11月14日放送のフォローアップ(1)
林 知之

買いは「上げの動きに乗る」行為だ

うねり取り、つまり「数カ月の上げ下げ」を狙う理想的なエントリーポイントは──。
正解は、ひとつではありません。プロや上級者は必ず見込み違いを想定し、その部分の考え方によってタイミングに差が生じます。また、現実味のない“一点狙い”を否定して分割売買を前提とすれば、値動きへの対応は無限の選択肢を生むのです。
マーケット・スクランブル11月14日の放送は、上げを狙う場合の買いタイミングを考えました。原則は何か、一般的な誤解はどこにあるか、生身の人間にとって自然な入り方は……そして、中源線のシンプルなエントリー思想について、実例を挙げて詳しく解説しました。
そのフォローアップ(1)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第96回 うねり取りにおけるトレードの入り口 ~ポジションを取り始める基準~

「安く買って高く売る」は間違い

株で儲けるには、安く買って高く売る──。
間違いではありませんが、この表現をそのまま行動に反映しようとすると、実践的なミスが起きやすいと私は考えています。

「安く買う」という言葉から、チャートにおけるタテ軸だけに目が向いてしまうのが自然な心理です。チャートは、タテ軸の「価格」とヨコ軸の「時間」という2つの要素で成り立っているのに、そのうちの1つを忘れてしまうようではバランスが悪いのです。

考えるべきは、「トレンド」です。
上げ、下げ、横ばい、という“ベクトル”です。

タテ軸とヨコ軸を同時に見ることで、同じ上げでも「急激な上げ」とか「ゆるやかな上昇」と区別して認識できますし、「ジリ高から急騰」といった変化もストレートに感じ取ることができるわけです。

タテ軸だけに目が向くと、例えば株価をチェックするとき、「自分の買い値」「現在値」「前日比」を見て一喜一憂するというように、トレードの最適解を探そうという正しい道から大きく外れた思考になってしまうのです。

具体的に、図を示して説明しましょう。

%e8%b2%b7%e3%81%84%e3%81%ae%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%88%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%93%ef%bc%9f

タテ軸だけを見た場合、理想の買い場はBです。
しかし、実践的には疑問なのです。

図の値動きは、安値の往来を経てFあたりからハッキリと上昇に向かっています。もしBで買った場合、C、D、Eとモタモタする間も、不安を抱えながら買いポジションを維持する必要があるので、F、Gと上がりかけたところで売ってしまう可能性が高くなります。精神的に疲れた結果の、「やれやれ売り」と呼ばれる行動パターンです。

理想の買い場はズバリ、Eです。
トレードでは、時間をかけないようにするのが、ひとつのポイントです。
刹那的な短期狙いをしようということではなく、ムダにポジションを持つ時間を短くするという発想です。時間をかけるほど逆方向に動くリスクが増加します。また、資金を寝かせて効率が悪いという問題も起こります。「さあ、いよいよ!」となってから仕掛け始めるのが、これらの問題を避ける工夫なのです。

そう考えると、実はIで買ってもオーケーという説明が成り立ちます。
最安値のBで買った結果として、時間がかかった割に値幅が取れない……こんな結末よりは、グングンと上がる様子を見てIで飛び乗るほうが、戦略として有利かもしれないという論理です。もちろん、ダメだと判断して飛び降りるそなえが必須ですが。

さて、この図において私が最も言いたいのは、「一点狙いをするな」ということです。分割売買を前提にすれば、必死に予測を当てようとするムチャな発想から解放されます。戦略に、実践的な幅が生まれます。

例えば……Bでも買うが、それは単なる試し玉。また、CやDでも拾うが、その時点でも十分に資金を空けたまま、ダメだったときに撤退する構えを維持する。そして、Eのように煮詰まったところで本格的な買い増しを考え始め、最終的にはGやHで“乗せ”が完了したらサイコー、といった具合です。

もっとシンプルな戦略のほうが、わかりやすいでしょうか。
Bのようなたまたまの最安値には興味をもたず、C、D、Eと続く整理の期間を見ながら買い戦略の入り口、つまり最初の仕掛け場を探る。DからEで買っていれば理想だが、上げの兆しFを過ぎてからでもよし。

どうでしょうか。予測不能の値動きと向き合いながら、自分の確固たる見通しを基準に「そのまま進むか退くか」を常に考えていくのが王道です。そういった現実的、実践的な対応を実現するのが、「売買を分割する」という発想なのです。

%e8%b2%b7%e3%81%84%e3%81%ae%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%88%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%93%ef%bc%9f%ef%bc%88%e8%a7%a3%e7%ad%94%e3%81%a4%e3%81%8d%ef%bc%89

をつけたEが、「もし一点狙いなら」という前提での正解です。

しかし、前述したように、さまざまな対応パターンがあって人それぞれ、戦略によって異なりますし、同じ戦略でも値運びによって変化します。

林投資研究所の中源線建玉法では、F、G、Hで買い、I以降の上げを取ろうとします。その狙いを、シンプルな数式に落とし込んでいるのです。さらには3回の分割売買を規定し、上向きが明確になったと思えるところで総量の3分の1を買う(F)、上向きの動きがホンモノだと判断したら押し目で増し玉する(G、H)という戦法です。

必須の分割でパターンいろいろ

前項で説明したように、フラフラと動いて読み切れない株価変動を相手にする以上、分割を前提にすることが必須です(デイトレードなど超短期の売買は単発的になる)。しかし、その分割を「どこでスタートするか」は非常に重要な問題なのです。

