10月5日放送のフォローアップ(3)
林 知之

中源線のシグナルが
自分の相場観と異なる場合は?


マーケット・スクランブル10月5日の放送では、直近の乱高下において中源線シグナル配信システムがどのように反応しているか、林投資研究所が実際に行っている実験売買の状況などを紹介しました。そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第70回  中源線シグナルを利用したストレスフリーのバスケット運用


まずは、前回のフォローアップ(2)でも取り上げた日経平均の中源線について、直近の動きを確認してみましょう。

1001_hir500_20151022_40932

放送の当日、10月5日に陽転したのですが(2)、翌週10月14日の下げで陰転しました(3)。そこから切り返して強張った結果、10月21日の上げで再び陽転しています(4)。

10月5日の陽転により、(1)の陰転による売りの利益が確定したわけですが、そのあとはダマシの陽転、ダマシの陰転が発生、再び現在は陽線(買い線)となっている状態です。

こういったダマシでは、中源線の3分割売買が損失を抑制し、ストレスを軽減してくれます。

10月5日に陽転したところで、3分割の1単位、つまり「1/3」の建玉をして、その後の増し玉がないので、10月14日の陰転で投げたのは1単位にとどまりました。
10月14日の陰転では当然、1単位を売り建てしましたが、このあとも増し玉がなかったので、直近10月21日の陽転で踏んだのは1単位だけです。

ちなみに10月21日の陽転は、番組でも何度か紹介した「再転換」のルールによるものです。簡単にいえば、“転換後、短期間で再び転換する”ケースです。「再転換」の場合、まずは1/3という原則通りではなく、転換したとたんに2単位を建てるのがルールです。したがって、10月21日の陽転による売買は、「1単位買い返済」「2単位新規の買い」でした。

このように、初動に乗るために機敏に動くのが中源線です。また、ダマシを容認して数量に変化をもたせようというのも、中源線の核心部分です。「とりあえずの予測」と「値動きに対応するポジション操作」、つまり実践的手法としての構造が、中源線建玉法なのです。

なかなかうまくできていると納得できるのですが、ダマシがもっと減らないかと考えるものですし、中源線のシグナルが自分の相場観と異なるケースだってあります。

ダマシのたびに「このダマシが出なければ……」と考えるのが人情ですが、考えすぎてしまうと、“直近の過去に合わせて設定を変更する”ことを検討するだけで精一杯の状態になります。独りですべてを行う個人のトレードでは、バランスが悪くなってしまうのです。

ダマシを想定して「裁量を入れる」という発想もあります。でも、実行が難しいものです。
「ここはいける!」と数量を大きくする場面をつくった場合、そのときがたまたまダマシだと、正しい設定なのにトータルでマイナスになってしまう可能性があります。「これはダマシだ」と決め込んでシグナルを無視してポジションを建てなかったのに、実は大きな儲けのチャンスだった……こんなケースも“相場あるある”です。

結論を述べます。
合わないときは損が出ても仕方がないので、その損が小さい(値幅またはポジションが小さい)か、損となるケースが少ない(勝率が高い)ようにする“調整”にとどめます。そして、ダマシを容認しながら進んでいくのが現実のトレードです。

そのための「適正な設定」を見つけるのに労力が必要ですが、ひとつの答えが「中源線シグナル配信」におけるパラメータ設定です。最長31年間のデータを検証しながら試行錯誤を繰り返した結果、銘柄ごと、価格帯ごとに細かい設定をしてあります。

この試行錯誤では、単にパフォーマンスが向上することではなく、実用に耐えるという実践的な見地を大切にしました。結果的に儲かったとしても、生身の人間が精神的に耐えがたい状況が生まれてしまったら、それは適正な値とはいえません。加えて、利益追求とはいっても多少は“楽しみ”の要素だって必要なので、やたらと長い期間「陰線のまま」「陽線のまま」といったことも可能な限りないようにと考えた結果を盛り込んであります。

私も今、中源線シグナル配信の「ユニバース」から個別株8銘柄を選んで売買していますが、シグナル通りの売り買いで違和感はありません。

番組や、このフォローアップで紹介している中源線チャートは、すべて「中源線シグナル配信」のシステムによるものです。ダマシが出たケースもあれば、想定外のトレンドが発生して利益が伸びたケースもありますが、いろいろなパターンを番組で解説しています。中源線を正しく理解してもらうため、そして、林投資研究所のトレード思想を知ってもらうためです。

フォローアップ(1)でも述べたように、トレードでは「自分のスタイル」を決めておくことが不可欠です。若干の微調整をするのは当然ですが、いろいろな値動きに合わせようとすると、すぐに“行きすぎた変更”となり、スタイルそのものを崩してしまいかねません。

取れない相場があることを容認し、ダマシによる小さな損を経費と認めることで、大きなチャンスでしっかりと取る──これがトレードの「損小利大」です。中源線は、こういう現実を具体的なルールに落とし込んだ、わかりやすい手法なのです。

実際のケースを、もうひとつ見てみましょう。
番組でも取り上げた、6844新電元です。
番組の2週間以上あとの、10月22日までのチャートです。

6844_hir1000_20151022_40932

6月4日に陰転(1)したあと、ダラダラと下げています。9月9日に陽転(2)したところで、売りポジションが約100円幅の利食いとなりました。実に素直に取れています。しかし、9月の後半に弱含んだ結果、短い期間で陰転してしまいました(3)。この陰転は、9月18日です。番組で紹介したチャートは、この転換で陰線になった状態でした。

ところが番組の翌日、10月6日に再び陽転しています(4)。2015年後半の下げで400円前後まで下落したあと、2度目の陽転ということです。

この期間、実際に売買していたら、どう感じたでしょうか。

最初の陽転(2)では、「よし、下げを取った」「今度は上げを取るぞ」というところでしょう。ですが、(3)の陰転でちょっとガッカリします。「何だよ、ダマシか……」と。でも、ここから大きく下げてしまうこともあるので、ルール通りに買い玉を投げ、売り建てします。

その後、短期間で落ち着いたと思ったら陽転しました(4)。「なんだよ、ダマシの陽転に続いてダマシの陰転か」と感じるのは当然ですが、やはりルール通りに行動するだけです。売り玉を踏んで、ドテン買いにまわります。

その後はいい感じで強張っていますが、実はまだ増し玉していない状態です。押しが浅いので、増し玉のシグナルが出ないのです。しかし、つい裁量で買い増ししたくなるような動きです。実際に裁量で増し玉して良い結果になることもありますが、そんなことを当てるのは困難です。ルール通りに行動するか、ルールを破って裁量を入れるか、その破り方のルールは……と深い議論になっていくのです。

ということで再び、ルール通りにやるのが基本だと強調しておきましょう。
そのためには、中源線のルールを理解して納得することが不可欠ですが、中源線のルールは書籍『中源線建玉法』ですべて説明しています。だからこうして、機能しなかったケースも含めて公の場で解説しているのです。

次回のフォローアップ(4)では、現実の値動きの中で「どれだけの値幅を取ることができるか」について考えます。お楽しみに!

