最近の雨は、梅雨時であってもしとしと降る風情あるものではなく、線状降水帯とか集中豪雨とか……災害対策を本気に考えなければならない状況です。
山林開発の管理や、治水能力の向上といった課題はありますが、50年、100年といった期間で「大丈夫だった」からと、リスクのある場所に建物の建設が許可されている事例も多いようです。
本来は遊水池だった場所に、多くの住宅が建っているケースまであるとか。
「山林は日本の資源」「手入れすれば木材を無限に生産可能」です。
日本の技術を駆使した各種の先進的な産業も、国際競争のなかで大切ですが、人間が生きるうえで第一に欠かせないのは、土、水、そして空気。
また、落ち着いた環境で得られる食料です。
山林と樹木は、資源である前に重要な環境要因。
それを管理する林業とともに、農業と漁業が、よりカッコいいものと認識され、実際に利益が期待でき、若者がもっと興味をもつ分野であってほしいと考えます。
もちろん、壮大なテーマや相場環境に目を向けるよりも、個々の銘柄を注意深く観察するのが、株式投資の本筋。
相場は相場に聞け──つまらない材料分析などせずに、「すべての材料・ニュースが株価に織り込まれている」と考えるのが実践的だし、予測を当てることよりもポジション操作で対応するのが正しい。
「相場に聞け」とは、こういう実践的な考え方を表現したものです。
林投資研究所が提唱する「中源線」の土台も、こうした相場哲学です。
マーケットの予測は強気と弱気に分かれ、だから売り買いがぶつかって価格がつくのです。
だから、私の個人的な相場観を押しつけるつもりはありません。
ただ、いろいろな見方があるなかで、「自分は○○と考えて行動する」と明確にする──これが最重要、というか絶対に必要な姿勢なのだと、あらためてインプットしてください。
でも本当は、「強気か弱気、どちらかに決める」ということではありません。
ある銘柄について毎週末、「確固たる予測を述べろ」と言われた場合でも、あるいは月に1回、「東証一部で上昇しそうな銘柄を挙げろ」と言われた場合でも、コンスタントに答えが出るわけなどありません。
だから、多くの場合は「わからない」「ピンとくる銘柄がない」といったコメントが、本当の答えです。
こういった現実から、「コンスタントにオススメ銘柄を並べる、一般的な投資関連情報に疑問」と述べているのですが、この件は置いておきましょう。
「わからない。だからポジションを取らない」(ポジションがある場合は切る、あるいはグッと減らす)という対応が、実践的に重要な選択肢──「休むも相場」といいますが、むしろ積極的に休む期間を設けるのが正解なのでしょう。
「やらないと儲からない」というのがジレンマなのですが……。