プロの哲学を凝縮した“珠玉”のインタビュー集

11人のプロたちが実践家同士の相場談義でホンネを披露──。

前作『億を稼ぐトレーダーたち』に次ぐ待望の第二弾、内面をさらけ出したインタビュー集『凄腕ディーラーの戦い方』は、11月下旬の配本を前に、林投資研究所で事前予約(送料無料&優先発送)を受付中です。

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凄腕ディーラーの戦い方 億を稼ぐトレーダーたち II
林 知之 著
発行:マイルストーンズ/発売:丸善出版
A5判/256ページ/2,200円+税

  • 坂本慎太郎(Bコミ)──“ちがい”に目を向けるのが株式投資です
  • 田代岳(YEN蔵)──相場は対応力。でも数字を追うだけではない
  • 高橋良彰──不安の中、いつも通りに仕事をしました
  • 村田美夏──(ウルフ村田)トレードすることで人とつながりたい
  • 沼田武──(アンディ)予測を行動につなげる純真さを求めています
  • 田畑昇人──ヒット量産のやさしいトレードが理想です
  • 上島浩司──“災害=売り”ではない
  • 本河裕二──私は張りません。乗るだけです
  • 黒木弘明──平時に戻るのを待ちました
  • 盛田聖一(バルバロス)──行動には理由が必要なんです
  • 本間忠司──経済を知れば株式市場の動きが読めます
  • 巻末対談【イタヨミ流】相場で勝ち続ける投資家の資質(田代岳、坂本慎太郎、林知之)

10月16日放送のフォローアップ(3)

10月16日の放送内容について、フォローアップ第3回を「週報」に掲載しました。

フォローアップ(1) 『情報を選別するプロの姿勢』 10月21日掲載

フォローアップ(2) 『「当てる」ことを放棄してみよう!』 10月28日掲載

フォローアップ(3) 『九十九を捨てる覚悟』 本日掲載

10月16日放送のフォローアップ(3)
林 知之

九十九を捨てる覚悟

日々、目まぐるしく変動する株価。それにまつわる各種の情報……。

良い情報を求めても、なかなか出会うことができません。
観点が定まらない情報、怪しい情報サービスに誘う巧妙なウソ、悪意はないのに害となるダメ情報など玉石混交、上手に選別するのは難しいのです。

10月16日の放送では、「当てたい」と思う気持ちが情報の選別を狂わせるプロセスを確認し、ブレない行動を支えるシンプルな株価観察の実際を説明しました。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第118回 投資情報のウソ・ホント ~情報を選ぶ目を養おう~

「暴騰的中!」情報のカラクリ

ストップ高を見事に予測!
倍化銘柄を10銘柄的中させた!

気になる表現の広告を目にすることもありますが、膨らませた期待通りの結果を得られるのでしょうか?

自慢の実績があれば、それを掲げるのは当然です。
とはいえ、しょせんは過去の実績……錯覚に陥ることなく、「どんな考え方に基づいているか」「自分にとって継続的に利用する価値があるか」など、本質的な部分を考えるべきです。

株式市場について、直近数年間の動きをざっくり捉えると……まずは、2013年から上昇基調、といえます。また、2016年夏以降、順調に買われていて、約1年で倍化した銘柄も多数ある状況です。

すると、一定数の有望銘柄を挙げているだけで、例えば「倍化銘柄」の数を誇る実績だって生まれます。ちまたの宣伝文句には、かなり怪しいものもあるということです。

また、「当たった」だけではダメで、実際に「取れる」値動きである必要があります。予測と対応(単純な「維持」も含めたポジション操作)の方法を、どのように設定しているかなど、現実の問題まで落ち着いて評価しなければならないのです。

「表面的な実績自慢はすべてウソ」ということではありませんが、プレーヤーとしては以下の2つを考えるべきです。

『将来的な再現性が、どれだけ期待できるか』
『さまざまな値動きに対して、どんな対応をする手法なのか』

実践家は、「なにを持ち出しても同じ」「どう取り組んだって、長期的な予測の的中率は同じ」と考えます。

根本的な考え方、予測法の基準、そしてポジションの取り方──これらが“バランスよくつながっているか”、そのあとで“自分の好みかどうか”を考えます。

ストレスなく儲けさせてくれる情報なんて、どこにも存在しません。

そこをなんとか、お願いします!