中源線では「上向きが明確になったと思えるところ」、と述べました。
中源線のルールは「保合の上辺」を定義していませんが、一般的な「ブレイクアウト」の戦略に近いイメージだと理解してもらって差し支えないでしょう。

先ほどのチャートではなく、もっとシンプルな図を使って「買い始めるタイミング」のパターンを説明します。

4%e7%a8%ae%e3%81%ae%e3%83%91%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%b3

1.下げて止まった
まだ時間がかかることを覚悟で、下げ止まりを感じたら買い始めるパターンです。

2.保合で煮詰まった
1と同じように、安値を拾うのですが、十分な底練りを経て「整理が進んだ」との認識をもって買い出動、というパターンです。

3.保合を上抜け
いわゆる、ブレイクアウトです。
今までの動きとは異なり、大きく上伸しそうな上昇をみて乗る、というパターンです。

4.上がりかけて押し
3と同様にブレイクアウトを基準としていますが、少しだけ時間の経過をみて「出損ないではない」と判断したあと、押し目を拾おうとするパターンです。

いろいろな動きに対し、いつでも臨機応変に行動するなんて、絶対にできません。自分の得意パターンを決め、取ったり取られたりを繰り返しながらトータルでプラスにする、手が合わない場面は、きっちりとヤラレる(損を抑えながら撤退)といった考え方をするのです。

中源線のロジックは実に素直だ

林投資研究所の中源線建玉法は、これら4パターンの分類でいうと、「3と4の融合」です。3で打診買い(3分の1)、4で増し玉(3分の1ずつ2回)、合計3回で満玉(事前に計画した株数)に達する、という作戦です。

4%e7%a8%ae%e3%81%ae%e3%83%91%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%b3%ef%bc%883%e3%81%a84%ef%bc%89

冒頭で「安く買う」はミスにつながると述べました。
上がりかける値動きパターンを見て「よし動き出した」と買い始める方法が、価格的には不利でも、時間的に有利です。要するに一長一短があるといえばそれまでですが、動き始めてから乗る、そのうえで価格が有利になるよう努める──これが、人間の感覚に最も近い買い方だと私は確信しています。

いつ動き出すかわからない電車、もしかしたら車庫に入ってひと晩動かないかもしれない電車に乗るのではなく、急いで飛び乗る必要はあるものの、動き始めた電車に乗るほうが正しい、こんなイメージで捉えてください。

次回のフォローアップ(2)では、「保合は買わない」「保合は売り建てが正解」という、ちょっと納得しにくいようなプロの感覚を紹介します。
お楽しみに!

2001004『新版 中源線建玉法』

旧版購入者割引(84%OFF)は、2016年末まで継続します。
旧版のみをお持ちのかたは、お早めにお申込ください。

詳しくは、こちらをクリック!

chg-1_cover_frame150四部構成の書籍『中源線建玉法』

その「第一部 解説」のみ、無料配布版があります。
1.印刷版(無料にて郵送)
2.電子版(PDF、eBookを無料ダウンロード)

詳しくは、こちらのページでご確認ください。

new_chgdvd
chg_dvd
【中源線シグナル配信とは?】
→ こちらのページにて、詳しくご覧ください。

【無料登録でシグナル配信トップページ閲覧】
なお、中源線研究会への登録(無料)だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

【中源線建玉法“実践”への道】
中源線を習得するための情報を、各種取りそろえています。
 → こちらのページにて、詳しくご覧ください。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

トランプショックってなに?

本日発行のメールマガジン「1分間の相場実践知識」の内容を、そのまま掲載します。メール配信をご希望の場合、こちらのページからお申し込みください。

奥歯が1本、虫歯になりまして、池袋の歯科医院で治療中です。まず神経を抜いたわけですが、2回目の治療の時はまだ鈍痛がある状態なのに、担当の女医さんは「林さん。痛いの好きだよね」と麻酔なしでグリグリ……悲鳴を上げました。
私もつい「そういうお店だった?」なんて言ってしまうので、それがいけないのでしょうが、もうちょっと丁寧に扱ってほしいものです、ホント。

最近は、日常の態度について、「オレはS」とか「あの人はM」なんて表現を、ふつうに使います。ちょっとイジワル系がS、いじめられキャラや、それを素直に受け入れている人がM、という具合です。傾向が強い場合は、「ドS」「ドM」などと言うのですから、日本人のセックス観、言語観は面白いと思います。

株式市場は多くの参加者が競争し、ある意味、対立している構造なのですが、仕手戦とか相場操縦でない限り、相手をいじめる機会はありません。
誰もが、孤立したような状態で「値動き」と戦っているのです。
だから、Sは成立せず、みんなが少なからずM傾向だということですね。

トランプ氏が大統領になったら暴落する……“トランプショック”という単語が早くから出回りましたが、戦々恐々で大騒ぎする人ほど買いポジションを減らすことなくガッツリと抱えていたようです。つまり、ドM?

