個人投資家の売買は、極めて自由です。
だから、なにをやってもいいのです。
株が身近でわかりやすいかもしれませんが、運用を行う、つまり「金融マーケットにおいて、なんらかの方法で手元の資金を増やす」のに、株である必要はありません。
同じ株でも、利益の狙い方は無限にあります。
だから、「自分の狙いとポジションが一致していること」が唯一の正解なのです。
いわば、「自分の都合100%」ですよね。
しかし、持ち込んではいけない自分の都合というのもあります。
私が最初に挙げるのは、「情報に対する求めすぎ」です。
予測を高確率で当てるのが難しい、だから、売買技法、テクニック、自己管理などで競争に勝とうとしているのですが、「当てたい」という気持ちが強すぎると、正解さがしに走ります。
そして、つまらない情報に引っかかります。
サイアクです。
「未来は誰にもわからない」「まるで見た来たかのように語る人間がいるだけだ」と納得していたとしても、うっかりはまる落とし穴があります。
「ものごとには理由がある」「何らかの言葉で説明が可能だ」という世間の常識です。
そんな常識が通じないのが、株式市場を含む金融マーケットのジョーシキなのですが、変化があったら説明があって当然、と考えがちです。
その欲求に応えるべく、無責任な解説が飛び交っています。
さて、「情報に対する期待」「求めすぎ」が、持ち込んではいけない自分都合ですが、自分のポジション管理に集中、徹していたとしても、自分の都合を前面に出しすぎて失敗することがあります。
- この銘柄で100円幅とれば今年の利益が300万円に達する
- 買った銘柄がグイグイ上昇した。2杯ちょうどで売りたい
自分の都合で行動しながらも、必ず「マーケットの動きに合わせてポジションを変化させる」ことが絶対なのに、ムチャな自分都合をごり押ししたくなるときがあります。
自分勝手に行動しないと、金融マーケットでは勝てません。
でも、自分の都合を前面に出しすぎると負けます。
状況を、第三者の目で確認するプロセスが、単独行動で100%自由な個人投資家には必要なのです。