━━━━━━━━━━━ Seminar on Trading ━━━━━━━━━━━
殿堂入りメールマガジン:「相場はあなたの夢をかなえる」
☆無料版(参照&登録):https://www.mag2.com/m/0000031054.html☆
「生き残りのディーリング」の著者による経済と相場の解説(折に触れて)
★有料版(\840税込:購読登録):http://www.mag2.com/m/0001111340.html★
まぐまぐ大賞2016:資産運用(予想的中!)第1位(毎週月曜日)
━━━━━━━━━━━━【 Dealer's WEB 】━━━━━━━━━━━━━
・iPad、iPhoneでお読みの方は、上部アドレスバーにある[リーダー]をクリックすると、読みやすくなります。
☆平和の価値と証券市場の危機
古代中国前漢の宣帝(紀元前91年 - 紀元前49年)がお忍びで街の様子を伺っていると、民衆が「今の皇帝は特に何もしてくれない」と話していたという。これを聞いた宣帝は、人々が不満を持たずにいられるのは、世の中が平和で安定している証拠だと解釈し、安心したと言われている。(AIで確認。以下の「内」はAI)
「このエピソードは、為政者にとって民衆の不満がない状態が良い政治の証である、という考え方を示すものとして有名です。民衆が日々の生活に困窮していれば、必ず政治に対する不満の声が上がるはずだから、何も不満がないということは、平和な世の中である証拠だと考えたわけですね。」
このエピソードが妥当なのは現代の施政者たちを見ていても分かる。紛争中の国々の民衆の生活は通常悲惨なものだが、仮に攻撃者側に大半の非があるとしても、攻撃を招いてしまった側に全く非がなかったようなことは滅多にないと言っていい。
実際に、イラクのフセイン大統領や、アフガニスタンのタリバン政権にもそれなりの問題があった。こう書くと、「それなりどころか、攻撃されてしかるべきだった」と思う人が多いだろうが、それは攻撃側の報道、いわゆる「大本営発表」をベースにした見方だ。
それに対する反論の資料はいくらでも見つかるが、自国にいた施政者たちが他国勢力に攻撃されたことは誰もが認める事実なので、攻撃者側が全面的に正しいとする見方は偏っていると考えた方が自然だろう。
同じことはウクライナのゼレンスキー大統領にも言える。日本の報道ではロシアのプーチン大統領が一方的に悪く、一時は「気がふれた」とまで報道されたが、クリミアを取り戻すまでは徹底抗戦だとするゼレンスキー大統領の姿勢が2022年2月の本格侵攻を呼び込んだことは、クリミアの歴史を学んだり、以下のドキュメンタリー映画を見るだけでも分かる。
参照:Revealing Ukraine 2019『乗っ取られたウクライナ』日本語字幕
それにしても、相手の立場を知ろうともせずに、自分の狭い理解の範囲を超えたものを「気がふれた」とするのは、少なくとも科学的なアプローチではない。
現在に限らず、古今東西、他の人の考え方を知ろうとするのは重要だ。ちなみに先日、昔の日中戦争、太平洋戦争に関する貴重な手記を読んだ。戦前にドイツに舞踊留学し、戦中は慰問団として戦地を転々とした舞踊家の記録だ。
貴重だとするのは、最前線の部隊を慰問に行くので、情報漏洩の観点からその行動が一切「極秘」とされていたこと。最前線各地の一次情報はその性質上極めて希少であること。仮に同質の情報を持っていた軍幹部がいたとしても、その多くは戦死や戦犯として記録が残せなかったこと。当然ながら、慰問も命がけであったことなどだ。
また、戦前のドイツの一般家庭の様子や、ヒットラー台頭の背景なども、実物を目にした人の印象として興味深い。
手に入らないかも知れないが、図書館などにはあるかも知れない。
参照:陸軍省派遣極秘従軍舞踊団(著者:宮操子、発売:星雲社、発行:創英出版)
帯:「飢えに苦しみ、死の恐怖に怯えながら、イギリス人捕虜とともに味わった40日間の悪夢。」
宣帝のエピソードが示唆しているのは、為政者、あるいは施政者ができる最善のことは税制などを含めたインフラ整備だと言うことだ。平和で安心して生きられるインフラがあれば、民衆はその上に富や文化を積み上げることができる。
最良の施政者ならば、極論すれば、自国民である必要すらない。現実的に、難民などは自国の施政者から逃れるために、生まれ育った自国を離れ、他国民の施政者がいる見知らぬ土地に移住しようとしている。
平和で安心して生きるためには自助努力が必要だ。とはいえ、陸軍省派遣極秘従軍舞踊団を読むまでもなく、戦乱地域の生活が教えてくれるのは、平和で安心して生きられるインフラが最重要だと言うことだ。
証券市場にかつてない危機が訪れている。証券口座の乗っ取りだ。それは安心して資金を預けられるというインフラの根幹を揺るがしている。NISAでもトレーディングでも、インフラあってこその金融市場なのだ。
また、証券口座でできるならば、銀行口座は安心だというインフラも揺らぐことになる。
平和で安心して資産運用するには自助努力が必要だ。とはいえ、平和で安心して生きることと同様、当局や金融機関によるインフラ整備が最重要なのだ。
・Book Guide:What has made Japan’s economy stagnant for more than 30 years?/ How to protect the pension and medical care systems (Arata Yaguchi: Paperback)
・Book Guide:What has made Japan’s economy stagnant for more than 30 years?/ How to protect the pension and medical care systems (Arata Yaguchi: Kindle Edition)
・著書案内:日本が幸せになれるシステム: グラフで学ぶ、年金・医療制度の守り方(著者:矢口 新、ペーパーバック版)
・著書案内:日本が幸せになれるシステム・65のグラフデータで学ぶ、年金・医療制度の守り方(著者:矢口 新、Kindle Edition)
・著書案内:日本が幸せになれるシステム問題集・日本経済の病巣を明らかにするための57問(著者:矢口 新、Kindle Edition)
---------------------- Seminar on Trading ---------------------
毎日、数行! マーケット情報で学ぶ経済英語!
☆無料(参照&登録):https://www.mag2.com/m/0000142830.html☆
一週間のまとめはブログでも読めます:https://ameblo.jp/dealersweb-inc/
------------------------【 Dealer's WEB 】-----------------------
☆【投資の学校プレミアム】
☆「矢口新の短期トレード教室」
転換点を見極め、利益を残す方法を学ぶ
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?c=9784775991541