときでも資金の半分未満しか稼働させない」のがルールです。
「資金稼働率50%が限度なんて、消極的すぎる」と考える向きは多いのですが、これくらいの基準が適正なのです。
仮に「ここは攻めだ!」とグイグイいくときでも、資金稼働率が一時的に60%~70%(現金ポジションが30%~40%)くらいが限界でしょう。「どちらにでも動ける」状態を維持するなら、余裕資金を大きくして資金稼働率は20%~30%、あるいはそれ以下にするべきです。
だからこそ、グズグズした値運びを打破する値幅の発生、蓄積された小さな損を一気に取り返す値幅取りは、相場の醍醐味という俗っぽい捉え方があるだけでなく、避けられない見込み違いの損失をカバーしてトータルで利益にするためには不可欠なのです。
値幅の発生は、プレーヤーとして、当然に期待する変化です。
中源線は、そうした値幅取りを実現するには、なかなか優秀なツール、ありがたい補佐役です。
「利が乗ると手仕舞いしたくなる」「結果的に小さくしか取れない」と悩んでいる投資家が、中源線を使ってみて「なるほど! こんなふうにねばるのか」と気づきがあった──研究所によく寄せられる感想です。
特長はなにか、強みはどこだ──まじめに考えて「課題」ばかり見つけるのが私たちの心理的傾向ですが、相棒を褒めてやることも大切です。こんなふうに、観点を切り替えながら、いろいろな角度から考えるようにしてみてください。視野が広がると思います。