億トレIII 一般書店で発売スタート

林投資研究所が自信をもって世に送り出す珠玉のインタビュー集第三弾!

億トレIII ~プロ投資家のアタマの中~

Amazonをはじめとしたネット書店で発売スタート、一般の書店でも今日か明日には入荷する予定です。

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林輝太郎のラストインタビュー、若林栄四氏の自由奔放なトーク、独学のシステムトレーダーたち、そして、プロギャンブラー新井乃武喜氏の勝負哲学──今回も、プロの脳にがっちりシンクロできる深い内容を盛り込んでいます。

  • 林輝太郎 「正しい自己流を確立せよ!」
    ~無数の個人投資家と学びを共有してきた戦後の60年
  • 若林栄四 「相場は自ら動いているのです」
    ~半世紀に及ぶ経験をベースに相場の真理に迫るベテラントレーダー
  • 夕凪(ゆうなぎ) 「利益は分析と研究、そして経験の結果です」
    ~イベント投資で年間40%の利益を稼ぎ出す個人トレーダー
  • 金子 稔(ついている仙人) 「チャートは出来のわるいカーナビなんだ」
    ~完全独学で手法を確立した日経225先物トレーダー
  • 山田良政 「答えはシステムと裁量の融合です」
    ~精力的にEA開発を続ける元裁量トレーダー
  • 照沼佳夫 「気が小さいから順張りが基本なのです」
    ~独学でゼロから道を切り開いたシステムトレードのパイオニア
  • 秋山知哉 「“絶対に勝つ”人たちの都合を考えるのです」
    ~静寂な山あいに居を構える独立トレーダー
  • 高山 剛 「予測ではなく目の前の事実を見ることです」
    ~五感と金融工学と禅の思想で臨むオプション取引の専門家
  • 平田和生 「相場が大好き。だからこそトレードを楽しみたいのです」
    ~ヘッジファンドの最前線を知る経験豊富なトレーダー
  • 新井乃武喜(プロギャンブラーのぶき) 「トビラを開ける前に勝負を決めろ!」
    ~世界のカジノで15年以上勝ち続けてきたプロギャンブラー

1月29日および2月5日放送のフォローアップ(4)

1月29日および2月5日の放送内容について、フォローアップ第4回を「週報」に掲載しました。

フォローアップ(1) 『タテ軸を見るな!』  2月10日掲載

フォローアップ(2) 『値幅取りの現実的な可能性』  2月17日掲載

フォローアップ(3) 『賢い人が犯すミス』  2月24日掲載

フォローアップ(4) 『魔法の杖を探せ!』  本日掲載

1月29日、2月5日放送のフォローアップ(4)
林 知之

魔法の杖を探せ!

株価変動は、うねりと呼ばれる適度な上げ下げあり、長く大きく上下するトレンドあり……。予測が難しいのは当然として、値動きに“ついていく”際の判断基準は「天底」ではなく、いわゆる「変化点」であるべきです。

1月29日、2018年最初の放送では、12月の放送で紹介した「変化点」の観点でトレードの本質を追究し、具体例として中源線建玉法の効果を説明しました。

2月5日の放送は、1月の続編として、中源線が「変化点」をうまく捉えた事例を紹介するとともに、表裏一体の欠点によって“手が合わない”事例も紹介し、トレードの現実に迫りました。

映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第125回 うねり取りを深く考察する ~変化点を捉える中源線~
(第126回 うねり取りを深く考察する ~中源線の性格を知り、使いこなす~

トレードのあり方を考えよう

いわゆる「変化点」が、私たちプレーヤーにとって重要です。
1月および2月の放送では、この「変化点」に焦点を当てました。

トレードに関する情報は、多くの場合、目先の予測です。
ところが、「明日どうなるか」「来週どうなるか」「何を買えば儲かるか」といった予測情報は、“商業的なウソ”に傾いています。