結果的には、なぜだか東京だけが大暴落、そして翌日は大暴騰。依然として今後の政策は不透明なまま「トランプ大統領に期待」なんて後講釈するのですから、
本当に困ったものです。
要するに、相場が上げようとしている状態で「買いたい弱気」が多かっただけ?
というのが平易な捉え方かもしれません。
ちなみに、「じゃあ、皆これから買うんだな」というのは、個人的なつぶやき、いわゆるポジショントークというヤツですね。

金融マーケットにかかわる情報だけでなく、政治、経済、国防など多くの観点で、トランプ大統領に対する「不安」をまき散らすような論調が多いと感じます。
メディアから情報を受け取る私たち一般人は、そろってドMを演じるよう強要されているのです。不安を解消するために次の情報に注目しますが、次の情報によって不安が増幅したり新たな不安を与えられるから、またまた情報を買う……そして情報を買い続ける。やはり、ドMの情報中毒といえそうです。

ドM状態を回避するには、「手法をもつ」ことです。
手法だっていろいろ、ファンダメンタル分析を主とするやり方もあるのですが、メディアが流す情報を気にする“受け身”の姿勢とは違います。

誰にでも実行できるアプローチ、特別な知識や分析能力を要しない方法は、林投資研究所が提唱する「相場技術論」、つまり株価だけを見て、自分の戦略を淡々と実行するという考え方に基づく行動指針です。

明日の株価は誰にもわからない、予測が当たっても外れても“次の一手”が重要
という大原則を忘れず、常にそこに立ち返ることが大切です。


new_chgdvd
chg_dvd
研究部会報
 林投資研究所で40年以上続いている、プレーヤーのための定期刊行物。

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

chg-seminar
林投資研究所
 林投資研究所の公式Webサイト。
 まずは資料請求(無料)してください。電話等での勧誘はいたしません。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

10月3日放送のフォローアップ(5)
林 知之

手法の要件
~利益を生む突破口を探る~

手法の優劣を語るのは難しいのですが、個人投資家にとって“やりやすい”か“手がけやすい”かで判断することは可能です。
最も制約が少なく、感情の面も含めて継続が容易なのは、数カ月単位の上げ下げに注目した「うねり取り」だと思います。その「うねり取り」を、機械的判断で実行しようとする手法が、中源線建玉法です。
マーケット・スクランブル10月3日の放送は、手法とは何か、個人の努力がどこまで及ぶか、といった深い事柄をテーマに設定し、個別銘柄の中源線を数多く取り上げて解説しながら“トレードのあり方”を考えました。
そのフォローアップ(5)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第94回 個人投資家の勝負所「うねり取り」の銘柄選び ~中源線を軸にチャートを見るポイントを探る~

キルクルの法則

投資家なら誰でも、予想を当てようと努めます。しかし、投資家の頭の中には数え切れない不安があり、純粋な気持ちで値動きを観察できないのです。有能なはずなのに、その力を発揮することができず、考えれば考えるほど予想は曲がってしまいます。

「よし、これは間違いない」と思った予想ほど曲がります。
裏を読もうとしても同じで、「オレが買いたいと思うから天井だろう」などと考えたってダメです。ファイナルアンサーを「売り」にすると皮肉にも、株価はさらに上がることになるのです。
なんとかの法則、ってヤツですね。

実際のところ、予想がそこまで曲がることもないのですが、現実の対応力、行動力、瞬発力は期待値を下回るので、そのギャップが原因でギクシャクして悪い結果につながるという悲劇が展開されるわけです。

買った銘柄が下げて評価損が生まれ、それでも頑張ってジッとしていたところ、とうとう耐えきれなくなって切ると上がり出す……“切る”と“くる”から「キルクルの法則」……そんな冗談では吹き飛ばせないイヤな感情が残り、それが足かせとなって次回もミスをしてしまうという悪循環。これが、ある意味、「ふつう」の流れなのかもしれませんが、ちょっと考え方を工夫するだけでベクトルが変わります。

「自分に見えているのはわずかなことだけ、参加者の数を考えたら市場の0.0001%しか見えていない、いやもっと少ないはずだ」

いくら考えても、明日の株価さえ言い当てることはできないのですから、いっそ開き直って、考えるのをやめてしまえばいいのです。

手法がもつ価値観はひとつだけ

「考えるのをやめる」と表現しましたが、正確には「いろいろ考えることはしない」という意味です。市場の0.0001%に集中し、「これが自分のやるべきことだ」と気を引き締めて集中するのです。その結果、どうにかこうにか、自分の戦略通りに進めることができます。でも、「予想が当たる」ということではありません。

「当たったときは、それなりに取れる」
「外れたときは、それなりに損を抑えることができる」
ということです。

「予想」と「対応方法」のセットが、値動きの波を泳ぐための具体的方法論であり、それに資金管理の基準が加わって、やっと「手法」として成り立つのです。

トレードは、スポーツなどとは異なり、入り方、手仕舞いの仕方、数量の調整、銘柄の選択などすべてが自由です。そのため、ダメなポジションを持ったままグズグズと決断を先送りして損を拡大させたり、逆に、素早く動いて損切りを決断したために利益のチャンスを逃したりします。

荒い動きをみせる市場において、落ち着いて、バランスよく、計画的なトレードを展開するには、「いろいろ考えることはしない」という発想が非常に大切です。

トレーダーが100人いれば、考え方も100通り、当然のように方法論も100通りあります。多くの値動きパターンすべてに対応して百戦百勝なんて、実現不能なイメージを抱いてはいけません。百戦百勝はムリでも、いくつかの基準をうまくミックスするくらいなら……こう考えるのが人情ですが、それも単なる幻想です。

バランスよく計画的なトレードを展開するためには、自分が選んだ1つに集中すること、それは「残りの99は捨てた」という意味です。堂々とした態度で、捨てたものを気にしないようにしましょう。自分が選んだ「100分の1」について質を高めることだけを考え、他人との比較などしないようにするのです。隣の芝生は青いのです。

