12月7日放送のフォローアップ(1)
林 知之

欠点のない手法は存在しない


裁量でもシステムでも、見込み違いのダマシは必然──。そのダマシを、トレードの実践でどう処理するかは切実な問題です。マーケット・スクランブル12月7日の放送は、「“ダマシ”とどう付き合うか」をテーマにお送りしました。
そのフォローアップ(1)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第74回 “ダマシ”とどう付き合うか


今から20年ほど前、私が30代前半の時でした。同級生が集まると、結婚している者と独身の者に二分される状態でした。自然と独身者に対して「どういう人がいいの?」なんて質問が出るわけですが、ある男が次のように好き勝手なことを言いました。
「若くて気立てが良く、料理は上手だし寛容で、何があっても笑顔で許してくれる人だなぁ。あと、ファッションセンスもあって……」
もちろん、途中からは誰も聞いていません。そして誰かが「人形でも買って飾っておけ」なんて(笑)。

合う合わない、好き嫌いはありますが、どんな視点を持ち出したとしても“欠点のない人間”なんて存在しません。

トレードも同じです。
ルールを数式化したトレードシステムで、保合もこなすし大きなトレンドにも乗れるなんてシロモノはありません。ゆったりした上げ下げでも乱高下でも利益になるなんてルールを作るのは至難の技です。

そこで多くの人が、ルールを調整したり、異なるルールを入れ替えるなど「臨機応変にやろう」と考えるのですが、予測不能な相場の世界において緊張した状態が連続しながら、そんな器用なことができるはずがありません。自らの基準を見失って迷走するのがオチです。

ひとつのやり方に限定し、取れない時期を受け入れるのが、最も現実的で賢い対応です。取れない時期に大きな損を出さないように工夫し、あとからしかわからない「取れる時期」にしっかりとポジションを持っているようにするのが正解です。

どんなルールでも──それが裁量トレードでもシステムトレードでも──見込み違いは必然です。結果的に“ダマシ”となる判断、いけると思ってポジションをつくったのに切るしかないという状況は、絶対に避けられません。

ダマシが少ない、つまり勝率が高いシステムは、使っていてストレスが少ないのですが、実際に儲かるかどうかというと大いに疑問です。

番組でも説明した、単純なルールを紹介しましょう。
デイトレードで、毎日「寄付で必ず買う」「買えたら、買い値の2円上で売り指し値を出しておく」というルールで臨んだら、どんな結果になるでしょうか?

寄付後にどんどん下がっていくだけの動きなんて、出現する頻度は低いでしょう。つまり、このルールだと高い勝率が得られそうだと想像することができます。では、問題の利益はどうなるか──利益の上限が2円なのに対し、損失は大きくなりがちです。「2円上なら売れるだろう」と期待しているうちに下げていったら、5円、10円、20円……と損失が膨らんでいく可能性があります。2円の利益を9回取れば累計利益が18円になりますが、10回目で20円やられたら、9勝1敗(勝率90%)でトータル2円のマイナスとなるわけです。

ダマシに遭遇しても、はたまたダマシが連続しても、黙って従うしかないのです。ダマシが続いてイヤになったあとに大きな利益のチャンスが到来するのは、まさに“相場あるある”ですからね。

あまりにもダマシが多いとか、勝ったり負けたりで極端に勝率が低いわけでもないのに儲からない……こういった結果が出たら、判断ルールそのものか、資金管理やポジションサイズの設定を見直す必要があるということでしょう。

では、番組でもご覧に入れたチャートの実例で、「ダマシの出現」と「利益のチャンス」について考えてみます。ここで紹介しているチャートは、すべて「中源線シグナル配信」サービスにおいて、パフォーマンスの良い銘柄を中心に選定した99銘柄のグループ「ユニバース」から選んでいます。

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ダマシも、うまく取れた値動きも、チャートに示した通りです。
後半部分に注目してください。夏に暴落したあと、9月にはダマシが2回続いています。ダマシの陽転の数日後にダマシの陰転があったのです。しかし、ここでブレずに続けた場合、現在の上げにサッと乗れる結果となるわけです。

もう1銘柄、見てみます。

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中源線は、トレンドフォロー型のシステムです。したがって、保合には弱く、上げでも下げでも初動は取り損ないます。しかし「一定の値幅が取れたから手仕舞いして終わり」という規定はないので、いわゆるアタマとシッポを捨てるものの“実は食べ尽くす”ことが可能です。

「取ったり取られたり」は、すべての手法に共通する宿命ですが、中源線は、大きなトレンドが発生したときにグンッと利が伸びるので、ダマシを受け入れやすいといえます。

しかし、ここで重要なのは、ルールを理解していることです。ルールを知っていれば「ダマシになった理由」を理解して小さな損を容認することができます。机上の論にとどまらない、現実的な姿勢、実用性のある取り組み方が重要なのです。

次回のフォローアップ(2)では、「それでもダマシはつらいんだ……」という、生身の人間に共通の自然な心理を、掘り下げて考えてみたいと思います。
お楽しみに!


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11月9日放送のフォローアップ(4)
林 知之

トレードは「予測法」+「ポジション操作」の実行力


マーケット・スクランブル11月9日の放送では、「トレードで値幅を取る」というテーマを掲げ、中源線のトレンド途中の手仕舞い、陰陽転換時の手仕舞いを解説しながら、トレードのツボを考える内容でお送りしました。そのフォローアップ(4)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第72回 値動きに身を任せて“値幅取り”を実現する


今回のテーマは「値幅取りの実現」です。
トレードでは、見込み違いによる負けが必然です。ゼロにはできません。ヤラレるときには、きっちりとヤラレるしかないのです。もちろん損の額を抑えるように努めるのですが、それと同時に「取れるときに取る」試みも非常に重要です。「値幅を取る」とは、そういう意味です。

