上げたら買い、下げたら売り?

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連載「相場のこころ トレードの本質」その6

麻生太郎副総理兼財務・金融相が講演で、「証券会社勤務はヤバいヤツ」などと述べたそうで、いやはや、証券界を監督する立場なのに何を言いたかったのか……。
では、もしそうだったらと仮定して、ヤバいヤツをのさばらせないように、また、ヤバいヤツに引っかからないようにするために、しっかりと考えましょう(^_^)

連載1で、書籍『中源線建玉法』から引用した部分を再掲します。
錯覚に陥った、ダメな状態の投資態度を表現しています。

あるニュースをきっかけに、A株が暴騰必至、大化けの可能性ありとみて買う。しかしA株の動きは期待に反し、仕方なく「塩漬け」にする。
次のニュースでB株を買う、そしてC株……と次第に持ち株は増加する。
資金いっぱいになったあとは、引かされ幅の少ない銘柄を処分して新しい銘柄を買う。次第に騰がってきた銘柄はある程度の利益をみて売るが、売ったあとで暴騰することになる。
常に引かされた銘柄ばかりを持ち、市況好転の際いちばん早く時流に乗る「引かされ幅の少ない銘柄」を適当な利幅で売る、つまり当初に期待した「大化け」が現実に始まったところで売ってしまうのだ。
時流に乗る株を手放し、沈みゆく株を手持ちに繰り入れるというような、「手持ち株の悪化」のための努力を続けて一生を終わる。
(『新版 中源線建玉法』第一部 解説より)

引かされた銘柄を切ると損が確定するし、騰がってきた銘柄は、しぼまないうちに利益を確定したい……こう考えるのは、とても自然な心理です。引用した文章では「一生を終わる」などと極端な表現をしていますが、逆方向の行動を繰り返すのは、時間のムダどころか体験してはいけないことなのはたしかです。

最安値を買えるなんて偶然ですから、わずかに引かされるのは当たり前。だから、少しくらいの逆行は気にしていられません。しかし、一定以上の逆行があったら、つまり、「まずいかな」と考えながらも「少しくらい戻らないと切れない」と感じる玉があったら、その時点でたたき切ってしまうべきでしょう。あるいは、「それほどに弱い」と判断してドテン売りを仕掛ける選択肢だってアリです。

逆に、「手堅く手仕舞いしようか」と感じさせる玉は、この先も有望な“良い玉”であることが多く、売り逃げるよりも、むしろ「乗せ」を検討するのが正解かもしれない、という考え方に至るでしょう。

これらの対応を、機械的判断とともにルール化したのが「中源線建玉法」です。
裁量では行動しきれない部分をルール化し、落ち着き払って「上がってきたから買いなさい」「下げてきた。ここから売りなさい」と指示が出るのです。

結果として、中途半端な往来で負けが続くこともある一方、時流に乗って本格的に上伸したとき、裁量ではムリと思える乗り方で値幅取りが実現します。ドテンのシステムなので、人気がはげて大きく下げる場面も見逃さずに売りで取ります。このあたりが、実に面白いと感じるのです。

では、「逆張り」とは? 分割で平均値を有利にするための「ナンピン」とは?
次回、連載7で説明します。お楽しみに。


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中源線建玉法
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8月8日放送のフォローアップ(3)
林 知之

タイプによって損益の出方が異なる

非現実的な利益を求める姿勢は“破滅型”に分類されますが、小幅利食いを意識することが手堅いとはいいきれません。
マーケット・スクランブル8月8日の放送は、“値幅取り”は単なる夢追いではなく、「避けようのない損失をカバーしてトータルでプラスにする」ための大切な発想だという観点でお送りしました。
そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第90回 トレードの醍醐味“値幅取り”こそ損小利大の実現

取れるときと取れないとき

同じ銘柄でも、時によって異なる値動きをみせます。
天井や底では、じっくりジワジワとトレンドを変化させる──こんな傾向がハッキリしている銘柄でも、突飛な動きで方向転換することがあります。ある程度は銘柄ごとの「クセ」があるものですが、まるで気分屋のわがまま人間のように、予見できない動きを示すのが株価というものです。

そんな株価変動に対してトレーダーは、一定の確率をもった判断基準でポジションをつくります。例えば、上昇した相場に対して、「この銘柄の、このパターンでは、天井を打って下げに向かうだろう」という具合に。