取れる相場と取れない相場

「100分の1」を選んで売買に臨むのが王道です。
必然的に、取れない場面、取れない値動きにも遭遇します。そんな苦しい時期が、覚悟している以上に続くこともあるのです。

いわゆる勝率は、50%前後に落ち着くのが道理です。以前から説明しているように、勝率を70%、80%と高めることは可能ですが、そのロジックでは、利益が限定、損失はそこそこ大きくなるため、トータルでは利益にならないのです。

さて、勝率50%と聞けば、「そうか……2回に1回は負けるのかあ。仕方がないな」と考えるでしょう。常識的なオトナとして、「現実を受け入れて覚悟を決めよう」ということです。ところが、「2回に1回は勝てるんだよね」と、ちゃっかり期待しているのが人間という生き物です。

長い期間の結果は「勝率50%」に収れんするにしても、自分が選んだトレードスタイルが機能しない時期が続くこともあります。「えっ、こんなにも勝てないの?」と気分が悪くなって混乱するくらいの連敗は、かならず経験させられます。

でも、ここでブレてはいけません。
冷静に状況を分析し、絶好のチャンスを逃さないようにヤラれ続けるのか、チャンスを逃すのを覚悟で休みを入れるのか、自分自身で決断しなければなりません。
この気持ちが少しでも弱いと、チョコマカと基準を変更してみたり、思いつきで異なる方式を取り入れてみたりして、せっかく固めた土台を壊してしまうのです。

もちろん、自分が選んだ「100分の1」が間違っている、ほかの方法を探るために一から出直し、というケースもあるでしょう。だからこそ深く考えるよう努め、そのために迷いが生じたりするのですが、小手先の対応によってフラフラする悪いクセがつくことだけは避けなければなりません。

余談ですが、番組の中で実例を示す中、相方の大橋ひろこさんがセガサミーホールディングスについて、「レンジをブレイクしたし、今から面白そうね」などと言っていました。どこまで本気のコメントだったのかは知りませんが、そんなスケベ心満載の落ち着かない姿勢はよろしくありませんね(笑)。
次の放送で、その後のことを聞いてみましょう。

セガサミーホールディングス

セガサミーホールディングス

取れる銘柄を選ぶ

多くの人が、「どの銘柄が良いか」と、子どもっぽい“当てっこ”をします。目の前で派手に動く銘柄が話題となり、そんな投資家の興味に迎合したメディアの姿勢によって、派手な動きは美化されていきます。流行の銘柄に触れないのは投資家ではない、くらいの強迫観念が生じるかもしれません。

そんな落とし穴に、まんまとはまってはいけません。「100分の1」を選んだ姿勢を貫き、自分が選んだ「100分の1」の方法に合う銘柄、相性の良い銘柄を、自分の目で判断して決めるのです。

裁量を軸にうねり取りを行う、つまり「数カ月単位の上げ下げを対象に、トレンドを見出してポジションを取る」のならば、なにしろ周期がわかりやすい銘柄が適しています。値動きが小さすぎる場合は、そもそも利益の可能性がないのですが、大きく動けばいいというものではありません。「いくら勝てるか」と盲目的な発想で突進して大きくヤラレるのが相場です。「着実に勝つ」「大きな損をせずに次回のために資金を温存する」ことが第一ですから、誰も話題にしない銘柄のほうが好都合で、値動きをつかみやすい、ムダに興奮しないで売り買いできる銘柄が理想なのです。

中源線も、うねり取りを実現するための方法論ですが、裁量を軸に上げ下げの周期を見るアプローチとは異質です。大まかには、裁量と同じく「周期がハッキリしているほど良い」といえますが、中源線を使うならば、中源線のロジックに合う銘柄を探そうと考えるべきです。

とにかく、銘柄を先に決めて「とにかくやる。この銘柄を“いじくって”結果を出すんだ」式の考え方は、キケンだと認識してください。

ラーメン一筋の人が、いきなりイタリアンの店を出してもダメだと思います。あらためてイタリアンの修行をするうえで、ラーメンの経験が土台となるでしょうが、すぐに店を開くならば得意のラーメンで勝負するのが当然です。

キーワードは“普遍性”

あらためて“手法の要件”とは、「予測法」「建玉法」「資金管理法」の3つがバランスよく連携し、系統立ってまとめられていることです。長期的な視点で、行動指針が明確になっている必要があるのです。

しかし、目先の動きに焦点を当てるのも当然です。
例えば、「今の市場では、ブレイクアウトした銘柄に乗っても利益にならない」といった短期間の値動き傾向を観察することで、「建玉法」の微調整を行うのがプレーヤーの仕事ですから。

ところが、そんな目先の動きにばかり気を取られて、微調整ではなく“安易に流行を追う”姿勢になりやすいのがトレードです。長く続けられる方法論、普遍性のあるやり方が土台にあることで微調整も成立する──こう考えるのが当然です。

普遍性がある、つまり“いつもで通用する”ものとして誰でも思いつくのは、例えば「株価は上がったり下がったりする」といった身もフタもない説明かもしれません。これでは「手法」にならないのですが、つい目先の傾向を気にしてしまうのが問題なのですから、意識的に大ざっぱなイメージをベースにしてみることに意味があります。