【中源線シグナル配信とは?】
→ こちらのページにて、詳しくご覧ください。

【無料登録でシグナル配信トップページ閲覧】
なお、中源線研究会への登録(無料)だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

【中源線建玉法“実践”への道】
中源線を習得するための情報を、各種取りそろえています。
 → こちらのページにて、詳しくご覧ください。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

10月5日放送のフォローアップ(2)
林 知之

直近の乱高下で中源線は?


マーケット・スクランブル10月5日の放送では、直近の乱高下において中源線シグナル配信システムがどのように反応しているか、林投資研究所が実際に行っている実験売買の状況などを紹介しました。そのフォローアップ(2)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第70回  中源線シグナルを利用したストレスフリーのバスケット運用


中源線は、終値の折れ線チャートを使ってトレンドの判断とポジション操作を決める“機械的売買手法”です。数カ月のトレンドをつかまえて乗ろうというイメージですが、陰陽転換の判断は比較的、目先の動きで判定するのが特徴です。

ルールを理解している人は、夏以降のような急落には弱いのではないか、建玉が遅れてしまうのではないかと感じるでしょう。しかし「中源線シグナル配信」の状況を見ている限り、なかなか良い感じで機能しているという印象でした。

個別銘柄について、ここ数カ月の転換を大ざっぱに分類してみたのが以下の図です。

転換のパターン

パラメータの設定にもよるのですが、最長31年間のデータを基に実践的な見地から全銘柄の数値を最適化している「シグナル配信」でも、乱高下の中でいろいろな展開が見られました。

「売り→買い→売り→買い」と忙しく転換するパターンは、面白いような、落ち着かないような状況ですが、初動にサッと反応するために、こうした対応が求められるケースだって多々あります。ダマシになることもあるわけですが、素早い方向転換と3分割のポジション操作によって損失が抑えられ、それなりのトレンドが発生したときにはしっかりと取れると期待できます。

「売り→買い」は、陰転後に下げて安値で買い転換した、というパターンです。単純に「下げ相場を取った」という良い結果が残り、さらには「ドテンして、その後の上げに乗っている」ということです。

「売りっぱなし」は、陰転して下げただけの状況にある銘柄です。陰線で下げたので利は乗っていますが、途中の戻りでも陽転せずにいるということで、次に陽転した時点で下げ相場の利益が確定します。

最後に挙げた「買いっぱなし」は、ほとんどみられませんでした。
弱い相場の中で下げない、あるいは逆行高をみせる銘柄は、非常に目立ちます。そして、投資家の注目を集めます。でも、全体の地合に逆らう銘柄に乗るよりも、多くの銘柄の中でも弱い銘柄を狙って売るほうが、だいたいにおいて良い結果となるでしょう。

さて、日経平均の動きを見てみましょう。
番組で紹介したチャートは10月2日(金)までで、「放送当日の10月5日(月)に陽転した」とお伝えしました。その後の動きも含めて確認してみたいと思います。

1001_hir500_20151015_40933

このチャートは、10月15日(木)までのものです(この原稿を書いているのは10月16日)。
番組当日は陽転したばかり、つまり「下げの利益が確定した」「明日の寄付で利食い手仕舞い+新規に1/3買い建て」という状況でした。ところがその後、10月14日の下げで再び陰転しています。陽転後の増し玉は出ず、買いポジションは1/3だけでしたから、その1/3を投げたうえに新規で1/3売り建てというのが10月15日寄付の売買でした。

10月14日の陰転は、番組で何度か紹介した「再転換」ではありませんが、とりあえずは「まだ上昇しない」という判断に変わったわけです。しかし翌日の15日、いきなり逆行(上昇)をみせています。今後の展開やいかに。

次回のフォローアップ(3)では、中源線のシグナルと自分の相場観が異なった場合を想像しながら、トレードの判断と行動について考えてみます。お楽しみに!

【中源線シグナル配信とは?】
→ こちらのページにて、詳しくご覧ください。

【無料登録でシグナル配信トップページ閲覧】
なお、中源線研究会への登録(無料)だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

【中源線建玉法“実践”への道】
中源線を習得するための情報を、各種取りそろえています。
 → こちらのページにて、詳しくご覧ください。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

10月5日放送のフォローアップ(1)
林 知之

パターン化した戦略でトレードする
中源線は初動をみて最初のポジション


マーケット・スクランブル10月5日の放送では、直近の乱高下において中源線シグナル配信システムがどのように反応しているか、林投資研究所が実際に行っている実験売買の状況などを紹介しました。そのフォローアップ(1)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第70回  中源線シグナルを利用したストレスフリーのバスケット運用


相場の先行きを読もうとする試みは、トレードする者にとって当たり前のことです。しかし、誰にもわからないから売る人と買う人がいてマーケットで値段がついているのです。だから、「こうなるだろう」という、ある意味、不安定で危うい“想定”によってポジションを取ります。

ここで重要なのは、「トレードのスタイル」です。
さまざまな状況に対して機敏に行動したいのですが、不安定な想定を基に臨機応変な売り買いなんて、現実を無視しています。一般的な感覚で理想を意識すると、意外とカンタンに限界を超えて混乱し、「この先どうなるの?」と外に情報を求めてしまうのです。

そこで、多くの実践者が断言するように、「トレードスタイルを固定する」「取れる相場は取れるが、取れないときがあることを容認する」という結論になるのです。

番組でもご覧に入れた、値動きのイメージ図を見てください。
下がってきた相場が底値圏に入り、一定期間の底練りを経て上昇していく様子を示したものです。

どこで買いますか?

