2月8日放送のフォローアップ(1)
林 知之

こだわりを聞いてくれ!


林投資研究所が現在、力を入れている新システム「中源線シグナル配信」について、具体的な利用方法を想像してもらおうと考え、マーケット・スクランブル2月8日の放送は、「ところでシグナル配信ってなーに?」というタイトルでお送りしました。1月放送「そもそも中源線建玉法ってなーに?」の続編です。
そのフォローアップ(1)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第78回 ところでシグナル配信ってなーに?


中源線の説明では繰り返し「シグナル配信」を宣伝していますが、単に“売れそうなサービス”をつくったつもりはありません。「自分で使いたい」と本気で思えるものをつくりました。人によって好き嫌いがあるのは当然ですが、これ以上ないと胸を張っていえるくらい真面目なシステムを公開していると自負しています。

私たちのこだわりを、聞いてください!

「シグナル」ってなんだよ?

「シグナル配信」という言葉そのものがピンとこない……そんな声もあるようです。
FXトレーダーの間ではなじみがあるのでしょうが、株の売買をしている限り、「シグナル? 赤、青、黄色とかの信号?」なんて思ってしまうかもしれません。

「シグナル」とは、端的に言えば、“売り買いの具体的な指示”という意味です。

「中源線シグナル配信」なので、個々の銘柄について、中源線によるポジション操作の答えを表示するということです。

でも、ブラックボックス化されたシステム、つまり「中身がわからない」シロモノから出てくる売買指示では、いろいろと不具合が生じます。だから中源線建玉法は、ロジックをすべて公開しています。

中源線は、単なる予測法ではなく、具体的なポジション操作の要素をそなえた“トレード手法”ですが、予測の部分で当たり外れはあります。しかし、その当たり外れについて、「なぜ、そうなったか」という理由が誰にでもわかる構造なのです。

産みの苦しみを、ちょっと聞いて

中源線は、林投資研究所で手がけて40年以上経過しているトレード手法です。当然、多くの愛用者がいます。トレードを学ぶための道具としても評価されていますが、本格的なトレードを継続的に行うためのツールとしても利用されています。そして今までに、たくさんの議論がありました。

だから自信はあったのですが、未知の将来に対してポジションを取るのがトレードですから、不安要素がゼロになることはありません。いろいろな値動きを観察しながら、「中源線は、これからも有効なのか」と、いったん疑いの目を持つように努めて研究しました。

中源線の実効性を再確認するために、実際に稼働させるかどうかを決めないまま「中源線シグナル配信」のシステムを構築しました。先行投資を伴いましたが、新しいことに挑むのですから、コストや手間がかかるのは当たり前です。
これが、2014年の前半でした。そして2014年の後半、中源線の普遍性と実効性を確認し、サービス開始を決定しました。

決まったからには1日でも早く稼働させたい──。そう考えながらも、約3,500の上場銘柄を対象に、長期にわたる過去データを使った検証を行うには、覚悟していた以上の時間がかかりました。

しかし、時間をかけたかいがあり、プラン通り上場全銘柄のシグナルを毎日配信する仕組みが整いました。また、東証一部の銘柄から、売買パフォーマンスが良好かつ安定した98銘柄を、「ユニバース」として選定しました(2016年2月現在では99銘柄)。

たまたま見つけた“儲かりそう”な銘柄を公表するのは、一貫性のない予想情報です。そうではなく、落ち着いた姿勢で継続的に利用できる、質の高いトレードツールを提供するのが絶対でした。

中源線のロジックを完全公開し、上場全銘柄を対象にすることで、研究の幅が広いだけでなく、プロの売買を展開する実践ツールとしての条件がそろいました。
また、ユニバースの選定によって、経験が少ない人にも使いやすいシステムにすることができました。

最長31年間の検証でパフォーマンスを公表

どんなロジック(判断基準)でも、パラメータ(変数)の設定によって答えが変化します。パラメータとは、いわば調節つまみ、システムの反応度合いを強くしたり弱めたりする役割を担います。