では、値幅取りのために何をどうすればいいのか──。
今回のフォローアップについて、まとめてみます。

予測を当てるのではなく「対応」

タイムマシンがない限り、未来を言い当てることはできません。
「当たる予測をするのがプロ」と考えている人も多いようですが、マーケットは構造的に参加者の売買で価格が動くので、特殊なインサイダー情報を除けば、立場によって予測の的中率が変わることはありません。やはり、「値動きへの対応」がカギとなるのです。

値動きという「事実」は画一的な数字かもしれませんが、それを評価する基準はさまざまです。例えば300円の株価が2カ月で500円に上昇しているとして、「ここから上げが加速する」と読むか、「上げ止まりだ」と読むかは、人それぞれです。

たとえ評価が同じだとしても、その後の行動が人によって異なります。
強気の予測をして買い出動するとして、ポジションを入れるタイミングもトレードサイズも、人によってバラバラなのです。

そして、その行動によって、その後の事実(値動き)は異なったものとなり、さらに評価して次の一手を考えるので、そもそも最初の「上がる」とか「下げる」といった予測について当たり外れを論じることなど、できなくなっているはずです。
だから、すべては「対応」の仕方なのです。

“自分の都合”で考えない

中源線では、「下げすぎたから買う」「上げすぎたから売る」という発想をしません。下げトレンドのあと上げ始めたら「トレンドが変わったから買い」と判断して行動に移し、逆に「下げ始めた」と思える動きに対応して売りを仕掛けます。

これによって、中途半端な往来では少し苦労するものの、大きなトレンドが発生した際にはガッツリと取ることができます。アタマとシッポ以外の「身」は、とことん食べ尽くすのです。保合で発生するダマシを容認することで、大きなトレンドを取る──これが中源線の特長です。

実は、大きなポイントとなるのが、「時間軸を未来に向ける」姿勢です。

例えば相場の上昇をうまく当てたとして、「1,000円で買って現在は1,200円だから2割も儲かっている」というのは過去のことです。こういった過去のことを基準に「手仕舞いしよう」とか「ドテン売り越ししよう」と考える姿勢は、本当に適正なのかという疑問が生じます。

中源線では、常に「未来」に時間軸を置きます。
評価益が出ているとか、逆行しているとか、そんな個人的な事情を優先させることはありません。値動きを客観的に捉え、「この先の値動きについて確固たる答えを出し、その答え通りにポジションを取っておこう」とします。

この考え方がわかりやすく表現されているのは、トレンド途中の利食い手仕舞いルールでしょう。3分割の売買における手仕舞いを「1/3手仕舞い」「2/3手仕舞い」「3/3手仕舞い」と規定していますが、例えば「1/3手仕舞い」は、「必ず1単位手仕舞い」という意味ではありません。「3/3を基準に1/3減らした量にする」という意味なので、「1/3手仕舞い」=「残玉を2/3にしなさい」ということなのです。

したがって、値がグッと伸びて「1/3手仕舞い」のシグナルが出ても、現在のポジションが1/3あるいは2/3ならば、売買のアクションは起こしません。未来に目を向けて、残玉の数量を整えるという対応なのです。

ダマシを容認して「身」を食べ尽くす

あらためて実例で確認してみます。
番組でも取り上げた、7968TASAKIの中源線チャートをご覧ください。

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チャートに書き入れた通り、忙しく転換してダマシとなっている箇所が気になるかもしれませんが、ダマシを容認して素早く行動することで、一定のトレンドが発生した際に「身」をとことん取ることが実現するのです。

こういった、現実的かつ適切な対応、自分の都合や感情にとらわれない行動をスムーズに実行するために、シンプルな判断基準と3分割の売買が規定されている──これが中源線建玉法なのです。

今夜は生放送

相場の状況は、目まぐるしく変わります。
だから「対応」が重要なのですが、緊張しながら適切に対応し、悔いのない行動を取るには、事前に戦略を決めておかなければなりません。繰り返し述べている「ダマシの容認」も、考えておくべき大きな課題です。

今夜8時からの生放送は「ダマシとどうつき合うか」と題して、裁量トレードにもシステムトレードにも通じる“事前の設定”について考えてみます。
お楽しみに!

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11月9日放送のフォローアップ(3)
林 知之

中源線の視点は常に「未来」


マーケット・スクランブル11月9日の放送では、「トレードで値幅を取る」というテーマを掲げ、中源線のトレンド途中の手仕舞い、陰陽転換時の手仕舞いを解説しながら、トレードのツボを考える内容でお送りしました。そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第72回 値動きに身を任せて“値幅取り”を実現する


今回のテーマは「値幅取りの実現」です。
値幅取りのために、相場の反転を見逃さない、しかし値幅が発生したときに取り損なわない──これら相容れないような2つの目標は、安易な予測だけでは達成できません。紛れもなく、「実践的な予測」+「ポジション操作」の組み合わせです。「手仕舞いする」のか「維持する」のかを決断する基準と、それを支える考え方が必要なのです。

フォローアップ(1)でも述べたように、相場とは、先行きを当てるゲームではありません。真剣に考える姿勢には「当てたい」というイメージが含まれているのは当然ですが、「当てよう!」と躍起になるとバランスを崩してしまうということです。

日常生活に当てはめれば、「天気の予測」と「行動」みたいなものです。「雨は降らない」と予測してカサを持たずに出かけたのに雨が降ってきた……このとき、ずぶ濡れになって歩き続ける人なんていません。カサを買う、雨宿りする、タクシーに乗るなど、何らかの方法で対応します。

相場も同じで、「上がる」と読んで買ったのに見込み違いのようだ……この場合、予測を修正して“次の一手”を考えます。買い玉を減らす、買い玉をゼロにする、ドテンカラ売りするなど、戦略や状況によってさまざまですが、何もしないまま値動きが変わることを祈っているようでは、「カサがないのでずぶ濡れ」と同じです。

  • 現時点での予測→行動→対応
  • 雨は降らない→カサを持たない→(雨が降って)カサを買う
  • 相場は上がる→買う→(下げそうな動きになり)ポジションを落とす