必ずこう動くと決まっているわけではありません。でも、このようなイメージを持ちながら、「今はこのあたり」と自分なりに定義して行動するのがトレードです。私が理想と考える買い時期は、C~Dです。一点を挙げろといわれたら、迷わずDです。最初の建玉から上げ始めるまでの時間が短いほうが、あとあとの対応がラクになるので有利だからです。こうしてチャートのヨコ軸、つまり「時間」を考えることを私は大切にしています。

タテ軸の「価格」だけで考えれば、最安値のBが理想です。しかし、もしBで買ったら、上げ始めるまでに時間がかかりすぎます。現実的には、E~Fあたりで売ってしまい、その後の大きな上伸を逃すことになるでしょう。また、Bを狙った結果としてAで買ってしまったり、Bの直後の一時的な高値で買いついてしまうことも「相場あるある」ですよね。だから私は、底練りの後半にあたるC~Dで買いたいと考えるのです。

C~Dで買うには、底練りにおける面白みのない動きに注視して神経を使う必要があります。また、必死になっても期待通りに見通すことは難しいのです。

※「Cで買い始めるが、EやFで乗せて本玉をつくり上げる」といったスタイルもありますし、無限ともいえるパターンがあり得ます。しかし、深い議論になりすぎるので、ここでは割愛します。

そこで、「上がり始めてからでもOK」「そのほうがポジションを持つ期間が短くなる」「アタマは誰かにくれてやれ」という発想が出てきます。多くの人が「安く買う」という言葉にとらわれていますが、「上げの初動を見てから買う」スタイルにも大きな長所があることに気づくわけです。

中源線は、この考え方をそのまま、予測法とポジションの取り方に落とし込んだ手法です。

上げ相場だけではありません。下げ相場も同じです。「高く売ろう」としてタイミングが早すぎると、かつぎ上げられます。高値の保合を長々と経験すると、精神的に疲れてしまいます。だったら……「下げ始めてから売りを仕掛ければいいじゃないか」「うまく売り乗せしてねばれば、利が伸びるだろう」と考えるのが、中源線の思想的な部分です。

下げ相場に乗る中源線のタイミング

この図は、中源線の転換とポジション操作を示しています。最高値には目を向けませんし、高値保合もスルーします。そして、下げ始めたと思える動きで陰線に転換させ、まずは1/3売り建てします。状況を見て「下げトレンドの確度は高そうだ」と判断したら、戻りで増し玉して予定の数量までもっていきます。

トレードをスタートする時点では、価格的に不利です。しかし、大きく下げたあとは最後の最後まで買い転換させませんから、結果として値幅取りが実現しやすいのです。アタマとシッポは捨てますが、真ん中はとことん取ろうとするスタイルが中源線の大きな特徴なのです。

あらためて強調しますが、スタイルをゆらゆらと変化させながら臨機応変に対応するなんて、トレードという常に緊張を伴うゲームでは非現実的です。スタイルを「決めておく」ことが肝心なのです。

中源線は、自ら考えて考えて決めなくても、「決まっている」のです。だから、ルールを理解して納得するだけで、プロが行うトレード、つまり予測法もポジション操作もひとつの「型」として固定した売買が、やさしく実行できるのです。

さて、実例もチェックしておきましょう。
番組でも紹介した7014名村造船所について、2014年秋から2015年1月までの動きを確認してみます。

7014_名村造船所f-up-1

(1)の底は短期的なツッコミ型でした。中源線がうまく機能し、上げの初動に素早く乗れています。次に、(2)の陰転を見てください。高値を過ぎてから陰転して売り始めるので、価格的には不利だと思えますが、(1)の陽転で買ったポジションを売り手仕舞いするのも(2)で陰転したタイミングです。つまり、(1)から(2)に至る値幅をほとんど取れたことになります。また、(2)で陰転したあとの下げも、しっかりととらえています。

次回のフォローアップ(2)では、直近の乱高下における中源線のシグナルを紹介し、「的中」と「ダマシ」の関係をあらためて考えます。

【中源線シグナル配信とは?】
→ こちらのページにて、詳しくご覧ください。

【無料登録でシグナル配信トップページ閲覧】
なお、中源線研究会への登録(無料)だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

【中源線建玉法“実践”への道】
中源線を習得するための情報を、各種取りそろえています。
 → こちらのページにて、詳しくご覧ください。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

9月7日放送のフォローアップ(4)
林 知之

中源線のミソは「再転換」の規定


マーケット・スクランブル、9月7日の放送は「エントリーのタイミング」をテーマに、直近の急落場面において、林投資研究所が力を入れて開発した「中源線シグナル配信」がどんな“答え”を出しているかを紹介しました。そのフォローアップ(4)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第68回  中源線建玉法 実践の手引き ~銘柄選別とエントリーのタイミング~


番組での説明は記憶に残ってないかもしれませんが、中源線の陰陽転換には「再転換」という規定があります。

わかりやすくいえば、「転換直後に再び転換する」ということです。
例えば、下げてきた相場が軽く反転したところで「陽転」したにもかかわらず再び弱々しくなった場合、「以前の下げトレンドが継続していたようだ」と方向転換するわけです。

これが「再転換」です。
極めてシンプルな判断基準が規定されています。
ある意味、中源線のミソともいえる、非常に重要なルールだと私は考えています。

値動きに素直についていく、値動きの変化に機敏に対応するのが、中源線のあり方です。多くの人が、ポイントとなる場面で素早く動けずに後悔するケースが多いと思いますが、それを見事に解決しているといえます。

否定的にみれば「安易にポジションを動かす」ということですが、3分割の売買によって解決します。中源線では、「再転換」の可能性が残っている状況では、最初の1/3を建てただけで待ちます。ですから、「再転換」でドテンしたときには、おそらくマイナスになるでしょうが、1単位分の小さな損害に抑えられるわけです。

しかも、原則は1単位ずつの3分割のところ、「再転換」後は、いきなり2単位(2/3)の建玉をします。

こういったポジション操作は、まさに実践者が「実行したい」と考える臨機応変な行動ですが、わかっていてもできないのが現実です。だから、シンプルな判断基準とともにルール化されているところに大きな意義があるのです。

では、実際の中源線チャートで、再転換の事例を確認してみましょう。
7972イトーキです。

7972イトーキ

(1)の陽転は2014年10月ですから、かなり長い期間、陽線の状態が続いたわけです。2015年は、4月上旬を天井に下げているので、この途中で陰転してほしいと思うのが人情ですが、中源線シグナル配信では、最長31年間のデータを基に「パフォーマンスが良い」「ストレスが少ない」設定を実践的な見地から決めています。この下げ過程で陰転するような設定だと、ダマシが多くなってしまうと想像できます。