中源線のルールがシンプルで、生身の人間が感覚的に理解・納得できるのも、ムリな試みをせず、あえて最大公約数的なロジック(数式)にとどめているからです。

自分で手法を構築するとき、あるいは既存の手法をアレンジするとき、既存の手法を分析するときも同じですが、あえて「大ざっぱなイメージ」を大切にする、「長く続けられる」という視点を重視するよう心がけるべきです。それが、揺るぎない土台となるからです。

職人的なうねり取り、手がけやすいFAI投資法

林投資研究所では、うねり取りの手法を提唱しながら、そのうねり取りを実行するひとつのアプローチとして「中源線建玉法」を推奨しています。普遍性があるからです。

それとは別に、低位株に選別投資する「FAI(エフエーアイ)投資法」も、林投資研究所が扱う手法として大きな柱のひとつに位置づけています。

「どの銘柄が買いか」という一般投資家の興味に応えながらも、安っぽい銘柄発掘法ではなく、一貫性のある理論で説明できる具体的方法論です。もちろん普遍性があり、1984年に「FAIクラブ」を発足していらい継続的に情報を発信し、多くの実践者がいるのです。トレードの「技術」が重要であることは同じですが、銘柄選定が果たす割合が大きい売買手法、ウォーレン・バフェットのように、ビジネスモデルといったファンダメンタルを重視して10年、20年と保有する方法ではなく、特別な知識なしで実行できる低位株投資法です。

2020
【原本】FAIクラブの株式投資法
林輝太郎 著
各巻9,000円+税 → 3巻セット割引24,000円+税

中源線のように、プロ的感覚を有する手法を利用し、自分自身をガチッと型にはめてみるのもひとつ、FAI投資法のように、やさしく実行できる手法でラクに進みながらトレード哲学をつくり上げていくのもひとつ。今までの経験をより効果的に生かすためにも、「手法」という観点でじっくりと考える時間をつくってみてください。

これで、10月放送のフォローアップは終了です。
来週の月曜日は次の生放送、トレードの入り方、特に「買い方」に焦点を当て、実践的な内容をお送りする予定です。
お楽しみに!

chg-1_cover_frame150四部構成の書籍『中源線建玉法』

その「第一部 解説」のみ、無料配布版があります。
1.印刷版(無料にて郵送)
2.電子版(PDF、eBookを無料ダウンロード)

詳しくは、こちらのページでご確認ください。

new_chgdvd
chg_dvd
【中源線シグナル配信とは?】
→ こちらのページにて、詳しくご覧ください。

【無料登録でシグナル配信トップページ閲覧】
なお、中源線研究会への登録(無料)だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

【中源線建玉法“実践”への道】
中源線を習得するための情報を、各種取りそろえています。
 → こちらのページにて、詳しくご覧ください。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

10月3日放送のフォローアップ(4)
林 知之

不可避なヤラレをカバーする値幅取り

手法の優劣を語るのは難しいのですが、個人投資家にとって“やりやすい”か“手がけやすい”かで判断することは可能です。
最も制約が少なく、感情の面も含めて継続が容易なのは、数カ月単位の上げ下げに注目した「うねり取り」だと思います。その「うねり取り」を、機械的判断で実行しようとする手法が、中源線建玉法です。
マーケット・スクランブル10月3日の放送は、手法とは何か、個人の努力がどこまで及ぶか、といった深い事柄をテーマに設定し、個別銘柄の中源線を数多く取り上げて解説しながら“トレードのあり方”を考えました。
そのフォローアップ(4)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第94回 個人投資家の勝負所「うねり取り」の銘柄選び ~中源線を軸にチャートを見るポイントを探る~

ヤラレないことが第一

トレードには、偶然の要素があります。どんなものにも偶然はありますが、トレードにおける偶然は意外と大きいと考えるのが妥当ではないでしょうか。

初めて株を買う際、たまたま選んだ銘柄が大化けした──こんなことだって起こります。「初心者だから50円幅で強制手仕舞い」なんてことはありません。初心者もベテランも、百戦錬磨のプロだって、みな同様に偶然の要素を抱えて売買しているのです。

だから、個々のトレードについては、勝って当然、負けて当然なのです。
「十分に下げた。確実に下げ止まっている」と冷静に判断したつもりでも、見込み通りに上がらないことはあります。

この事実が、トレードシステムにおいて「勝率50%前後がちょうどいい」という理論の背景です。

一定の期間、例えば半年、1年の累計が大きくマイナスになりさえしなければOK、多くの場合は「やり方は間違っていない」といえるでしょう。連敗しても個々のヤラレが小さければ、資金は十分に温存されます。資金が減ったので仕方がなく株数を減らす、なんて対応は必要ありません。すると、いわゆる「手が合う」状況に遭遇したとき、十分な資金と十分な心のゆとり、そして戦略によって利益を出すことができます。

見込み違いは必然なので、グズグズ言わずに手を打って損失を小さく抑えるようにします。極端な連敗にたいしては「やり方に難ありか」と考えざるを得ませんが、売買法に応じて適正な資金稼働率を守っていれば、資金があっという間に3割も4割も減ることはないでしょう。退場させられずに生き残っていれば、チャンスが巡ってきます。そのチャンスを逃さないために、計画的なトレードが必須です。勝ちを積極的にイメージしながらも、サイアクの状況を考えて稼働率を抑えるガマンが重要なのです。

経費としての損

「チャンス」と述べましたが、多くの投資家は「利益のチャンスを絶対に逃したくない」と考えすぎるようです。「1回でも逃したらタイヘン」とばかりに、やたらと手数が多くなり、“損するリスク”も増えて混乱するのです。