「ウソ」といっても、平均的な投資家の求めに業者が応えているだけなのですが……平均的な人たちとは「値動きの発生に力を注ぐ大衆」を指します。常に高値づかみ……とまでは言いませんが、目の前の動きに少なからず振り回され、決してダメダメな思考や行動ではないにもかかわらず、ちょっとしたことで“ドボン”するポイントを迎えてしまうのです。

例えば、「一時的な下げだった。投げ場ではなく、むしろ買い増しのチャンスだった」なんてことがあります。カッコよく買えないまでも、下げる前にちょっとムリをしたために投げざるを得なかった、なんて悲しい結末だけは、避けなければなりません。

「自分だけ儲かればいい」と考えている、常識的なオトナ、ちょっと積極的に行動しているだけの立派な社会人が、誤ったことをしてしまうのが株式市場という場です。だから、こんな解説をしている私も、それを読んでいるみなさんも、そんな大衆のひとりだという前提で、トレードを考えてみるのが正しいのです。

前回の終わりで告知した通り、このあと中源線の事例を一挙に紹介しますが、「あっ、儲かってる!」と気持ちを高揚させるのではなく、「トレードとの向き合い方」を落ち着いて考える材料としてください。

当たっている事例

さて、うまくいった事例だけを見せるインチキくさい広告が多いのですが、自分が選んだ手法が「機能する場面」をからだで覚えること自体は間違っていません。

そんな観点から、まずは、当たっている事例を見てみましょう。

赤い線は「買い線」(陽線)、買いポジションを3分割で増減させます。
黒い線は「売り線」(陰線)、カラ売りポジションを3分割で増減させます。

4331テイクアンドギブ・ニーズは、中央の安値に向かうダラダラ下げを売りで取り、安値圏のジグザグで早めに陽転、その後の大きな上げを買いで取りました。

「うねり取りの極意」「究極のうねり取り?」とハデに書いてしまいましたが、そんな表現が決して大げさではないくらい理想的な展開です。

7205日野自動車は、けっこうチョコマカと上げ下げしていますね。
いわゆる、“つかみどころがない”雰囲気もありますが、中源線がいい感じで変化点をつかまえている様子がうかがえます。

4739伊藤忠テクノソリューションズは、この期間、なかなかの率で上昇しました。
赤い矢印の部分で陽転し、「1」のビミョーな展開でも陰転せず、「2」の中段保合で再びビミョーな動きをみせたにもかかわらず、やはり陰転せず、じっくりと買いポジションを維持した事例です。

8473SBIホールディングスは、チャートの右端に見える急騰に注目してください。

赤い矢印の部分で見事に陽転し、大台を替える暴騰に乗っています。
その直前で一時的に陰転してダマシとなりましたが、それをサッと忘れるほどの変化をうまく捉えた事例です。

手が合わない事例

では次に、中源線が機能しなかった事例、いわゆる「手が合わない」動きを見てみます。3つとも、フォローアップ(2)またはフォローアップ(3)で紹介したものですが、まとめて再掲します。

9994やまやは、暴騰する動きにうまく乗っています。でも、天井圏の対応は心地よくありません。陰転で買いポジションの利食い、でもその陰転がダマシで再び陽転するも、そのあとは弱含み……実際、このチャート以降も、2018年2月に連敗しています。

1515日鉄鉱業は、全体にわるくありません。特に「手の合わない事例」ともいえないのですが、チャートの左端、2017年1月から5月までの往来では、実際に売買していたらイヤになる連敗があります。

「これがなければ……」と考えるのが人情ですが、それは求めすぎ。
連敗では小さくヤラれ、大きな動きを取り、「損小利大」が実現したということです。

最後の銘柄は、1722ミサワホームですが、これはヒドい・・・

紹介している銘柄は、すべて「中源線シグナル配信」で「ユニバース」に選定しているものです。最長31年間の過去データを検証し、パフォーマンスが良好かつ安定しているものだけを「研究対象」として選んだので、将来的にも不安なく手がけることができるという前提ですが、ミサワホームはこの期間、いいとこなし……。