中源線では、状況に応じて「売り」「買い」をサッとひっくり返します。しかし機敏な行動によってダマシが続くこともあるので、ポジション操作を考えます。つまり、3分割の売買によって、ダマシの損失を抑えながら当たったときの利益を伸ばす「損小利大」に努めるのです。

また、「売り線」または「買い線」が続いているときでも、順行(買い線時の上昇、売り線時の下落)が大きい場合、ルールに従って一部を手仕舞いします。これについて、概略を説明しておきましょう。下の図をご覧ください。

トレンド途中の手仕舞い

実際には、カンタンに計算するルールがあるのですが、要するに“連続して伸びたら一部を手仕舞いする”ということです。相場には上げ下げがありますから、順行の動き(買い線時の上昇、売り線時の下落)だけを拾って判断します。

この、トレンド途中の手仕舞いでも当然、3分割をベースに数量が示されますが、そのシグナルと実際の売買アクションは必ずしも一致しないのです。下の表を見てください。

中源線の手仕舞いとアクション

例えば「1/3手仕舞い」というシグナルが出ても、現在のポジションが1/3あるいは2/3だったら、売買アクションは起こしません。「1/3手仕舞い」というのは、「残玉を2/3にしろ」という指示なのです。

「3/3」満玉の状態を基準に考えるので、1/3手仕舞いの意味は「1-1/3=2/3」と、これから先の値動きに対して“どんなポジションを残して臨むか”を決め、それをカタチにすることなのです。

トレンドが続く限りは持ち続けるのですが、途中でグッと伸びたら一部を手仕舞う、その際は「いくら取れたか」と過去に時間軸を置くのではなく、「これから先の動きに対して、どうするべきか」と時間軸を未来に置いて実践的に考えます。人間の感覚で素直に納得できる行動指針が、中源線の大きな特長なのです。

例えば「2割取ったから十分」と、自分の都合とトレンド転換への恐怖心で手仕舞いするのは望ましくありません。もちろん、「利食い千人力」と考えて利益をふところに入れることも大切ですが、トレンドが続く気配ならばポジションを維持して値幅を取り、避けようのない損失をカバーして有り余るだけの利益を取ろうと努めるべきだからです。

「利食いドテンは愚の骨頂」という相場格言があります。
これこそ、自分の都合だけでポジションを取ってしまう典型的な誤りを指摘したものです。例えば上げ相場を当てたら、多少なりとも興奮します。そして、「これから先も自分が思った通りになる」と考えてしまいがちです。その結果、「よし、ここが天井だ」と、買いポジションを手仕舞うと同時に、下げを狙う売りポジションを建てる……こんな行動は“思い上がりだ”と戒めるのが、この格言です。

上げを当てたのは事実でも、「天井を言い当てられる」と多大なリスクを取る根拠にはなりません。ところが、こういった行動をしがちなのが、私たち人間です。

中源線では、掲載した表のように、トレンド途中でポジションの一部を手仕舞いますが、一定の逆行(買い線時の押し、売り線時の戻り)で増し玉のシグナルが出るので、割と短期間のうちに再び「3/3満玉」に戻ります。だから、トレンドが想定外に大きかった場合でも取り損なうことなく、アタマとシッポは捨てるものの「中身をガッツリと取る」ことができるのです。

中源線では、陰陽の転換を判断したら、そこではじめてポジションをドテンします。トレンド途中では、一部を手仕舞いしたり再び増し玉したりするのですが、陰陽の判断を転換してポジションをドテンした時点ではじめて、一連のトレードについての損益が確定するのです。

次回のフォローアップ(4)では、今回のフォローアップ(1)~(3)の内容をまとめ、すべての手法に通じる「トレードのあり方」を考えてみようと思います。お楽しみに!

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11月9日放送のフォローアップ(2)
林 知之

値幅を取るために……
アタマとシッポは捨てても
「中身」をガッツリ取る


マーケット・スクランブル11月9日の放送では、「トレードで値幅を取る」というテーマを掲げ、中源線のトレンド途中の手仕舞い、陰陽転換時の手仕舞いを解説しながら、トレードのツボを考える内容でお送りしました。そのフォローアップ(2)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第72回 値動きに身を任せて“値幅取り”を実現する


アタマとシッポはくれてやれ──。

この相場格言は、「最安値で買おうとするな」「最高値で売ろうとするな」という戒めですが、アタマもシッポも、わざわざ他人にくれてやる必要などありません。取れるなら取るべきです。

しかし現実を考えると、アタマもシッポも取って中身も取るというわけにはいきません。人によってトレードに対する考え方も具体的なやり方も異なるものの、一般的に、「安く買う」「高く売る」を考えてギクシャクするよりも、うまく乗れたときに値幅を取ることにエネルギーを注ぐほうが成果が上がると考えられるのです。アタマとシッポは誰かにくれてやり、自分は「中身をたっぷりと食らおう」というわけです。

これで、狙い所は定まりました。でも、やはり現実は厳しいもので、値幅を取ろうとねばっているうちにトレンドが終わってしまったり、手仕舞いしたあとに大きな値幅があったりと、1日先、2日先さえわからないマーケットにおいて、希望通りに値幅取りを実現するのは困難です。

あらためて、見込み違いの損を抑えながら見込み通りだったときの利益を大きくする「損小利大」の要素を考えてみます。

  1. 勝つときの値幅を大きくする
  2. 勝つときの株数を多くする
  3. 負けるときの値幅を小さくする
  4. 負けるときの時間を短くする
  5. 負けるときの株数を少なく抑える

中源線建玉法は、実践者の感覚を単純なルールにしたものなので、これら5つの要素をすべて含んでいるのですが、今回のテーマは、「1.勝つときの値幅を大きくする」ことです。

さて、番組でもご覧に入れたフリップを以下に示します。
現実の値動きで、どれだけの値幅を取れるのか──。

半分取れたら名人

1,000円から1,500円まで5割上昇したら、けっこうな上昇率です。しかし、最安値を買うのはムリ、最高値で売るのはムリなので、「安値から10%上値で買い」「高値から10%下値で売り」と試算してみます。わずか10%なので、これだって実現は難しいでしょうが、たった10%ずらしただけで、取れる値幅は変動の半分である250円に減ってしまうのです。