私たちの私生活や一般的な商取引では、交渉の余地があったり融通が利いたりすることもあります。でも、金融マーケットでは、その法則が通用しないのです。

私生活で「18時」と「午後8時」を混同しても、「あれっ、ちがうんじゃない?」「あっ、そうだね。えへへ」で問題なくおわります。しかし、ネット取引では、数量や売り買いの別を間違えたら、そのまま約定されてしまいます。

商取引ならば、「今回は少し安くしてもらえないかなあ」といった交渉が可能ですが、株の場合、「先週まで400円台で買えたのに、今は500円台前半かぁ……」と思っても交渉する相手がいません。

ふだんの感覚を持ち込みたくなるのですが、金融マーケット独特の「ジョーシキ」に“ダイヤルを合わせる”しかないのです。

価格の交渉が不可能なかわりに、銘柄や市場を自由に選べますし、「買うか買わないか」「買うタイミング」「数量」などは、すべて自分で自由に決めることができます。

「そこをなんとか、お願いします!」という浪花節など入る余地がなく、価格はマーケット次第なので、「自分の行動をどうコントロールするか」が課題です。

ちなみに、「指し値注文」という方法がありますが、指し値で数円幅を得するよりも、タイミングと数量のコントロールに神経を使ったほうが、比較にならないほどプラスの効果が期待できます。

やれるものなら、やってみろ!

今回も、中源線のチャートを見てみましょう。

中源線のルールによって、赤=買い線、黒=売り線と強弱判断が発生します。この部分で、いわゆる“当たり外れ”が生まれ、心情的には「当たってほしい」と願うので、見越すことなどできないと知りつつ、気持ちを傾けてしまいます。

この銘柄は、2016年11月から大きく上伸しました。中源線は、この上げをうまく捉えています。そして、2017年3月はじめが目先の天井でズルッと下げ、その過程で中源線が陰転、しかし2017年4月に目先の安値をつけるとグイッと切り返し、4月のおわりごろに中源線は陽転しました。

チャートには、「この陽転はいけるかな?」という、ひとつの感じ方を記しました。特に食いつく気がない人でも、真っ向から否定はしないと思います。

では実際、どうなったでしょう……。

この銘柄は、6135牧野フライです。
中央の紺色のタテ線が、1枚目のチャートのおわりです。
つまり、「この陽転は……」と期待させた上昇はダマシにおわり、次の陽転もダマシ、続く陰転も利益にならず……現在は、2017年9月に陽転して評価益が発生していますが、半年以上の保合は、キモチいい結果がないまま推移しています。

こういう過去の値動きを例に出し、「トレンドが発生したら順張りで乗るのが正解」「保合は逆張りで利益を狙う」なんて解説をする人もいるのですが、そんな器用なことができるのでしょうか。チカラを込めて反論します。

『やれるものなら、やってみろ!』

じゃじゃ馬を乗りこなす?

利益が出ていない投資家ほど、難しいことをやろうとします。
やさしいやり方、確実性の高い手法に興味を示しません。

この銘柄は、範囲の左端、2016年2月は3,000円台の前半ですが、右端の2017円2月は18,000円超。チャートには「軽く3倍」と記しましたが、実は1年で「5倍」ものハデな上げ方をみせているのです。

だから、上げトレンドでは相当な利益が生まれています。
半面、バツ印をつけた箇所に限らず、多くのダマシがあります。

まあ、デッカく動くので、小さいダマシには目をつぶり、大きなトレンドを当てればいいじゃないか──こんな考え方をしてみましょう。

これだけ大きな上げのあと、チャートの右端で陰転しています。
「これから大きな下げか」と考えてしまうのですが……

価格だけでわかったかもしれませんが、銘柄は7717ブイ・テクノロジーです。

陰転のあとは……少しの間、保合が続き、そのあと22,000円を超える水準まで一気に駆け上りました。先行きなんて、本当にわからないものです。
で、「こんどこそ暴落か」と思いきや、何カ月も約2,000円幅の保合でトホホの連敗……。

じゃじゃ馬だけに、トレンドが発生したときは大きな利益を生みます。一方、中源線の弱点が丸出しになってしまう値運びも、非常に多いといえます。

ふつうにハデ好みならいいのですが、ムチャな一獲千金の発想はキケンなだけです。また、「大きな動きは乗る」「保合を見通して避ける」なんていう、“弱点だけを消そう”という考え方も通用しません。

前項と同じように「やれるものなら、やってみろ!」ということです。前述したようにトレードは、「買うか買わないか」「買うタイミング」「数量」などを自由に決めることができます。つまり、ちょっと考えただけでも数十、あるいは百に及ぶ方法が浮かび上がるのです。