そして結果は、当然のごとく、当たったり外れたりということになるわけです。

この“当たり外れ”について、何か具体的な判断基準を設定して考えてみましょう。
下の図は、同じ値動きに対して2つの手法、「逆張り戦略」と「ブレイクアウト戦略」を挙げ、損益の出方の違いを示したものです。

逆張りトレーダーとブレイクアウト狙い

逆張りトレーダーは、往来の上げも下げも両方を取ろうとします。図のような値動きでは、想定どおりの往来の中、上げたら売りを仕掛け、下げたところでは売り玉を買い戻しながらドテン買い越します。そして、次に来る往来の高値では、買い玉を利食いながらドテン売り越し……こういう具合に利益を積み重ねています。

しかし、最後にボックス圏を上放れしたところで負けます。
「天井だろう」と見込んで買いを利食いながらドテン売りしたところ、グッと上伸したのですから、「自分の戦略では片づけられない相場だ。とにかく撤退」と損切りして休みます。

これに対して、ブレイクアウト狙いのトレーダーはどうでしょうか。
往来の中、1回目の高値は見送り、そのあとの安値も見送りました。しかし、2回目の高値で「上に抜ける」と読んで買ったあと損切り、次の安値で「下に抜ける」と予想して売りを仕掛け、また損切り……と負けが続きますが、最後の上放れに乗ってシッカリと利益を上げるのです。

意外と多くの人が、「往来では逆張り」「ブレイクしたら順張り」というように、2つの異なる戦略をうまく使い分けて“すべての動きを取ろう”とするようです。
でも、その考え方にはムリがあるのです。

例えば、「黙ってオレについてこい!」式の“オレ様”タイプの男が好きな女性と、逆に“民主的”“紳士的”タイプの男が好きな女性、2つの異なる好みの女性にモテたいなどという、ムチャな願望と同じです。

八方美人

自分自身の自然なキャラ(自分がイメージできるトレード戦略)で、そのキャラが好きだという女性(その戦略で取れる動き、取りやすい銘柄)を相手にするしか道はないのです。

中源線の場合は

中源線の特徴をあらためて考え、中源線によって取れる動きと、中源線では取れない動きを明確にしてみましょう。

中源線の根底にあるのは、直接的にブレイクアウトを探す発想ではありませんが、前述した「逆張り」と「ブレイクアウト」に二分すれば、後者のブレイクアウトに近いといえます。

中源線では、常に買い線(陽線、終値を赤い線で結ぶ)と売り線(陰線、終値を黒い線で結ぶ)に色分けします。したがって、日々の上げ下げは順行と逆行に分けることができます。すなわち、買い線のときは上げが順行で下げが逆行、売り線のときは下げが順行で上げが逆行、ということです。

一般的な逆張りの買い仕掛けは、下げトレンドが継続しながらも「そろそろ下げ止まる」との見通しで買い始める、あるいは「もう下げ止まった」と判断して買い始めます。これに対して中源線は、「下げ方がゆるくなった」とか「水準的に下げ止まるだろう」といった視点ではなく、逆行(上げ)の動きが一定の条件を満たしてから「陽転」(買い転換)と判断して買い始めるのです。

グイグイと上伸してから買い始めるわけではなく、安値圏で逆行(上げ)の動きを見て買い始めるので、ある意味、逆張りといえるのですが、一般的な感覚で分類すれば順張り、トレンドフォロー型のルールです。

そして、この部分が中源線の長所です。一定の上げを見て買いと判断する、一定の下げを見て売りと判断する部分が、感覚的に納得しやすいのです。

その長所と表裏一体の弱点は、中途半端な往来で機能しない点です。
上がりかけたので買い始めると上げ損ない、崩れかけたので売り始めると下げ渋って戻る……こういう動きが続くとダマシが連続しやすくなるのです。この点で、前述した「ブレイクアウト」の戦略に近いと説明したわけです。

こういう、避けようのない見込み違いによる損失を抑えるために、3分割の売買が規定されています。
3回の等分割でポジションを増減させるのですが、転換した段階では1単位しか建てません。そして、一定の条件がそろったら、次の1単位、最後の1単位と、3分の1ずつ増加させていくのです。これによって、ダマシが発生した場合の損失額を抑えるように設計されています。

また、3単位(満玉)建てたあとは、前述のように、一定の逆行が出現しない限り陰陽(強弱)の判断を変えません。したがって、値幅が発生したときには利益がグッと伸びるようになっています。

テーマである「値幅取り」をしっかりと実現する、そのかわり、ちゃぶついた値動きのときは、こまめに逆張りで利益を重ねる人を横目に、チョコマカと損を重ねながら堪え忍ぶことになります。

