4月13日放送のフォローアップ(3)
林 知之

システムならではの“取れる”動き

マーケット・スクランブル、4月13日の放送は「中源線シグナル配信」の詳しいご案内でした。そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第58回 「中源線シグナル配信スタート」~活用方法と具体的事例~

中源線建玉法は機械的売買法、言い換えればトレードシステムです。

しかし、生身の人間によるシンプルな発想をそのまま数式化しているので、一定の裁量を加える、つまり「シグナルが出てもポジションを取らない」「状況に応じてポジションを厚くする」といった、ある程度の対応を前提としていました。

先日立ち上げた「中源線シグナル配信」は、この古典的な利用方法の価値を再確認することにも役立つのですが、中源線を積極的にトレードシステムとして利用する方向に大きな一歩を踏み出した結果です。

すべてのトレードでは、過去の動きを検証し、将来の再現性に期待してポジションを取ります。しかし、実行において重視するポイントはさまざまですし、裁量で実行するか、システマチックに執行するか、2つを融合して行うか──選択肢はたくさんあります。

融合について例えば、次のように決めているトレーダーもいます。

(1)仕掛けは裁量、手仕舞いは数式(システム)
(2)仕掛けは数式(システム)、手仕舞いは裁量

(1)の方法は、感覚を重視してポジションを取りたい、しかしポジションを持つとバイアス(心的偏り)が生じるので、数式(システム)に従って淡々と手仕舞いしたい、という考え方によるものです。

対する(2)は、仕掛けの際に踏ん切りがつかないからシステムに従い、手仕舞いは、利食いでも損切りでも感覚的に納得し、自分の手で実行したい(問題なく実行できる)、と考える人が選ぶ方法です。

ひとつ実例を示します。「仕掛けはシステム」が有効なケースです。
番組でも紹介した、東邦チタニウム(5727)です。

5727東邦チタニウム

2014年10月から上げ歩調ですが、約3カ月上昇したあと動きが止まっています。だから3月中旬の上抜けには、なかなか乗れないでしょう。しかし中源線はトレンドフォローのシステムなので、人間の感じ方などおかまいなしに「買え!」と主張してくるのです。実際、けっこう上伸しているので、出ばなで乗れれば短期で値幅を取ることができたわけです。

こういった動きを取るには、やはりシステマチックな判断が有効なのです。

さて、裁量を入れるとか融合とか、少し難しいことを述べましたが、中源線を素直に利用する、つまり中源線のシグナル(法示)通りに売買するというのが最もシンプルです。

つい相場観を入れて思いつきのアレンジをしたくなりますが、度が過ぎると何の基準もないトレードになってしまいます。このあたりの力加減が非常にデリケートで、トレードする者全員にとって「永遠の悩み」です。

だから、そのまま売買していこうという、原点に立ち返った姿勢に目が向くのです。

とはいえ、設定が悪くて損が続く……そんな不安は拭えません。
その不安を可能な限り軽減するために中源線シグナル配信では、過去30年間のデータを検証し、銘柄ごと、そして価格帯ごとにパラメータ(中源線では「キザミ」)を設定しました。

将来のことは誰にも読めませんから、利益を保証するわけではありません。不安がゼロになったわけでもありません。でも、かなり安心感のある設定になったと自負しています。

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

中源線研究会
 登録(無料)だけで、中源線シグナル配信ベータ版無料公開に参加できます。

中源線シグナル配信
 8種類のコースを用意し、正式に受付を行っています。

中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

4月13日放送のフォローアップ(2)
林 知之

シグナル配信をツールとして活用する

マーケット・スクランブル、4月13日の放送は「中源線シグナル配信」の詳しいご案内でした。そのフォローアップ(2)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第58回 「中源線シグナル配信スタート」~活用方法と具体的事例~

ルールを数式化した売買を、システムトレードと呼びます。
株価の推移という「事象」をインプットすると、答えとなる「売買シグナル」がアウトプットされるのです。

中源線は、人間の感覚的な発想を数式化し、感覚で捉えられる範囲にとどめた“機械的売買手法”ですが、今回手がけたシグナル配信によって、システムトレード的な観点で研究していく道が開けました。