「当たんないじゃん……」と書いた通り、つらい連敗です。

シグナル配信のスタート時に、私たちは次のようなことを考えました。
「いまひとつの状況でも、ひとつの銘柄を1年間続けたらプラスになる──こう言えたらいいね」

でも、株価のサイクルは意外と長く、1年程度の期間では“わるい”方向に傾いたままのこともあります。逆に、“バンバン当たる”状況もあるわけです。

これらを“均して”考えるのが正しいのですが、この業界には「いいところだけを見せる」「直近で機能するように調節した結果を見せる」といった、ゆがんだ宣伝が見受けられます。冒頭で述べた“商業的なウソ”です。

でも、そんなものに腹を立てたって、一銭にもなりません。
投資関連情報の真実を見極め、自分の理想的な行動を考えましょう。

システムの当たり外れを当てる?

魔法の杖を見つけたい!
誰もが理想として思い描くことですが、現実がどこまで応えてくれるのでしょうか。

中源線は、ルールが極めてシンプルです。
つまり「アレンジの余地がある」のですが、その前に「勝った理由が明確」「負けた理由が明確」という点に目を向けるべきです。

中身がわからないトレードシステム、一貫性を見出すことのできないオススメ銘柄配信・・・要するに、「ブラックボックス」です。なぜ買いなのか不明、なぜ売りなのか理解できない……それでも、勝ったり負けたりします。サイコロをころがしたって当たったり外れたりするのが相場ですから、実は当たり前なのですが、当たった結果が感情に刺さり、「逃したらイヤだ」などと考えてしまうので、実行力や技能を高めることのないブラックボックス情報でも、宣伝さえ上手ならば投資家が集まるのです。

人間の心理のゆがみですね。

中源線の結果を見たときも、そんな心理のゆがみが働きます。
中源線はルールがシンプルでアレンジの余地がある、といっても、長所と欠点はセット、表裏一体のものなので、カンタンに欠点を消し去ることはできません。

中源線が機能する場面だけ中源線に従い、機能しない場面は休む、あるいは別の方法で売買する……こんなムチャなことに正面から挑んだら、迷走してしまいます。

中源線に限ったことではありません。ある特定の予測法、ある特定のトレードシステムを見ながら、その当たり外れを当てるなんて神通力がないとムリです。そんな神通力があれば、昭和の大道易者の決まり文句「黙って座ればピタリと当たる」のごとく、システムを使わずともすぐに億万長者になれるでしょう。

独自の確信こそが魔法の杖

どんな方法を用いても、見込み違いが格段に減ることは期待できません。
参加者の売り買いで値段が決まるのがマーケットの構造なので、頭のいい人でもズバ抜けた結果は出ないものです。

そんな現実を踏まえ、「トレードとの向き合い方」を考える時間が必要です。

私が常に強調するのは、予測が当たったり外れたりする中で、「理想的な勝ち方」と「理想的な負け方」を予定通りに実行することです。

言い換えると、「自分を見失うことなく、自らの売買行動をコントロールし続ける」能力です。

いいときは上手に勝ち、わるいときはカッコよく撤退する──そんな姿勢を“そこそこ”のレベルで継続するのがプロトレーダーです。背伸びして全く同じことをする必要はなく、本業をもつ兼業トレーダーとして十分に対応可能な範囲を定め、その中だけでOKなので、プロと同じ行動スタイルを目指すべきです。

誰にも明日の株価なんてわからず、真剣に「買いだ!」と考える投資家と「売りだ」と結論づけた投資家が同じ数だけいて値段がついているのですから、いわゆる「正解」を求めず、自分だけの答えを導き出すこと、それをかたくなに続けることです。

投資家1,000人のうち999人が「ちがうよ」と言っても、自分1人が「正しい」と思えば、それが本当の意味の正解。その正解を捨ててしまったら、自分で自分をコントロールするという当たり前のことがブレてしまうのです。

宮沢賢治と相田みつを

番組の中で、詩人で書家だった相田みつをの言葉を紹介しました。

「アレもコレもほしがるなよ」
「雨の日には雨の中を 風の日には風の中を」

トレードで資産を殖やすには、自分自身が成功を信じるしかありませんが、実際にやるのは、現実に合わせた「欲を現実にする最短距離」を探すことです。そんなイメージがピッタリの言葉、実に自然体の姿勢だと思うのです。