この中源線の特徴を「良い」と考えるか「良くない」と捉えるかは、先ほど示した異性の好みと同じく“好き嫌い”の問題といえますが、中源線のルールは全体として、バランスが取れていることは間違いありません。単なる「予測法」に陥ることなく、「予測法」と「ポジション操作」をうまく組み合わせているからです。

次回のフォローアップ(4)では、実践すべきルールを、個人の“好き嫌い”というデリケートな部分から考えてみます。
お楽しみに!

chg-1_cover_frame150四部構成の書籍『中源線建玉法』

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まずはレシピ通りに作る

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連載「相場のこころ トレードの本質」その5

中源線建玉法は、売買のタイミングも数量配分も、すべて規定されています。銘柄との相性はあるものの、その規定通りに売り買いして利益になる、という計算があるのです。

しかし、書籍『中源線建玉法』には、ひたすら規定に従う、つまり“自分の意思を殺す”ことのつらさが切々と述べられているのです。

機械的売買法を「自信作」として紹介しながら、「自分の意思を通すことこそが、長続きさせるための条件」と、実践者の感情や感覚といったデリケートな部分を大切にしているということです。

一方、「やってみなければわからないことがある」として、まずは規定通りに売買してみろと書いてあります。

中源線は3分割の売買を実行するので、最初の建玉は「試し玉」と呼べます。「とりあえず建ててみる」ことで、その後の動きをみて「よし、いける!」となったら増し玉していくことが前提です。

だから、出動(試し玉)に慣れるためには、中源線の陰陽転換で必ず出動すべき、と示しています。その部分を、書籍から引用しましょう。

相場の波乗りの出発点を決めると同時に、自分の感覚を養成(体得)するために、中源線が転換したら、必ず出動してみることから始めるのがよい。
(中略)
実行したあとで「失敗(ダマシ)かもしれない」と思ったときは直ちに切る。しかし「今度は失敗するだろう」といって出動しないのは絶対にいけない。必ず同じ枚数で出動する。
(『新版 中源線建玉法』第四部 実践と実験より)

自分流にアレンジする、あるいは中源線をベースに独自の手法を構築するために、完成された中源線という手法で、自分をスッポリと「型」にはめてみることが肝要だ、と強調しているわけです。

料理でいえば、「レシピ通りに作ってみる」ことです。
経験の浅い者が、レシピを見ただけで「この工程は適切ではない」とか「調味料の組み合わせが不適当だ」などと言ったら、料理の先生に叱られるでしょう。「いいから、その通りに作ってみなさいよ」と。

どんな分野のことでも、とりあえず自分を捨てて「言われた通りにやってみる」なんて抵抗があるものです。経験や自負がジャマをします。
でも、少しだけガマンして“習い上手”になってみることも大切なことです。


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8月8日放送のフォローアップ(2)
林 知之

妄想と現実

非現実的な利益を求める姿勢は“破滅型”に分類されますが、小幅利食いを意識することが手堅いとはいいきれません。
マーケット・スクランブル8月8日の放送は、“値幅取り”は単なる夢追いではなく、「避けようのない損失をカバーしてトータルでプラスにする」ための大切な発想だという観点でお送りしました。
そのフォローアップ(2)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第90回 トレードの醍醐味“値幅取り”こそ損小利大の実現

必要な妄想もある

「できない」と思ったら100%実現しない、「できる」と信じれば大いなる可能性が生まれる──リオ五輪で活躍する日本人選手たちを見ながら、つくづく感じることです。

トレードにおいても、同じことがいえるのではないでしょうか。次のトレードでの成功を目指しながらも、大きなミスを避けようとするあまり、負けた記憶を繰り返しなぞってしまうのが常識的な社会人の傾向ですが、「また失敗する」というイメージが強まることで現実の成功率も低下しているはずです。

とはいえ、価格変動を自らの努力で変えることはできません。

ちまたの投資情報では、個別株について「目標株価」という言葉で上昇後の予測が示されているのを目にします。しかし、個人の努力が及ばない部分で「目標」というのは明らかに誤りです。予測情報の発信者の「希望」が「目標」という言葉で表現され、それが情報受信者の「目標」になる……結果として、単なる希望的観測を抱きながら“目標株価”に達するまで思考停止で保有し続けるだけになってしまうのです。