しかし、裁量が入ることを前提とした従来の古典的な使い方を否定することにはなりません。むしろ、古くさいと否定されそうな古典的取り組み方を再認識することにもなるでしょう。手描きの中源線チャートと、システムからアウトプットされるシグナルを見比べ、中源線の研究を進めていくことにワクワクしています。

とはいえシグナル配信は、とりあえずシステムトレード的なアプローチによるものです。計算システムの構築に苦労しましたが、毎日同じ時刻に一定の作業を行えば全銘柄の中源線法示(シグナル)が計算され、Webページで閲覧できるのですから、とても便利です。

システムには、パラメータがあります。パラメータは「変数」とも訳されますが、要するに効き方をアジャストする「調整つまみ」です。

中源線のパラメータは、「キザミ」と呼ぶもの1つだけです。
緩めると、ダマシが減ります。そのかわり、保合から急にトレンドが発生したときに転換が遅れることがあります。
きつくすると当然、敏感になります。急な変化に対して早めにシグナルが出るのですが、副作用としてダマシが増える可能性が大きいわけです。

私たちは、軽いノリの“面白さ”を最初から捨て、ゆるく長く効く設定、実用的かつ利益につながる値を求めてバックテストを繰り返し、適正だと確信するキザミを設定しました。シグナル配信では、扱っている全銘柄を個々に検証しました。

このような作業を行った結果、パラメータを調整しても利益にならない銘柄、つまり、どうも中源線のロジック(哲学、ルール)に合わない、将来的にも厳しいかもしれない、という銘柄もリストアップされました。
慎重に再確認したあと、シグナル配信のユーザ向けに公表する予定です。

このように“便利な答え”があると、「ラクして大儲け」なんてアイデアが頭をよぎるかもしれません。実際、そういった個人投資家の心理を利用し、ロジック(判断ルール)が完全に不明なまま答え(売買シグナル)を出しているサービスもあります。最大のニーズにストレートに応えるのですから、ある意味、正解です。

しかし林投資研究所の考え方は異なります。

目先の値動きで利益を上げることも大切ですし、勉強だからといって損をしていいということでもありません。ですが、トレードの経験を単に「儲かった」「損した」と結果論で片づけるのではなく、トレードの実力に結びつけるよう努めるのが正しいと信じているのです。

  • 予測法やポジション操作、あるいはポジションサイズの設定などについて仮説を立て、結果を見て次なる仮説を立てる。
  • 自分の能力を見直し、できること、できないこと、今後できるようにしたいことなどを明確にする。
  • 中源線の根底にあるトレード思想に目を向ける。

挙げればキリがありませんが、要するに、実践力を高める、トレードの結果を正しく分析して将来につながる知恵として蓄積するといった、どんな分野にもある当たり前の努力をしてほしいのです。

「めんどくせえなぁ」と言われます。
「いいから儲けさせてよ」と要求されることもあります。

でも、マジメに相場の道を追求しようとする人や、最低限の手間や努力だけは惜しまない人に、“便利な答え”ではなく“便利なツール”として使ってもらうことを目指してシグナル配信サービスを続けていきます。

そのために、中源線のロジックを公開していますし、深く正しく理解してもらうための終日セミナーも開催しています。セミナー参加が難しいかたを対象にした家庭学習用DVDも、ただいま制作中です。

とりあえずのぞいてみて、興味を持ってからでも遅くはありません。
本格的な利用の前には、きちんとロジックを理解してください。
ロジックについて「どうでもいいだろ!」という姿勢の分析ソフトなどには、注意してください。

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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4月13日放送のフォローアップ(1)
林 知之

日経平均2万円乗せ
個別銘柄の動きは?