さて、上場全銘柄を対象にしたとはいえ、すべての銘柄で利益が期待できるはずがありません。中源線に合う銘柄と合わない銘柄、つまり中源線との相性があります。

また、たとえ合う銘柄であっても、「シグナル通りに売買した場合のパフォーマンスをより高くする」、それ以上に「実践している生身の人間に過大なストレスを与えない」という現実の問題をクリアーすることが求められました。

私たちは、最長31年間の過去データを使い、検証と設定の試行錯誤を行いました。しかし、パフォーマンスの良い期間だけを拾うのは言語道断、単に平均値を見てパフォーマンスを判断したり、直近の数年間だけを見て判断することもありませんでした。高パフォーマンスの銘柄を見つけたり、個別銘柄のパフォーマンスを向上させる設定を探しながらも、実際に不安を抱えながらポジションを取る人間の問題を最優先に考え、「安定性を持たせる」ことに力を注ぎました。

こうした作業によって導き出した数値を、シグナル配信におけるパフォーマンスとして公表していますが、ここでも、錯覚を起こして利用方法を誤らないように注意し、当たり続けることが前提の「複利計算」を行いませんでした。

例えば「1年」という期間で必ずプラスになることが保証されているのなら、難しいことを考える必要などありません。「平均して年間30%の利益です」などと表記すればいいだけです。しかし、現実のトレードでは必ず浮き沈みがあります。値動きによっては、その浮き沈みが極端に大きくなります。この可能性を考えて設定しておかないと、計算上は問題ないのに大きな損を確定してトレード継続不能、といった結果も十分にあり得ることなのです。

例えば、100万円の資金で年間50%の利益を上げ、翌年に利益分を再投資したとします。つまり、2年目は「元金100万円」+「利益50万円」の合計150万円でトレードするということです。
さて2年目、1年目の利益を帳消しにする「マイナス50%」の成績になってしまったとします。しかし、50万円を再投資して元金が150万円になっているので、50%のマイナスは75万円の損失、2年間トータルは25%マイナス、軍資金は75万円に減ってしまうことになります。

現実のトレードでは、このような計算上の錯覚と感情的なゆがみが負の相乗効果を起こし、大きなミスが生まれるのです。

要するに、こういうことです

さて、深い部分が大切とばかりに難しい説明も並べてしまいましたが、わかりやすくまとめると、「中源線シグナル配信」とは次のようなものです。

  1. 上場全銘柄が対象
    約3,500銘柄の上場株式について毎日、15時の大引で判断した結果を夕刻に公表しています。
  2. 銘柄ごとに最適化
    パラメータは、銘柄ごと、価格帯ごとに最適化しています。しかも、最適化の基準は単に高パフォーマンスを追うのではなく、“実用性”を重視したものです。
  3. ユニバース銘柄を選定
    上場全銘柄が対象なので選択肢が豊富ですが、逆に多すぎてしまうことも懸念されます。重要な銘柄選びをスムーズにするため、高パフォーマンスかつ安定した銘柄を99銘柄(2016年2月現在)選定し、市場ごとの区分とは別に表示できるようにしました。

使ってみて合わなければ返金します

要するに、まずは適正なトレードツールとしてのクオリティを持たせ、次に、できる限り多くの人に使ってもらえるよう、使い勝手を整えたのです。
しかし、それでも合わないケースはあるでしょう。生身の人間として感情が優先し、「好み」が生まれるのが当たり前ですから。

そこで、期間途中の解約で、残存期間に当たる料金を月単位で案分して返金するだけでなく、契約日の翌月末までならば契約金を全額返金する(手数料1,000円のみ負担していただきます)「返金保証制度」も設けました。

利用をスタートする人は今のところ、2つのパターンに分かれます。
ひとつは、「ユニバースから数銘柄、好みのものを選ぼう」というパターンです。試行錯誤を通じて、自分の理想通りのポートフォリオを見つけようというケースです。
もうひとつは、自分が追いかけている銘柄について、中源線シグナル配信の答えを見ていこうとするケースです。

