大きく上昇する低位株を買う「FAI投資法」では、長期トレンドを見るために月足を使います。しかし月足は、うねり取りを行う実践家も利用しています。
日常生活でも仕事でも、枝葉末節なことが気になるとか、目の前のことや短期的な事柄ばかり考えて近視眼的になるという問題があります。大切なカネがシュールに増減する株の売買では当然、極端なかたちで問題となります。
だから、意識的に「長めの期間に目を向ける」行動が大きな効果を生むのです。
それをカンタンに実現するのが、月足の観察です。
うねり取りでは日常、日足で目先の動きを追っています。
これとは別に、売買している銘柄(日足を見ている銘柄)とは異なる銘柄の月足を用意します。理想は、50~100銘柄くらいでしょう。
ふだんは月足を見ませんが、月に一度、新しい足が加わった状態を眺めます。そして、うねり取りで日足を見るときとは全くちがう感覚で、株式市場全体の流れをチェックするのです。
日々の値動き観察で刹那的な方向に傾いた感覚を修正する、ひとひねりある定点観測ですね。
ゴルフのタイガー・ウッズ選手は、ゴルフの世界を一変させてしまった偉大なプレーヤーです。
彼は、ゴルフの歴史を勉強するのが好きだそうです。歴史を学ぶことが彼の技術に直結することはないのでしょうが、ゴルフというものを高い視点から眺める時間が、大きな力となったのかもしれません。
高い視点、俯瞰(ふかん)する姿勢……思いきり傾けると、そもそも「株式市場とは?」みたいな観点にたどり着くかもしれません。
子どもや、全く知識のない人から「株ってなに?」とか「株式市場ってなんのためにあるの?」と質問されたら、どう答えますか? サラッと言葉が出てくるでしょうか?
自分がかかわる株式市場そのものについて考え、そのなかにいる自分の立ち位置を再確認する──こんな考察も、土台を固める大きな役割を果たしてくれそうです。
「そもそも株ってなに? 株式市場ってなに?」というタイトルの動画をYouTubeにアップしています。ぜひご覧になってください。