また、1回ごとの結果に神経質だと、見込み違いに対する対応がゆるくなります。
「負けるなんてあり得ない」と考えるので、「マズいなぁ……」と感じつつも対処が遅れて損失が大きくなります。しかも、たっぷりと時間をかけてしまいます。金額と時間、ダブルの損失です。そこに、精神的ダメージも加わるのでトリプル、いや際限ないマイナスを食らうのです。

フォローアップ(2)で、「自分の理想のパターンに絞れば、いわゆる勝率は上がると期待できます」と述べました。それでも、個々の見込み違いをゼロに近づけることはできません。利益を逃す結果を恐れずに出動を絞る行動の、現実的な効果は、「小さなチャンスも逃したくない」というムチャな気持ちがなくなり、値動きや自分自身の可能性を冷静に考えるようになることかもしれません。

株価は時折、突発的な変動をみせる。
でも、手が合う場合もあるから、自分の理想型をイメージする。

見込み違いの損失は避けられない。
でも、うまく波に乗って大きく取れることもある。

どんなやり方でも、それが「手法」として正しく成立していれば、取ったり取られたりを繰り返しながら最終的にプラスにもっていくことができます。ただ、対応の歯車が狂うと、手痛い失敗もあります。

避けようのない損失を「経費」として受け入れ、来たるべきチャンスを待つという姿勢が重要なのです。

損益の出方いろいろ

個々の損失には、必要以上に神経質になってはいけません。
一定の期間、半年とか1年の累計が大きくマイナスならば、やり方そのものを見直すべきですが、ヤラレることがあって当然、プロだって例外なく苦労しているのが現実なのです。

落ち着いて考え、自分が行う手法について“損益の出方”を知ることが大切です。

派手な値動きを対象としていれば、そこそこ大きな損がある一方、勝ったときの金額が非常に大きくなります。例えば、年間の利益が1,000万円、損失が600万円、差し引き400万円のプラス、といった結果です。

これに対して地味な張り方の場合、同じ400万円の利益を得る内訳は、利益500万円、損失100万円といった配分かもしれません。

もっと別の観点もあります。

機会損失を嫌がらずに出動を絞れば、実際に利益のチャンスを逃すことが多くなりますが、いざ出動したときの集中力が高くなり、質の高い対応が可能になると期待できます。一方、小さなチャンスも含めてどんどん出動し、見込み違いはサッサと切って次に臨むという繰り返しも、やり方のひとつです。

出動を絞る場合は「損失2回、利益8回」で、あえて出動を多くする場合は「損失20回、利益20回」といったイメージでしょうか。しかし、どちらがトータルの利益が多いかは、こういった勝率の数字ではなく内容次第です。

損益の出方は、手法そのものや、手法の運用方法、あるいは銘柄選定などで大きく異なります。どれがいいか、どれが有利かは一概に言えません。好みやトレード思想(トレードとはこうあるべき、という考え方)で選ぶだけです。

メンタルを考えれば、損失の回数や金額が小さいほうがいいというのが原則でしょうが、「継続してプラスになる計算ならば、ひたすら売買し続けるべきだ」と考えるプレーヤーもいますし、システムトレードでは、そう考えるのが原則ともいわれます。

手法について、表面的な優劣で比較しようとせず、「どんな点が異なるか」と分析し、「どれを選ぶか」と自分に問うのが正解です。

中源線は3分割と値幅取りで稼ぐ

中源線は、買いを仕掛けるときもカラ売りを仕掛けるときも、3回の等分割が原則です。転換を判断しても、予定数量の3分の1しか建てないわけです。

分割は、見込み違いだった場合の損失を抑えるために当たり前のテクニックです。
トレードは、単純な当たり外れでは評価できません。

中源線は、トレンドが上向いたと判断してから買い始める、下がり始めたと判断してからカラ売りをスタートする方式です。中途半端な往来、いわゆる“ちゃぶついた”値動きには対応しきれず、経費としての損失を避けられません。

そのかわり、値幅が発生したときは大きく取ることができます。
実際にチャートで、不可避なヤラレをカバーする「値幅取り」に注目してみましょう。
「中源線シグナル配信」では、東証一部の銘柄から、パフォーマンスが良好かつ安定しているものを「ユニバース」として別枠にし、配信ページでチャートも表示しています。その中から4銘柄を紹介します。

チャートに追加した印は、個々の陽転、陰転における大ざっぱな損益状況です。
×……ヤラレた
……利益わずか
……取れた
……十分に取れた

それぞれ、突飛な動きで納得しにくいヤラレが発生することもありますが、「買いだ」「売りだ」と判断をひっくり返しながら3分割で値動きの波を泳ごうと努めているうちに、ぼちぼちの値幅が取れる場面、気持ちよく大きく取れる場面もあります。見込み違いも、見込み通りの動きも、すべて偶然と片づけられるかもしれませんが、ポジション操作によって損益をコントロールする「損小利大」が実現できるのです。

東京個別指導学院

東京個別指導学院

東洋鋼鈑

東洋鋼鈑

セガサミーホールディングス

セガサミーホールディングス

ブイ・テクノロジー

ブイ・テクノロジー

次回のフォローアップ(5)では、多くの投資家がつい見失ってしまう「手法」という観点について、じっくりと考えてみます。地味ですが、とても大切なテーマです。

手法とは何か──お楽しみに!