今後、新しい利用パターンが見つければ、可能な限り応えていきます。

中源線チャート紹介
7014名村造船所……ワクワク感満載

さて、いつも通り、中源線シグナル配信の実際のチャートを紹介しましょう。
7014名村造船所です。

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コンスタントに上げ下げをみせる銘柄です。
細かく見ると、少しバタバタッとする場面もあり、それがダマシにつながっていますが、取れる場面もまずまずの頻度で出現しています。
私は2015年8月から手がけ、2015年9月の陽転で買ったのが最初の建玉ですが、「ダマシがちょこまか、でも取れている」「ストレスよりもワクワク感が大きい」と感じています。

直近の動きでは、2015年12月に目先の高値圏で往復ビンタ(ダマシの陰転+ダマシの陽転)がありましたが、その直後の陰転は取れました。そのあと、1月下旬の陽転がダマシとなって陰転していますが、下に抜ける下げで利が乗っています。

もう少し手前の動きもチェックします。
2015年11月に短期間のダマシ(ダマシの陰転、黒い線)がありますが、これによって9月中旬の陽転による利益が確定したわけですし、11月に再び陽転してからも利益が出ています。

次回のフォローアップ(2)では、システムのロジックを理解することが、いかに大切かという、極めて現実的で、どんな実践者にも重要な観点をご紹介します。
お楽しみに!


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研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

今夜8時は生放送

今夜、2月8日夜8時から、マーケット・スクランブルの生放送。本日は私、林投資研究所の林知之が、「中源線シグナル配信」を詳しく説明します。

中源線シグナル配信ってなーに?

ロジックをすべて公開している中源線建玉法──最新システム利用の効用を、トレードテクニックの観点でしっかりと説明します。お楽しみに!

※放送後、数日以内にオンデマンドでも視聴可能。

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裁量トレードとシステムトレード

昨日発行のメールマガジン「1分間の相場実践知識」の内容を、そのまま掲載します。
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ヒモを結ぶのに苦労している子どもに「頭を使え」と言ったら、頭のてっぺんを押しつけた。おじいさんに「赤ちゃんを見ていてください」と頼んだら、ぐずって泣き叫ぶ赤ん坊をジッと見ていた。自宅で食べ歩きしている息子に「座って食べろ」と注意したら、その場で床にしゃがんだ。言葉通りで正しいようでも「誤りである」と判定される“日常生活あるある”ですね。

でもトレードでは、言葉通りにルールはルール、感情を切り離してハッキリさせないといけない場面ばかりです。数字を基準にして、しゃくし定規に行動すべきことが多いので、数式でアプローチするシステムトレードが優れています。

資金稼働率についても、ルールを定めておくことが求められます。
しかし、自分で決めたルールでも、つい破りたくなることがあります。

ダマシの連続で資金が大きく減る、あるいは心が折れて継続できないなんて状況を避けるために「資金稼働率は70%」と決めていても、買いポジションをつくりながら驚くほど下げてしまうと、「ここは一発、残り30%を出動させようか……」なんて具合に、いつもと異なる対応をするケースがあります。

余裕を生むための30%について出動が正解かどうか──「当たるかどうか」の観点ではなく、思いつきの特別ルール発動ならば“アウト”、事前に決めていたならば“セーフ”というのが、ひとつの判定方法でしょう。

裁量トレードでは、こういった点があいまいになりがちです。
しかし同時に、創造性を生み出す部分でもあるのです。

仮にアウト判定の思いつきでも、そういったことこそが利益を生むアイデア、手法を改革していくための大切な素材、あるいはトレードの姿勢を一変させる大いなるきっかけだったりするからです。

車が停止線を30センチ越えただけで、信号無視や一時停止違反のキップを切られたら納得できません。でも、新幹線の発車時刻を3秒過ぎてドアが閉まったら、感情的には複雑ですが、JRに文句は言えないでしょう。