実際、ゆっくりと下げて静かな底練りをしてくれたら、安値の1,000円ちょうどで仕込むのはムリでも、平均で1,030円とか1,050円の買いポジションはつくれるかもしれません。ところが問題なのは、見込み通り上昇したあとの利食い手仕舞いです。

買った時点で、「1,500円が天井だ」とわかっているわけがありません。だから例えば、1,200円になって「確実に売っておこう」と考えたりします。あるいは、必死にねばって1,400円で売ったら、その後も上昇して2,000円になり、「もっと取れなかったのだろうか……」となるのも、トレードあるあるです。

こういった裁量の限界に対して中源線は、トレンドが反転するまで、売りまたは買いのポジションを維持するので、値幅の真ん中で降りてしまうといった取り損ないはありません。もう一度、日経平均の中源線チャートを見てみましょう。

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フォローアップ(1)では、直近で転換を繰り返した場面でのポジション操作を紹介しましたが、今回は、チャート前半の大きな上げトレンド、2014年10月から2015年4月までの買い線(赤色の線)に注目してください。

中源線では、上昇しかけてから「トレンドが転換した」と判断して動きに乗るので、最安値では買えません。大きく上昇したあとは、下がりかけてから陰転を判断してドテン売りポジションにするので、最高値で売ることもかないません。しかし、買い線の中段で売り逃げして、残りの値幅を取り損なうことはありません。「トレンド途中の一部手仕舞い」のシグナルが出ても、押し目があれば再び増し玉するので、結果として上げ幅の7~8割を取ることができます。

これが、中源線の最大の強みなのです。

表裏一体の弱点として、保合でダマシが続くことが挙げられますが、すべての動きを取るシステム(数式)などあり得ませんし、中源線では3分割の売買で「負けるときの値幅」と「負けるときの株数」を抑えるようになっているので、納得できる売り買いが実現します。

次回のフォローアップ(3)では、さきほど触れた「トレンド途中の一部手仕舞い」について、中源線のルールの興味深い定義を紹介します。
お楽しみに!

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11月9日放送のフォローアップ(1)
林 知之

相場は「当てる」ゲームではない


マーケット・スクランブル11月9日の放送では、「トレードで値幅を取る」というテーマを掲げ、中源線のトレンド途中の手仕舞い、陰陽転換時の手仕舞いを解説しながら、トレードのツボを考える内容でお送りしました。そのフォローアップ(1)です。

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(第72回 値動きに身を任せて“値幅取り”を実現する


2015年も年末が近づいてきましたが、今年は利益を出すのに苦労している人が多いようです。夏までの上げで利益を出しても、その後の下げで吐き出してしまった……そんな向きも少なくないでしょう。

あらためて、「相場とは」「トレードとは」何かを考えてみましょう。

誰もが「当てたい」と願っていますし、そのイメージは絶対に必要ですが、努力しても予測の的中率を大幅に高めることは困難です。したがってトレードという一連の作業は、予測してポジションを取り、その後の動きで再び予測してポジション調整を考えるという“連続的で複雑”な工程になるわけです。

つまり、「現時点で、3カ月先までの動きを当てる」とか、「2週間先まで動かす必要のないポジションを、この瞬間で決め打ちする」といったことを求める必要はないのです。このような方向で考えてしまいがちの人は、発想を改めるべきだと思います。

直近の日経平均を見てみましょう。

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9月の終わりに突っ込んだところが最安値で、10月に入ってからは上昇を続けています。そんな動きの中で、中源線シグナル配信における日経平均は、10月5日に陽転しています。

「9月29日に安値に向かって買い下がれないか」という意見もありそうですが、それを実行しようとしたら、お腹いっぱいに買ったあとさらに下げ、それこそ上昇直前の突っ込み安値で投げてしまうとか、苦しい思いをしたために落ち着きのないトレードをすることになりかねません。9月29日の安値では、「分割による仕込みの一部分を入れる」のが限界と考えるべきです。

さて、10月5日に陽転したとはいえ、10月14日に18,000円を割り込んだ時、いったん陰転しています(1)。その後、10月21日の「再転換」であらためて陽線に変わったのです。この流れの中、中源線の3分割売買は、10月5日の陽転で1単位買い建て、10月8日の押しでは買い増しせず、10月14日の陰転で1単位投げ+1単位売り建て、10月21日の陽転(再転換)では1単位踏み+2単位買い建て、と機動的にポジションを動かしたわけです。

これが、「当てることを求めすぎない」「動きに応じてポジションを操作する」ということです。そして中源線は、非常にわかりやすく感覚的に納得できるポジション操作が、単純な数式から導き出されるシステムなのです。

今度は個別銘柄から、最近の値動きを確認してみます。
7968TASAKIです。

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青い線で囲った部分をご覧ください。
10月1日に陽転し、短期で上昇した成功例ですが、2,000円手前で「2/3手仕舞い」というシグナルが出ました。トレンド途中の利食い手仕舞いなので、中源線では、その後の逆行(買い線なので逆行=押し)で増し玉して再びポジションを増やします。TASAKIの場合は、図に矢印で示した部分、10月26日と27日に買い直しています。ところが11月5日に陰転して「ドテン売り」なので、最後に買い増ししたポジションは損になったわけです。

もし「最後の買いポジションを損切りしたくない」といった“自分の都合”で考えてしまうと、そのあとのトレードがガタガタになってしまうかもしれません。しかし、「相場を行う」「値動きについていく」姿勢ならば、最後に増し玉した買いポジションを損切りしてドテン売り越しして(中源線のルール通り)、「この短期間の上げではトータル利益になった」と満足して区切りをつけることになります。

2つの事例で、中源線のポジション操作について理解が深まったと思います。でも、今回のテーマは「値幅を取る」ことです。中源線では、どの程度の値幅取りが実現するのか──次回のフォローアップ(2)でご紹介します。
お楽しみに!

