当てようと努力しながらも当てにいくな!
マーケットの未来を知っている者はいない──実はこれが、金融市場における“最大の秘密”です。「当てよう」と躍起になると、誤った方向に進んでしまいます。
とはいえ、「臨機応変に」「アンテナを高くして」と考えると、あっさりと行動指針を失い、四六時中、情報を探し求める“相場難民”になってしまうのです。
マーケット・スクランブル9月12日の放送は、予測不能だからこその「計画」、つまり、さまざまなケースを想定した「対応策」を持つことの重要性について、実例を示してお送りしました。
そのフォローアップ(1)です。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第92回 計画的なトレードを実行するために ~脱・相場難民!~)
予測が当たらない理由
私たちが住んでいる地球が自転運動していることは、子どもでも知っています。でも、昔はみんな誤った認識を持っていました。科学では、全員が正解にたどり着くことがあるかわりに、全員が不正解ということもあるわけです。
相場の場合は、どうでしょうか。
未来の価格を知ることができればいいなあと誰もが願うものの、そんな人は絶対にいないのです。
相場の先行きを「上」と「下」の2つに分ければ、半分が正解で残り半分が不正解。一定の値幅が発生して当たり、つまり動かなかった場合は評価しないとすれば、正解を示す人は全体の数分の1に限られてしまいます。
相場の予測は、自然現象を観察することとは違います。
私たち予測者は、同時にマーケットの参加者です。
私たちの売り買いが価格に影響を与える、つまり、そもそも当事者なのです。
それに、次に起こる出来事や群集心理の動向を言い当てることなど不可能に決まっています。
結論として「予測は当たらない」と断言せざるを得ませんが、こういった表現には抵抗を感じるため、つい無意識的に反発して、逆に「当てよう」としてしまうのが人間の心理ではないかと思うのです。
すんなり受け入れるために、「当たったり外れたりする」としておきましょう。
当てにいくとは?
予測なんて当たったり外れたり……とはいっても、「当てたい」と思うのが人情です。
それに、「上でも下でも、どうでもいい」なんて投げやりな考え方では、ものごとがうまく進みません。だいたい、相場観、あるいは予測がなければポジションをつくるに至りません。
プレーヤーとして、真剣に予測を立てるべきです。
ただし、「当たったり外れたりする」という認識を捨てずにいることが重要です。
相場が下げてきた状況において、逆張りで買う──こんなケースをもとに、「当てようとするな」という戒めの言葉が何を意味するか、考えてみます。
この図は、下げていく過程における、好ましくない買い方を示しています。
まさに、“相場あるある”のミスだと思います。
下げてきたところを見計らい、一点狙いで買い仕込み!
しかし、見込み違いで下に抜けてしまう……すると、フリーズします。動けなくなるのです。一時的に止まったときに一瞬、落ち着いて考えるのですが、「どんどん戻ってくれ~」と願うだけで、対応することができません。一時的な下げで終わってくれればいいのですが、さらに下げたときには打つ手がありません。「ヤバい……」と思いながらも、完全なフリーズ状態に陥ります。
こうして見事にヤラレるのですが、ここまでならば誰にでもある見込み違いの失敗といえるでしょうが、さんざん下がったところで、「いっそ買い増しだ」というサイアクの手を思いついたりします。
ダメ玉だから投げるだけだと認識しているはずなのに、その銘柄の数量を増やしてしまうのです。これは、アウトです。売れない不良在庫を、さらに仕入れる商店主なんていません。完全に、真逆の行動なのです。
このように、計画外でポジションを膨らませることは御法度です。
こういう増し玉について「ナンピンはするべきか否か」という議論があるのですが、そもそも正しいナンピンではありません。いうなれば、「やられナンピン」という論外の手なのです。
ナンピンは「難平」と書きます。「難」をならす、「難」を減らす行為です。
「いっそ、もう1万株買い」などと、難を増やしてはいけません。