その中で、「せめて、2つか3つの長所をあわせもつ方法をつくれないか」と思うのが人情ですが、それもムリ! 百あるうちの「一」を選び、残りの「九十九」を捨て去る覚悟がないと、すべて自由な状況で自分をコントロールしながら決断を継続することはできない──これがトレードの実際です。

プロの技を盗む方法

「おたくは、上がる銘柄を教えてくれるの?」

こんな電話がかかってくることもあり、返答に困ってしまいます。
タイムマシンは持っていません。少しでも未来がわかるのなら、世界中の市場がぶっ壊れるまでシコタマ儲けています。

平均的な投資家の興味は、「なにが上がるの?」「株式市場全体は、まだ上がるの?」といった事柄、つまり“予測を当てる”ことです。対するプロは、「そんなことできない」という前提で、やり方を工夫しています。

だから、プロ同士が「まだ高いかな?」なんて強弱判断に触れるときは、お互いの観測法やトレード哲学を理解したうえで、かるく俗っぽい会話をしているにすぎません。プロが主に興味をもつのは、「考え方とポジションのつくり方を、どう結びつけるか」ということです。

私が、林投資研究所の『研究部会報』に掲載し続けている「相場師インタビュー」は、そんなプロ同士の相場談義、耳を傾けて行間を読むことで、自らの手法を築くエネルギーになるものだと確信しています。

トレードという行為の一部分である「予測法」を聞きかじるよりも、誤解や錯覚を生じることなくプロの領域に近づく情報だと自負しています。

そのインタビューをまとめた単行本の第二弾が、間もなく発行されます。

『凄腕ディーラーの戦い方』~億を稼ぐトレーダーたちII~

この本は、すでに事前予約を受け付けています(林投資研究所にて送料無料、11月中旬に優先発送)。そして11月下旬にはAmazon、一般の書店に配本される予定です。


林 知之 著
発行:マイルストーンズ/発売:丸善出版
A5判256ページ/2,200円+税

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前作、『億を稼ぐトレーダーたち』~日本版マーケットの魔術師たちが語る成功の秘密~も、ロングランで売れています。発売いらい、業界内部では好評、一部の刹那的な投資家にはすこぶる不評……それだけ、トレードの本質に迫った内容なのだと自信をもっています(^^)

林投資研究所で詳しい目次、内容“チラ読み → こちら!

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これで、第118回放送のフォローアップは終了です。
次回の放送は11月6日(月)夜8時から生放送。今までにないアプローチで相場を考えてみたいと思いつつ、内容が定まっていませんが、いつも通りに気合いを入れてお送りします。
お楽しみに!


凄腕ティーラーの戦い方
~億を稼ぐトレーダーたち II~
人気の前作に続く、実践家の内面を知るインタビュー集。
勝つための秘密に迫る!
発行 マイルストーンズ/発売 丸善出版 
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うねり取り株式投資法 基本と実践
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2017年8月新刊

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入門の入門 中源線投資法
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中源線の原典の書。ルール解説から現実の応用まで、詳しく解説。
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中源線第一部(無料)
書籍『中源線建玉法』の「第一部 解説」には、無料配布版があります。印刷版(無料郵送)のほか、PDF版またはeBook版(ダウンロード)もあります。

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※「研究部会報」および「中源線シグナル配信」は、林投資研究所が行っている投資助言サービスです。契約にあたっては、林投資研究所が交付する「契約締結前の書面」をよくお読みください。

創造を楽しもう!

本日発行のメールマガジン「1分間の相場実践知識」の内容を、そのまま掲載します。メール配信をご希望の場合、こちらのページからお申し込みください。

ゴルフの中級者が、上手な人に質問しました。
「みんな、うまくいくね。面白くないでしょ?」
返事はもちろん、「面白いけど!」。
常に創意工夫を楽しんでいるから上手なのです。

相場の場合は、「最初はうまくいくはずがない」という発想が抜け落ち、いきなりシッカリ儲けようとする傾向があります。
金持ちほど、ちょっと聞いて考えて、ドンッとポジションを取ります。
カネの魔力による錯覚でしょうか、不思議です……。

本日(11月1日)から事前予約の受付をスタートした最新刊
『凄腕ディーラーの戦い方』億を稼ぐトレーダーたち II
には、巻末に対談を掲載しました。
私、YEN蔵こと田代岳氏、Bコミこと坂本慎太郎氏の3人による言いたい放題。