しかし、私が相田みつをの書を披露したら、大橋さんが「雨ニモマケズではないの?」なんて言いましたね。宮沢賢治氏の作品として有名です。

「雨ニモマケズ」は、宮沢賢治の没後に発見された遺作のメモといわれています。とてもステキな内容ですが、最後の一文「サウイフモノニ ワタシハナリタイ」が引っかかるのです。

理想として目指すべき姿をつづりながらも、「そうなる」と宣言するのではなく「なりたい」と結んでいる。誤解を恐れずにツッコミを入れれば、「ただのあこがれ?」ということです。

「ちょっとできそうだ」というカッコいい売買にあこがれるのではなく、つまらなくてもいいので、確実に実行できる方法を選び、勝ったり負けたりしながらもゼッタイにドボンはしない、そんなあり方を目指すのが基本だと私は考えています。

これで、1月29日および2月5日放送のフォローアップは終わりです。次の放送は次週、3月5日の夜8時、中源線における「銘柄の選び方」をテーマにお送りします。
お楽しみに!


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連載「トレード哲学」……23
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カーリングのストーンには、スコットランド沖の無人島アルサグレイグ島でしか産出されない特別な花崗岩が使われ、1個あたり約10万円……そんなことはともかく、オリンピックで活躍した日本女子チームの笑顔はステキでした。

分析によって先行きを当てようとするのが「当てもの論」
強気と弱気が値の動きを争うと考えるのが「勝ち負け論」
そうではなく「順応論」で値の動きについていくべきだ。

以上は、林投資研究所オリジナル書籍で、超ロングラン、ベストセラー『相場技法抜粋』の一節を要約したもの。

ちなみに、「この銘柄がこんな高値になるなんて……」とカラ売りで勝負するのは対立の姿勢です。

株価が急激に下げる中で「落ちるナイフをつかむな」「いや、つかむんだ」といった議論は、議論そのものに疑問あり!

では、順応する、ついていくとは?

安値を当てるのではなく「ついていく」って、上がるだけ上がって天井を打って、再び下げて安値に達しない限り、「あれが天井だった」とは確認できないはず。

つまり、半歩遅れてついていこうと試みたり、ちょっとだけムリを承知で先回りの逆張りをしたり、そんな控えめでおとなしい感覚です。

「勝負!」なんてセリフとは、全く接点のない静かな世界です。


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3/22無料セミナー 林知之、プロギャンブラーのぶき氏が登壇

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3月22日(木)、17時開場、17時30分開演、19時50分終了予定
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新井乃武喜氏の勝負哲学は、そのままトレードに通用します。

徹底した計算、自己管理、しかし感情や感性を大切にしたデリケートな思考……言葉のひとつひとつが響く! そして「トレードに使いたい」と感じさせるのです。

そんな気づきからインタビューを決め、快く応じてじれたことで実現したのです。

そんな新井乃武喜氏の発案で、私もセミナーに登壇して一緒にトークすることになりました。ぜひ、お出かけください。

足し算よりも引き算(3)

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林投資研究所ならではのインタビュー集!
上っ面のエピソードや手法の紹介を捨て、自立・自走する凄腕トレーダーたちの内面に迫る。

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スケートの羽生結弦選手のモノマネをする芸人、その名も「羽生ゆずれない」氏。
本人の活躍で、仕事のオファーがグッと増えたそうです。

さて、むやみな足し算はダメ、という話をつづけていますが、より上を、より高い位置を目指すのが社会人の務めといえるので、自然と足し算をしてしまいます。

「保合は細かく逆張り、トレンドが出たら順張りも入れて積極的に」
「日々、物色される銘柄がある。もっと当てられないだろうか」
「株はうねり取り、FXと225先物はデイトレ、仮想通貨も勉強中」