chg-1_cover_frame150四部構成の書籍『中源線建玉法』

その「第一部 解説」のみ、無料配布版があります。
1.印刷版(無料にて郵送)
2.電子版(PDF、eBookを無料ダウンロード)

詳しくは、こちらのページでご確認ください。

new_chgdvd
chg_dvd
【中源線シグナル配信とは?】
→ こちらのページにて、詳しくご覧ください。

【無料登録でシグナル配信トップページ閲覧】
なお、中源線研究会への登録(無料)だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

【中源線建玉法“実践”への道】
中源線を習得するための情報を、各種取りそろえています。
 → こちらのページにて、詳しくご覧ください。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

10月3日放送のフォローアップ(3)
林 知之

欠点を消そうとするな

手法の優劣を語るのは難しいのですが、個人投資家にとって“やりやすい”か“手がけやすい”かで判断することは可能です。
最も制約が少なく、感情の面も含めて継続が容易なのは、数カ月単位の上げ下げに注目した「うねり取り」だと思います。その「うねり取り」を、機械的判断で実行しようとする手法が、中源線建玉法です。
マーケット・スクランブル10月3日の放送は、手法とは何か、個人の努力がどこまで及ぶか、といった深い事柄をテーマに設定し、個別銘柄の中源線を数多く取り上げて解説しながら“トレードのあり方”を考えました。
そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第94回 個人投資家の勝負所「うねり取り」の銘柄選び ~中源線を軸にチャートを見るポイントを探る~

欠点は長所とセット

「オレの欠点は、欠点が何もないことだ」
こんなことを言う人がいますが、どうやらサイアクの欠点があるようです。

冗談はともかくとして、トレードを考えるうえで、人間そのものの欠点に目を向けてみたいと思います。人間的に良いか悪いかという判断は難しいので、ちょっとした行動特性と、それによる良い結果と悪い結果を考えてみます。

行動特性は、トレードにおける「手法の特徴」に当てはまります。
良い結果は「利益」、悪い結果は「損失」です。

口数の少ない人は必然的に失言も少ないので、他人に嫌がられたりする機会が少ないでしょう。そのかわり、「何を考えているのかわからない」と敬遠されたり、「発言を控えるズルい人」などと評価されてしまう可能性だってあります。口数の多い人は、この逆です。

思いついたことをサッと行動に移す人は、「フットワークが軽い」と高い評価をもらうかもしれません。半面、つまらない失敗も多いのではないでしょうか。安易な行動を嫌う人は、「脳みそが筋肉だ」なんて悪口を言うかもしれません。

良い結果も悪い結果も、どちらも起こり得ます。
その時々で自分の特性を変化させることなんてできません。

TPOを考えて行動するのは当然ですし、国や地域、接する相手によって対応を変えることも常識ですが、例えば仕事に対しては、常に同じ姿勢を取るというのが自然なことでしょう。

結果として、その人の特性によってうまくいくこともあれば、特性によってダメなときもあるものです。ヘタなことをしてギクシャクするよりも、ありのままの結果を受け入れるほうがいいともいえるでしょう。

私生活でも仕事でも、個別の事柄が、得意なケースと不得意なケースに分かれます。できるだけ、得意なケースに絞る工夫をするだけです。

トレード手法と損益の関係も、全く同じです。
つい欠点を気にしてしまうのですが、欠点は、その手法の長所と一体のもので、欠点を消せば長所も消える、というか、消そうとしたら全体が消えてしまうはずです。

欠点が悪い結果を生むケースを減らしたいと思うのが人情ですし、そんなイバラの道を進むために努力することこそがトレードなのでしょうが、絵に描いたような解決策は存在しないというのが大原則です。

中源線の欠点をチェック!

さて今回は、中源線の欠点に注目しながらチャートを観察してみます。

赤い線は買い線(陽線)……買いポジションを3分割で増減させます。
黒い線は売り線(陰線)……売りポジションを3分割で増減させます。

チャートに追加した印は、個々の陽転、陰転における大ざっぱな損益状況です。
×……ヤラレた
……利益わずか
……取れた

f-up3-6407ckd

CKD

 

CKDは、この期間、総じて取れていますが、期間中央の保合部分、2016年3月から7月上旬までは、中源線では対応できない中途半端な往来で、時間ばかり経過して利益を出せていません。「取れないときもある」とガマンしなければならない期間です。

この往来に対して、例えば「上にブレイクしてから買おう」と裁量を入れるのもアリですが、少なくともこの場合は、中源線による7月の陽転で乗るのが正解でした。中源線の特性から、800円割れで買うことはかないませんが、800円台で乗ることができたのですから。ブレイクを待っていたら、1,000円前後のスタートになっていたでしょう。

その安値往来の手前には、高値からの崩れがありました(2015年12月~2016年2月)。
陰転のタイミングが少し遅く、1月になってからでした。これは仕方がないとしても、1月の終わりにいったん陽転している部分が気になりますね。「これがなければ、売りっぱなしでもっと取れたのに」と感じるのは当然です。でも、こういう機敏な反応(少しの上げで陽転)をするからこそ、2016年7月以降の上げにも乗れたと考えれば、「致命的な欠点」などと認識するのではなく、「中源線とはこういうものだ」と解釈するのが正解でしょう。