その対談から抜粋します。

坂本──そもそも、ちゃんと試行錯誤を繰り返す覚悟がないのかもしれません。ファンドマネージャー時代の上司から、こんなことを言われました。「20個のアイデアがあって、1つだけ機能したらスゴいことだよ。ふつうは、100個に1個あるかどうかだ」。アイデアを探す努力や試す労力を惜しんで、ちまたの情報に頼っちゃう人が多いんです。

──100個に1個……電球を開発中のエジソンを彷彿させますね。
でも、個人投資家の場合、トレードの研究に費やす時間は限定されるので、ある程度は外の情報に頼ることになります。ただ、広告の出来栄えがいいとか、話が上手なだけでファンを集めているセンセイもいたりして、情報の質を見極めにくいという問題もあると思います。

田代──インターネットのニュースサイトには、信頼性の低い情報がたっぷり入り込んでいるのに、何も知らないまま読んでいる人がいます。

坂本──ネットの掲示板がすべて、なんて人もいます。だから、こういった本、実践家同士の深い会話に価値があるんですよ。
各人のインタビューは、実にわかりやすく、きれいにまとまっているので、やり方を構築するための素材集として使いやすいと思うんです。ただ、淡々と進んでいる分、「今日読んで、明日から儲かる」方程式を探している人は、やはり不満を感じるんでしょうね。
この本をじっくり読んで、正しいゴール設定に取り組んでほしいと思います。各インタビューイの言葉を読み返しながら、自分が取り入れるべき情報をピックアップする、そんな姿勢をもてば、本の代金の数千倍、数万倍、いや、数十万倍の利益を上げることができるかもしれません。

──でも、そういった人たちは、巻末に収録されるこのトークにたどり着く前に、読むのをやめて捨てちゃうと思うんです(笑)。
(引用おわり)

 

この本は、多くの実践家が哲学を披露するインタビュー集、
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『凄腕ディーラーの戦い方』
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トレードの結果は、もろにカネの増減……いきおい、明日から儲けたいと考えるのが自然です。ただ、情報のワナにはまる可能性も高くなるかと。。。

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タイプの異なるさまざまな実践家が登場しますが、予測法だけを安っぽく表面的に語ってもらうことなど避け、『根底の考え方と具体的なやり方を、どのように結びつけているか』という、主にプロや上級者が興味を示す点に的を絞っています。

書店への配本に先がけ、11月1日~15日の約2週間、事前予約を受け付けています。
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10月16日放送のフォローアップ(2)
林 知之

「当てる」ことを放棄してみよう!

日々、目まぐるしく変動する株価。それにまつわる各種の情報……。

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観点が定まらない情報、怪しい情報サービスに誘う巧妙なウソ、悪意はないのに害となるダメ情報など玉石混交、上手に選別するのは難しいのです。

10月16日の放送では、「当てたい」と思う気持ちが情報の選別を狂わせるプロセスを確認し、ブレない行動を支えるシンプルな株価観察の実際を説明しました。

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(第118回 投資情報のウソ・ホント ~情報を選ぶ目を養おう~

勝率50%理論

中源線の勝率を計算してみると、平均して50%を少し割り込みます。
相性の悪い銘柄もありますし、「機能する」と言いきれる銘柄でも連敗する場面があるということです。結局、どんな予測法を使っても、おおよそ50%の勝率におさまるのが、トレードの事実、金融マーケットの真実なのです。

ただ、使う側の人間に「期待」があるので、「もっと当たるものがある」という錯覚が生じます。その錯覚によって情報を見誤ったり、タチの悪い勧誘に引っかかったりするわけです。

慎重に検討して「そこそこ機能する」と踏んで、いざトレード!
すると、まさかの連敗・・・

こんなケースでは、「このやり方、実際の勝率は10%くらいじゃないの?」なんて思いが脳裏をよぎるのですが、そんなことはゼッタイにありません!
もし、本当に勝率10%ならば、常に真逆をやる、つまり「売り」「買い」を逆にするだけで『勝率90%』という驚異の結果を得られます。

「おおよそ50%の勝率におさまる」と述べましたが、出動の機会をグッと絞り込むことで勝率を上げる道はあります。
利益のチャンスを逃す“機会損失”を覚悟で、ポジションを取らずに見送る場面を増やす、という選択です。
これは、とても正しい考え方で、特に裁量でトレードする場合は、休みの期間をつくることで脳内をリセットする効果もあるので非常に有効です。