対するトレードでは、整理しきれないほど多くの条件の下で、悩み、迷い、苦しみ、混乱しながら、自分ひとりで難しい議論を進めなければなりません。でも、ひとりで考えるからこそ、オリジナリティのある発想が生まれるともいえます。

裁量では、どこまでが「適正な裁量」で、何が「ダメな思いつき」かが重要です。
システムでは、自分で決めたルールを守りながら、「何が盲点か」を考えることが大切です。そして、それぞれに一長一短があるとしかいえないのでしょう。


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 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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1月4日放送のフォローアップ(4)
林 知之

職人の売買から理論派の未来志向へ


今まで、さまざまな角度から中源線建玉法を解説してきましたが、あらためて「中源線とは」という観点で情報をまとめてみようと思い、マーケット・スクランブル1月4日大発会の放送は、「そもそも中源線建玉法ってなーに?」をテーマにお送りしました。中源線の全体像、数ある手法や予測法との比較で考えてみてください。
そのフォローアップ(4)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第76回 そもそも中源線建玉法ってなーに?


中源線建玉法は、中国の古い資料を基に再構築したトレード手法です。
後人の加筆と思われる部分などを慎重に精査し、膨大な統計を取ってルールを確立したうえで書籍にまとめたのは1974年、今から約40年前のことです。

当時もコンピュータはありましたが、一般の人間が手軽に使えるような環境ではなく、中源線の研究における統計データの整理は、もっぱら手作業による手間のかかる仕事でした。また実際にトレードに使う際も、手作業によるチャート描きを中心とするため、コンピュータが発達した現在で当たり前に思いつくような作業も、避けざるを得なかったようです。

例えば、パラメータ(中源線では「キザミ」と呼ぶもの1つだけ)を変更した場合のパフォーマンスを計算するとか、小数点以下の数字を設定するなど、人間には扱いにくい作業は敬遠することになり、現代のシステムトレード的なきめ細やかなアプローチはしていなかったわけです。

それでも、中源線が十分に機能することは確認できました。もともと、コンピュータなどなかった時代に、トレード実践者の切実な思いをシンプルな数式に落とし込んだ機械的売買手法です。銘柄による相性はあるものの、値動きをパターン化したトレンドの判断、その判断をベースとした3分割のポジション操作は、経験豊富な実践者たちに受け入れられて積極的に利用されるだけでなく、初心者がトレードの基礎となる「型」を身につける“練習の道具”としての優秀さも認められてきました。

林投資研究所では2012年、あらためて中源線建玉法を研究し、その価値を再認識しました。そして、インターネットを活用した情報交換の場として「中源線研究会」を立ち上げたのです。

その研究活動の中で現在、“目玉”と位置づけているのが、2015年4月にサービスを開始した「中源線シグナル配信」です。

このシグナル配信は、「単に売り買いのサインを示す」だけではありません。
中源線のロジック(ルール)を完全に公開しているうえに、セミナーや学習DVDの中で、各ルールが生まれた経緯をすべて解説しているため、「当たった」「外れた」と感情を動かされることよりも、「相場を張るための判断と行動の確固たる指針」として冷静かつ能動的に受け入れることができるのです。

利益を求めてトレードしながら、その利益を伸ばしたり安定させるための勉強、応用できるようにするための深い理解が自然と促される──私たちの理想をシステム化したのが、中源線シグナル配信です。

人間のマインドは、その能力の高さゆえに複雑で、自分自身でコントロールするのが難しいものです。だから、「正しい判断と行動」を定義していても、いざその場になると実行できない、いや、真逆の行動に出ることも多いのが実際です。

だから、緻密なルールを定めたトレードシステムに意味があるのですが、自分で構築するには知識だけでなく膨大な作業が必要、市販のものは機能するかどうかわからないだけでなく、ロジック(具体的なルール)が不明なので不安が残る……こういった悩みを抱える人が多いはずです。

しかし中源線は、前述したように、ロジックを公開しています。
また、長年にわたって利用している人が大勢います。
私たちは、確信の持てる売買ロジックを、使いやすいシステムとして仕上げたと自負しています。また、真の理解を目的とした情報発信は、「中源線研究会」のサイト、セミナー、学習DVDといったラインナップにより、まちがいなく進化しています。