どれも、ムリだからゼッタイにやめたほうがいいでしょう。

私も、「できない理由を探すな」といったビジネス上の戒めは当然だと思いますし、楽観主義を好みます。
でも、「できそう」と感じるところまで範囲を広げるとキケン、トレードの世界では、1回きりの“ドボン”ポイントで退場です。

スケートの羽生選手は、たゆまぬ努力で今の実力に至ったのですし、才能だって人並み外れたレベルなのでしょう。
私たち素人がビックリするようなスケーターがたくさんいるのに、ほとんどは誰も名前を知らない状態で日陰にいる……それが現実です。

それに、スケートには競争相手がいるとはいえ、演技そのものが妨害されたりすることはありませんが、金融マーケットは参加者の売買で価格が決まる構造であり、基本は直接のつぶし合い、カネの取り合いです。

これでもか、というくらい割り引いたところが限界なのです。

だから、「やり方を絞るか銘柄を絞るか」という、実につまらない教えが真実だというところに帰結するのです。

ちなみに、「羽生ゆずれない」氏はアイスホッケーU-18日本代表で主将を務めた人物。スケートそのものは超絶なレベルですが、フィギュアの演技となれば勝手がちがう……技を練習しながらカベに激突していました。

「フィギュアスケートのメダリスト荒川静香氏と清水宏保氏がスケート場で会う」という、実にユルい企画をテレビで見たことがありますが、荒川氏はスピードスケートの靴、清水氏はフィギュアの靴……2人とも驚くほど何もできず、氷の上で何度もころびそうになっていました。

兼業トレーダーは、ひっくり返るほど控えめな設定の中で、自身の最高得点を目指すのが正解です。


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1月29日および2月5日放送のフォローアップ(3)

1月29日および2月5日の放送内容について、フォローアップ第3回を「週報」に掲載しました。

フォローアップ(1) 『タテ軸を見るな!』  2月10日掲載

フォローアップ(2) 『値幅取りの現実的な可能性』  2月17日掲載

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映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第125回 うねり取りを深く考察する ~変化点を捉える中源線~
(第126回 うねり取りを深く考察する ~中源線の性格を知り、使いこなす~

大きく取ったあとに…

仕事でもスポーツでも、「流れがよくなった」と感じたら積極的に行動しますよね。当然の感覚、当たり前の発想です。

でも、トレードにおいては、そんな発想がすぐに“いきすぎた行動”につながります。

上のチャートは、2281プリマハムの中源線です。
赤で示す買い線(買いポジションを取る)で大きく上がっています。
この期間では400円ちょっとからスタートしていますが、もっと前から買い線が続いていたので、1年超の上げで倍化しているのです。

長く買い線が続いたことで、「ねばった」「大きく取れた」と気持ちは高揚します。そして、2017年9月の終わり、久しぶりに陰転して黒い売り線になったタイミングでは、こんなことを考えるかもしれません。

「こんどは長期間、ダラダラ下げが続くか! よし、数量を増やそう」

結果は……半月ほどで再び陽転、そのあとすぐに陰転、しかし下げずにまた陽転と、今までの流れがウソだったかのような連敗が出現しました。

もし、それまでよりもポジションサイズを大きくして臨んでいたら、どうなっていたでしょう。しっかりと取ったあとだから、小幅の連敗があっても「トレードの経費」として吸収できるはずなのに、思いつきで数量を増やしたために「納得できない損金」が発生することになります。

大切なカネを株式市場に投じること自体が、とても積極的な行動なのです。
そもそも、「十分な数量だ」と認識してポジションをつくったはずです。

大きく取れたからといって、「的中率が上がった」ということではありません。次もカンタンに取れる、今までの数量は少なかった、などとヘンな思考に惑わされないよう注意しなければなりません。

車でカーブを曲がるとき、時速50キロでスムーズに走れたからといって、次の同じくらいのカーブに50%増しの時速75キロで入っていくなんて人はいないでしょう。でも、トレードの場合、例えば「2千株で利益が少なかった。次は5千株(150%増し)にしようか」くらいのことは誰でもやってしまいます。不思議ですね。

