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☆高市トレードと円安
10月半ばに以下のような質問を頂いた。Q&Aでご紹介する。
Q:「高市トレードで」一気に進む、円安の行方はどうなるか?
A:結論から述べると、高市トレードがなくても、あるいは連立政権で他党の党首が首相になっても、年末に向けて円安が進む公算が大きい。なぜなら、市場はまだ大きな円買いポジションを抱えているからだ。
ドル売り円買いや米株売りは、トランプ大統領が米経済を破壊するとの懸念から行われた。しかし、トランプ関税の悪影響は顕在化せず、むしろ税収増の方に注目が集まった。米経済もそれなりに安定している。そこで、米株は早々に買い戻され、最高値を更新し続けた。
それにも関わらず、ドル売り円買いは続けられた。主な理由はドル利下げ、円利上げによる金利差縮小だ。とはいえ、日米金利差が逆転でもしない限り、ドル買い円売りの方が、金利差が取れる。投機筋は、どこかで買戻す理由を求めていたのだ。
また、高市氏にアベノミクス再現を期待するには無理がある。政府も日銀も無理が効かない所までやってしまったからだ。
日本のファンダメンタルズも、米中対立での立ち位置も、決して良いとは言えない。円安になっても、ここからの株高は短命ではないかと思う。
(Q&A以上)
その後、10月21日の高市政権誕生をはやして、日経平均は11月初めに5万2637円の最高値に達したが、いったん4万8235円まで下落、その後は5万円を挟んで推移している。
一方ドル円は、10月半ばにいったん150円を割り込んだものの、11月下旬には158円の手前まで上がり、以降は156円を挟んで動いている。
ここまでの私の見通しは、概ね予想の範囲だったが、この2カ月半の間に変化が起きた。
ドルの利下げ、円の利上げで、金利差が0.5%幅縮み、3.0%となったこと。ちなみに、8月までは日米金利差が4.0%あった。
そして、ドル円のポジションだ。今年の2月初めに投機筋がショートに転じ、同月中に過去最大のショートを更新、4月末から5月初めにかけてはこれまでの過去最大の2倍ものショートに達し、概ね10月頃まではこれまでの過去最大水準を維持してきたドル円のポジションが、直近12月16日にはスクウェア(若干ロング)となったのだ。
ちなみに、ドル円を動かす主な要因は、市場介入を除けば3つ。日本の貿易収支、日米金利差、様々な材料を受けた投機筋のポジションだ。
現状では、1)貿易赤字が円売り要因ではあるものの、赤字はピークの年の4分の1、去年の7割ほどに縮小している。2)日米金利差も2023年頃の5.1%から大きく縮小した。そして、3)投機筋はドル円のポジションをスクウェアにした。つまり、これまでドル円を上げてきた要因が大きく弱まってきている。
来年以降に、石破政権が約束した86兆円(5500億ドル)の米国投資が具体化すれば、米買い日本売りで、実需がドル円レートを押し上げる公算が強い。しかし、それまでは大きな動きをもたらす要因が見当たらなくなった。
一方、株式投資の構図は変わらない。主な売り手が日本の個人、金融機関、年金である一方で、主な買い手は事業法人の自社株買いと、海外の投機筋だ。また、来年からは少額だが、日銀も売り手となる。本物の買い手は依然として不在なので、2026年のどこかで急落してもまったく驚かないような構図となっている。
以上、Q&Aと、その補足が皆様の投資に役立てば幸いだ。
良いお年をお迎えください。
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・Music: Love Songs for Grown-Ups (R&B, blues, rock, reggae, hip hop, metal, funk, soul)
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