タイトルの「職人の売買から理論派の未来志向へ」という変化を具現化し、泥くさい作業よりも明快な理論を重視しながらも、根本のトレード思想を絶対に無視しない──新時代のカタチが出来上がったのです。

「中源線シグナル配信」に関する詳しい情報は、こちらのページでご確認ください。

さて今回も、実際の中源線チャートを見てみましょう。
中源線シグナル配信サービスで「ユニバース」(パフォーマンスの良い研究対象銘柄)に選んでいる、8248ニッセンです。この銘柄は、林投資研究所による実験売買(『研究部会報』で詳しく報告しています)の対象でもあります。

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2014年12月後半から現在に至る、“ダラダラ下がり”がよくわかります。
価格帯が安いので、見た目以上に変動率は大きく、この間で半値になっています。
こういった銘柄を以前から持っていたり、値ごろで買ってしまうと、資金を寝かせて時間をムダにするだけでなく、損失の率も膨らみがちです。

このような値動きに対しても、中源線のような機械的な判断が有効です。
下げの途中で3回、買い線(赤い線、陽線)に転換していますが、その後は再び売り線(黒い線、陰線)に転換しているので、この指示通りの売買によって、まずまずの利益が出ていることがわかります。特に2015年9月の陽転は、まさに「いいところを買えた!」という感じですが、結果的にジリ安が続いているのですから、「損切りはつらい、投げたくない……」といった感情を捨てて機械的に行動することの意義を再認識できる事例でしょう。

ちなみに実験売買では、少し波動の異なる8銘柄を同時に手がけています。
銘柄が少ないと結果にムラがあり、つい余分な裁量を入れたくなります。適切な裁量を入れるという取り組み方にも有効性はあるのですが、やはり職人的な対応が求められます。

中身が不明な売買サインを受け入れるといった“思考停止型”のトレードに陥ってはいけないのですが、中源線の特徴を理解したうえで“精神的にラク”な方法として、積極的な分散を試みることには大きな意味があるのです。

こういった分散を含め、現代の環境と知識に則した取り組み方が数多くありそうです。今後も研究を進め、実践的な情報を発信していきたいと考えてます。

今回で、1月4日放送のフォローアップは終わりです。
そして来週、2月8日は、再びマーケット・スクランブル生放送の日。

林投資研究所の「中源線研究会」で目玉と位置づけている「中源線シグナル配信」について、現実のトレードにどう使うか、どんなことが期待できるかをテーマにお送りします。
お楽しみに!


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ヒトの“感じ方”を無視するな

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講師を職業としている人から、「ワン・インストラクション、ワン・アクション」と教わりました。聞いている人に対して2つの指示を同時に与えると混乱する、ワン・インストラクション(1つの指示)でワン・アクション(1つの動作)を原則にしろというのです。「その場で立ち上がり、90度右を向いてください」と2つの動作を示しても、事前に流れを知らなかった人は、たった2つを実行できないことがあるのです。
妻に2つの買い物を頼まれて私がミスするのは、指示が悪いってことですね。

ヒトには創造性があり、その能力によって大いなる可能性を秘めています。
日常のものごとに対してだって、“何手も先”を読む力を持っているのです。

一方、意外に単純なことができない。高い能力がジャマをするのでしょうか。

インターネットの普及なども手伝い、トレードに関する情報も多種多様、膨大な量に及んでいます。その結果、再現性、勝率、マキシマムドローダウン、利益率、ストップロス……と言葉を並べて理論を考える傾向が強まっています。

でも、最終的な狙いである「利益」を求めるのが生身の人間である以上、手法や手段にかかわらず、ヒトとしての特性を考えることが重要です。

正解は何か──この問いを考える前に、ヒトが、そして自分自身が、情報をどう認識しているかが問題です。「つらい」「うれしい」といった感情が行動を左右するので、理論的な認識よりも“感じ方”にフォーカスするべきなのでしょう。

