下げ相場が自然なんだ | 株式投資「虎の穴」

株式保有の還元率は計算上、100%を超えます

あくまでも計算上ですが、「株を買って持っていればプラスになる」のです。

 

競馬ならば、JRAが約25%を抜くので、還元率は75%……ハナから不利なのですが、株はちがいます。

 

株式を発行する企業は、利潤を追求する存在です。

利益を上げ、内部に蓄積しながらも、配当などで株主に還元します。

配当をしなかったら内部に蓄積され、株式の価値を押し上げます。

 

だから、還元率が100%超なのです。

ある意味、当たり前ですが。

 

下げを期待してカラ売りするよりも、値上がり+配当を期待して買うほうが、感覚的にも自然です。だから、「値上がり狙いの買いが基本」「買って持つという感覚が自然」なのです。

 

でも、いわゆる相場、市場の株価変動ついては、別の感覚で捉える必要があります。

 

日々、前日に比べて1割、2割という大きな率で上昇、下落する銘柄があります。

材料が出現するケースも少なくありませんが、そうでないのに短期的に大きく動くのです。

会社の内容を客観的に捉えた結果ではなく、いわゆる相場の上げ下げが、歴然とあるわけです。

 

その上げ下げの要因は、ほぼ「マーケットの人気」としか説明できません。

上がるから買う、買うから上がる、などと表現されるように、人気量の増減が株価を動かしているのです。

 

上げ相場は、新たに買う人の増加、流入で発生します。

 

問題は、下げ相場です。

カラ売りの人気で下げる? いえ、ちがいます。

買い方の投げで、下げ相場が起こるのです。

 

もう少し正確に説明すると、新たに買う人の増加傾向が弱まれば、株価が上昇する力も弱くなります。徐々に上げ止まります。

 

すると、買っていた向きが売りはじめます。

下がるのを見て、売ろうとする人が増加します。

すると、下げが加速します。

 

上げ相場は、ある意味、重力に逆らうように株価を持ち上げる力が働きます。

この力が弱くなれば自然に下落する──これが、下げ相場の正しい説明です。

カラ売りもありますが、メインの要因ではありません。

 

こうして、重力、人気量といった要素を考えると、株価上昇は人気量の増加によって起こるという説明に納得できます。また、「天井圏はいきすぎた状態」「人気量の増加が止まれば、重力によって自然に下がる」という捉え方につながります。

 

カラ売りを主体とする「売り屋」であっても、株は買いが基本と捉えます。

でも、おそらく実践家の全員が、「上げ相場は重力に逆らう不自然な変化」「下げ相場のほうが自然」という感じ方をしていると思います。

ブログ一覧に戻る