まとめると、トレーダーとして「できる」という強い気持ちは大切な半面、現実を無視した思考に陥りやすいので注意が必要、ということです。

ものごとに取り組むとき、創造性を刺激する「妄想」は必要です。例えば、ロボットの二足歩行について、一部の科学者が「絶対にムリだ」と言っていたのですが、「できる」と信じた人たちの手によって実現し、歩行するだけでなく、自転車をこいだりダンスしているではありませんか。

ところがマーケットには、理論的に800円と認識されているのに実際は300円台に低迷している銘柄がある一方、実力は500円程度といわれながら1,000円以上の株価をつけている銘柄が存在するのです。

こうしたマーケットの現実を素直に受け止めること、そして「自分にできる努力は何か」を考えることが大切です。

誤った現実主義

以前にも示した、「小幅利食い」を追究した悪い事例を再掲します。

「寄付で必ず買う」「買った直後、買い値の2円上で売り指し値を出しておく」というトレードルールを考えてください。「よほど特殊な状況でない限り、寄付値の2円上ならば売れるだろう」と感じます。おそらくその通り、かなりの確率で成功すると思います。しかし、1回の利益の上限がたったの2円に限定されます。そして、発生確率が低いとはいえ、その「たった2円上」で売れなかったときの損失が問題です。

このトレードが「9勝1敗」の結果を生むとすると、9回の利益合計は、9×2=18円です。たった1回の負けが18円に達しただけで、トータルの損益がトントン、つまり手数料分だけ確実にマイナスになるということです。 (引用終わり)

単純に「小幅利食い」を意識しただけでは“儲かるルール”にはならず、手法として仕上げるには、出動を限定する工夫、あるいは損失幅を抑える知恵などを追加する必要があるということです。

「ムリせずに小幅利食いが手堅い」という説明を耳にすることもあるのですが、短絡的に捉えると盲点が生まれてしまうと認識しておくべきです。

「小幅利食い」や「損失幅を抑える」とった発想は、消極的な思考に分類されます。
これに対して、今回のテーマである「値幅取り」は積極的な行動を促す思考です。

やみくもに値幅を欲するのはダメな妄想ですが、うまく乗れたときの良いポジションを早めに利食いして大きな変動を逃すというのが、“相場あるある”でしょう。相場の先行きを読みきることはできませんが、取れる動きは取りたいので、そのための工夫を正しく考えてみることが大切です。

予測の当たり外れは五分と五分だから、損を抑えて利を伸ばす「損小利大」を考えることが求められるのです。

損小利大の最たる事例

前回のフォローアップ(1)では、7717ブイ・テクノロジーの損益状況について概略を示しました。今回は、1年間の損益状況を詳しく確認します。

f-up1_7717ブイテク

f-up2 ブイテク損益

※チャートの赤は買い線で、買いポジションを3分割で増減させます。
※チャートの黒は売り線で、カラ売りを3分割で増減させます。
※損益は、3分割の1単位ごとに「値幅」を計算しています。したがって、累計の損益は最高3単位の値幅合計です。
※転換を含まない手仕舞い(トレンド途中の利食い)は、左側の「シグナル」として示さず、「手仕舞い」の列にだけ表示してあります。

※画像で見にくい場合は、以下のリンクをクリックしてください(PDFファイルが別ウインドウで開きます)。
ブイ・テクノロジー チャート
ブイ・テクノロジー損益状況

1年間の戦績が25勝25敗と、絵に描いたように勝敗は五分と五分、しかしトータルで利益になっているのです。今年に入ってからド派手な動きが発生したので、ちょっと特殊な例ともいえますが、ある意味、損小利大の実現を示す好例といえるでしょう。

期間別に見てみましょう。

2015年8月の陽転は負け

期間の最初は、陽転したあとに再び下落したので負けています。累計410円のマイナスです。

想定する“うねり”でしっかりと利益

次の陰転(2015年8月19日)からは、順調に利益を積み重ねています。上げの途中、11月11日に陰転(売買は11月12日)していますが、1単位の建玉にとどまって損失は抑えられています。

この間、利益の累計は8,905円、損失は1回だけで325円という結果は見事です。

3カ月強、8回のダマシ

大暴騰の手前、2016年1月下旬から5月上旬までは、中源線が機能しない動きが続いています。こういう場面があるのは仕方がないこととはいえ、3カ月を超える期間、8回もダマシが連続したのですから、精神的にラクではありません。

この期間、累計の損失は5,405円、利益は1回きりで230円でした。

2015年8月にスタートしていれば、この時点でもトータルはプラスですが、これだけ続けて利益をはき出すと心が折れそうになるでしょう。こういう場面を冷静に分析し、そのまま続けるか、銘柄を替えるか、パラメータ設定を見直すかと自分自身の対応を決めることこそトレードに求められる判断です。そのためにも、ロジック(売買ルール)を深く正しく把握しておくことが重要です。