マーケット・スクランブル、4月13日の放送は「中源線シグナル配信」の詳しいご案内でした。そのフォローアップ(1)です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第58回 「中源線シグナル配信スタート」~活用方法と具体的事例~

放送の前の週、日経平均がザラ場で2万円に乗せました。
弱気筋、あるいは警戒論を発する向きは一層、声を大きくすることでしょう。

しかし、上昇に対して疑心暗鬼な参加者が多い中、日経平均がこれだけ上伸しているのですから、相場は強い、少なくとも一時期よりも環境が大幅に良くなったということです。

ここから先の展開として、警戒論を支持する人たちの多く、言い換えれば「買いたいのに乗れていない人たち」が買ってくる可能性があります。まあ、こんなものは強気で買っている私のポジショントークでしかないのでしょうが、個々の銘柄では見事なほど低迷したままのものがたくさんあるので、日経平均の動きだけで、いたずらに警戒するのはいかがなものかと思います。

番組でもご覧に入れた、ソフトバンク(9984)のチャートを見てみましょう。

9984ソフトバンク

日経平均との連動性が高いと認識されている銘柄のひとつですが、ちょっと取りにくそうな往来の動きが続いている印象です。

シグナル配信では、銘柄ごとに“ゆるく長く効く”設定を行う、つまり安心感の持てる安定したシグナルを出すことを目指してパラメータを最適化していますが、4月10日現在の東証一部銘柄は、買い線1,141銘柄に対して売り線727銘柄(未確認7銘柄)と、約4割の銘柄が売り線(陰線)の状態です。

日経平均が、多くの警戒論者を生むほどの勢いで上昇しているのですから、ここ数年を見れば大部分の銘柄が上がっているのは当然ですが、観察の基準を「数カ月」にするだけで驚くほどバラバラな動きなのです。

ちなみに、東証一部単純平均(終値ベース)では、リーマンショック前の高値が2006年1月の579.57円で、安値が“アベノミクス相場”と称される上げの直前、2012年6月の199.77円です。そして2015年は今のところ、3月の339.56円が高値です。

つまり、日経平均が2000年4月、ITバブル時の2万円に回復して「15年ぶりの水準」といわれる一方、東証一部単純平均は大きく伸び悩んでいる状態なのです。

別に、日経平均がダメで東証一部単純平均が有効だと主張するつもりもありませんが、少なくとも、日経平均が株価のすべてを言い表しているわけではない、ある特定の基準による数値でしかない、ということは再認識しておくべきです。

個別銘柄と日経平均の動きを比較した場合、あるときは連動し、あるときは連動しない、あるときは日経平均が先行し、あるときは遅行する……これがマーケットの実際なのです。

「株」といえば、まず日経平均の水準と直近の値動き、すぐさま個別銘柄を買うかどうかの強弱判断を試みる人ばかり──この安易な構図は、メディアの情報発信担当者、つまりトレードを実践していない人たちの手によってつくられ、それを“まんまと”受け止めてしまっている投資家によって維持されているのだと私は考えています。

どんな分析方法を用いても、どんな場面においても先行する指標なんてあり得ません。そして、マーケットの先行きを当てようという「強弱論争」は不毛でしかありません。そもそも、売りだと確信する人と、心の底から買いだと信じる人の両方がいるから値段がついているのです。

中源線のシグナルがそうであるように、感覚を重視した裁量トレードでも、自分なりの戦略で自分なりのポジションを取るだけのことです。多くの人が注目する情報で、ちょっと便利そうな指数や安易な分析などに有効性があるわけがないのです。

常に、自分がトレード対象とする銘柄の動き、自分の戦略、それを踏まえた自分の見通し、そして現在の評価損益……こういった“自分にとっての事実”だけを重視するようにしてほしいと思います。

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

中源線研究会
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3月9日放送のフォローアップ(5)
林 知之

中源線シグナル配信
ベータ版(試用版)公開中

マーケット・スクランブル、3月9日の放送は「システムのアレンジ」というテーマでお送りしました。そのフォローアップ(5)です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第56回 システムのアレンジ ~中源線の活用でトレードルールのあり方を考える~