出動の頻度を高くした場合は、どうでしょうか?
ムリに勝率を高めようとすると、「勝率は高いが利幅が限定的」という悲劇に近づきます。勝率のために小幅利食いを優先することになり、避けようのない損失をカバーできなくなるのです。

結論として、多くのシステムトレーダーが「勝率50%」を目安にロジックを詰め、見込み違いの損を抑えつつ、当たったときにねばって利を伸ばすよう努めています。

裁量でもシステムでも「損小利大」の原則は同じ──「当てる」ことを求めるのではなく、当たったときの対応、曲がった(外れた)ときの対処を考えます。

突き詰めると、「当てることを放棄する」という極端な表現にたどり着きます。

プロは感情をもたない?

感情の振れが激しいのは問題ですが、感情を揺さぶるものに人間は魅力を感じます。

例えば遊園地には、日常にない激しさを感じるジェットコースターや、恐怖を楽しむお化け屋敷があります。映画やドラマ、あるいは、小説でもマンガでも、ストーリー進行に適度な“山”があるからワクワクするのです。

恋愛マニュアルには、「相手の感情の振れ幅を大きくしろ」なんて書いてあります。相手が自分に対して何を感じるか──よろこびあり、不安ありの状況をつくってやると、相手は自分のことを考える時間が多くなる、これすなわち恋する感情だそうです。

本題に戻り、トレードにおける感情を考えます。

例えば買いポジションを持っているとき、上がればうれしいし、下がればおもしろくない……当然の感情ですが、その感情が大きい場合、つまり「有頂天」と「落胆」が交互にくるようでは落ち着いた行動を取れません。

「上がったよ! 来週あたり、別荘でも物色するか」とか、「あ~下がりそうだ……世の中、いいことなんてないよ」などと、プラスの方向でもマイナスの方向でも、感情を膨らませるべきではないのです。

だから、トレードにおける感情の振れ幅は、小さいほどいいのです。
遊園地や映画鑑賞のように「感情の振れを楽しむ」ものではなく、冷静さが要求される“カネ儲けのシゴト”ですから。

平坦な評価がいい

上の図は、中源線の基本的なロジック(判断基準)を示しています。
「買っている」状態なので、利益になる上げの動きを「順行」と呼び、下げを「逆行」と認識します。

不思議なもので、こうして名前をつけただけで、順行=うれしい、逆行=イヤだ、という感情が少し薄くなります。そして、プレーヤーにとって重要な“次の一手を考える”シゴトに気持ちが向くのです。

「上がると思ったのに下げた・・・もう、見ないでおこう」
こんな態度は、生まれにくいということです。

中源線は、情報を価格だけに絞ったうえ、さらに、「終値だけ」に絞り込みます。
シンプルに株価の“流れ”を読み、“次の一手”を判断しようとするわけです。

こうしたパターン分析で、「逆行と逆行の組み合わせ」が陰陽の転換、つまり強弱判断の切り替えにつながります。

上がった相場が「下げそう」な流れならば、買いポジションをゼロにしてドテン売りにまわります。ただし、常に3分割の1単位ずつが原則で、丁寧に、少しずつ操作することに徹するのです。

さて、「感情をもたない」のが理想ですが、そんな人間はいません。
いや、まれにですが、トレードにおいて一切の感情を排除できる人がいますが、平均的な人が目指す姿ではありません。

買っていて上がったら「よしよし」、下がったら「そうか……」と感じればいいのです。ただし、「下げが続きそうなら、損益にかかわらず切る」と、的確な“次の一手”を打てることが前提です。

どうでしょうか、少しは「当てることを放棄する」気になりましたか?

勝ちの評価と負けの評価

私たち投資家が過去のチャートを見ると、「それが未来に起きたら」と想像します。実際に売り買いしていないのに、よろこびや落胆の感情が発生します。
一種の“バーチャルリアリティ”ですね。

これから中源線のチャートを3銘柄、解説付きで紹介しますが、「当てることを放棄する」「当たることを期待しない」意識で眺めてみてください。

赤が買い線、黒が売り線で、どちらも3分割のポジション操作を行います。

東京個別指導学院。チャート前半の上げは、きれいに取れています。
約1,000円幅の上昇で、途中にダマシの陰転があるものの、そんなものがまったく気にもならないほどの値幅取りが実現したわけです。

