週末だけのグローバル投資(11/08)
安間 伸

先進国のエボラ感染者がいなくなり、相場の材料として忘れ去られつつあります。

確かに先進国では二次感染で死ぬ人もおらず、マリで感染拡大が報告されていないのでは安心する気持ちもわかります。

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しかしアフリカでは全くおさまっていません。

11月2日の時点では累積感染者13,042名、累積死者4,818人に達しています。

増え方が鈍くなっているからと安心してはいけません。

リベリアでは火葬を義務付けたために、家族がエボラ患者をこっそり土葬する例が増えているという報道があります。

これが本当であれば、表に出ていないだけで感染は拡大していることになります。

エボラはたった一人の感染者から5千人の死者を生み出すので、決して油断できないのです。

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日本でも金曜日に2件の感染疑いが報告されました。

渡航制限をしないのですから、これから何度でも同じことが起こります。

しかし慌てることはありません。

混乱を避けて適切に対処するために、エボラ出血熱について現時点でわかっている「事実と確率」を改めて整理します。

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1. 感染の本命は血液。末期患者・死体・残留物に強い感染力がある。

2. 末期以前の唾や汗など「広義の体液」からは感染しにくい。発症前後までは家族や恋人であっても感染確率は低い

3.「だるいな」程度でエボラとわかり先進国で治療を受けると助かる。そこで誤診されたり1日2日遅れると危ない

4. 先進国に散発的にやって来るだけなら十分封じ込められる。しかし同時多発すると医療システムが破壊される

5. 先進国より新興国がはるかに危険

6. 防護服や買いだめの必要はない

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1. 感染の本命は血液。末期患者・死体・残留物に強い感染力がある。
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今回のエボラの症状を見る限り、小説や映画にあるように「全身から血を吹き出して死ぬ」ということはないようです。

しかし潜伏期間が長く散らばり、初期には偽陰性も見られることから、かなり少ないウイルス数でも感染することが推測できます。

それでいて「広義の体液」で感染しないということは、発症前であっても血液に触れると感染する可能性は大です。

末期から死亡時にかけてウイルスが増殖すると細胞が破壊され、血液が唾・汗・尿に浸み出して来ます。

そうなると「広義の体液」によって感染するのでしょう。

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感染者・死亡者に医療スタッフが多いのはこのためです。

たとえ防護服を着ていても、気付かぬうちに少しの血を浴びて感染してしまいます。

リベリア・シエラレオネ・ギニアなどの西アフリカ諸国では、医療システムが破壊されて患者を受け入れることができません。

すると家族が看病することになり、末期患者や死体から感染することになります。

医療のプロでも避けられないのですから、一家全滅となるのが当然なのです。

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2. 末期以前の唾や汗など「広義の体液」からは感染しにくい。発症前後までは家族や恋人であっても感染確率は低い
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発症前後までは汗・唾・糞尿・吐瀉物(嘔吐物)など「広義の体液」から感染する可能性は低いようです。

たとえば飛行機に乗ったときすでに発症していた例(ソーヤー氏)などを見ると、同乗者・CA・空港関係者などは感染してはいません。

近くに座っても、トイレが同じでも、感染しなかったということです。

そして事例は少ないですが、嘔吐物をかけられた人も、ラフな服装で高圧洗浄した人の感染例も先進国ではありません。

発症前後まで一緒にいた家族や恋人の感染例もあまり聞きません。

もちろん感染しないとは断言できませんが、感染者がまだ動ける状態であれば「広義の体液」から感染する確率は低そうです。

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精液は「広義の体液」ですが、その感染力は未知数です。

ただし「精液の中に3か月、エボラウイルスが残っていた」という話もあり、油断はできません。

42日を過ぎてエボラの脅威が去ったと思っても、恋人同士の超濃厚接触によってエボラが復活する可能性があるということです。

これは封じ込める上での盲点となりえます。

今はまだ不明なことが多いですが、事例が増えるにつれてはっきりするでしょう。

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3.「だるいな」程度でエボラとわかり先進国で治療を受けると助かる。そこで誤診されたり1日2日遅れると危ない
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西アフリカでのエボラによる死亡率は7-8割と推測されています。