さて、7月上旬の急落(2)でも陰転しなかったのですが、8月の急落では700円を割り込んだところで陰転しました(3)。この下げが、8月24日です。しかし直後、サッと切り返して上昇し、4月の高値を抜いて800円台後半まで上伸しているのです。世間が大暴落だと騒いでいる中の急騰ですから、実に目立ちました。

最後の陽転、つまり(3)の陰転直後の陽転が、中源線が規定している「再陽転」なのです。(3)の陰転で売り建てした1単位を踏むのですが、陽転で2単位を買い建てします。

やや肌感覚ですが、再陽転のあとの動きは大きいケースが多いと認識しています。だから、いきなり2単位建てるというルールも、素直に納得できます。

この時の再陽転では、直後に上伸したものの、その後は伸び悩んでモタモタしていますので、「はい儲かりました」と軽いノリで説明する事例ではありませんが、中源線が素早く方向転換する様子はわかってもらえるでしょう。

これで、9月7日放送のフォローアップは終わりです。
そして今夜のマーケット・スクランブル生放送は、引き続き中源線の解説です。
今回のタイトルは「中源線シグナルを利用したストレスフリーのバスケット運用。私が実際に手がけているトレードを紹介しながら、新時代の中源線利用法を考える内容です。お楽しみに!

【お知らせ】
中源線シグナル配信の「無料公開」(フルバージョン)は、終了しました。
現在は、「返金保証」つきの本契約を受け付けています。
契約のラインナップは、こちらのページでご確認ください。

なお、中源線研究会への登録だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

9月7日放送のフォローアップ(3)
林 知之

手法には長所と短所がある


マーケット・スクランブル、9月7日の放送は「エントリーのタイミング」をテーマに、直近の急落場面において、林投資研究所が力を入れて開発した「中源線シグナル配信」がどんな“答え”を出しているかを紹介しました。そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第68回  中源線建玉法 実践の手引き ~銘柄選別とエントリーのタイミング~


どんな手法にも、どんなシステムにも、長所があれば弱点もあります。あらゆる値動きに対応できる数式(ルール)なんて、存在しません。あらためて、中源線の長所と、表裏一体に発生する弱点を考えてみましょう。

中源線はドテンのシステム

中源線は、上げトレンドと下げトレンドの両方を売買の対象にします。売買は実践的な3分割ですが、常に「売り」(陰線)か「買い」(陽線)のどちらかが示されるので、基本的には常に最低1単位(3分割の1/3)はポジションを持つことになります。そのため、値幅が発生したときにも取り損なうことはなく、利を伸ばすことが可能です。半面、中源線の想定に反するような中途半端な往来では、細かい損失が続くケースもあります。

中源線はトレンドフォロー型

厳密な分類は難しいのかもしれませんが、中源線はトレンドフォロー型といえます。上昇を見て「上げに転じた」と判断する(買い始める)、下落を見て「下げに転じた」と判断する(売り始める)のが中源線のロジックです。したがって通常、底を通過したあとに買う、天井を過ぎてから売る、という行動になります(仕掛けだけでなく、それまでのポジションの手仕舞いも)。そのため、中途半端な往来に弱いのですが、前述した通り、大きく動いたときに本領を発揮して値幅取りが実現します。

3分割でポジション操作を行う

3分割によって、実践的なプロの分割トレードが実現します。動き始めたと判断してサッとポジションを取るときも「まずは1/3」なので、ストレスが少ないのです。しかし、動意づいた直後に大きく動いた場合(上げでも下げでも)、増し玉する前にどんどん順行してしまうこともあり得ます。スピーディーな動きに対して転換はしても、増し玉が追いつかないケースも考えられます。

大引で判断、翌日寄付の売買

中源線では、終値のみの「日足折れ線チャート」を用います。したがって、大引値で判断して翌日の寄付で売買するというスタイルになり、トレンドフォロー型ということも相まって「初動に乗り遅れる」という指摘があります。のんびりとしたトレンド転換を想定しているということで、そんな条件に合致する銘柄を選び、急激なトレンドの変化は表裏一体の弱点として受け入れるしかないのですが、例えば「大引前のある時点で判断して大引で売買する」といった対応が可能な仕組みを作れば、パフォーマンスが向上する可能性もあります。今のところ具体的なプランはありませんが、林投資研究所としては今後の研究課題と位置づけています。

中源線の長所と弱点という観点から、大まかなところを挙げて解説しました。これらを知ることで中源線を理解でき、実践を通じて納得し、さらに実践経験を積むことで「ツールとして使いこなす」レベルに達します。ロジック(ルール)が公開されているシステムを選び、きちんと理解する努力を怠らず、同じものを継続して使うことが極めて重要なのです。トレードは、カネが目の前で増減するので、メンタル的にとてもデリケートな行為だからです。

さて今回も、チャートの解説をしましょう。林投資研究所が選定したユニバース銘柄から、6460セガサミーHDです。番組では9月4日までのチャートでしたが、2週間先の9月24日までのチャートを掲載し、放送時よりも細かく解説します。

6460セガサミーHD

左端、2,000円超の高値(1)から2015年1月の陽転(4)までの下げを、しっかりと取っています。下げの途中、(2)と(3)の陽転はダマシですが、これを受け入れればトータルでプラスになっているわけです。(4)の陽転はダマシにならず、(5)の高値まで短期間で取れています。

3月に陰転(5)したあと、(6)でダマシの陽転がありますが、その後は直近の安値まで相当な値幅が取れています。最高値が3月(5)、本格的に下げ始めたのが6月と、株価指数やほかの銘柄と比較して、かなり早いタイミングでトレンドが変わっています。7月の急落時(7)には、すでに売り玉に大きな利が乗っていて、8月の下げでさらに利が伸びました。実際に売買する個別銘柄の値動きを、きちんと見ることが大切ですね。

そして8月後半の急落では、2/3手仕舞いのシグナルが出ています(8)。しかし、そのあとの戻り(9)で再び増し玉です。こうして、とことん動きについていくのが、中源線の特徴です。最後はヤラレになる可能性があるのですが、変動幅の半分しか取れないといった「取り損ない」は起こりません。

番組でご覧に入れた時は陰線(売り線)の状態でしたが、放送の2日後、9月9日の上昇で陽転しています(10)。実は、この陽転がダマシとなり、24日の下げで再び陰転しています。この先も市場に波乱があれば、小さなダマシが続く可能性もありますが、ここまでの下げを取って利益確定した、下げを見事に当てたので、今後の売買にゆとりが生まれています。番組内でも、またフォローアップ(2)でも、「中源線は期待以上に機能している」と申し上げたのは、実際にこれと同じパターンでうまく下げを取っている銘柄が多いからです。

次回のフォローアップ(4)では、転換直後の「再転換」のルールを、あらためて紹介します。転換と判断したあとに「いや、以前のトレンドが続いていた」とドテンするのですが、この再転換の規定に、とても実践的な考え方と行動指針が盛り込まれているのです。お楽しみに!