「よし、こんどは大幅な下げを取れるか!」と期待は膨らみますが、直近の下げは取れているものの、チャートの後半はおおむね、残念な展開が続いています。特に、下げたあとの陽転が2回ともダマシになったあたりでは、大きな上げを取った素晴らしい結果と比較して「ちぇっ、なんだよ」と思ってしまうでしょう。

そんな感情が、誤った考え方を生みます。

「きれいに当たるときだけトレードできないか」
「うまく銘柄を入れ替えていけばいいのか?」
「せめて、転換ごとに上手に評価して、出動の可否を考えるか」

これが、「当てよう」とする思考です。キケンです。

「当てること」を放棄して、3分割のポジション操作で結果を出そうとするのが中源線です。「損小利大」の原則を守った、適切な手法です。

その中源線を利用しながら、個々の転換の勝敗を「当てよう」なんて・・・とりあえず3分割の1単位だけ出動したあと裁量で切ってしまう、といった使い方はあり得るものの、いきなり当てようというのはムリです。

ムリな思考を大切にすると、次第に“相場難民”化します。
ヤバい情報商材などに引っかかるかもしれません。

ちなみに、バツ印をつけたダマシはすべて、3分割のルールのおかげで、損を最小限に抑えています。このように、グズグズと苦労しながらも大きな損を出さず、取れるところで取ってつじつまを合わせるのが、トレードの本当の姿でしょう。感情の振れ幅を小さくすべき理由が、ここにあります。

プリマハムは、1年を超える長期間の上げを、ダマシの発生ゼロできれいに取りました。レアな事例です。

つい、「こういう銘柄を探そう!」なんて思うのですが、それができるなら苦労はありません。そんな考え方の投資家は、この上げの初期で乗って中源線を見ていたとしても、「上げがのろい。ほかにいい銘柄はないか」とソワソワし始めるでしょう。

ちなみに、直近の高値圏では、陰転、陽転して高値更新、そのあと再び陰転と、気迷い状態が続いています。ストレスなしで大きく取れた場面も現実なら、現在の状況も現実です。

有沢製作所は、ひたすら買い線が続いていますが、単なる過去チャートですから、落ち着いて眺めなければなりません。

中央にある青い丸の部分を見て、なにを感じるか──。

1カ月ちょっとの期間で約100円幅の下げ……「うん、中源線が買い線のままだから安心」と片づくのでしょうか。

結果を見て「はい、当たってます!」と終わるのではなく、こういった株価推移の情報をどう捉えるか、どう分析するか、どうやって“後悔しない一手”に結びつけるのかを考えなければなりません。

フォローアップ(1)で、雑多な情報を整理する方法を説明しましたが、適切に絞り込んだ情報に“自らの評価”を加えることで、再び未整理かつ大量な情報が生まれます。

最もアブナイ投資情報は、自分の頭の中にあるのだと考えてください。

次回のフォローアップ(3)では、自律調整しながら前進するプロの思考に近づく方法、プロに並ぶためのマインドセットを紹介します。
お楽しみに!


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ブレない投資手法 曲げない投資哲学
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たいへん貴重な売買の実記録と、林輝太郎による実践的な解説。
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林投資研究所オリジナル

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イベント

連載「トレード哲学」……20
──────────────

重力波の検出に成功!
“宇宙のナゾ”とか言うのですが、理解できません。
私にとっては、説明そのものがナゾです。

科学の世界では、全員が誤っていたり、全員が正解にたどりついたりするようですが、相場の世界では常に「半分が正解、半分が不正解」です。

それなのに、「全員が正解にたどり着く前提があるの?」と思える議論が見受けられます。例えば、値動きに影響し得る出来事「イベント」について、相場への影響が議論されます。「上がるか下がるか」という具合に。

直近では、衆議院議員選挙でした。

野党第一党が突如として消滅するなど、宇宙よりもナゾが深いように思うのですが、それはともかくとして自公の圧勝で政治安定、株高との説明です。

でも、その論理は、メディアやセルサイド(相場をやらせる側)による後追い解説で、投資家の行動指針と結びつけるのは困難です。

イベントがある、影響度と結果を予測する──。
これしかないという発想が、“セルサイドに踊らされている”証拠です。

「イベントの影響を予測してポジションを取る」
「イベントで値動きが荒れることを嫌って手を引く」
「なにも考えずに値動きだけを見る」

「どれが正解?」と問われても、返答できません。
考え方と売買が一致して一貫していれば、どれも“正解”です。

それぞれの哲学によって独自の答えを出すのが相場、科学とは異質の世界なのです。


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うねり取り株式投資法 基本と実践
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発行 マイルストーンズ/発売 丸善出版 
2017年8月新刊