しかし先進国で二次感染した医療関係者は、すべて後遺症もなく助かっています。

死亡率7割の病気で4人すべてが助かる可能性は0.81%です。

事例が少ないうちは断言できませんが、先進国では「死亡率7割」よりずっと低いと思います

つまり「早期発見できて先進国の医療を受けたら、死亡率は大幅に下がる」ということです。

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基本的に、ウイルスには対症療法しかありません。

輸液をして安静にし、自己免疫で戦うしかないのです。

先進国はその「当たり前の対処」ができるので、死亡率が下がると考えられます。

西アフリカの死亡率が高いのは、その「当たり前の対処」ができないからでしょう。

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一方で、アフリカで感染し先進国で治療を受けた人はかなりの確率で死亡しています。

リベリアから入国しアメリカのダラスで発症したダンカン氏は、病院で一度追い返されてからエボラと診断されて死亡しました。

NYで発症したスペンサー氏は、エボラ感染の可能性があると自覚しているにもかかわらず気分が悪くなるまで病院に行かず重体です。

先進国で「おかしいな?」程度でエボラの検査を受け、治療してもらったらセーフ。

感染したかもと思ってから先進国に向かう、あるいは先進国にいても気分が悪くなってから病院に駆け込んでもアウト。

ほんの1日あるいは数時間の遅れが命取りになるということでしょう。

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4. 先進国に散発的にやって来るだけなら十分封じ込められる。しかし同時多発すると医療システムが破壊される
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これらのことから「先進国に散発的にやって来るだけなら十分封じ込められる」という結論が出ます。

隔離して安静にし、輸液と解熱剤で体調を整え、血清やウイルス増殖を抑える投薬をすればかなりの確率で治ります。

しかし同時多発的に各所で発生すると、対処しきれません。

医者や看護師が感染し、院内感染が増え、医療システムが崩壊します。

そうなれば地域の人は他の病気で死んでしまいます。

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そうならないために、行政と民間レベルで対処することが必要です。

たとえばエボラ患者を発見した病院の経営が危うくならないよう、政府がサポートする。

感染国から帰国した人は1か月以内に発熱したら地域の医療機関を受診せず、保健所に連絡してその指示に従う。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/ebola.html

心当たりがない人も「むやみに病院に行かない」「あらかじめインフル予防接種や歯科医療を済ませておく」などの側面支援をする。

みんなでひと手間かけることで多くの命を救うことができます。

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5. 先進国より新興国がはるかに危険
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あなたがいま、日本にいることは非常にラッキーです。

我々には整備された医療システム、上下水道、物流システムがあります。

ウイルスの増殖を抑える薬もあります。

このような問題意識を共有し、立ち向かう人々がいます。

西アフリカと最も交流が薄く、地続きで密入国する人々もいません。

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しかしそれは世界でも極めてなのです。

多くの国では飲む水もありません。

整備された法律も、医療システムもありません。

風邪をひいただけなのにエボラと診断され、隔離された場所で本当に感染します。

病院で受け入れられず、道端や家の中で死んでいきます。

それを食べて元気に走り回る犬がいます。

人々は死体のそばを裸足で通り、エボラは先進国の陰謀だとうそぶきます。

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先進国だけでエボラを食い止めても、それでは解決になりません。

中国・インド・ブラジル・メキシコ・ナイジェリア・バングラディシュ・インドネシアあたりでエボラが土着化したらどうなるでしょう?

それらの国を抜きにして、経済を回すことはできません。

また先進国で医療を受けようとする人々によって、我々の社会は破綻します。

渡航制限を設定して西アフリカにエボラを封じ込めない限り、いつかは死ぬロシアンルーレットを続けるようなものです。

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6. 防護服や買いだめの必要はない
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これは心強い材料です。

もし汗や唾でも感染するのであれば、感染地域では手すりも吊革もエレベータのボタンも触れません。

電車・バスなどの座席に座ることもできません。

外出するときは必ず手袋をし、その外部に触れないように脱ぎ、厳重に梱包した上で焼却することになるでしょう。

子供やペットにまで防護服を着せて、使うたびに捨てなくてはなりません。

その必要がないのはありがたいことです。

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また買い溜めをする必要も小さいです。

動ける人々同士が話をしたり、モノを運ぶことによって感染することはないからです

多くの人が引き籠っていたところで、封じ込められるウイルスではありません。

それよりも通常の生活をして経済を回した方が健全かつ安全です。

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エボラに関する事例が増えて来たことで、かなりのことがわかってきました。