日本農薬

日本農薬

日本農薬も、CKDと同じように「下げ途中で不要な陽転がある」と感じさせます。
2015年10月からずっと下げ基調の中、カラ売りで稼ぐことが実現しているのですが、短期間だけ陽転した際に損失が発生し、かつカラ売りの利益を減らしているわけです。

先ほどのCKDの下げ局面と同じで、「売りっぱなしなら、もっと取れた」ということですね。

しかし、陽転がダマシでなく本格的な上昇になった場合を考えると、機敏に動いてドテン買い、再び下げ始めたところでドテン売りという中源線の判断は、やはり評価せざるを得ません。裁量トレードにおける失敗の多くは、こうした行動が取れないために起こる混乱が原因です。

さて、2銘柄のチャートを示しながら「欠点を消そうとするな」と論じたのですが、先ほども述べたように、「このダマシを回避できないだろうか」と考えることがトレードの道でもあります。

例えば前者のCKDについて、「こういう往来はダメ」と記した部分の前半は「大きく下げたあと落ち着きがないから見逃し」とか、後半部分は「安値圏だから陽転するまで休み」と対応できないだろうか──こんな発想を検討するということです。

でも、器用に裁量を入れようとして、例えば後者の日本農薬で、「そこそこ下げているから」と600円台での陰転(2016年2月)を見逃したら、その後の行動がグズグズになっていく可能性があります。中途半端な位置で買いに転じてしまい、さらに下げる動きに対して何もできなくなる、といった混乱は避けなければなりません。

非常に難しい問題なので、考えているうちに「シグナル通りに継続しよう」という気持ちに戻ったりするのですが、また別の考えが浮かんでくるのが人間ならではの思考なのです。

林投資研究所が発行する『研究部会報』に私は、中源線だけを対象とした読み物「中源線実践リポート」を連載し、最新の9月号からは、ルールのアレンジを考えるというテーマを掲げています。
次の11月号も、いつものように力を込めて書きます。

さて、次回のフォローアップ(4)では、ダマシの損と、それをカバーする値幅取りのチャンスについて書きます。
お楽しみに!

chg-1_cover_frame150四部構成の書籍『中源線建玉法』

その「第一部 解説」のみ、無料配布版があります。
1.印刷版(無料にて郵送)
2.電子版(PDF、eBookを無料ダウンロード)

詳しくは、こちらのページでご確認ください。

new_chgdvd
chg_dvd
【中源線シグナル配信とは?】
→ こちらのページにて、詳しくご覧ください。

【無料登録でシグナル配信トップページ閲覧】
なお、中源線研究会への登録(無料)だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

【中源線建玉法“実践”への道】
中源線を習得するための情報を、各種取りそろえています。
 → こちらのページにて、詳しくご覧ください。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

「できる」自分をつくる – トピックス

本日発行のメールマガジン「1分間の相場実践知識」の内容を、そのまま掲載します。メール配信をご希望の場合、こちらのページからお申し込みください。

北九州市に、髪の毛が薄いと宿泊料が500円安くなる「禿(は)げ割り」を実施しているホテルがあるそうです。自らも髪の毛が薄い社長が、「排水溝の髪の掃除がたいへん」との職員の声を聞いて導入を決めたんだとか。割引適用を申し出て断られた客は、うれしいような寂しいような顔をしていたそうです。
(朝日新聞デジタル所載)

誰もが、自分の強みに対する自負がある一方、課題への問題意識もあります。
私たちが相談を受けるとき、「私の売買はどうでしょうか?」との質問に対しては、良い点を褒めると同時に悪い点をズバリ言うことも大切です。

良い点を褒めるのは当然ですが、悪い点についてどう言及すべきか……。
体の調子が悪い人が、病名を言われてスッキリする、つまり現状を正確に認識することで落ち着くケースと、「病気なんだ……」とネガティブな気分になってしまうケースがあるように思うのです。

ポイントとなるのは、「前に進むエネルギー」が生まれるかどうか。

中源線のルールとともに背景の考え方を解説するセミナー「中源線建玉法 基本コース」は、今度で20回目。たくさんの人に、ルールの意味だけでなく、実践の心得をくどく説明してきました。みなさん、常識あるオトナですから、すべてを理解してくれます。ところが、実行面であと一歩という場合が少なくないように感じています。

受講した多くの人が、「上級コースを設けて」とリクエストをくださいます。
では、どんな内容がベストなのか……悩みながらも、少しずつアイデアが固まりつつあります。

現時点でのテーマは、「行動する(できる)自分をつくる」です。
手法についての理論があり、実例があり、実行していくイメージが生まれる……これで成功は約束された、と気持ちは盛り上がるのですが、いざ進めてみると混乱します。芯となる部分が強固になる前に、日々の上げ下げなどに翻弄されるうちにブレてしまうのは当然です。

トレードに関する情報は、いくらでもあります。
それらを整理分類して取捨選択する方法論、その土台となる基準が問われます。
その部分を手助けすることが、林投資研究所の役割だと考えています。

もちろん、そこを自分の手で、つまり、ほかの経験をうまく当てはめて進めば理想的ですし、良いサポートがあったとしても自分自身の創意工夫は必要です。

「行動する自分」「できる自分」──。
テーマとして、あらためて意識してみてはいかがでしょうか。


new_chgdvd
chg_dvd
研究部会報
 林投資研究所で40年以上続いている、プレーヤーのための定期刊行物。

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

chg-seminar
林投資研究所
 林投資研究所の公式Webサイト。
 まずは資料請求(無料)してください。電話等での勧誘はいたしません。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。