今回のフォローアップも、林投資研究所の「中源線シグナル配信」で「ユニバース」(パフォーマンスが良好かつ安定している研究対象銘柄)に選定している銘柄を事例として示します。次項以降に掲載する銘柄も、すべて「ユニバース」です。

取り損なったあとに…

注意が必要なのは、大きく取ったあとだけではありません。
取り損なったあとも、つい冷静さを欠いて次の行動を考えてしまいます。

5208有沢製作所も、ゆっくりながら長い上昇トレンドを、中源線がビシッとつかまえた事例です。しかし、高値圏の判断は期待通りにいきませんでした。

2017年12月、高値保合の中でガクンと下げて陰転しました。
長く続いた買い線が終わって買いポジションは利食い手仕舞いで“めでたしめでたし”なのですが、陰線のまま切り返して数日後に陽転……これが高値づかみとなり、さらに1月の終わりには再び陰転したのです。

動きがあれば機敏に反応するのが中源線の特徴であり強みですが、こうして一時的にダマシが連続する、いわゆる連敗はあり得ます。

仮に、この見事な上げを取り損なって「よし、次はやるぞ!」なんて意気込んだ場合、たとえ売買数量が少なくても、感情的には大混乱します。

実は、チャート右端の陰転(赤→黒)のあと(この期間のつづき)は、いい感じで下げているのですが、そんな“おいしそう”な動きを見送ってしまうミスもあり得ます。

つまり、大きな上げを取り損なったあと、「よし」と気合いを入れて臨んだところ、高値圏で売ってヤラレ、買ってヤラレ、最後の陰転に乗らずに「え~~っ」なんてトホホな展開です。

粛々と、静かに散歩をするようにトレードを継続するべきなのです。
といって、「カネがほしい」と切望して参加している以上、感情のコントロールというか、感情と行動を切り離すのが難しい……でも、こんなことこそが他者との差をつける唯一のポイントなのです。

淡々とシグナルを出す中源線の価値は、こういった理想の姿勢、プロのトレードを再現できるという点にあるのです。

大きな変動を見て…

もう一発、やはり、かかわり方に関係なくコーフンしてしまう事例をお見せしましょう。

9994やまや、この銘柄は2017年9月の終わりに陽転し、10月に動意づいて暴騰する動きにビシッと乗っていました。

チャートには、高値の陰転で「利食い」と書き入れました。
陰転したので、中源線に従ってドテン売り、つまり買いポジションの利食いが確定したのですが、1単位(3分割の1回分)のカラ売りは直後の陽転で踏んでドテン買い、高値圏で増し玉して3単位買ったあとビミョーに弱くて「苦しい……」という展開です。

暴騰を買いで取ったとしても、見ているだけで「逃したぜ」という状況でも、高値圏に達してから「こんな動きしてるよ」と発見したとしても、私たちプレーヤーは自然とソワソワするでしょう。

では、ソワソワを抱えながらも、いつも通りに行動するためには、どうすればいいのか──メンタルを鍛えるのではありません。自分が好む手法で、ハッキリとした指針をもっていればいいのです。

システムトレードのワナ

さて、「ハッキリとした指針をもとう」と考えた場合、ひとつの答えが「システムトレード」です。

統計的な分析を使うだけでなく、具体的な売り買いをカチッとルール化しておこうというものです。中源線の利用も、ある意味、システムトレードです。

でも、システムには「パラメータ」という要素があります。
これについて、中源線で説明しましょう。

中源線では、「1分(ぶ)」という単位で値動きの幅を計ります。その1分を1円とするか2円とするか、あるいは5円とするか……この設定で判断が変わるのです。

でも、「分」というのは、中源線だけのもので、一般的な観点ではありません。
「痛みの度合いを表す単位として、鼻毛を1本抜くときの痛みを『1ハナゲ』とする」なんてフェイクニュースがありました。これはジョークですが、全く同じアプローチで値動きを計る基準を定めたのが、「分」という単位です。