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10月5日放送のフォローアップ(4)
林 知之

波動の50%取れたら名人?


マーケット・スクランブル10月5日の放送では、直近の乱高下において中源線シグナル配信システムがどのように反応しているか、林投資研究所が実際に行っている実験売買の状況などを紹介しました。そのフォローアップ(4)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第70回  中源線シグナルを利用したストレスフリーのバスケット運用


アタマとシッポはくれてやれ──。
価格の変動が、われわれトレーダーの“メシのタネ”なのですが、底から天井までまるまる取れるわけではありません。実践的には、「どこからどこまで取るか」を考えなければなりません。いや正確にいうと、「どこからどこまで取ろうとするか」という“狙い”を決めてトレードに臨むということです。

中源線は、「逆行」の動きに注目します。
陰線(売り線)のときは「上げ」の動きに注目してトレンド転換を判断しようとし、陽線(買い線)の場合は「下げ」の動きをチェックして下げトレンドへの変化を見極めようとします。

したがって通常、底値を過ぎてから陽転(買い転換)、天井を過ぎてから陰転(売り転換)します。必然的に、「アタマ」と「シッポ」は捨てることになるのです。

これが弱点といえば弱点ですが、「トレンドの途中で降りて、値幅を取り損なう」ことはありません。上げ相場ならば、天井を過ぎて下がりかけるまでは陽線のままなので、シッポは取れないまでも、真ん中の「身」の部分は最後まで食べ尽くします。

実際のチャートを見ながら、確認してみましょう。
まずは、4997日本農薬です。番組で使ったのは10月2日までのものでしたが、これは直近、10月29日まで入っています。

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(1)の陽転は安値を過ぎたあと、(2)の陰転は高値を過ぎたあとですが、この2カ月ちょっとで、上げトレンドの中身の約400円幅を取っています。

その後の下げトレンドでは、(2)の陰転から(3)の陽転、そして(4)の陰転と少し残念な結果になっていますが、(4)から(5)にかけての下げをバッチリ取っています。大きな目で見れば、高値圏の(2)から安値圏の(5)までの値幅を、それなりに取ることができているわけです。

「変動幅の50%を取ることができれば名人」といわれます。実際にポジションを持っていると、「ねばれば利が伸びるかもしれない」と思いつつも「いま手仕舞いすれば利益が確定する」と考えて降りてしまうケースが多々あります。それなりの値幅が発生したとしても、いや、それなりの値幅だからこそ、半分取るのが精一杯、半分取れたら大満足というのが現実なのです。

日本農薬は(5)で陽転し、「これだけ下げたあとの転換だから」と期待させておきながら、再び(6)で陰転してしまいました。でも、こういった変化に合わせてポジションを取っていると、大きな変化にもついていくことができます。これが中源線を使う、つまり「中源線の長所も弱点もまとめて受け入れる」ということです。

もうひとつ、個別銘柄を紹介します。
やはり番組でもご覧に入れた7014名村造船所の、2015年5月から直近10月29日までのチャートです。

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(1)から(2)は、2015年春以降の保合で、ダマシが続いた時期です。(2)で陰転したあとも、少し戻して保合が続いています。こうした状況では、ちょっとイヤな気分になるものですが、中源線のロジック(ルール)を理解していれば、「まあ、仕方がないか」と受け入れることができます。そして、(3)にかけての下げを取り、直近までの上げトレンドにうまく乗れているわけです。

番組で紹介したのは、(4)の時点でした。
その後、一部手仕舞いのシグナル、再び増し玉して3/3満玉に戻って現在に至る、というところです。ちなみに、番組でも話した通り、この銘柄は実験売買の対象として現在、買いポジションを持っています。もちろん、最後に陰転するまでは結果が確定しないのですが、ちょっと楽しみな動きをみせています。

さて、10月5日の放送についてのフォローアップは、これで終わりです。
来週、11月9日の生放送は、「値幅を取るトレード」といったテーマでお送りする予定です。お楽しみに!

10月5日放送のフォローアップ(3)
林 知之

中源線のシグナルが
自分の相場観と異なる場合は?


マーケット・スクランブル10月5日の放送では、直近の乱高下において中源線シグナル配信システムがどのように反応しているか、林投資研究所が実際に行っている実験売買の状況などを紹介しました。そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第70回  中源線シグナルを利用したストレスフリーのバスケット運用


まずは、前回のフォローアップ(2)でも取り上げた日経平均の中源線について、直近の動きを確認してみましょう。

1001_hir500_20151022_40932

放送の当日、10月5日に陽転したのですが(2)、翌週10月14日の下げで陰転しました(3)。そこから切り返して強張った結果、10月21日の上げで再び陽転しています(4)。

10月5日の陽転により、(1)の陰転による売りの利益が確定したわけですが、そのあとはダマシの陽転、ダマシの陰転が発生、再び現在は陽線(買い線)となっている状態です。

こういったダマシでは、中源線の3分割売買が損失を抑制し、ストレスを軽減してくれます。

10月5日に陽転したところで、3分割の1単位、つまり「1/3」の建玉をして、その後の増し玉がないので、10月14日の陰転で投げたのは1単位にとどまりました。
10月14日の陰転では当然、1単位を売り建てしましたが、このあとも増し玉がなかったので、直近10月21日の陽転で踏んだのは1単位だけです。

ちなみに10月21日の陽転は、番組でも何度か紹介した「再転換」のルールによるものです。簡単にいえば、“転換後、短期間で再び転換する”ケースです。「再転換」の場合、まずは1/3という原則通りではなく、転換したとたんに2単位を建てるのがルールです。したがって、10月21日の陽転による売買は、「1単位買い返済」「2単位新規の買い」でした。

このように、初動に乗るために機敏に動くのが中源線です。また、ダマシを容認して数量に変化をもたせようというのも、中源線の核心部分です。「とりあえずの予測」と「値動きに対応するポジション操作」、つまり実践的手法としての構造が、中源線建玉法なのです。