たまたまこの期間にスタートしていたら……冷静に状況を分析して続けることは難しいかもしれません。ですが、こういうことも起こるのがトレードの現実だと理解しておく必要があります。

必要経費としてのドテン売り

ゴールデンウィーク明け、5月11日の陽転(売買は5月12日)からは、上昇に乗って大きく値幅を取っています。直近、8月3日の陰転(売買は8月4日)までの累計利益は、13,100円に達しています。

しかし、上昇途中でガクンと下げた場面で中源線は、「陰転」という判断を示しています。つまり、いったん買いポジションを利食い手仕舞いし、ドテン売っているのです。この時(6月2日および6月13日の陰転)、そのあとの買い転換でマイナスが発生しています。これらは、値幅取りに必要な“ねばり”を実現するための必要経費と考えるしかありません。

中源線ルールが定義する一定の逆行(トレンド転換とみなす)で手仕舞いし、最低1単位だけはドテンする姿勢があるから、値幅が発生した際に維持する戦略を貫くことができるのです。

「もっともっと」とねばる姿勢が利を伸ばしてくれるのですが、ただフリーズしてポジションを固定しているだけでは、天井や突っ込みの安値を見逃す単なる「居過ごし」になり、次の一手が決められなくなってしまいます。

裁量で改善するか

損益の出方には、どうしても波があります。同じ銘柄でも値動きの性質は刻一刻と変化し、同じ基準で勝ち続けることを許してくれないからです。だから、勝ちトレードと同じように負けトレードが発生することを受け入れ、「損小利大」のポジション操作を目指す、取れるときに取る「値幅取り」の実現を試みるのです。

とはいえ、「もう少しなんとかならないか」と考えるのが人情というもの。
長所があれば、その長所ゆえの欠点が生じるのが道理なので、まさに“永遠のテーマ”なのですが、これを考えることこそがトレーダーのシゴトでしょう。

まずは、2016年前半に起こった8回連続のダマシを回避できるかを考えてみます。
中源線は、一定の条件を伴う上昇をみて陽転、同じく一定の条件が整った下落で陰転と判断します。いわゆる、トレンドフォロー型ですから、中途半端な往来には弱いのが特徴です。

パラメータの設定が適正ならば、小さい動きでダマシが出る確率は低下しますが、上がりかけて上げ損ない、下げかけて戻す、といった場面でダマシが発生しやすくなるのです。

絞り込んだ対象銘柄を継続的に手がけ、その銘柄の値動きを感覚的に捉えるという職人的な判断によって、この手のダマシを回避しようという試みはあり得ます。しかし、言うは易く行うは難し、利益のチャンスを逃すこともあるので非常に困難なことです。

それでも、「こういうマーケットではダマシが出やすい」といった判断で休みを入れれば、必要な休息を取ることになり、デリケートな精神面を良い状態に保つことにつながります。前述したように「利益のチャンスを逃す」こともあるので、パフォーマンスが上がるとは言いきれないのですが、2つの大きな効果を期待できます。

1つは、個人投資家ならではの「休んでOK」という武器を使ってメンタルの健康を維持することです。

もう1つは、自分自身の相場観を駆使して積極的に判断しようとする姿勢が、中源線の理解を深めるという点です。最終的に、独自のトレードルールを構築する段階への足がかりとなるでしょう。

説明が行ったり来たり、肯定したり否定したりで申し訳ないのですが、裁量を入れることの重要性は否定できないものの、いわゆる教科書的な説明としては、「ダマシを容認してトレードし続けるのが基本」と言わざるを得ません。

ブイ・テクノロジーの例では、大きな利益を生む5月からの暴騰直前に負けが8回も続いています。「今度もダメかな……」と気が乗らない状態でいるところに大当たりの大暴騰なんて、誰にも読むことはできません。

また、分割の3回目がたまたま遅かった時(5月31日の買い増し、売買は6月1日)や、手仕舞いのあとの建て直し(7月20日および7月21日の買い増し、売買はそれぞれ翌日)がマイナスになっていて、あとから見れば「ムダだ」と言いたくなるのですが、これらも、利益を取るためのロジック、すなわち中源線の長所と表裏一体の部分として受け入れるしかありません。