3月27日からベータ版を無料公開中の「中源線シグナル配信」について、特徴を説明します。

中源線のロジックは、非常にシンプルです。
感覚的に理解、納得して“ハラに落とす”ことが可能です。

そのロジックを一切変えないまま、30年間の過去データを使ったバックテスト(検証)を行い、林投資研究所で適正と考えるパラメータ(中源線の場合は唯一「キザミ」)を導き出しました。

バックテストを行ってパラメータを決める……とても当たり前のことですが、観点によって全く異なる答えが出てくるので、実践するうえでは細心の注意が必要ですし、確認する事項が多岐にわたるはずです。

私たちが最も大切にしたのは、「ゆるく長く効く」という観点です。

例えば自動車は「人を目的地に運ぶ」ための乗り物なので、より短時間で到着することが求められます。しかし時間よりも、安全性や快適性のほうが優先するはずです。

事故の可能性を極限まで下げ、さらには運転レベルを含めた道中の心地良さを追求し、そのうえで時間短縮を考えます。

トレードも、一か八か、のるかそるかの勝負をするわけにはいきません。過去の突発的な動きだけに注目して「こうすれば大儲け」などと特殊な設定をしてしまうと、儲かる可能性が低くなる、大きく損してしまう危険性が高まる、不安になって大儲けの前にやめてしまう……といったことが起きます。
計算上の利益の可能性だけで、“実用性”が薄れてしまうということです。

相手が相場なので、完全な正解などありません。
それでも、単に“直近の過去に高パフォーマンスを出した”だけの設定に近寄ることなく、長く使っていける設定を求め続けるしかありません。

このような研究をして情報を共有していくのが中源線研究会の目的で、その“目玉”ともいえるのがシグナル配信です。

中源線研究会では今後、シグナル配信のシステムを使ってさまざまなアイデアを検証し、その結果を公開していきたいと考えています。

006今夜のマーケット・スクランブルでは、事例を示しながらシグナル配信を詳しく説明します。お楽しみに!
4月13日20:00から生放送(オンデマンドでも視聴可)
 中源線シグナル配信スタート
 ~活用方法と具体的事例~

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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3月9日放送のフォローアップ(4)
林 知之

中源線シグナル配信
ベータ版(試用版)公開中

マーケット・スクランブル、3月9日の放送は「システムのアレンジ」というテーマでお送りしました。そのフォローアップ(4)です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第56回 システムのアレンジ ~中源線の活用でトレードルールのあり方を考える~

番組でも申し上げたように、トレードルールは「納得ずくで実際に利用し続けることが可能」なものでなければいけません。

「よくわからないが儲かりそうだ……」では、単なる結果論で一喜一憂し、たまたま損が続いたことをきっかけに「もっといいものはないか」と別のルールなりトレードシステムを探し始めるでしょう。

永遠にさまよい続ける“相場難民”になってしまいます。

とことん数式だけで考えていく方法もあるでしょうが、これは想像以上にイバラの道です。これでもかというくらいシンプルなルールを自分自身で120%納得するくらいでないと、実用に耐えないわけです。

中源線は、人間の感覚によるベタな発想を数式化したものなので、とてもシンプルです。なるほどと理解でき、実行前に“ハラに落とす”ことが可能です。

しかし、というか“だからこそ”なのでしょうが、「どう使うのか」という部分の悩みは膨らみます。トレーダーの誰もが抱える、永遠のテーマなのですが……。

こういった実践上の問題を研究し、大勢で共有していこうというのが「中源線研究会」の趣旨です。
単に「相場一般」では論点が定まらず、実のある意見交換が実現しにくいのですが、“中源線建玉法で個別銘柄を判断して実際にポジションを取る”という具体的な行動が決まっているので、多くの実用的な発見が期待できます。

そんな“中源線研究”の目玉ともいうべきものが、シグナル配信なのです。

現在、ベータ版(試用版)を無料公開中です。
ベータ版といっても、機能を制限していません。ぜひお試しください!