いわゆる「調節つまみ」ですね。

例えば「4分の逆行」と定義したとき、1分の値が1円なら4円の逆行で条件を満たしますが、1分を2円に設定したら2倍の8円幅ないと条件を満たさなくなります。

だから、ベースとなる数式は同じでも、パラメータの値によって反応の度合いが変わり、売り買いの判断も異なるものになるということです。

トレードは、未知の将来に向けてポジションをつくります。
しかし、どう頑張っても、数分後の価格さえ予測することはできません。
だから、常に「過去のデータを分析して推測する」しかないのです。

過去のデータを分析する──とても科学的なアプローチですが、「単に過去の値動きに合う設定を見つけるだけ」という、実にバカげたことをしてしまう危険性があるのです。

「パラメータをオプティマイズする(最適化する)」なんて表現すればカッコいいのですが、例えば「過去1年間で最高のパフォーマンスになる」設定を導き出したところで、将来の実際の値動きでうまく機能する保証はありません。特定の期間の値動きに“合わせすぎてしまう”結果、多くの場合、「こんなはずでは……」という設定を正解だと思い込んでしまうのです。

カーブフィッティングと呼ぶのですが、「ほら、このシステムは儲かるでしょ!」というウソっぱちの宣伝に使われるだけでなく、自分が使うシステムをベストな状態にしようとして陥るワナでもあるのです。

裁量トレードでも、常に新しい値動きを相手にする以上、同じ苦しみがあるのですが、数式を用いて数字をいじくっていると、おかしな方向に傾いていることに気づかない悲劇があり、その代表的なものがカーブフィッティングです。

ちなみに、根本の発想である「売買ロジック」そのものを、過去の値動きから作ってしまうケースもあります。もちろん、儲からないシステムを、見た目の華やかさだけで売りつける、そんな卑劣なビジネスで利用されるわけです。

許しがたい手口ですが、多くの投資家が引っかかってしまう、そういう錯覚があるという事実を覚えておいてください。

賢くヤラレる方法

さて、しっかりしたプロセスでトレード方法を組み立てたとしても、現実の当たり外れから逃れることはできません。「損小利大」という言葉の通り、見込み違いの負け回数を減らすのではなく、その際の損を抑えるしか手はないのです。

見込み違いのポジションに時間をかけず、マイナスの値幅を小さく、おかしな言い方ですが「賢くヤラレる」のです。

1515日鉄鉱業は、この期間の中央あたりに、約4カ月間の大きな上伸があります。中源線の判断では、安値保合のうちに陽転した結果、この上げに乗っています。

でも、その手前、赤い丸印の部分は連敗です。トホホです。
実際に売買していると、けっこうイヤな気分になりますが、それほど大きな値幅ではなく、感情的には受け入れ難いものの、「こんな場面もあるんだな……」と納得しなければいけない現実なのです。

こういった必然的なヤラレを必要以上に嫌うと、前項で述べたような落とし穴にハマる可能性を高めてしまいます。

勝率を上げる試みは、否定できません。
でも、むやみに勝率にこだわらず、「半分当たって半分外れる」という現実を素直に受けとめて、対応方法の質を高めるのが“トレードの王道”だと理解してください。

次回のフォローアップ(4)では、中源線が当たっている事例、手が合わない事例を一挙に並べてご紹介します。そして、「トレードのあり方」を結論づけたいと思います。
お楽しみに!


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先号で「ローソク足は情報過多」と述べました。
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チャートそのものに情報が多いと、つい、それを利用してなんとかしようとします。
あるものは使いたい、だから「当てようとする」のです。

チャートは、どんなに加工しても過去のデータのみ。
「当てたい」という気持ちが強いと、時間軸をさらに過去にずらすことが多いのです。

移動平均線が、代表的な例ですね。
ローソク足でもけっこうな情報量なのに、さらに足し算を試みて混乱要因をつくるだけでなく、未来を考えるはずが時間軸を過去にずらしてしまう・・・

こんな理由で、チャートはシンプルなものがいいと思うのです。

日々変わっていく株価が、気になる未来です。
その未来を見て、その先の未来のために、わずかに遅れながら“次の一手”を考えるのがトレードです。

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