うねり取りの特徴のひとつは、手がける銘柄を固定することです。
限定的な範囲に固定して、その銘柄を継続的に追いかけます。
「常に売買している」ということではありませんが、あれをやったりこれをやったり……銘柄を渡り歩くことはしません。
極端な場合は、「たった1銘柄」しか手がけません。
この「たった1銘柄しかない」状況を想像すると、うねり取りの軸を理解してもらいやすいと思います。
1銘柄しかない──つまり、「どの銘柄を買うか」という一般的な“当てっこ”の発想は入り込みません。
「どんな動きを狙うか」「どんなタイミングでポジションを取るか」「どんな状況で手仕舞いするか」という、コテコテの実践論にまっすぐ進みやすいのです。
「銘柄固定」の反対は、「銘柄の選別」です。
プロでも、「今はこれをやっている」とか「ポジションがないけど、この銘柄に目をつけている」といった会話をしますが、土台にポジション操作の技術があって適正に成り立っています。
誤った姿勢の個人投資家は、雑多な情報に振り回されながら「当てっこ」をします。技法を考える部分は薄く、情報をさがす受け身の姿勢で「情報弱者」に域にどっぷりと浸かってしまいます。
その真逆の姿勢が「うねり取り」、と表現してもいいでしょう。
売買手法を、狙う値動きの「期間」で分類することもできます。
ウォーレン・バフェット氏のような長期保有とか、超短期のデイトレードとか。
うねり取りは、3カ月または6カ月の上げ下げを対象にします。
トレンドを素直に捉えるため、おすすめのチャートは終値だけの折れ線です。
あえてローソク足を使う人もいますが、情報が多いので、終値だけを直線で結んだシンプルな折れ線チャートのほうが“流れ”を読みやすいのです。
そして、下のチャートに矢印で示すように、上げ下げのトレンドを見出します。
対象を絞っていると「予測が当たるのか?」──こんな質問もあるでしょう。
「当たる」と言いきったらウソです。
実践者の素直な感覚では、「ブレない」売買を実行できるようになる、でしょう。
予測は常に裏切られ、刻一刻と変化する状況に対して「次の予測」を立てて対応するのが現実です。
「ダメそうだ」と感じて損切り(出直しを狙う)、「いける」と踏んで買い増ししていくといった“ポジション操作”です。
トレンドに沿ってポジションを取るのですが、決して「天底を当てよう」とするのではありません。「常に裏切られる」のですから、なんとか頑張って「上げトレンドのときに買いポジションを持つ」「下げトレンドのときに売りポジション(カラ売り)を取る」「逆のポジションをつくらない」ように努めるだけです。
動いた値幅の半分取れたら大成功、通常はもっと少し……でも、とにかく逆をやらずにトレンドに乗れば、勝ちの実績が着実に積み重なっていきます。
一般的な株価予測では、「材料」が重視されるケースが多いでしょう。
これこれ、こういう情報で「上がるはずだ」といった想定です。
でも、うねり取りでは、何も材料がないことが望ましいのです。
上げを狙って買っていたら悪材料を嫌がりますが、うねり取りでは「好材料も嫌う」のです。
3カ月または6カ月の上げ下げを、価格(チャートのタテ軸)だけでなく日柄(チャートのヨコ軸)を強く意識して観察します。なかなか難しいことですが、どうにか「トレンド」を見出そうとします。
突発的な悪材料は困りますが、好材料で急騰したら……買っていれば短期で大きく利益が出ますが、地味な「波乗り」売買を継続しにくい状態になってしまいます。
何も材料がない……「株価が動かないじゃないか」という疑問もありそうですが、マーケット全体の騰落もあって、株価は“自律的”に上下してくれます。そういったコンスタントな上げ下げをみせる銘柄を、うねり取りでは狙うのです。
うねり取りの売買を簡潔に説明しましたが、かるくイメージできたでしょうか。
「材料をさがす」「銘柄を当てる」「儲かる情報を見つける」といった発想とは、完全に一線を画した世界です。
だから、各種の雑音を排除できます。
自分がいる、自分の売買資金がある、自分の見通しがある、手がけている銘柄の値動き情報と自分のポジションから“次の一手”を考える──少ない情報で、シンプルに考えることが可能です。