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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3月9日放送のフォローアップ(3)
林 知之

中源線のアレンジ 未来応用編

マーケット・スクランブル、3月9日の放送は「システムのアレンジ」というテーマでお送りしました。そのフォローアップ(3)です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第56回 システムのアレンジ ~中源線の活用でトレードルールのあり方を考える~

前回のフォローアップ(2)では、とても地味なアレンジ、人間の感覚に頼る古典的なアレンジを紹介しました。

今回は、コンピュータによるデータ処理を前提とした、現代風のアレンジを考えてみます。

もともと中源線は、銘柄を狭い範囲に絞った職人的なトレードを前提としていました。コンピュータのない時代に作られたものなので、当然のことです。
だからアレンジも地味な範囲にとどまり、それが中源線の正しい利用法だという認識におさまっていたわけです。

でも、現代の環境を十分に活用すればアレンジのあり方も変わってきます。
安価なパソコンで大量のデータを処理できる、誰でも長期間の株価データを入手できる──こういった条件を、もっと有効に利用してみようという試みです。

中源線での「陰陽転換」は、2つのルールによって起こります。割とおとなしい動きを想定した「普通転換」と、少し荒れた動きに対応するための「42分(ぶ)転換」です。

1つの銘柄について、この2つのルールで転換を判断し、3分割のポジション操作を実行するのが中源線です。しかし、例えば42分転換だけに注目する、幅広い銘柄を見ながら42分転換が起こった銘柄を選別してポジションを取るといった使い方も、コンピュータと専用プログラムがあれば実現可能です。

最初から多数の銘柄をトレードする、というアイデアもあります。
番組では「ポートフォリオ運用」と紹介しましたが、正確にはポートフォリオ=分散ではありませんから、“バスケット運用”と呼ぶべきかもしれません。

例えば20銘柄を対象にして、それぞれの銘柄を中源線で判断してトレードする、ということです。18銘柄で買いポジション、残り2銘柄で売りポジションになることもあるでしょうが、半数ずつ売りと買いに別れる状況も考えられます。売り買いの偏りが変化しながら、ロング/ショートのようなトレードを実現するアイデアです。

これらの取り組みが機能するかどうかは未確認ですが、林投資研究所で専用プログラムを作ったので、あらゆるアイデアを検証していく予定です。

その前にスタートさせるのが、「中源線シグナル配信」です。
ほぼすべての上場銘柄を対象に、銘柄ごとに設定したキザミでシグナルを出します。これによって中源線の理解が早まり、効率の良い実践につなげてもらいたいというのが最大の狙いです。

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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3月9日放送のフォローアップ(2)
林 知之

地味なアレンジはトレードの本質

マーケット・スクランブル、3月9日の放送は「システムのアレンジ」というテーマでお送りしました。そのフォローアップ(2)です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第56回 システムのアレンジ ~中源線の活用でトレードルールのあり方を考える~

前回のフォローアップ(1)では、「パラメータの最適化」について簡単に説明しました。システムトレードでは、この最適化を積極的に行うでしょう。ところが、前回も述べたように、やり過ぎるとダメなので注意が必要です。

自分で最適化を行う場合、「単に“直近の過去に合う数字を見つける”」といった誤りに注意する必要があります。

既存の判断基準や自動売買システムなどを検討する場合は、上記のような方法で直近の過去におけるパフォーマンスを上げただけなのに「ほら当たってるでしょ」なんて説明に警戒しなければいけません。

こういった誤りを避けるためには、地味なアレンジ、裁量によるカンタンなアレンジを考えてみるべきです。まずは単純に、「シグナルを採用してポジションを取るか、そのシグナルを見逃すか」という観点で考えてみるのが基本でしょう。

中源線はルールがシンプルなので、転換の判断が常に感覚とつながります。
そこで、「この転換は不自然だ。シグナルを見送って休もう」といった判断も、実践的に許されることになります。例えば、「下げの日柄が足りないのに陽転した」といったケースが考えられます。

