逆行で行動すべし!
株価の動きは、その時々で異なります。
そのため、常に「今回はどうだろう?」と考えるのですが、多くの人は過度の“正解さがし”に傾いてしまいます。
あっさりしたパターン分析で答えを出すのが基本で、その時々で異なる部分にはポジション操作で対応します。中源線をアレンジする「裁量」も、この基本路線を守ることが大切です。
2019年4月の「マーケット・スクランブル」では、中源線の基本を見直す「おさらい」の第1回、中源線の核である「普通転換」について解説しました。ルールに明るくない人向けのやさしい説明は、すでに実践している人の理解をより深くすると確信します。
映像は、「過去の放送」でご覧ください。
(第154回 中源線建玉法 おさらいの「お」 ~変化点を探せ(普通転換)~)

プロは情報をそぎ落とす
多くの投資家が、ローソク足のチャートを好みます。
しかし、ローソク足は情報過多になりやすいのが欠点です。
日足ならば、1本(1日分)に、始値、高値、安値、終値と4つの価格情報があり、白抜きの陽線、黒塗りの陰線、同値の十字と、実体部分が3種類に分かれます。そこに上ヒゲ(高値)と下ヒゲ(安値)がきて、各要素の組み合わせで情報が膨らみます。
前日の足と比較したり組み合わせることもできるので、情報量は際限なく膨らむのです。
「情報は多いほうがいいじゃないか」
こう考える向きも多いでしょうが、情報が多いと判断が難しくなります。
常に「一歩先もわからない」状態ながら、確固たる判断を下してビシッと決断するのがトレードです。プロほど、情報をそぎ落としてシンプルに決断するものです。
番組でも紹介したチャートを示します。
銘柄は8114デサント、期間も全く一緒ですが、1つめはローソク足で2つめは終値の折れ線チャートです。


ローソク足の、赤い丸で囲んだ部分を見てください。
4日連続陰線のあと、下ヒゲの長い陽線で切り返し、さらに陽線がつづいて高値を取っています。しかし、そのあと保合をみせて下げトレンドに移りました。
「おっ、これは!」と思わせる動き、かつ、ローソク足によって膨らんだ情報がグイグイと迫ってきたのに、なんのことはない暴落の直前だったというオチです。
次に、このあとの項でルールを説明する「中源線建玉法」の判断で色分けしたチャートを示します。
※赤い線が「買い」、黒い線が「売り」という判断です。

こうして必ず当たる、ということではありませんが、買っていて下がった、あるいは、カラ売りしたあと上がったといった「逆行する」状態を放置することなく、機敏に反応してクッキリハッキリ「売り」「買い」を示します。
また、その判断基準はビシッとルール化されているので、ブレません。
ローソク足で断片的な情報を見つけて仕掛けを思いつく……そんな不安定な行動に結びつく要素はいっさいないのです。

逆行を行動につなげる
前項で、「逆行」という表現を使いました。
買っている状態で下がる、売っている(カラ売りしている)状態で上がる動きです。
つまり、“評価益が減る”(評価損が増える)というイヤな変化です。
イヤな変化に対して人間は、抵抗を感じます。
だから、「これはマズいかな? 対処が必要かも……」と感じても、「様子を見よう」などと先送りします。夏休みの宿題を「明日やろう」と言いつづけるのと同じですが、まあ、自然な心理です。ひどい場合は、ネット口座に「ログインしなければいい」なんて(笑)。
「中源線建玉法」では、評価益が増える「順行」は放置する一方、「逆行」に注意します。ついやってしまうダメ判断の真逆です。

上の図は、番組で紹介した値動きイメージです。
高値圏での思考と感情を想像してみましょう。
十分に利が乗って「もう売り手仕舞いしてもいい」と考えながら、感情的には「もっといけ!」と思うかもしれません。そこで、株価がガクンと下げる……「天井か?」と考えると同時に、「昨日売っておけば・・・」なんて不合理な言葉が浮かびます。
このタイミングでサッと売ることができるかどうかが問題です。つい「少し戻るのを待とうか」なんて先送りすると、完全にタイミングを逸してしまいます。
しかし中源線は、「小さな逆行」(下げの兆し)を下抜く「大きな逆行」で、下向きになったと判断します。ちなみに、小さな逆行も一定の値幅が条件ですが、そのあとの大きな逆行は「小さな逆行の2倍以上」というルールがあります。
実際の中源線と同じに、赤(買い線)と黒(売り線)にしてみると、下の図のようになります。これが、中源線の基本である「普通転換」です。

下げ(売り線)から上げ(買い線)に移るときは、単純に上下をひっくり返して判断します。下の図に示した通りです。

値動きを追っている実践者の感覚を、実に素直にルール化したのが「中源線建玉法」なのです。

ドテン
中源線では、明確なルールによって、終値と終値を結ぶ線を、買い線(赤)と売り線(黒)に分けます。そして、陽転(黒→赤)したときは、持っていた売りポジションを手仕舞いすると同時に、ドテン買います。
「ドテン」というと、雑とか乱暴といったイメージを抱くかもしれません。
でも、全玉の手仕舞い(これは当然)のあと逆方向に建てるポジションは、必ず分割でつくります。
シンプルな3分割(等分割)が規定されていて、次のように、状況を見ながら慎重に増やしていくルールなのです。
転換した → まずは3分の1だけ建てる
転換の確度を確認 → 「少し逆行したら増し玉」と判断(ルールあり)
逆行した → 3分の1ずつ増やす

こうして、「慎重に乗る」「値動きの波を泳いでいく」という、自然体の行動をルール化し、やさしく、抵抗なく実行できるように定めているわけです。

プロの発想「分割売買」
予測を当てることに固執すると、必ず迷ってしまうことになります。株価は、いつでも皮肉な動きをみせるからです。
といって、「どうせ当たらない」と投げやりになってしまったら、確信をもってポジションを取ることができません。だから、中源線のように、「強弱判断」と「分割売買」を組み合わせるのが合理的、というか、必須なのです。
分割売買の必要性について、先ほど示した中源線の転換(陽転)を見ながら、実際のエントリー(仕掛け)を考えてみましょう。

下げてきたところで買いを検討するとき、「安いところで買いたい」と考えます。当然です。しかし、真剣であればあるほど、図の「C」を狙いにいきます。例えば1万株買うとしたら、「Cでズバッと1万株買おう」と考えてしまいがちです。
でも、Cをすぎて大きく上げたあとで、やっと「Cが底だった」と確認できるのが現実。狙った結果、Aよりもずっと手前で買ってしまうことが多々あります。狙いどころのCで、買うどころか「これはたまらん」と投げてしまう悲劇が、相場あるあるなのです。
そんな悲しい結末はゼッタイに避けたい、そんな確率の低い大成功を狙わず、「価格の波を無難に泳いでいこう」というのがプロの発想で、必然的に、分割で少しずつポジションを積み上げていく方法にたどり着くのです。
こういったことを頭で理解しても、いざその場になると、つい狙ってしまいます。
だから、初心者にとっても、十分な経験をもつ上級者にとっても、「中源線建玉法」が示してくれる明確な売買指示が有益なのです。

次回のフォローアップ(2)では、実践者と共有したい「試し玉の効果」、「中源線の3分割をアレンジするアイデア」を予定しています。お楽しみに!
※番組フォローアップ(2)および(3)は、「中源線シグナル配信」(対象:全上場銘柄)の会員限定のブログに公開し、同時に会員限定でメール配信も行います。
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