一緒に番組を進行しているフリーアナウンサーの大橋ひろこさんも、中源線を利用しています。そして、このブイ・テクノロジーの5月からの暴騰に乗ったそうです。しかし、約1,000円幅取ったところで利食い手仕舞いしたあとは、それ以上、手出しせずに終わったとのこと。単発的なトレードとしては成功ですが、中源線の武器ともいえる「値幅取り」の要素は享受できませんでした。

少しだけ視点を変えて解説すると、「安い時期に買ったために早めに降りてしまった」という、やはり“相場あるある”の結果といえます。

トレードって、実に深いですね。

次回のフォローアップ(3)では、手法による「取れる相場と取れない相場」を考えてみます。ダマシを減らそうと努めながらもダマシを容認しなければならない……この部分をどうやって納得するかを考えてみようと思うのです。
お楽しみに!

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心のヨゴレが敗因?

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新婚初夜をテーマにした笑い話があります。
ベッドで過ごしたあと男が、うっかりカネを払うと、女がおつりを渡したのだそうです……こんなジョークで笑えるって、心がヨゴレているから?

トレードについて、ある仮説を立てました。
科学的に検証してはいないのですが、完全に純粋な気持ちで株価変動を観察すれば、なかなかの精度で予測を当てることができるのではないかと思うのです。

価格変動の背景には、さまざまな要因が存在します。
企業の業績、経営戦略、業界の状況、経済全体の状態……等々。
しかし、特に説明のつかない自律的な上げ下げもあり、それを形成する要素は、生身の人間が感情も入れて売買した結果ですから、同じく生身の人間が冷静に観察すれば、ある程度は当てることができるだろう、という論理です。

誰だって、冷静かつ純粋に物事を観察する能力をそなえています。
ところが現実では、近い将来を当てると“カネになる”という意識があるので、少なからずヨゴレたオトナは往々にして判断を誤る、ということでしょう。

そこで、純粋無垢な子どもにチャートを見せればいいと思うわけです。

上がったり下がったり、生き物のような価格変動をピュアな心で見てもらえば、オトナよりも当たるのではないでしょうか。

しかし、この仮説そのものが相当にヨゴレています。
そんな邪心で純心な子どもを利用してはいけないと思いますし、予測を当てることがオトナのふところを潤わせると感じ取った瞬間、その子の心はヨゴレてしまい、それ以降は当たらなくなるでしょう。

では、オトナが行っているトレードの工夫とは何でしょうか。

ヨゴレのある心でカネを求めながらも、必死に純真さを表に出して判断しようと試みる、あるいは、瞬間的に純真になったときにルールを決め、それを守り続けようとすること、かもしれません。

こんなふうに定義されても、素直に受け入れる気など起きないでしょうが、部分的にでもトレードを考えるヒントになれば幸いです。


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連載「相場のこころ トレードの本質」その4

「四十八手」(しじゅうはって)は、もともとは相撲の決め技を指す言葉で、室町時代(14~16世紀)から使われていたそうですが、正確な数が「48」あったわけではなく、48は縁起の良い数として使われることが多く、「決め技がたくさんある」という意味で四十八手と呼んだそうです。

相場の世界にも「酒田の四十八手」というものがあります。日足ローソクの線組み、つまり複数の足を集合形として捉えて相場の変化点や勢いを計ろうとする試みで、いつのころからかは不明ですが、意味深かつ独特の名称を持つ48の型が、相場の予測に使われてきました。

この四十八手について林輝太郎は、いくつかの著書で真っ向から否定していました。
書籍『中源線建玉法』から引用します。

中源線建玉法(ちゅうげんせんたてぎょくほう)――名前は古くさいが、変更する必要などない。日本の本間宗久の三昧伝(さんまいでん)が相場の聖書といわれながら、何ら具体的な売買法の記述もなく、後人の偽書の疑いも濃いのに対し、中源線は簡略ながら売買の一から十までを具体的に規定している。

中源線は、あとで述べるように、長い歴史をもち、多くの人の実践に使用されてきたにもかかわらず、流布本に見られる酒田罫線法の四十八手における売り線、買い線のような、いわゆる「ザル碁」「ヘボ将棋の手法」の次元に堕落していない。興味本位の視点を許さない真剣な実践者が、売買の基礎技術習得のためにのみ用いてきたことが理由ではないだろうか。

(『新版 中源線建玉法』第一部 解説より)