計画的トレードと正しいナンピン
前項で示した「やられナンピン」は、そもそも最初の“一点狙い”から過ちが始まっていると考えるべきです。「誰にでもある見込み違いの失敗」と述べましたが、本当はスタートに問題があったといえるのです。
正しいナンピンは、先ほどと同じ値動きに対して、例えば下の図に示した分割買いです。
計画した数量が1万株としても、まずは千株だけ買います。
打診買いするだけの「試し玉」です。
この試し玉を持ちながら値動きの感触を確かめ、「見込み違いのようだ」と判断したら切ってしまい、あらためて次のチャンスをうかがうのです。しかし、この場合、感触が悪いどころか明らかに逆行してしまったのですから、無条件でブン投げます。一点狙いでいきなり満玉建てたら損切りに抵抗がありますが、こうして冷静な分割で仕掛けていれば、素直に投げることが可能です。
その後の下げ過程も見てみましょう。
さらにグングン下げたところで、「そろそろかな?」と千株だけ、あらためての試し玉を入れます。さらに下げたところで計画通りに増やしていこうと決めたのですが、残りの9千株を一気に買うわけではなく、とりあえず次の千株を買います。
1回目が千株、2回目も千株というのは、あくまでも例えですが、このように慎重に分割で仕掛けながら、常に「自分の見込みは合ってるのかな?」と考えるようにすれば、自らの決断に押しつぶされることなく“株価と対話”するような感覚も生まれます。
この場合の計画は、表面的には「1万株買う」ことですが、単に“買いそろえる”ことではありません。「上げの動きに乗る。上げ波動に移ったときは1万株買っている」という結果を目指しているのです。もちろん、株価の動きに合わせるしかないのですが、そのための分割買い下がりこそが、「ナンピン」と呼ばれる技法なのです。
すぐに上がったら?
あえて少ない株数の分割例を示しましたが、ただチマチマとやればいい、それでうまくいく、ということではありません。すぐに上昇がスタートすれば、乱暴な一点狙いで1万株買った人はニコニコです。慎重かつ正しい分割で買い始めた人は、千株しかない状態で悩みます。
想定よりも早いタイミングで上げ始めたら……それも含めて、対応を考えておくのが、計画的なトレードです。「追いかけて買わない」というのもひとつですし、「追いかけてでも予定の数量を仕込む。ただし、押し目を待って分割というスタイルは崩さない」という考え方もいいでしょう。
こういう決め事があれば、焦って一点買いをせず、値動きを探りながら進めます。
でも、複雑なことはムリです。
損益という生々しい結果を想像しながら、自分の意思でポジションを動かさなければなりません。成功を夢見ながらも、失敗を恐れて緊張します。だから、わかっていながらダメな手を打ってしまうケースが多いのです。
そこで、事前に対応を決めておくこと、つまり「計画」の重要性がさらに強く浮かび上がります。
番組で継続的に紹介している「中源線建玉法」は、強弱の判断とシンプルな3分割のポジション操作を、厳格なルールとして、ひとまとめにしています。終値だけで機械的に判断するため、中源線がミスして人間の判断が正しいこともあるのですが、常に同じ基準でブレがないという点は、非常に価値があると断言できます。
だから、多くの人に有効だと確信してオススメしているのです。
とはいえ、手法を選ぶときだって、慎重かつ計画的に進めなければなりません。
中源線建玉法は、四部構成の書籍ですべてを解説していますが、そのうちの1冊、「第一部 解説」を無料で配布しているので、どんなものか見てみようというかたは、下のリンクから進んでください。
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次回のフォローアップ(2)では、例に挙げたような誤った行動の背景を明確にしたうえで、予測とは何か、正しい姿勢とはどんなことかを紹介します。
お楽しみに!
その「第一部 解説」のみ、無料配布版があります。
1.印刷版(無料にて郵送)
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