研究部会報』では毎号、いくつもの読み物を執筆していますが、その時々のテーマがあることが多く、明日発送する1月号では、いま私の中で研究課題となっている「ダマシとのつき合い方」が、いわば主題となっています。

裁量でもシステムでも、予測の的中率を100%にできない以上、見込み違いがひんぱんに起こります。「うまく当たったときの対応」とともに、「ダマシに対してどう行動するか」を考えるのは当然ですが、そもそもダマシをダマシだと判断する基準、ダマシによる感情をどう認識すべきか──これがトレーダーの課題だと考えています。

今年の株式市場は波乱の幕開けとなりましたが、今後も変動が大きそうです。
リスクが大きいと同時に利益のチャンスも多いということですが、行動の前に手法や予測法の再チェックも大切ですね。

研究部会報』は、同じマーケットに同じように参加するプレーヤーとして、自己コントロールといった内面的な課題を忘れずに実践的な考え方を考察する機関誌。1月号は明日、1月26日に発送します。


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中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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1月4日放送のフォローアップ(3)
林 知之

勝率よりも利益率
シンプルだから実用的


今まで、さまざまな角度から中源線建玉法を解説してきましたが、あらためて「中源線とは」という観点で情報をまとめてみようと思い、マーケット・スクランブル1月4日大発会の放送は、「そもそも中源線建玉法ってなーに?」をテーマにお送りしました。中源線の全体像、数ある手法や予測法との比較で考えてみてください。
そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第76回 そもそも中源線建玉法ってなーに?


今回の放送テーマは、「そもそも中源線とは」というものです。
ここで、わかりやすくまとめ、ほかの手法などと比較した説明を加えてみましょう。

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まずは、この箇条書きについて、ひとつずつ説明します。

1 ルールと感覚が一致で納得
トレードシステムのルールが機能する(利益になる)根拠は、過去のデータによる検証(バックテスト)結果だけです。だから「感覚とかい離した数式」は、未知の未来に対する不安を考えると、実用性に乏しいといわざるを得ません。中源線のルールは、実践者の感覚をシンプルなルールに落とし込んだものなので、個々の判断に納得して売り買いを実行できます。

2 “値動き”があれば適用可能
中源線では、銘柄や市場ごとの特殊要因など、迷いを生じさせるような要素を無視して値動きだけを観察します。つまり、値動きの傾向とポジション操作に焦点を当てた、実践的な「売買法」なのです。価格の変動があれば、何にでも適用して、中源線との相性を検証できます。

3 パラメータが1つだから簡潔
パラメータ(変数)は、システムの答えを左右する“調節つまみ”です。これが複数あると変化の組み合わせが増え、現実を忘れた「数字遊び」に走りやすくなります。でも中源線はパラメータが1つなので、常に全体を見通しながら、簡潔な姿勢でムダのない研究と実践を展開できます。

4 値幅の発生で利益が伸びる
中源線の魅力、中源線の醍醐味といえる部分です。「1割取ったから」「2割取れたから」といった基準でポジションを閉じることがなく、値幅が発生しても最後までねばるので、大きく利を伸ばす機会を逃しません。

5 勝率よりも利益率
いわゆる勝率を高めようとすれば、利益の幅に限度を設けることによって逆に、肝心の利益率を下げてしまいます。予測に固執せず、臨機応変にポジション操作することで、最も大切な「利益率」を高めようとするのが中源線建玉法です。

6 現実的な“損小利大”
上記の「4」と「5」をまとめると、机上の空論を捨てて損になる場面を容認する、しかし損失額を抑えるとともに利益のチャンスを最大限に生かす、ということです。予測を当て続けることが不可能である以上、損を抑えながら取れる場面で取ろうと努めるのが正解です。

7 三分割でコントロール
トレードでは、見込み違いで切ってしまうことや、乗れたときにポジションを積み増すといった「量の変化」を考えるのが当然です。生身の人間が余裕をもって対応できる3回の分割売買が“損小利大”を実現し、高い利益率を追求します。