歴史的な考察には反論もあるでしょうが、やはり、語呂合わせのような48という数の型を並べているあたりが怪しいといえるでしょう。

世間にはセックスの四十八手というのもあり、その全貌をつかんでいる人は少ないと思うのですが、昔はヘンな本を手に入れて、今ならインターネットで図解入りの一覧を見ることできます。順に眺めながら、3つ、4つと進むころ、「こんな格好できるかい!」と、少しばかり真剣になっていた自分がイヤになってしまいます……。

酒田の四十八手に話を戻します。
値動き観測の原則通りと思える型もあるのですが、中には「どう捉えればいいの?」と考え込んでしまうものもあり、全体としては、現実の値動きに当てはめて実際のポジション操作に使うには抵抗を感じてしまいます。

そもそも、「この形が出現したら上がる」とか「こうきたら下げに転じる」といった予測は、一定の有効性はあっても絶対ではありませんし、仕掛け(エントリー)から手仕舞い(エグジット)までを一貫して考えたり、予測が当たったときの対処、外れたときの対処を具体的に用意しておくのが現実です。

林投資研究所では現在、中源線建玉法の伝達に力を入れていますが、予測法とポジション操作、そして資金管理と3つの要素がバランス良くまとめられている、完成度の高い「手法」と説明できるからです。

中源線における予測法は、実にシンプル。終値の折れ線チャートを使ったパターン分析です。「こうだったら」「ああだったら」とさまざまなケースを未整理に並べているのではなく、単純明快な強弱判断の基準だけを示して堂々としています。そこに、3分割のポジション操作、つまり建玉を増減する規定を加え、手法、建玉法として完成させているのです。結果として、個々の答えを納得できる、自らの感覚と一致させることができる──こういった点を高く評価しています。

相場の強弱、つまり「上に行くか下に行くか」は実際、予測不能です。
上り電車だと思って乗ったら下りだった……こういうことが日常茶飯事です。

キップを買って電車に近づき、「これは逆向きだ」と判断したら、キップに払ったカネをムダにして改札に戻る……これと同じ初期の対応がないと、トレード手法としての実用性はありません。当てようとする「予測法」の部分は、極端に言えば単なるキッカケで、ポジションを抱えながら連続して求められる判断こそが根幹なのです。

さて、電車に乗ったところ望み通りの方向に進んだ(見込みが当たった)としても、うっかりしていると突然、逆向きに走り出す……これが相場における現実です。だから、その瞬間その瞬間で予測を立て直しながら“次の一手”を決めようというのが正しい考え方です。

トレードは、例えば3カ月後に上か下かを「今当てましょう」というゲームではありません。予測法に偏った思考のすべてがダメということではないのですが、具体的な行動指針とセットになっていないと実用性のある方法論にはならないということです。


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中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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8月8日放送のフォローアップ(1)
林 知之

勝率を上げようとするな!

非現実的な利益を求める姿勢は“破滅型”に分類されますが、小幅利食いを意識することが手堅いとはいいきれません。
マーケット・スクランブル8月8日の放送は、“値幅取り”は単なる夢追いではなく、「避けようのない損失をカバーしてトータルでプラスにする」ための大切な発想だという観点でお送りしました。
そのフォローアップ(1)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第90回 トレードの醍醐味“値幅取り”こそ損小利大の実現

予測は当たらない

「値幅取りを考えよう」というテーマなので、ちょっとワクワク、“夢を実現する”なんてイメージを抱くかもしれませんが、いきなり「予測は当たらない」という超現実的な話をします。

「上か下の2通りだから、予測の的中率は50%だ」といいながらも、自分の予測については「もう少し当たっている」と考えるのが平均的なトレーダーの思考です。人間には「忘れる能力」があり、自分に都合の悪いことは忘れていくものです。日常生活では特に、この能力を発揮するはずです。すべて覚えていたら自己嫌悪の念につぶされてしまうので、バランスを取って自分を守っているのです。

もしもトレードにおいて、何らかの基準を決めて“予測の当たり外れ”を記録したら、おそらくイヤになるほど外れまくっていることでしょう。トクになることは一切ないので、決してやらないでください(笑)。

上か下で五分五分といっても、想定した時間内に動きがなかった場合も厳密には「外れ」にカウントするべきでしょうし、実際にポジションを取る際には緊張があり、欲もからむので、50%を超える確率をたたき出すのは難しいでしょう。

そもそも、極端な表現をすれば、「51%当たる法則があれば、それを数多く繰り返すことで世界一の富豪になれる」のですから、それを夢見る多数の人が集まるマーケットで、6割、7割といった的中率を実現できる道理などないのです。