しかしこのまま感染拡大を止められなければ、文明が崩壊するリスクが高まってしまいます。

変異の可能性も高まり、よけいに厄介なことになります。

渡航制限をして西アフリカで封じ込め、先進国が軍隊を送って隔離・治療するのが最も有効と考えます。

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気になるチャート20141107 「追加緩和バブル」と死んでゆく新興国
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週末だけのグローバル投資(10/25)
安間 伸

ついにエボラの累積感染者が約1万名にまで達しました。

世界保健機関(WHO)が発表したところによると10月19日時点の感染者は9936名、累積死者4877人。

カウント不能の地域もあり、実際はこの2倍以上はあるのではないかと言われています。

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ただ、株式市場は落ち着いてきました。

エボラ関連のニュースに「慣れて」来たからでしょう。

1  先進国で早期発見できれば治る確率が高い

2  末期患者・死体・残留物に近づかない限り感染の確率は低い

これらのことがわかってきたので、パニックに陥る必要はないことは確かです。

市場はすっかり材料として「見切った」感があります。

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そしてまた、新たにNYでエボラ発症者が出ました。

10月23日、ギニアで活動国境なき医師団の一員として活動していた医師がエボラの症状を訴えてNYの病院に駆け込みました。

この医師は前日、地下鉄に乗ってボウリング場に行き、タクシーで帰宅。

一緒だったフィアンセや友人も隔離されています。

NYは軽いパニックになっているそうです。

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これに対し、オバマ大統領は「アメリカ国内では、より楽観的な状況となっている」と発言。

確かに今回のNYのケースはそれほど懸念はありません。

先進国で
医療関係者が
自主的に申告して早期発見
原因や経路がわかっている

これだけの条件が揃えば二次感染を起こす前に治ってしまう可能性が高いです。

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しかし怖いのは新興国です。

ギニアと接する内陸国のマリで初の感染例が出ました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AA%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD#mediaviewer/File:Mali_(orthographic_projection).svg

発症者は母親がエボラで死亡し、親族によってギニアから連れてこられた2歳の女の子。

手間のかかる2歳児なので、連れてきた親族も間違いなく感染しているでしょう。

途中マリの首都バマコに10日間滞在していたそうですから、これから起こることを想像すると緊張します。
http://af.reuters.com/article/liberiaNews/idAFL6N0SI6D720141023

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エボラが先進国で封じ込め可能だからと言って、新興国に広げて良いはずがありません。

北アフリカに広がれば中東までは地続き、欧州までは船ですぐです。

メキシコに広がれば、アメリカまで入り放題です。

中国韓国に広がれば、日本へノービザでフリーパスです。

近隣諸国から多くの患者が流れ込めば、先進国の医療も破綻します。

空路が主体の西アフリカで封じ込めておくべきなのです。

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オバマ大統領はエボラを甘く見ていますが、これは危険なことです。

「めったなことで感染しない」

「アメリカで発症しても封じ込められる」

そう過信しているうちにエボラは新興国へと燃え広がります。

自国のことだけでなく、世界的影響と将来を考えて渡航制限してもらいたいものです。

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気になるチャート20141024 エボラを軽視するのはまだ早い
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週末だけのグローバル投資(10/18)
安間 伸

アメリカでエボラ出血熱を発症し死亡したダンカン氏。

その世話をした看護師が2名、二次感染したことが確認されました。

さらに二次感染者が増加することや、三次感染が懸念されています。

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それでもWHO、国連、米国オバマ政権などは西アフリカに渡航制限をかけようとしません。