【お知らせ】
中源線シグナル配信の「無料公開」(フルバージョン)は、終了しました。
現在は、「返金保証」つきの本契約を受け付けています。
契約のラインナップは、こちらのページでご確認ください。

なお、中源線研究会への登録だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

9月7日放送のフォローアップ(2)
林 知之

タイミングは中源線が教えてくれる


マーケット・スクランブル、9月7日の放送は「エントリーのタイミング」をテーマに、直近の急落場面において、林投資研究所が力を入れて開発した「中源線シグナル配信」がどんな“答え”を出しているかを紹介しました。そのフォローアップ(2)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第68回  中源線建玉法 実践の手引き ~銘柄選別とエントリーのタイミング~


前回のフォローアップ(1)では、中源線がいい感じで転換を繰り返している銘柄を、林投資研究所が選定した98銘柄「ユニバース」から紹介しました。

でも値動きによって、納得できない“答え”が出ることもあります。シグナル通りに売買すれば結果が出ている、とはいってもガマンが必要な場面があった……そんなケースだって現実にはあるのです。

中源線を利用する場合、「タイミングは中源線が教えてくれる」と考えればいいのですが、中源線が「なぜ、そういう答えを出したか」がわからないようでは、望ましい状態とはいえません。

ここで、トレードの「基準」についての分類を考えてみます。

裁量(型が定まっていない)……その都度、異なる基準を持ちだして判断するので、臨機応変なつもりが「その場限り」の無手勝流になります。

裁量(型が定まっている)……型があるので数値化できる基準もある半面、人間の能力を存分に発揮できます、しかし時として、基準が定まらずに混乱して大きく道を外れる懸念もあります。

システム(ロジックを知らない)……単なる受け身の姿勢です。結果論で「当たった」「外れた」と個々のトレードに対して一喜一憂するでしょう。

システム(ロジックを知っている)……システムの答えを納得してトレードが可能です。黙ってシステムに従う場合でも、受け身の姿勢ではありません。内容を理解したうえでシステムの答えを受け入れているので、積極的に決断しているといえます。

システム(ロジックを熟知している)……システムの答えを先読みできるほどの理解度があるので、そのシステムの強い部分も弱い部分も十分に理解しています。だから、システムをバランスよくアレンジすることも可能です。システムを「ツールとして使いこなす」レベルです。

林投資研究所が力を入れて開発した「中源線シグナル配信」について、スタート後の状況を観察した結果、期待以上に機能していると自負していますが、「何もわからずにシグナルに従ってください」などと無責任なことを言うつもりはありません。やはり、「ロジックを熟知している」レベルを目指してください。

でも、マーケット・スクランブルの番組を気楽に見て、このフォローアップブログも、あまり肩に力を入れず気楽に読んでください。「中源線って、どうなの?」と、感性で判断してほしいと思っています。

さて、先号で宣言した通り、「こんなシグナルもあるのか……」と感じる事例を、2つご紹介します。番組でご覧に入れたのは9月4日までのチャートでしたが、さらに7立会日が経過した9月15日までのチャートを示します。

6486イーグル工業

チャート中央の陽線(赤い線)は、途中に保合もありますが、しっかりと利益が取れています。2014年12月に陽転したあと100円台でもたつきましたが、2015年6月の高値まで大きな値幅が発生していますね。しかし、2014年10月の陰転(1)はダマシ、2015年7月の陰転(2)もダマシです。8月21日の下げで陰転したあとは、うまく下げて利が乗っている状態です。
(1)がダマシの陰転、(2)もダマシの陰転、(3)はダマシの陽転という変化が見られます。しかし、ダマシが連続する場面はなく、ちゃんと取れている部分があるので、一連のシグナルは十分に受け入れられる内容だと思います。

7256河西工業

(1)の陰転から(2)の陽転まで、横ばいの陰線(黒い線)が続いています。しかも、最後は徐々に下値を切り上げています。あとから見ても「つらい」と感じる期間ですから、実際にポジションを持っていると、ちょっとしんどいでしょう。ところが、(2)の陽転で買えば値幅が取れていることがわかります。(3)が7月はじめの急落場面ですが、落ち着いた動きで陰転せずに通過しています。(4)の陰転は8月13日といいタイミングですし、その後の下げできっちりと利が乗っています。

このように現実では、さまざまなケースが考えられます。だから、ロジック(ルール、数式)を理解しているシステムを使うことが、非常に大切なのです。

もうひとつ、重要な注意点を説明しておきます。

中源線のロジックを理解して納得した。では実践してみよう、という段階になれば、「タイミングは中源線が教えてくれる」と考えてトレードを実行して体験・体感することになります(もちろん最初は、数量を抑えます)。

その際、「何か買おう」として買い線(陽線)になっている銘柄を物色してはいけません。「上がっている」「もっと上がるかな」というようでは、ちょっと慌てた感じですね。もっと落ち着いて、次の転換(陰陽の転換)を待つべきでしょう。買いたいのなら、いま売り線(陰線)の銘柄が次に陽転したときを狙う、いま買い線(陽線)の銘柄を手がけるなら次の陰転(カラ売りスタート)を待つ、ということです。

ふだん、外からの断片的な情報でトレードしていると、知らず知らずのうちに、「話題になるほど上がっている銘柄を物色する」クセがついています。しかも、カラ売りする銘柄を物色するときも、「話題になるほど上がっている銘柄」だったりするのです。

あまりにも動きのない銘柄は対象外ですが、話題の中心となっている人気株にばかり目を向けるのは望ましい姿勢ではありません。手法を決め、その手法に適した銘柄を選び、長くつき合っていくことを第一に考えるべきです。

次回のフォローアップ(3)では、あらためて、中源線の長所と短所について掘り下げてみる予定です。お楽しみに!