前回でも示したコマツ(下図)では、パラメータを変えずに臨みながら、青い線で囲んだような余分な転換で「アクションを起こさないようにしよう」と試みることです。

コマツ中源線

もちろん、「そんなふうにアレンジするなら、それもルールに追加するべきじゃないか」という反論があるでしょう。
その通りなのですが、次々と条件を加えていくと、どこの部分がどう作用するのかが、わかりにくくなります。感覚とのリンクが弱くなってしまうのです。行き過ぎれば、システム全体が“ブラックボックス”化してしまいます。

だから、適当に見送って休むという対応が、「感覚の判断も尊重したい」という気持ちを満たすとともに、生身の人間に必要な休息を実現する、と考えてください。

本格的なシステムトレーダーには否定されてしまいそうですが、このような地味で泥くさい思考が、トレードの本質を浮かび上がらせてくれると私は考えます。

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3月9日放送のフォローアップ(1)
林 知之

パラメータの調整でパフォーマンスは変わる

マーケット・スクランブル、3月9日の放送は「システムのアレンジ」というテーマでお送りしました。そのフォローアップ(1)です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第56回 システムのアレンジ ~中源線の活用でトレードルールのあり方を考える~

「パラメータ」という言葉があります。
「変数」と訳されますが、要するにトレードルール(数式)の“調節つまみ”です。

中源線のパラメータ(変数)は1つだけ、「キザミ」と呼ばれる数値です。
中源線のルールでは、値幅を「分(ぶ)」という単位に置き換えて判断します。
そして、「1分の値」をいくらに設定するかが、キザミ設定なのです。

1,000円未満の個別株では1分を1円にするのが標準と示していますが、これを例えば「1分=2円」に変えると、転換が鈍くなります。そのかわり、ダマシが減ることが期待できます。逆にキザミを小さくする、例えば「1分=1円」を「1分=0.5円」に変更すると、転換は敏感になりますが、ダマシが増える心配があります。

実例を見てみましょう。
2つの中源線チャートは、同じ銘柄の同じ期間で、キザミ設定だけが異なります。
赤い線が陽線(買い線)で、黒い線が陰線(売り線)です。
(銘柄は6301コマツ、期間は2014年10月1日~2015年3月10日)

チャートAでは、10月の安値からの立ち上がりを的確に捉えています。
気になるのは、1月と2月の陽線。わずかながらプラスかな、というところですが、最後に再び陰転しているので(3月9日)、「この2つの陽転がなくなると、いいかもしれない」といった発想が生まれるでしょう。

コマツ中源線A

そこで、キザミ設定を変えてみます。「1分(ぶ)」の値を大きくしてみるのです。それが、次に示すチャートBです。
12月に陰転するタイミングは同じで、その後もずっと陰線が続くという、わかりやすいチャートに変化しました。そのかわり、10月からの上げでは陽転のタイミングが遅れています。全体に“鈍く”なったことが、よくわかりますね。

コマツ中源線B

こんなふうに調整することを「最適化」といいますが、やり過ぎてしまうとダメです。単に「直近の過去に合う数字を見つける」だけで、これから先の未知の株価に対応するという視点が欠落してしまうからです。

とはいえ、こういう作業によって、中源線に合う銘柄(合いそうな銘柄)と合わない銘柄(合いそうもない銘柄)に分類することもできます。

中源線シグナル配信では、この分類を示します。
苦労ゼロで儲かる“打ち出の小槌”は存在しませんが、ムダな苦労を省くことは大切ですからね。

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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2月9日放送のフォローアップ(4)
林 知之

システムのアレンジ
~確信ある自分流をつくり上げる~

マーケット・スクランブル、2月9日の放送は「値動きルールに基づく売買の実際と注意事項」というテーマでお送りしました。そのフォローアップ(4)です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第54回 値動きルールに基づく売買の実際と注意事項 ~中源線の特長と現実の難しさを考える~