例えるなら今の世界は「エボラ患者が隔離されずに自由に行き来できる病院」と同じ。

実際にそんな病院があったとしたら、他の患者も医療スタッフもみんな逃げ出して院長はクビです。

しかし地球上から逃げることはできません。

エボラが拡がって、みんな順番に倒れて行くのを待つばかりです。

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厄介な疫病への対策は、「隔離」しかありません。

まずは西アフリカ感染国を国ごと隔離して、他国の人々が安全に暮らせるようにする。

その上で物資や人員を送り込み、感染国を「集中治療室」にしてしまう。

そうすれば時間はかかっても、エボラを封じ込めることができるでしょう。

誰でもそう考えるのに、そうしたくない人々のおかげで世界中に感染が広がっています。

もはや人災によって被害が拡大しているのです。

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エボラは弄んだり、政治利用するには危険すぎるウイルスです。

しかしここのところ、関係者の対応があまりにもひどく被害が拡大しています。

エボラのことを知らないか、混乱を自分の利益につなげようと考えて封じ込めに失敗しているのです。

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たとえば米疾病管理予防センター(CDC)。

エボラは末期と死体が最も感染力が強く、死者の遺留物も同じぐらい危険です。

入院前に世話をしていた家族より、むしろ末期から死後にかけて関わり合う医療関係者の方がリスクが高いようです。

中には感染後40日以上経ってから発症した例もあるので、少なくとも患者の死後50日は経たないと「二次感染はなかった」と言えないのです。

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しかしCDC所長は、10月5日の記者会見で「米国内でのエボラ熱の拡大を止めることができたのは疑いがない」と安全宣言をしました。

その時点ではダンカン氏はまだ亡くなっておらず(8日に死去)、「科学者にしては何とも拙速な」と感じたものです。

それが12日になって「治療に当たっていた医療従事者1名からエボラ陽性反応が出た」と発表。

続いて15日にも別の看護師がやはりエボラ陽性反応が確認されました。

結果を確認せず安全宣言を出してしまったことで、CDCへの信頼は傷つきました。

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CDCがさらにひどいのは最初の二次感染者が出たときです。

「これは手順を守らなかった看護師のミス。だから再発はしない」と責任逃れをしたのです。

そのくせどんな手順ミスなのかは指摘できせんでした。

医療のプロが感染者と知っていて対応しても感染するからエボラは恐ろしいです。

そんなミスが起こらない装備・手順を準備し、フォローするのがCDCではないのか。

エボラと知らずに感染した一般人も「そいつのミス。再発はない」で済ますのか。

自分の責務を否定するような発言には驚かされました。

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それを受けて看護師たちのデモが起こりました。

「装備も訓練もないのに、ムチャ言うな」と。

そしてCDCがマニュアルだけ配布して、エボラ患者の治療を一般病院に丸投げしていたことが発覚したのです。

その病院では、ダンカン氏がエボラに感染していると確認されるまで2日間防護服を着ていませんでした。

レベル4の感染症に対し、いったいどんなつもりで準備をさせていたのか。

アメリカの医療関係者は不安に思っているに違いありません。

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怪しい兆候はありました。

この所長は10月9日の国際会議で「公衆衛生に関する30年の職歴で、今回と似ているのはエイズだけだ」と指摘したのです。

これは危険な例えです。なぜならエボラがエイズと同じように、

1. 普通の接触では感染せず

2. 人類と共存可能な

感染症のように思えてしまうからです。

本当に感染症のプロなのかなと思ってしまいます。

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「エボラはエイズと似たようなもの。心配することない」と思っている人はかなりいます。

そのように誤認させて拡散しようと企んでいる人がいるのかと疑うほどです。

CDC所長がその認識でエボラ対策を練っていたのだとしたら、二次感染・三次感染も当然でしょう。

どうやら私は本や映画の影響でCDCに期待し過ぎていたようです。

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国連や国際保健機関(WHO)もヤバいです。

早い段階で「エボラは制御可能」と匙を投げたわりには、国際協力を訴えて1000億円以上の援助を求めています。

現地での対応はボランティア・現地政府・米英仏独などの外国軍任せ。

逆に「渡航禁止はやめろ」と各国や航空会社に訴えて、エボラ封じ込めを邪魔します。

まるで危機に乗じて、寄付金を募るビジネスをしているようです。

「援助してもそれがどこに消えるかわかったもんじゃない」という疑念がつきまといます。

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これにも多くの兆候がありました。

たとえばWHOはつい最近までホームページに、「死亡者/感染者」で計算したものを死亡率として大きく掲載していました。

これによって「死亡率は5割以下」と誤解した人も多いはずです。

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しかし本メルマガ「第175号 エボラ出血熱(5) 先進国でもリスクの本質は変わらない」でも指摘したように、それは「死亡率」ではありません。