【お知らせ】
中源線シグナル配信の「無料公開」(フルバージョン)は、終了しました。
現在は、「返金保証」つきの本契約を受け付けています。
契約のラインナップは、こちらのページでご確認ください。

なお、中源線研究会への登録だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

9月7日放送のフォローアップ(1)
林 知之

基準があると迷わず行動できる


マーケット・スクランブル、9月7日の放送は「エントリーのタイミング」をテーマに、直近の急落場面において、林投資研究所が力を入れて開発した「中源線シグナル配信」がどんな“答え”を出しているかを紹介しました。そのフォローアップ(1)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第68回  中源線建玉法 実践の手引き ~銘柄選別とエントリーのタイミング~


前回の放送は「急落時の対応」でしたが、その後くしくも、株式市場全体がかなりスピーディーな下げ方をしました。「対応しきれなかった」「見通しは当たっていたのに行動が伴わなかった」と、悔しい思いをしている人も多いでしょう。

林投資研究所がいま力を入れている「中源線建玉法」は、行動のタイミングをズバリと示してくれます。ダマシもあるのは当然ですが、どんな予測法でも当たり外れがあるのですから、そんな現実をスッと受け入れてみると、中源線が、どんな場面でもブレずに答えを出してくれる部分に、極めて大きな実用性を感じることができます。

さて、素晴らしいシステムだからといって、理解不足では「道具として使いこなす」ことができません。中源線の特徴を、あらためて考えてみます。

中源線に合う銘柄

わかりやすく簡潔な言葉で示しましたが、一定の値幅がないと儲からないのは当たり前です。しかし、中源線はトレンドフォロー系のロジックなので、やはり周期性がある銘柄が好ましいといえます。

といっても実際、銘柄の選定は、根気が必要で難しい作業でしょう。
そこで「中源線シグナル配信」では、パフォーマンスの良い98銘柄を選び、中源線を実践するための最初の絞り込みを完了させました。

中源線シグナル配信における、東証一部全体のパフォーマンス、そしてユニバース98銘柄のパフォーマンスを比較したのが、下の表です。

ユニバースとは

東証一部全体でも平均値は悪くないのですが、実際にはパフォーマンスが良いとはいえない銘柄、悪くはないが不安定な銘柄もあります。私たちは、最長31年間のデータを検証しながら、単に結果の良い銘柄を拾うのではなく、安定性がなく実用面で懸念の残る銘柄を、とても慎重な作業で少しずつ削っていく工程を地道に続けました。

直近でたまたま高パフォーマンスだった銘柄を選ぶような、非現実的なことは一切していません。自分たちが「使いたい」とワクワクするものにしたかったからです。

個々の銘柄については、細かく価格帯別にパラメータを設定して最適化しました。実用性を考え、「ゆるく長く効く」を大切にした設定です。

ですから、中源線のロジックを理解し、シグナル配信の設定による陰陽転換の度合いを確認すれば、「タイミングは中源線が教えてくれる」と、売り買いの実行に集中する状態がつくられると期待できます。

しかし、例えば最近の急落は、「適当なうねり」と呼べない部分もあります。実際に私たちは、「急騰や急落では、中源線の弱点が出やすい」との認識を持っています。ある程度その通りですが、8月の急落時には十分に機能していたとの確信があり、期待を大きく超えて実用性が高いと感じています。

素人だましのシステムなど絶対に作りたくない、プロが「ツールとして優秀」と認めてくれるものを完成させたい……強いこだわりを捨てずに取り組んだ結果、十分に自慢できるシステムが出来上がったと自負しています。

では、98銘柄あるユニバースから、「適当な上げ下げ」のある銘柄を取り上げます。8519ポケットカードです。

8519ポケットカード

時折“クセの悪い”変動もありますが、全体として適当な上げ下げがあります。中源線でトレードすることを想像して「面白そうだ」と感じさせる銘柄でしょう。

直近は、5月の陽転(1)から8月の高値まで、いい感じで取れていますね。中身2割の利食いというところでしょう。7月の急落では、目先崩れたようなチャートになっていますが、シグナル配信の“ゆるい”設定が功を奏して陰転しませんでした(2)。
(3)の陰転は8月19日、まずまずのタイミングだと思います。
その後は、多くの銘柄と同様に荒い動きをみせていますが、番組では9月4日までのチャートを示して「次の陽転が楽しみ」とコメントしました。そうしたら番組の2日後、9月9日の上昇で、さっそく陽転しているのです(4)。

「荒れた動きで不意打ちの陽転だ」という意見もあるでしょう。実際にそうかもしれません。「ダマシと読む」といわれたら、そうかもしれないと感じます。でも、システムトレードとして取り組む場合は、そういった裁量を盛り込まないことがルールです。「そうかもしれないが、せいぜい数回のダマシを受け入れれば、その次にキッチリ取れるだろう」と期待するのが妥当です。

さて、今後の動きやいかに。

次回のフォローアップ(2)では、ダマシが出ている事例、システムに従うにはガマンが必要で納得しにくい事例を紹介しながら、ルール通りにトレードすることの意味を考えたいと思います。

【お知らせ】
中源線シグナル配信の「無料公開」(フルバージョン)は、終了しました。
現在は、「返金保証」つきの本契約を受け付けています。
契約のラインナップは、こちらのページでご確認ください。

なお、中源線研究会への登録だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

中源線建玉法
 最古のトレードシステムといわれる中源線は、シンプルなルールなので感覚的に捉えることが可能です。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

8月10日放送のフォローアップ(4)
林 知之

独自の「買う理由」を明確にしよう


マーケット・スクランブル、8月10日の放送は、最近みられる急落時の対応を考える内容でお送りしました。そのフォローアップ(4)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第66回  トレードはわがまま放題でOK? ~自分自身の想定を大切にする~


中源線の説明からいったん離れ、ポジションを取るときの「決め手」について考えてみます。トレードなので下げを取るカラ売りだって特別なものではないのですが、わかりやすくするため、今回のタイトルには「買う理由」という表現を使いました。「なぜ、その銘柄を、そのタイミングで買ったのですか?」と具体的な質問をすると、見事といえるほど何も答えられない人が多いからです。