なかなかうまくできていると納得できるのですが、ダマシがもっと減らないかと考えるものですし、中源線のシグナルが自分の相場観と異なるケースだってあります。

ダマシのたびに「このダマシが出なければ……」と考えるのが人情ですが、考えすぎてしまうと、“直近の過去に合わせて設定を変更する”ことを検討するだけで精一杯の状態になります。独りですべてを行う個人のトレードでは、バランスが悪くなってしまうのです。

ダマシを想定して「裁量を入れる」という発想もあります。でも、実行が難しいものです。
「ここはいける!」と数量を大きくする場面をつくった場合、そのときがたまたまダマシだと、正しい設定なのにトータルでマイナスになってしまう可能性があります。「これはダマシだ」と決め込んでシグナルを無視してポジションを建てなかったのに、実は大きな儲けのチャンスだった……こんなケースも“相場あるある”です。

結論を述べます。
合わないときは損が出ても仕方がないので、その損が小さい(値幅またはポジションが小さい)か、損となるケースが少ない(勝率が高い)ようにする“調整”にとどめます。そして、ダマシを容認しながら進んでいくのが現実のトレードです。

そのための「適正な設定」を見つけるのに労力が必要ですが、ひとつの答えが「中源線シグナル配信」におけるパラメータ設定です。最長31年間のデータを検証しながら試行錯誤を繰り返した結果、銘柄ごと、価格帯ごとに細かい設定をしてあります。

この試行錯誤では、単にパフォーマンスが向上することではなく、実用に耐えるという実践的な見地を大切にしました。結果的に儲かったとしても、生身の人間が精神的に耐えがたい状況が生まれてしまったら、それは適正な値とはいえません。加えて、利益追求とはいっても多少は“楽しみ”の要素だって必要なので、やたらと長い期間「陰線のまま」「陽線のまま」といったことも可能な限りないようにと考えた結果を盛り込んであります。

私も今、中源線シグナル配信の「ユニバース」から個別株8銘柄を選んで売買していますが、シグナル通りの売り買いで違和感はありません。

番組や、このフォローアップで紹介している中源線チャートは、すべて「中源線シグナル配信」のシステムによるものです。ダマシが出たケースもあれば、想定外のトレンドが発生して利益が伸びたケースもありますが、いろいろなパターンを番組で解説しています。中源線を正しく理解してもらうため、そして、林投資研究所のトレード思想を知ってもらうためです。

フォローアップ(1)でも述べたように、トレードでは「自分のスタイル」を決めておくことが不可欠です。若干の微調整をするのは当然ですが、いろいろな値動きに合わせようとすると、すぐに“行きすぎた変更”となり、スタイルそのものを崩してしまいかねません。

取れない相場があることを容認し、ダマシによる小さな損を経費と認めることで、大きなチャンスでしっかりと取る──これがトレードの「損小利大」です。中源線は、こういう現実を具体的なルールに落とし込んだ、わかりやすい手法なのです。

実際のケースを、もうひとつ見てみましょう。
番組でも取り上げた、6844新電元です。
番組の2週間以上あとの、10月22日までのチャートです。

6844_hir1000_20151022_40932

6月4日に陰転(1)したあと、ダラダラと下げています。9月9日に陽転(2)したところで、売りポジションが約100円幅の利食いとなりました。実に素直に取れています。しかし、9月の後半に弱含んだ結果、短い期間で陰転してしまいました(3)。この陰転は、9月18日です。番組で紹介したチャートは、この転換で陰線になった状態でした。

ところが番組の翌日、10月6日に再び陽転しています(4)。2015年後半の下げで400円前後まで下落したあと、2度目の陽転ということです。

この期間、実際に売買していたら、どう感じたでしょうか。

最初の陽転(2)では、「よし、下げを取った」「今度は上げを取るぞ」というところでしょう。ですが、(3)の陰転でちょっとガッカリします。「何だよ、ダマシか……」と。でも、ここから大きく下げてしまうこともあるので、ルール通りに買い玉を投げ、売り建てします。

その後、短期間で落ち着いたと思ったら陽転しました(4)。「なんだよ、ダマシの陽転に続いてダマシの陰転か」と感じるのは当然ですが、やはりルール通りに行動するだけです。売り玉を踏んで、ドテン買いにまわります。

その後はいい感じで強張っていますが、実はまだ増し玉していない状態です。押しが浅いので、増し玉のシグナルが出ないのです。しかし、つい裁量で買い増ししたくなるような動きです。実際に裁量で増し玉して良い結果になることもありますが、そんなことを当てるのは困難です。ルール通りに行動するか、ルールを破って裁量を入れるか、その破り方のルールは……と深い議論になっていくのです。

ということで再び、ルール通りにやるのが基本だと強調しておきましょう。
そのためには、中源線のルールを理解して納得することが不可欠ですが、中源線のルールは書籍『中源線建玉法』ですべて説明しています。だからこうして、機能しなかったケースも含めて公の場で解説しているのです。

次回のフォローアップ(4)では、現実の値動きの中で「どれだけの値幅を取ることができるか」について考えます。お楽しみに!

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10月5日放送のフォローアップ(2)
林 知之

直近の乱高下で中源線は?