ルール化された手法があると、多くの人は「勝率はどれくらいですか?」と質問しますが、勝率を高く設定したシステムは、おそらく以下のどれかに該当します。

  • 利益の幅が限定されている(損失幅が大きい)
  • 過去の一定期間に設定を合わせてあるだけ(再現性は期待薄)
  • たまたま合う銘柄を持ち出している(再現性は期待薄)
  • ロジック(根底のルール)そのものを動きに合わせて作った

予測を高い確率で当てることは至難の業です。
努力で精度を高めることは可能だと思いますが、大きな労力を要してもわずかしか上昇せず、予測だけに頼って利益が出る仕組みを構築するのは不可能でしょう。

でも、夢が消えた、出口がない……という結論には至りません。
予測の的中率に頼らずに「予測とセットのポジション操作で結果を出そう」と、進むべき方向が明確になるのです。これこそ、ワクワクしてほしいポイントです。

損小利大しかない

 トレードの利益
=勝ち回数×平均利益-負け回数×平均損失

勝ちもあれば負けもあるのがトレードですから、説明するまでもなく、当たり前の計算式ですね。しかし、こうして数式で示して理論的に考えることが大切です。前項で述べたように、勝率をガンガン上げることなどできないのです。つまり、「勝ち回数」と「負け回数」はほとんど変化させられないわけです。

そこで、答えが明確になります。
「平均利益」を伸ばして「平均損失」を抑えるしかありません。

数式について、もう少し突っ込んで考えます。「利益」を決める要素は何か、ということです。
単に「値幅」だけではありません。利益=値幅×数量(ポジションサイズ)、なのです。

今回のテーマは「値幅取り」ですが、現実から離れないようにするため、数量についても考えながら進めていきます。

勝率がほぼ50%とすると、黙って繰り返すことで、手数料などの経費分だけマイナスになります。労力もムダになります。一発ドカンとヤラレるリスクもあります。

しかし、予測が当たったときに値幅を取るようにすれば、トータルはプラスです。
逆に、外れたときのヤラレの幅を小さく抑えることができれば、ダブルの効果です。

「当たったときに数量が極めて多い」なんて発想にはムリがありますが、分割のテクニックをうまく使えば「外れたときに数量が少ない」という結果は、そこそこ実現します。

「ピシピシ当たり続ける」なんて絵空事を忘れ、現実的に利益を追求するためには、こうした地味な“損小利大”を実現するしかないのです。

予測が当たったとき……
一定の数量が入っている
可能な範囲で値幅を大きくする

予測が外れたとき……
数量が少ないうちに撤退する
ムリに引っ張らずに損切りして損失の幅を抑える

中源線の勝率

ここまで説明したことは、トレードの原則です。これを踏まえて多くのシステムトレーダーは、「勝率50%前後のロジック(ルール)が最も有効」と考えています。

番組で継続的に紹介している「中源線建玉法」(ちゅうげんせんたてぎょくほう)も、2015年4月にスタートした「シグナル配信」のプログラムで過去を検証すると、平均の勝率は50%を割り込んでいます(3分割の建玉ごとに算出)。

今年5月から見事な暴騰をみせた7717ブイ・テクノロジーをご覧ください。
中源線の強弱判断に従って、赤と黒に色分けしてあります。
赤い線が買い(買いポジションを3分割で増減)、黒い線が売り(カラ売りを3分割で増減)です。

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チャートの後半、今年5月以降の大暴騰に、うまく乗れて利益を上げています。
しかし、値幅取りを実現するようにねばるため、期待外れの下落にそなえてドテン売っている場面もあります。いわゆるダマシの陰転ですが、一般的な「保険」と全く同じ発想で必要経費を払っているのです。

昨年、2015年秋からの上げ下げについては「想定内」と示したものの、なかなか大きな率で変動し、ここでも見事に取っています。

ところが、今年の暴騰の手前、2016年1月から5月上旬までは、中途半端な往来で中源線がうまく機能しない時期でした。中源線の理論をきちんと理解して長所と弱点を把握していないと心が折れてしまうほど、たまたまの連敗が続いたです。

さて、赤い二重線で囲んだ期間、つまり昨年8月の陽転から今年8月はじめの陰転までの1年間、3分割の1回を基準として合計50回のトレードがあったのですが、勝率はちょうど50%、つまり「25勝25敗」でした。しかしトータルの利益は、取った取られたの結果、7,505円幅に達しています。

次回のフォローアップ(2)では、このブイ・テクノロジーの損益状況について詳細を示して解説しながら、今回のテーマである「値幅取り」をさらに掘り下げていきます。
お楽しみに!

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