そこで、「買う理由を明確にしよう」と題し、コントロールされたトレードとはどんな状態なのかというテーマを思いつきました。

あらためて放送のタイトルは、「トレードはわがまま放題でOK? ~自分自身の想定を大切にする~」です。買う理由、つまり想定は、自分自身の価値観による独自のものでOK、いや、独自のものであることにこそ意味があるという提言です。

架空のトレーダー2人を登場させ、「買う理由」の意味を考えてみましょう。

個人トレーダー、AさんとBさん2人が、同じ銘柄を同じタイミングで買ったとします。しかし、買った理由はそれぞれ違います。

Aさんは、尊敬する評論家の講演会を聞いて買ったのですが、話の途中で寝てしまい、最後に紹介された銘柄をメモしただけで買いを決断しました。Bさんは、独自の予測法を使って同じ銘柄を買うことにしたのですが、誰にも認めてもらえないようなヘンクツな理論を基にしています。

2人が同じタイミングで買った銘柄は当初、順調に上がりかけたのですが、トレンドが変わったのかズルズルと値を下げ、買い値よりも2割ほど下で動かなくなってしまったのです。

さて、2人は今後について、どう考えていくことができるでしょうか?

ヘンなお話を展開してスミマセン……でも、「トレードあるある」として想像してほしいのです。私が注目するのは、2人の「買った理由」が、どこから生まれたものかという点です。

Aさんの行動は、評論家の意見が基になっています。尊敬している人物とはいえ、講演の最後の銘柄情報だけをゲットして行動した、つまり完全な他力本願です。予測不能なマーケットでの出来事を想定したり、時間切れによる撤退を選択肢に入れていたかと考えると、この部分が弱いと感じます。

Bさんにだって同じことがいえますが、ヘンクツな理論とはいえ、完全にオリジナルの予測法を使っているので、予測が外れたときの処理、当たって見事に上昇したときの勝ち逃げポイントなどを、やはり独自の価値観で考えやすいはずです。

3年後、2人そろって資金をゼロにしてしまっているかもしれませんが、少なくともAさんは、買った理由があまりにも不明確です。もし評論家の論理をきちんと聞いていたとしても、それをどこまで“自分のもの”にしているかと考えると、疑問が残るのです。

ファンダメンタルによるアプローチを否定するつもりはありませんが、値動きへの対応という面では足りない部分があり、予測に固執しやすいともいえます。

さて、番組で紹介している中源線建玉法を利用した場合、「それだって自分独自のものではない」という指摘があるでしょう。だから、例えば中源線シグナル配信ならば一定のパフォーマンスが期待できるのですが、安易に使わないでほしいと説明しています。サービスで配信されるシグナルを、Aさんが銘柄情報だけを聞いたのと同じように“ブラックボックス”から出た答えとして扱うのではなく、中源線のルールを理解、納得してから利用してくださいと口うるさく主張しているのです。

中源線は、実践者の自然な発想をシンプルな数式に落とし込んだものなので、ルールを理解、納得して“自分のもの”にすることが可能です。だから、トレードの型を持つための入口として利用する、つまり「練習の道具」としても評価されているのでしょう。

想定外の動き、荒い動きをすることも多々あるのがマーケットです。自分自身と自分のポジションをコントロールしていくためには、芯となる考え方が必要です。いろいろなパターンに対応できる「型」が求められます。これが、今回の放送で最も大切なメッセージだと理解してください。

最後に、番組でも紹介した5911横河ブリッジのチャートを掲載し、中源線による判断を解説します。放送したのは8月10日(チャートは8月7日まで)でしたが、3週間先の8月27日までのチャートを用意しました。チャート内の赤いタテ線より右が、放送で紹介したあとの値動きです。

5911横河ブリッジ

番組でも解説したように、丸数字の(1)と(2)はダマシの陽転です。(2)のあとの下げで陰転したあと丸々1カ月が横ばいですが、6月下旬から下げ始め、7月上旬の急落時(3)には高値から200円ほど下でした。8月に少し戻ったのですが、その後の暴落で1,000円を下回りました。結果的に、5月以降の下げをしっかりと取れています。

今後、陽転してストレスなく上げを取ることができるか、荒い往来でダマシが続くか、予測するのは困難ですが、明確な判断基準があれば、うまく取れる場面を期待しながら、ダマシにもつき合う覚悟でポジションを動かしていくことが可能です。

また、実際のトレードを振り返り、判断基準やポジション操作を見直すのかどうかを考えるためにも、確固たる「型」が必要です。例えば直近のトレードが悪い結果に終わったとしても、見直しにつながるとは限りません。見込み違いがゼロではない以上、「たまたまの結果だ。次も同じようにポジションを取る」という結論のほうが、おそらく多いことでしょう。しかし、極めて明確な基準を必要とする、とてもデリケートな判断があるはずです。

今夜はマーケット・スクランブル生放送

今夜のテーマは、
中源線建玉法 実践の手引き
~銘柄選別とエントリーのタイミング~

より具体的な解説で、中源線の特徴をご紹介します。

中源線シグナル配信
 中源線建玉法によって、数値を最適化して個別銘柄を分析した結果を、WEB上で毎日更新しています。

なお、中源線研究会への登録だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

中源線建玉法“実践への道”
 中源線の利用について、具体的な方法や効果について確認するためのガイドです。お気軽にご覧ください。

『研究部会報』
 「中源線実践リポート」の連載をはじめ、自立を考える投資家を対象に、総合的な実践力を身につけるための定期刊行物です。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

8月10日放送のフォローアップ(3)
林 知之

個別の銘柄によって対応は異なる


マーケット・スクランブル、8月10日の放送は、最近みられる急落時の対応を考える内容でお送りしました。そのフォローアップ(3)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第66回  トレードはわがまま放題でOK? ~自分自身の想定を大切にする~


今回のフォローアップ(1)でも触れたように、個別株の動きは常にまちまちです。8月21日(金)に、日経平均とTOPIXがともに陰転(中源線シグナル配信)、東証一部の陰線銘柄数は陽線銘柄数の約2倍と、システムを稼働させた4月以来、最も陰線数が多い状況です。この原稿は8月24日(月)の午前中に書いています。現時点で、「陰線銘柄数がさらに増え、すべての銘柄が下落を続けるか」という意見もあるでしょうが、そうなるとは限りません。7月上旬の急落以降、あるいはもっと以前から、しっかりと下げトレンドを形成している個別銘柄も例外ではないのです。