前回、パラメータ(変数)の調整について、簡単に説明しました。
中源線におけるパラメータは、「キザミ」と呼ばれる数値ひとつだけです。
とてもシンプルです。

だから、キザミの設定を考えるのが中源線の実際の利用なのですが、実はさまざまなアレンジがあり得るのです。

まずは、シグナルが出ても裁量の判断で見送る、という選択肢があります。
つまり、「今回は休んで静観する」という決断ですね。
「ここはダマシが出やすい場面だ」という判断もあるでしょうが、「仕事が忙しいから休む」という個人トレーダーならではの理由や、「大きく儲けたから頭を冷やすために休む」という生身の人間ゆえの理由などが考えられます。

しかし、システムトレードとして考えれば、「適切な設定で張り続けるべきだ」という考えが成立するので、実際の利用には多くの観点とさまざまなアレンジがあるのです。

いずれにしても、複雑なロジック(数式)だと応用も難しいでしょう。中身のわからない“ブラックボックス”のシステムなど、アレンジどころか実用にも疑問が生じます。
しかし中源線は、ロジックがシンプルですし、すべて公開しています。だから、アレンジを考えることで、トレードを考える視点が定まったり、新しい発見につながります。

次回、3月の放送(本日夜)では、トレードのロジック、つまり値動きに対応する“アイデア”をどうアレンジするか、どんな応用があるかについて、中源線を取り上げて説明する予定です。
お楽しみに!

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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2月9日放送のフォローアップ(3)
林 知之

最適な基準とは何か
~実用的な設定が求められる~

マーケット・スクランブル、2月9日の放送は「値動きルールに基づく売買の実際と注意事項」というテーマでお送りしました。そのフォローアップ(3)です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第54回 値動きルールに基づく売買の実際と注意事項 ~中源線の特長と現実の難しさを考える~

中源線建玉法は名前の通り、「建て玉するための方法」です。
売り買いを決める「予測法」にとどまらず、ポジション操作を司る「建玉法」、そして前回述べた「資金管理」の要素まで盛り込まれ、実用的で実践的な“やり方”にまとめられているのです。

この中源線建玉法を、もっと知ってもらおう、まずは体感してもらおう、実践しているトレーダーのみなさんに研究材料を提供しようというのが、番組でも繰り返し紹介している「シグナル配信」なのです。

さて中源線で売り買いを決めるロジック(数式)は、細かく規定されています。でも、“キザミ”と呼ばれるパラメータ(変数)を変化させれば、陰陽転換が少しずつ変わってきます。“キザミ”をわかりやすくいえば、「調節つまみ」ですね。中源線の規定通りに長く売買したとき、この少しの変化が大きな差となるので、とても重要です。

キザミの設定は中源線研究会の主なテーマのひとつなので、シグナル配信で林投資研究所が選定する「ユニバース銘柄」のキザミについて、しっかりと考えた結論を示したいと思っています。

実用的で実践的な“やり方”である中源線において、実用的で実践的な取り組み方を考えていくのが、中源線研究会の活動です。
具体的には、過去の株価データを使ったバックテストで、銘柄ごとのパフォーマンスや最適なキザミを考えていくのですが、計算して利益が出ていればOKということではありません。

例えば過去10年で高い利益率を示した銘柄、あるいはキザミ設定があったとしても、その利益のほとんどが1年か2年に集中しているようでは、これから先、実際に資金を投じるには不安です。

また、“ドローダウン”という発想も重要です。
「最後に勝てばいい」のですが、負けが続いて資金が大きく減ってしまったら、トレードを継続できません。例えば資金が半分になる場面があるようでは、物理的にも取り返すのが難しくなりますし、精神的にももちません。
最大のへこみ、つまりマキシマム・ドロー・ダウン(MDD)が小さく抑えられた設定でないと、実用に耐えないわけです。

まとまった金額を動かすのが運用です。
長く続けることが前提です。
「短期の大儲けに意味はない」「ゆるく長く効く数式が望ましい」と考えるべきです。

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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