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※「研究部会報」および「中源線シグナル配信」は、林投資研究所が行っている投資助言サービスです。契約にあたっては、林投資研究所が交付する「契約締結前の書面」をよくお読みください。

10月16日放送のフォローアップ(1)
林 知之

情報を選別するプロの姿勢

日々、目まぐるしく変動する株価。それにまつわる各種の情報……。

良い情報を求めても、なかなか出会うことができません。
観点が定まらない情報、怪しい情報サービスに誘う巧妙なウソ、悪意はないのに害となるダメ情報など玉石混交、上手に選別するのは難しいのです。

10月16日の放送では、「当てたい」と思う気持ちが情報の選別を狂わせるプロセスを確認し、ブレない行動を支えるシンプルな株価観察の実際を説明しました。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第118回 投資情報のウソ・ホント ~情報を選ぶ目を養おう~

雑多な情報を整理するプロセス

個人投資家の多くが、「ポジションをどうすべきか」と迷って行動がギクシャクします。
原因は、情報が多すぎて整理できていないからです。

例えば、「こんどの選挙で自民党が圧勝」との予測をもとに相場の先行きを考えても、「それなら買い継続だ」「圧勝を織り込んでいるから売りだ」と真逆の“答え”があり得ます。考えた挙げ句、「どうなるの?」と他人に聞いてみる……その時点で、完全な“漂流”状態です。

選挙の結果が相場にどう影響するか──。
自分の確固たる判断基準がないまま考えているから迷うのです。
そもそも「結果がどうなるかは不明」なのですから、もう、なにをどう考えればいいのか、わからなくなってしまうのです。

丁寧に考えるほど、多くの情報を集めて未整理な状態にしてしまいます。
情報は「集めるもの」ではなく、「選別するもの」です。

多数のマーケット参加者と競争するうえで、ものすごく偏った、独自の観点で情報を取捨選択するしかないのです。

図は、雑多な情報を、独自の観点で選ぶプロセスを表現しています。
情報をフィルターにかけ、ほんの一部の情報だけを取り入れるようにしないと、「売り」「買い」というシンプルな行動を決めることなど不可能です。

長嶋さんの擬音が正解!

現役を離れて久しいのですが、ミスタージャイアンツこと長嶋茂雄さんは、指導でも解説でも、やたらと擬音を使ってきたことが有名ですね。

「ビュッ、ボン、シュッ!」

「わかんね~よ」という声が多いのですが、プレーヤーの内面にあるものなんて、ボヤッとしたイメージでいいと思うのです。合理的な分析、科学的なアプローチも有効ですが、そういった手段を用いて練習し、経験を積んだあとに残るのは、言葉にするのが難しい“なにか”です。

相場の世界で、万人受けする解説者になる必要はありません。
自分のトレードを、自分の意思通りにコントロールできればいいのです。

「売りと買いしかない」といわれるように、トレードの行動は単純です。
単純すぎて、無意識に複雑にしてしまうのかもしれません。
また、大切なカネのことなので、つい考えすぎてしまうのです。

迷ってしまって決められない、「ダメかも……」と感じながら先送りしてしまう、ポジションを抱えたまま祈るだけになってしまう──こんなケースが少なからずあるでしょうから、長嶋さん式にして、感じるままに行動できるように自己改革すべきです。ギクシャクは限りなくゼロに近づけるべきです。

「おしりの穴がムズムズしたら切る」(ポジションを落とす、撤退する)というのは、大橋ひろこさんがインタビューした、経験豊かな実践家の言です。

私の場合は、「ワクワク感」をキーワードにポジション維持を考えます。
ワクワク感が減少したら注意、大幅に減少したら手仕舞い、ということです。

当たりとハズレと売買結果

予測が当たっても、大切なシゴトが残ります。
「どこまでポジションを維持して、どこで利食いするか」は、自由意思によります。手堅く利食いする決断もあれば、当たった予測を“育てる”べく、ねばるべきときもあるでしょう。

予測が曲がった(外れた)場合は、損を抑えてニュートラル(ポジションなし)に戻る、ムダな時間を費やさないようにするのがシゴトです。

継続したシゴトをどう展開するか──予測の的中率、トレードの勝率にこだわっている余裕なんて本当はないのです。次項で、詳しく説明しましょう。

選挙だから特別なの?