マーケット・スクランブル10月5日の放送では、直近の乱高下において中源線シグナル配信システムがどのように反応しているか、林投資研究所が実際に行っている実験売買の状況などを紹介しました。そのフォローアップ(2)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第70回  中源線シグナルを利用したストレスフリーのバスケット運用


中源線は、終値の折れ線チャートを使ってトレンドの判断とポジション操作を決める“機械的売買手法”です。数カ月のトレンドをつかまえて乗ろうというイメージですが、陰陽転換の判断は比較的、目先の動きで判定するのが特徴です。

ルールを理解している人は、夏以降のような急落には弱いのではないか、建玉が遅れてしまうのではないかと感じるでしょう。しかし「中源線シグナル配信」の状況を見ている限り、なかなか良い感じで機能しているという印象でした。

個別銘柄について、ここ数カ月の転換を大ざっぱに分類してみたのが以下の図です。

転換のパターン

パラメータの設定にもよるのですが、最長31年間のデータを基に実践的な見地から全銘柄の数値を最適化している「シグナル配信」でも、乱高下の中でいろいろな展開が見られました。

「売り→買い→売り→買い」と忙しく転換するパターンは、面白いような、落ち着かないような状況ですが、初動にサッと反応するために、こうした対応が求められるケースだって多々あります。ダマシになることもあるわけですが、素早い方向転換と3分割のポジション操作によって損失が抑えられ、それなりのトレンドが発生したときにはしっかりと取れると期待できます。

「売り→買い」は、陰転後に下げて安値で買い転換した、というパターンです。単純に「下げ相場を取った」という良い結果が残り、さらには「ドテンして、その後の上げに乗っている」ということです。

「売りっぱなし」は、陰転して下げただけの状況にある銘柄です。陰線で下げたので利は乗っていますが、途中の戻りでも陽転せずにいるということで、次に陽転した時点で下げ相場の利益が確定します。

最後に挙げた「買いっぱなし」は、ほとんどみられませんでした。
弱い相場の中で下げない、あるいは逆行高をみせる銘柄は、非常に目立ちます。そして、投資家の注目を集めます。でも、全体の地合に逆らう銘柄に乗るよりも、多くの銘柄の中でも弱い銘柄を狙って売るほうが、だいたいにおいて良い結果となるでしょう。

さて、日経平均の動きを見てみましょう。
番組で紹介したチャートは10月2日(金)までで、「放送当日の10月5日(月)に陽転した」とお伝えしました。その後の動きも含めて確認してみたいと思います。

1001_hir500_20151015_40933

このチャートは、10月15日(木)までのものです(この原稿を書いているのは10月16日)。
番組当日は陽転したばかり、つまり「下げの利益が確定した」「明日の寄付で利食い手仕舞い+新規に1/3買い建て」という状況でした。ところがその後、10月14日の下げで再び陰転しています。陽転後の増し玉は出ず、買いポジションは1/3だけでしたから、その1/3を投げたうえに新規で1/3売り建てというのが10月15日寄付の売買でした。

10月14日の陰転は、番組で何度か紹介した「再転換」ではありませんが、とりあえずは「まだ上昇しない」という判断に変わったわけです。しかし翌日の15日、いきなり逆行(上昇)をみせています。今後の展開やいかに。

次回のフォローアップ(3)では、中源線のシグナルと自分の相場観が異なった場合を想像しながら、トレードの判断と行動について考えてみます。お楽しみに!

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10月5日放送のフォローアップ(1)
林 知之

パターン化した戦略でトレードする
中源線は初動をみて最初のポジション


マーケット・スクランブル10月5日の放送では、直近の乱高下において中源線シグナル配信システムがどのように反応しているか、林投資研究所が実際に行っている実験売買の状況などを紹介しました。そのフォローアップ(1)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第70回  中源線シグナルを利用したストレスフリーのバスケット運用


相場の先行きを読もうとする試みは、トレードする者にとって当たり前のことです。しかし、誰にもわからないから売る人と買う人がいてマーケットで値段がついているのです。だから、「こうなるだろう」という、ある意味、不安定で危うい“想定”によってポジションを取ります。

ここで重要なのは、「トレードのスタイル」です。
さまざまな状況に対して機敏に行動したいのですが、不安定な想定を基に臨機応変な売り買いなんて、現実を無視しています。一般的な感覚で理想を意識すると、意外とカンタンに限界を超えて混乱し、「この先どうなるの?」と外に情報を求めてしまうのです。

そこで、多くの実践者が断言するように、「トレードスタイルを固定する」「取れる相場は取れるが、取れないときがあることを容認する」という結論になるのです。

番組でもご覧に入れた、値動きのイメージ図を見てください。
下がってきた相場が底値圏に入り、一定期間の底練りを経て上昇していく様子を示したものです。

どこで買いますか?

必ずこう動くと決まっているわけではありません。でも、このようなイメージを持ちながら、「今はこのあたり」と自分なりに定義して行動するのがトレードです。私が理想と考える買い時期は、C~Dです。一点を挙げろといわれたら、迷わずDです。最初の建玉から上げ始めるまでの時間が短いほうが、あとあとの対応がラクになるので有利だからです。こうしてチャートのヨコ軸、つまり「時間」を考えることを私は大切にしています。

タテ軸の「価格」だけで考えれば、最安値のBが理想です。しかし、もしBで買ったら、上げ始めるまでに時間がかかりすぎます。現実的には、E~Fあたりで売ってしまい、その後の大きな上伸を逃すことになるでしょう。また、Bを狙った結果としてAで買ってしまったり、Bの直後の一時的な高値で買いついてしまうことも「相場あるある」ですよね。だから私は、底練りの後半にあたるC~Dで買いたいと考えるのです。

C~Dで買うには、底練りにおける面白みのない動きに注視して神経を使う必要があります。また、必死になっても期待通りに見通すことは難しいのです。

※「Cで買い始めるが、EやFで乗せて本玉をつくり上げる」といったスタイルもありますし、無限ともいえるパターンがあり得ます。しかし、深い議論になりすぎるので、ここでは割愛します。

そこで、「上がり始めてからでもOK」「そのほうがポジションを持つ期間が短くなる」「アタマは誰かにくれてやれ」という発想が出てきます。多くの人が「安く買う」という言葉にとらわれていますが、「上げの初動を見てから買う」スタイルにも大きな長所があることに気づくわけです。

中源線は、この考え方をそのまま、予測法とポジションの取り方に落とし込んだ手法です。

上げ相場だけではありません。下げ相場も同じです。「高く売ろう」としてタイミングが早すぎると、かつぎ上げられます。高値の保合を長々と経験すると、精神的に疲れてしまいます。だったら……「下げ始めてから売りを仕掛ければいいじゃないか」「うまく売り乗せしてねばれば、利が伸びるだろう」と考えるのが、中源線の思想的な部分です。