つまり、「そろそろ下げ止まってもいい。落ち着いたら買い妙味が出てきそうだ」と思える銘柄が、すでにあるのです。

そのようになると断言するわけではありません。予言じみたことを言いたいわけでもありません。さらに市場全体が、それこそ“ミソクソいっしょ”に売られる可能性だってあります。

それでも、銘柄ごとに動きは大きく異なります。この認識は、非常に重要です。株価指数の水準や、メディアが説明のために取り上げる世界経済の材料を基に「株は買いか売りか」と考えるアプローチは、全く実践的ではないのです。

今回も、番組でも取り上げた個別銘柄について、それぞれの動きをチェックしてみましょう。番組でご覧に入れたチャートは8月7日(金)までのものでしたが、それぞれ8月27日までのチャートを用意しました。

9719SCSK

SCSKは2014年10月に陽転して以来、9カ月以上も陽線が続いて約1.5倍になりました。番組で「裁量でホールドし続けるのは難しい」とコメントしたように、中源線の長所が出ていると説明できます。でも、あとから見るとカンタンそうで、実際には長すぎるとも感じます。適度に転換したらしたで「このダマシがなければ……」なんて言い出すのでしょうから、人間は欲深いものだと思います。さて、8月21日の下げで陰転し、26日と27日の戻りでそれぞれ増し玉、現在は3/3満玉売りです。大きく下げていくのでしょうか。

8616東海東京

東海東京は、8月20日に陰転しています。そして、そのまま大きく下げ、やはり26日と27日の戻りで増し玉、3/3満玉売りとなりました。崩れてからわずか数日で約100円、株価の水準が下がっているのですから、「もう少し戻ったところを売りたい」と考えるのが人情です。これほどスピーディーかつ一直線に動くと、中源線が機能しにくくなります。これについても「なんとかならないか」と欲深な発想が生まれますが、今回の動きに合うようにしたら、ダマシが出たときの損失が膨らんでしまいます。

次回のフォローアップ(4)では、ルールの明確な中源線をベースに、「売り買いを判断する基準を持つこと」について、あらためて考えます。

中源線シグナル配信
 中源線建玉法によって、数値を最適化して個別銘柄を分析した結果を、WEB上で毎日更新しています。

なお、中源線研究会への登録だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

中源線建玉法“実践への道”
 中源線の利用について、具体的な方法や効果について確認するためのガイドです。お気軽にご覧ください。

『研究部会報』
 「中源線実践リポート」の連載をはじめ、自立を考える投資家を対象に、総合的な実践力を身につけるための定期刊行物です。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。

8月10日放送のフォローアップ(2)
林 知之

「当てる」ことよりも外れたときの対処


マーケット・スクランブル、8月10日の放送は、最近みられる急落時の対応を考える内容でお送りしました。そのフォローアップ(2)です。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第66回  トレードはわがまま放題でOK? ~自分自身の想定を大切にする~


急落しても、その後に戻るケースがあります。その場合、「急落は一時的だった。買えばよかった」と感じます。しかし、結果論だけで考えてしまうことが多いのではないでしょうか。

もう一度、中源線における一時的な陰転パターンを確認します。
一時的な下げで陰転(ポジションを買いから売りに転換)、その後に強張って陽転(再び買いに転じる)というポジション操作です。

中源線での対応事例

このように戻れば、「ドテン売りは必要なかった」と考えがちですが、弱含む動きが本格的な下げのサインとなることもあります。実際に6月と7月、株価指数が踏ん張ったにもかかわらず下げている銘柄があるので、値動きを見てみましょう。2銘柄とも、中源線シグナル配信において林投資研究所が選定した「ユニバース銘柄」です。

6135牧野フライス

6月中旬が高値で、7月上旬の下げで陰転(2)、その後は値幅を伴う下落をみせています。数カ月単位の上げ下げを見ている場合、買いポジションを継続するのは苦しいでしょう。「1」の陰転はダマシでしたが、「またダマシだろう」と高をくくっていると、買いポジションを抱えたままフリーズする結果となりかねません。

6844新電元

直近の動きに注目してください。「1」の陽転も「2」の陰転も、裁量では乗りにくいスピーディーなトレンドの変化だと思います。しかも「2」の陰転は6月初旬、その後は約150円幅の下落です。指数の傾向で個別銘柄の売買を考えても全く意味のない事例です。
全体を見ても1、2カ月で転換することが多く、中源線に従ってサッと行動することがパフォーマンスにつながりやすい動きが続いているといえます。

数年単位の上げ下げを見ている場合、これら目先の動きを無視することもありますが、多くのトレーダーにとって、こういった数カ月単位のトレンドは切実な問題です。確固たる基準をもってポジションを動かす、つまりポジションを増減させたり売り買いを転換させることは重要です。

しかし実際には、迷ったり、結果論に陥ったりと、なかなか安定しません。ルールがシンプル、かつ、意味を納得できる中源線建玉法で一定期間、自分を“型にはめる”効果は、計り知れないと思うのです。

明確な基準がないと、見込みが外れたときの対処ができません。「当てよう」「当たってほしい」という気持ちが強くなりすぎてしまうからです。そこで林投資研究所では、中源線を利用し、実際に利益を狙ってトレードしながら、“型どおりに売り買いする”ことの重要性を体感、体験することを提案しているのです。

次回のフォローアップ(3)では、引き続き中源線の実例を見ながら、値動きの判断とポジション操作について掘り下げていきます。

中源線シグナル配信
 中源線建玉法によって、数値を最適化して個別銘柄を分析した結果を、WEB上で毎日更新しています。

なお、中源線研究会への登録だけで「シグナル配信トップページ」(日経225とTOPIXのシグナル&チャート、上場全銘柄の集計)を閲覧できます。
→ 中源線研究会登録(無料)

中源線建玉法“実践への道”
 中源線の利用について、具体的な方法や効果について確認するためのガイドです。お気軽にご覧ください。

『研究部会報』
 「中源線実践リポート」の連載をはじめ、自立を考える投資家を対象に、総合的な実践力を身につけるための定期刊行物です。

研究部会報および中源線シグナル配信は、当局に届出の投資助言サービスです。契約にあたっては「契約締結前の書面」をよくお読みください。