選挙のようなイベントがあると、価格の変動とガッチリ結びつけて語る人が大量に発生します。「特別だから」という論理です。でも、個別銘柄の動きは、驚くほどマチマチですし、前述したように、そもそも選挙の結果自体が予測不能です。

ブレグジットの投票、米大統領選……結果の予測も、その後の価格変動も予測が困難であることを証明しました。

だいたい、いくら大きなイベントでも、それだけが株価を動かす要因だと決めつける根拠などありません。たとえ、ものすごく影響を与えるイベントでも、マーケット参加者の誰もが先回りして儲けようと行動するのですから、「読み」そのものに意味をもたせることが疑問なのです。

さて、林投資研究所が提唱するのは、「相場技術論」という考え方です。
「現在の価格は、すべての材料・ニュースを織り込んでいる」という考え方を軸に、価格の変動だけを観察します。傾向、勢いといった観点で価格変動を捉えながら、ズレまくる予測に対してポジション操作で対応することに目を向けます。

「中源線建玉法」も、相場技術論に基づいた手法です。
情報を「終値のみ」に限定し、折れ線チャートのシンプルなパターン分析で機械的に強弱(売り買い)を判断します。また、見込み違いの損を抑えたり、当たったときに利を伸ばす狙いで、3分割の売買でポジション操作を行います。

実際の中源線チャートを見てみましょう。
終値を赤い線で結ぶのが買い線(陽線)、黒い線が売り線(陰線)です。

このチャートを見て、どう感じるでしょうか?
買い線で上昇後、下げて陰転。しかし切り返して陽転したあと、グッと強い上昇をみせています。この先、高いと思いますか?

大橋さんは「買いだ」とコメントしました。
私も、「乗りたい」動きだと思います。
でも・・・

結果はご覧の通り、すぐにしぼんで陰転、次の陽転も短期で終わって利益にならず、2カ月以上も先の陰転で売ったポジションが利益になりました。

ちなみに、中源線をご存じのかたはわかるでしょうが、最後の陰転はタイミングが遅れています。チャートに加えた矢印あたりで陰転するのが、中源線の“理想”なのです。中源線のルールが、たまたまこういう答えを出したケースで、全く同じルールで素早く転換する場面も多いので、現実を考えたら仕方がないといえます。

ルールを臨機応変に適用して、この場面でも素早く転換するようにしたい……こんなことを考えるのが人情ですが、そんな都合のいいものはありません。情報を終値だけに絞りながら、頭の中で新しい情報をバンバンつくり出して混乱するだけです。

この銘柄は、数カ月で見事に倍化し、中源線も買い線できれいに乗っています。
そして高値から下げたところで陰転……ところが、数日間の連騰で強い切り返しをみせています。このあと、どうなると思いますか?

再び陽転することなく、約6カ月の大きな下げを演じました。
中源線の転換が「当たり」で利益になったのですが、常に不安と期待を抱えながら決断を迫られるプレーヤーとしては、安っぽい「当たり外れ」から離れて深く考えてみるべきです。

陰転後の切り返しで、新高値を取っていますね。
ここが二番天井という結果に終わったのですが、中源線を使っているからといって、売りポジションを維持したまま平然としていられるか、という現実の問題を想像する必要があります。

どんな優秀なトレードシステムでも、当たりまくることなんてありません。タイムマシンではないのです。売りポジションを抱えた状態で新高値更新……落ち着いていられるかという現実を、チャートを見て思いついてほしいのです。

また、「新高値ブレイクは買い」という論理が通用するとは限らない、ということを冷静に確認できるケースでもあります。

「当たりまっせ!」にご用心

株式市場は総じて数年間、上げ基調が続いていると説明できます。
特に昨年(2016年)からは、大きく伸びた個別銘柄がたくさんあります。

現実、うまく乗ってねばっている人が少ない、それほどカンタンな相場ではないと感じますが、単なる予測において事はカンタンです。取り上げた銘柄が暴騰していれば、「大当たり」と宣伝することが可能です。大幅に上伸している銘柄が多いので、「倍化的中」の銘柄数を誇示する広告が多くなるのも当然です。

現実とはかい離しているのに、あからさまなウソではないのに、実態以上にピカピカの情報がまん延しているのです。適正なフィルターを通じて、取捨選択が求められます。

次回のフォローアップ(2)では、「相場技術論」の真の価値、プレーヤーの正しい使い方について、事例を挙げて説明します。
お楽しみに!


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2017年11月下旬、発売予定
(11月上旬、予約受付開始)


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