死亡者/感染者 = 死亡者数 ÷(死亡者数 + 回復者数 + 新たな感染者)

死亡率 = 死亡者数 ÷(死亡者数 + 回復者数)

なので、感染者が増える限り死亡率を過小評価してしまうのです。

[参考]第175号 エボラ出血熱(5) 先進国でもリスクの本質は変わらない
http://archive.mag2.com/0001237271/20140906090000000.html

そのときはあえて指摘しませんでしたが、小学生でもわかりそうな間違いにずっと気付かないとはどんな組織だと思ったものです。

WHOは最近になって「死亡率は7割」と言い出し、これまで「5割以下」と記載してきたことへの説明は何もありません。

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またWHOは感染から発症までの期間を2-21日としています。

しかし生データを見ると21日以降に発症した例は10-15%ほどあり、中には40日を超えているケースもあります。

「むりやり統計モデルにあてはめると、21日以内に発症する可能性が95%」といった程度の話です。

ひとりでも見逃したらアウトなのですから油断はできません。

最も危険なウイルスの感染可能性を甘く見積もるとは、本当にプロなのかと思ったりします。

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国連やWHOが危機を訴えることは良いと思います。

しかし支援金や寄付だけ求めて何の解決策も提示しないとか、逆に渡航制限を断固阻止するとはどういうことでしょう。

今のWHO事務局長はSARSへの対処失敗で糾弾されたものの、アフリカ票で日本人候補に競り勝って今の地位を獲得した人物。

いくら母国とアフリカとのつながりが深いといっても、世界を危機にさらして良いものでしょうか。

他にも日本製の薬を使いたがらないなど、怪しい行動はいくらでもあります。

世界のために公正に働いているようには見えません。

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そして今のアメリカ大統領。

何もしない/できない人のように見えますが、エボラに関しては強い意志を持っています。

それは2014年9月19日の国連決議「国際平和と安全保障の脅威」採択を主導したことです。

そこで加盟国に渡航制限の解除を求め、感染国への航空・船舶の運航継続を要請しました。

今でも世界中に感染疑いが続出しているのは、この決議がもとになっています。

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西アフリカ感染地域に渡航制限をかけないことは、病院でエボラ感染者を隔離せず自由に歩き回らせているのと同じことです。

「患者を孤立させるな!」

「移動の自由を侵害するな!」

それによって他人の権利が侵害されていることは全く配慮してくれません。

世界中の人に「途切れることのない緊張」と「自己責任で感染を避ける行動」を強いているのです。

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世界各地で報告され始めたエボラ感染疑い。

対処できないのだから最初から出さなきゃいいのに、発覚してから必死にモグラ叩きを始めます。

1件2件なら何とか対応できますが、同時発生したらすぐ破綻。

医療スタッフは疲弊した後に感染。医療機関は閉鎖。他の患者はほったらかし。

世界中の人々が対応に追われて経済が回らなくなります。

世界各地で土着化してしまったら、人間はおちおち外を歩けません。

人間の活動領域はどんどん狭くなり、エボラに封じ込められてしまいます。

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渡航制限をしないという米大統領の意向を、WHOやCDCは支持しています。

米CDCは10月16日、改めて渡航制限を行う考えはないことを表明しました。

U.S. not ruling out Ebola travel ban
http://www.usatoday.com/story/news/politics/2014/10/16/ebola-cdc-nih-texas-nurses-infectious/17305483/

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さらにオバマ大統領は10月14日「世界全体がまだ十分に行動していない」と発言。

対処できない疫病を世界に広げておきながら、現場や他国の対応に「不満」を表明しているのです。

感染の恐れがある人々を世界中にばらまくことは、殺人に近い行為ではないのか。

人類存亡の危機において、これらの人々が責任ある地位にいることが恐ろしくてなりません。

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これはもはや人災。

エボラを世界に拡散する原因を作っている人々は明らかです。

早く渡航制限しないと、人間のほうがエボラに封じ込められます。

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気になるチャート20141017 エボラが知られ始めたが
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週末だけのグローバル投資(10/11)
安間 伸