トレードのカギは、予測不能の株価変動に「対応する」ことです。
どんな手段をもってしても、未来の株価を当てることはできません。だから、不安を抱えながらポジションを取ることになります。とはいえ、怖がる気持ちを捨てることは問題解決にならず、危険度が増加するだけです。

一定の恐怖心を維持しながらも、「対応の備え」があることによって、バランス良く行動を支える結果となるのです。

上がると考えて買ったとしても、見込み違いの場合は潔く切って出直します。しかし、「乗れた」と判断したらポジションを増やします。そして、ねばることで値幅を取り、経費としての細かい損失をカバーして余りある利益を確保するよう努めます。

こういった一連の作業をトレードと呼ぶのであって、多くの人が予測を当てようと躍起になっているのは誤りなのです。

真剣に予測を立て、真剣にポジションをつくります。
でも、その予測に固執することなく、値動きの変化に対応することで、つかみどころのない価格変動の波を泳いでいくのです。そのためには、確固たる予測法に加え、予測法とリンクしたポジション操作が必要です。

これらの要素をバランス良くまとめれば“実用性のある手法”になるのですが、ちまたで手法として紹介されているものの中には、ちょっと残念なものが散見されます。

例えば移動平均線を使った予測法は最もポピュラーなもののひとつですが、将来の株価を「当てよう」とアプローチするだけで、具体的なポジション操作という発想が希薄だったり、期待を裏切られた場合の判断と対処が備わっていなかったりするものがあります。それらを厳しく評すれば、「手法として成立していない」ということです。日常生活でいえば、「風邪を引いたらどうするか」「ナイフで手を切ったらどうするか」といった“いつでも起こり得ること”を無視している姿勢です。

中源線は、シンプルなルールと3分割のポジション操作が連携する、文字通りの「建玉法」です。そのまま使用することで十分な利益を期待できるだけでなく、ひとつの“型”を守ってトレードするという、最も大切なことを教えてくれる存在でもあります。

さて、今回も実際の中源線チャートをチェックしてみます。
林投資研究所が構築した「中源線シグナル配信」システムの中で、高パフォーマンスかつ実際のトレードにも適していると判断して研究対象の「ユニバース」に選んだ銘柄のひとつ、7014名村造船所です。

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チャートの期間は、2015年7月から直近、2016年1月19日までです。
終値と終値を黒い線で結んだのが陰線(売り線=下げを狙う)、赤い線で結んだのが陽線(買い線=上げを狙う)です。

この銘柄を中源線で判断した場合、「ダマシを挟みつつも、なかなか素直に動きを捉えている」という印象です。

7月……陰転したあと下げ渋りましたが、8月始めから下げて利益となりました(利益が完全に確定したのは、9月の陽転時)。

9月……安値保合の中で陽転し、素直に上昇しました。この転換も、いわゆる「当たり」です。

10~12月……上昇が続いたのですが、ダマシが数回あります。10月終わりの陰転だけでなく、12月上旬の陰転と直後の陽転がダマシです。この12月の“往復ビンタ”では損が出ていますが、陰転のダマシでは、ポジションが3分割の1単位にとどまっています。そのあとの陽転のダマシは「再転換」(短期間で再び転換するケース)なので2単位買っていますが、三度目の正直とばかり、12月10日に1,075円をつけて陰転した時も「再転換」で規定通りいきなり2単位売り、途中の戻りで増し玉して3/3満玉売りににしたあと、見事に下げて利が乗っています。

上がると思って買ったあと「ダメだ」と判断して投げる、さらにドテンカラ売りする──こういった機敏な行動が理想だと理解していても、なかなか実行できるものではありません。しかし中源線のルールは、機敏な行動に抵抗を感じている実践者に対し、常に冷静に、絶対にブレることなく、シグナルを出してくれるのです。

次回のフォローアップ(4)では、中源線が実践に使われた現代の歴史を振り返りながら、旧来の職人的な取り組み方と、科学的なアプローチを活用した未来志向の取り組み方を比較します。
お楽しみに!


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