下げ相場に乗る中源線のタイミング

この図は、中源線の転換とポジション操作を示しています。最高値には目を向けませんし、高値保合もスルーします。そして、下げ始めたと思える動きで陰線に転換させ、まずは1/3売り建てします。状況を見て「下げトレンドの確度は高そうだ」と判断したら、戻りで増し玉して予定の数量までもっていきます。

トレードをスタートする時点では、価格的に不利です。しかし、大きく下げたあとは最後の最後まで買い転換させませんから、結果として値幅取りが実現しやすいのです。アタマとシッポは捨てますが、真ん中はとことん取ろうとするスタイルが中源線の大きな特徴なのです。

あらためて強調しますが、スタイルをゆらゆらと変化させながら臨機応変に対応するなんて、トレードという常に緊張を伴うゲームでは非現実的です。スタイルを「決めておく」ことが肝心なのです。

中源線は、自ら考えて考えて決めなくても、「決まっている」のです。だから、ルールを理解して納得するだけで、プロが行うトレード、つまり予測法もポジション操作もひとつの「型」として固定した売買が、やさしく実行できるのです。

さて、実例もチェックしておきましょう。
番組でも紹介した7014名村造船所について、2014年秋から2015年1月までの動きを確認してみます。

7014_名村造船所f-up-1

(1)の底は短期的なツッコミ型でした。中源線がうまく機能し、上げの初動に素早く乗れています。次に、(2)の陰転を見てください。高値を過ぎてから陰転して売り始めるので、価格的には不利だと思えますが、(1)の陽転で買ったポジションを売り手仕舞いするのも(2)で陰転したタイミングです。つまり、(1)から(2)に至る値幅をほとんど取れたことになります。また、(2)で陰転したあとの下げも、しっかりととらえています。

次回のフォローアップ(2)では、直近の乱高下における中源線のシグナルを紹介し、「的中」と「ダマシ」の関係をあらためて考えます。

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9月7日放送のフォローアップ(4)
林 知之

中源線のミソは「再転換」の規定


マーケット・スクランブル、9月7日の放送は「エントリーのタイミング」をテーマに、直近の急落場面において、林投資研究所が力を入れて開発した「中源線シグナル配信」がどんな“答え”を出しているかを紹介しました。そのフォローアップ(4)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第68回  中源線建玉法 実践の手引き ~銘柄選別とエントリーのタイミング~


番組での説明は記憶に残ってないかもしれませんが、中源線の陰陽転換には「再転換」という規定があります。

わかりやすくいえば、「転換直後に再び転換する」ということです。
例えば、下げてきた相場が軽く反転したところで「陽転」したにもかかわらず再び弱々しくなった場合、「以前の下げトレンドが継続していたようだ」と方向転換するわけです。

これが「再転換」です。
極めてシンプルな判断基準が規定されています。
ある意味、中源線のミソともいえる、非常に重要なルールだと私は考えています。

値動きに素直についていく、値動きの変化に機敏に対応するのが、中源線のあり方です。多くの人が、ポイントとなる場面で素早く動けずに後悔するケースが多いと思いますが、それを見事に解決しているといえます。

否定的にみれば「安易にポジションを動かす」ということですが、3分割の売買によって解決します。中源線では、「再転換」の可能性が残っている状況では、最初の1/3を建てただけで待ちます。ですから、「再転換」でドテンしたときには、おそらくマイナスになるでしょうが、1単位分の小さな損害に抑えられるわけです。

しかも、原則は1単位ずつの3分割のところ、「再転換」後は、いきなり2単位(2/3)の建玉をします。

こういったポジション操作は、まさに実践者が「実行したい」と考える臨機応変な行動ですが、わかっていてもできないのが現実です。だから、シンプルな判断基準とともにルール化されているところに大きな意義があるのです。

では、実際の中源線チャートで、再転換の事例を確認してみましょう。
7972イトーキです。

7972イトーキ

(1)の陽転は2014年10月ですから、かなり長い期間、陽線の状態が続いたわけです。2015年は、4月上旬を天井に下げているので、この途中で陰転してほしいと思うのが人情ですが、中源線シグナル配信では、最長31年間のデータを基に「パフォーマンスが良い」「ストレスが少ない」設定を実践的な見地から決めています。この下げ過程で陰転するような設定だと、ダマシが多くなってしまうと想像できます。

さて、7月上旬の急落(2)でも陰転しなかったのですが、8月の急落では700円を割り込んだところで陰転しました(3)。この下げが、8月24日です。しかし直後、サッと切り返して上昇し、4月の高値を抜いて800円台後半まで上伸しているのです。世間が大暴落だと騒いでいる中の急騰ですから、実に目立ちました。

最後の陽転、つまり(3)の陰転直後の陽転が、中源線が規定している「再陽転」なのです。(3)の陰転で売り建てした1単位を踏むのですが、陽転で2単位を買い建てします。

やや肌感覚ですが、再陽転のあとの動きは大きいケースが多いと認識しています。だから、いきなり2単位建てるというルールも、素直に納得できます。

この時の再陽転では、直後に上伸したものの、その後は伸び悩んでモタモタしていますので、「はい儲かりました」と軽いノリで説明する事例ではありませんが、中源線が素早く方向転換する様子はわかってもらえるでしょう。

これで、9月7日放送のフォローアップは終わりです。
そして今夜のマーケット・スクランブル生放送は、引き続き中源線の解説です。
今回のタイトルは「中源線シグナルを利用したストレスフリーのバスケット運用。私が実際に手がけているトレードを紹介しながら、新時代の中源線利用法を考える内容です。お楽しみに!

【お知らせ】
中源線シグナル配信の「無料公開」(フルバージョン)は、終了しました。
現在は、「返金保証」つきの本契約を受け付けています。
契約のラインナップは、こちらのページでご確認ください。

なお、中源線研究会への登録だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
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中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

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