スペインでエボラの二次感染者が出ました。

アフリカで感染してスペインで治療を受け死んだ医者(神父)の看護にあたっていた介護士が発病したそうです。

患者との接触は1度、そして死後に部屋掃除をしたといいます。

万全の体制で本国に戻して看護したはずなのに、それでも感染してしまうのがエボラの恐ろしいところ。

危機意識の薄い日本ではどうなることかと思います。

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WHO(世界保健機関)によると10月5日時点で死者は累計3879名、感染の疑いも累計8033名となりました。

1週間で死者が5百人増えましたが、驚くにはあたりません。

ノイズを除くとほぼ「3週間で倍」のペースは変わっていません。

何の対策もないときの感染拡大が、今でも続いているということです。

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ところで興味深いシミュレーションを発見しました。

MOBS-LAB LABORATORY FOR THE MODELING OF BIOLOGICAL AND SOCIO-TECHNICAL SYSTEMS
http://www.mobs-lab.org/uploads/6/7/8/7/6787877/6926688_orig.png

これは今の西アフリカとの航空便数を8割削減したとしても、10月24日までにそれぞれの国でエボラ発症者が出る確率を示しています。

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日本は直行便がなく、西アフリカとは間接的につながっているだけなので多少はマシだと思っていました。

しかしランキング30にも入っていないのは意外です。

日本に入って来る前に他国で頻発する確率が高いということです。

「アメリカに来たから次は日本」ではなく「ガーナやコートジボワール、欧州各地で発症者が多数見つかってから日本に来る」のが順当ということです。

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おそらくこれは直行便のネットワークだけを見ているので、そこからのつながりは考慮していないでしょう。

たとえば西アフリカからフランス・英国・ベルギーあたりで乗り換えて日本に来る人は考慮されていないと思います。

しかし直接的な経路がはっきりしているうちは、まだ深刻ではありません。

逆に言うと「経路不明で日本に入り込む頃には、他国は絶望的なほど感染が広がっている」ということです。

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日本が注意しなくてはならないのは、アメリカ・中国・アジアを経由するルートです。

特に中国は近年力を入れて労働者を派遣していました。

アフリカから中国への直行便は少なくても、何万人もの中国人がアフリカと行き来しています。

逆に広東省にはアフリカ人街があったりします。

そして仮に中国でエボラがアウトブレイクしていたとしても、正確な情報はなかなか出てこないでしょう。

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中国以外にもインド・ブラジル・ナイジェリア・インドネシア・バングラディシュなどの人口大国に広がった場合、もはや封じ込めはできません。

エボラの最終宿主ははっきりしていませんが、大コウモリではないかと言われています。

また西アフリカでは犬がエボラウイルスを持っており、エボラで死んだ道端の死体をガツガツ食べているそうです。

野生動物・ペット・昆虫などがエボラウイルスを持ったまま動き回った場合、人間は外を出歩くこともできません。

世界各国がそんな状態になる前に、西アフリカ感染地域からの渡航を制限するべきだと考えます。

 
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気になるチャート 20141010 市場は「エボラ信用収縮」に気付き始めた
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週末だけのグローバル投資(10/04)
安間 伸

いよいよアメリカで最初のエボラ発症者が出ました。

リベリア人男性が親族を頼ってアメリカに来たところで発症したようです。

感染地域から来て発症者に触れたと自己申告しているのに、最初の病院では処方して帰宅させてしまったとのことで拡散が懸念されています。

感染地域からの出国を止めなければ、「アフリカ脱出組によるエボラ拡散」は止まらないでしょう。
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WHO(世界保健機関)によると9月28日時点で西アフリカでのエボラ出血熱による死者は累計3338名、感染の疑いも累計7178名となりました。

米政府はの感染拡大を食い止めるため、米軍3000名を派遣し大規模援助に乗り出しました。

ドイツやフランスも軍や医療スタッフを送り込もうとしています。

日本の安倍首相もこれに賛同し、約50万セットの防護服提供や43億円相当の資金提供をしています。

まるで世界大戦ですが、その認識は正しいです。

人間同士で戦うより、エボラを食い止めるほうがずっと重要なのです。

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まだ患者が数百人だった5月あたりの時点で同じことをしていれば、今頃はほぼ確実に「終戦」してたでしょう。

全く惜しいことをしたものです。

患者数が数千の単位となった今では、数万単位のスタッフと設備・装備・食料が必要となります。

遅くなるほど患者が等比級数的に増え、それにかかるスタッフやコストも等比級数的に増えます。

その結果、封じ込めがどんどん難しくなるのです。

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しかしせっかくそのような対策をしているのに、いまだに西アフリカへの渡航が自由になっていることは疑問です。

リベリアでエボラ患者を触った人がすぐ渡米して歩き回ることができるのでは、軍を派遣した意味がありません。

援助のために西アフリカに行くのはしかたないでしょう。

しかし感染地域から自国に帰る(あるいは他国に行く)ときは潜伏期を過ぎてから世間に出るようにしないと、他の国まで拡散してしまいます。

世界はまだまだ、エボラの危険度を甘く見ていると感じます。

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少し古い話ですが、国連安保理は9月18日にエボラに関する特別会合を開きました。

ここで冒頭の解決策や援助が提示されたのですが、同時に

「加盟国には渡航制限を解除を」

「航空会社には感染国への路線維持を」

求めています。

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現地での支援や治療には大賛成ですが、感染地域から人が自由に出てこられるのであれば拡散を防ぐことはできません。

各国でエボラが拡がりパニックになれば、西アフリカを助けるどころではなくなります。

自分の家まで燃え始めたら、他人の火事を消すどころではないからです。

大規模な国際支援を約束する代わりに国外に出ないようにしてもらえば良いのに、どうしてそれをやらないのでしょう?

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リベリアはかつてアメリカ黒人奴隷が作った国で、両方の国籍を持つ人は20万人にものぼるそうです。

そういえばナイジェリアのラゴス空港で発症したソイヤー氏は、リベリア人で政府高官でありながらアメリカの「自宅」に帰る途中でした。

そのような事情もあって、渡航制限は政治的に難しいと言われています。

今の大統領が黒人でリベラル派であるオバマ氏であることも、この決定に関係しているのかもしれません。

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しかしエボラは人類を滅亡させかねない危険なウイルスです。

国が崩壊したリベリアの人々は安全と豊かさを求め、法を犯してでもアメリカにたどり着こうとするでしょう。

エボラに感染した人ならば最先端の治療を受けたいでしょうから、なおさらです。

それを制限なく受け入れて良いものか?

潜在的エボラ患者を自由に行動させることで、感染していない人々の人権を踏みにじっているのではないかと思います。

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一般的に、いわゆる「リベラル派」が権力を持つと世界は混乱します。

なぜなら彼らは反社会勢力・敵国などに対しても良い顔をするため、いいように利用されてしまうのです。

また現実よりも理想が先走り、適切な解決策を判断して断固行うことができません。

その結果、どうしようもなくなってから「権力を奪われる」か「自分から放り投げる」ことになります。

「(自称)人道主義者は危機に対処できない」と一般化してしまって構いません。

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また、行き過ぎた商業主義も危険です。

たとえば仮に、エボラによって売り上げが減ることを恐れた大企業が報道しないようマスコミに圧力をかけたとします。

しかし隠蔽することによって対策が遅れ、先進国にまで感染が広がってしまったのでは、さらに売り上げが減ってしまいます。

ちゃんと情報を公開して西アフリカとの行き来を制限すれば、その他の国では物流や消費は止まらなかったでしょう。

目先の売り上げをキープするために情報を隠蔽したことで、将来の売り上げを大きく落としてしまう結果になるのです。

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行き過ぎた人道主義は国を滅ぼします。

「(自称)人道主義者」が人類滅亡の危機に気付くのは絶望的な状況になってから。

その人が死ぬだけならまだ救いもあります。

しかし犠牲になるのはたいてい、何の罪もない大勢の人々です。

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西アフリカ感染地域から人々が自由に出国できる限り、エボラの世界拡大を防ぐことは不可能です。

日本に感染者が出た場合に備えておきましょう。

そして危機に強い人をリーダーに選びたいものです。
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キブンはきょうもlimitup(10/03)
コジマくん

町内運動会で不気味に笑う男というハナシ

 

なにしろ急激な円安です。

イメージとしては、セミがうるさく鳴き出した頃から思い出したように動意づいて、10月のアタマまで一直線ってカンジでしょうか。それまでしばらくの間、具体的には桜の頃からセミまで、米ドルは101円とせいぜい103円の間を小刻みに行ったり来たりしていました。だから4か月くらいは101円でドル買い、103円でドル売りという、まったくアタマを使わない戦略で小銭を稼いだヒトもいたはずです。うっしっし。

ところがどっこい。すっとこどっこい。

最後に103円で売ったドルが戻らない。英語でいうならノーリターン。ついに個人的なフィーバー(古いね)状態も終幕を迎えてしまったわけです。

改めてチャートを見返します。力強い円安トレンド。ファンダメンタルズ的には、アメリカの量的金融緩和政策の終結と金利引き上げ見通し&好景気、一方で日本のゼロ金利政策継続なんてことで説明がされているようです。

でもそんなのは知ったことじゃありません。つかどうでもよろしい。問題はトレンドフォローで獲れないこと。成功者たちはトレンドの大波に乗って、増し玉して、げへげへなわけです。あー、自分はつくづく相場に向いてないというタメ息が聴こえてきませんか?

聴こえてくるんですっ!

 

 

秋のとある日曜日。心地よい日差しの中、近所の小学校の校庭でブルーシートに座りこんでいる自分を想像してみてください。

なにが起きたのか。先週の水曜日の夜、町会の役員さんがウチにやって来て、しきりと町内対抗運動会に勧誘された結果の今日があると、そんな流れです。あっちの大通りとこっちの大通りにはさまれた5つの町会が毎年繰り広げているアレといえば察していただけるでしょう。

90リットルの業務用ポリバケツ×5に缶ビールとジュースが大量に冷やしてあって、しかも飲み放題。焼きそばや唐揚げやお菓子も大盤振る舞い。一見、賑々しくも、中性脂肪とコレステロール、プリン体を気にするヒトだらけのこの飽食の時代には、エサで釣ろうったって、もはやガキんちょすらハナをひっかけないんですねえ。

ともすれば各町内会の役員だけにもなりかねない対抗運動会の灯を絶やすな的な思想が見え隠れします。しかし、めんどうくさい(なんて言っちゃだめよ)役員を喜んで(いるわけじゃないかも知れないけれど)引き受けていただいている、子ども時分からの知り合いのおっさんに「観てるだけでいいからさ、顔出してよ」なんて頼まれちゃ、ヒトとしてもう逃げ場がないわけでして。

てな顔をしたヒトビトがあっちにもこっちにも。いい天気になりましたね、やっぱり運動会はこうでなくっちゃ、なんて。とってつけたような会話が飛び交っています。ムリクリ連れてこられたガキんちょどもは、ポータブルゲーム機から視線を上げようともしません。

 

でまあ、なんだかんだでプログラムは進みます。ジュースを飲んで焼きそばを食べたガキんちょどもも、思い切り走ったり風船を割ったり、それなりに楽しんでいるように見えます。お酒が入った大人たちも「綱引きではホンキ出しちゃったなあ」なんて、わりに無邪気かも。たまにはこんなのも悪くないなんて思い始めた矢先、そのときが来ました。

5町会対抗リレーの宣言です。

小学生のガキんちょ、極端に少ないけど中学生と高校生のニイちゃんネエちゃん、酔っ払いのおっさん多数とおばさんによるミックス混合ブレンドの走りっこですよね。まあ町内会ですし、お遊びと親睦が目的なのですからテキトーかと思っていたら、あにはからんや。

号砲一発。

酔っ払いのおっさんの真剣度が違う。酔っ払うと力試しにめらめらと闘志を燃やすヤツってのはどこにもいるものです。それが、ここにこんなに集まっていたのかと。

少し日差しが傾いてきた校庭にひかれた白線。その中を必死の形相で全力疾走していくおっさんたち。でも酔っ払い。

おいおい、そんなんでカーブ曲がれんのかよと心配しながら見ていたら、ちょーっと隣のコースにはみ出しながらもビミョーに軌道修正していく。しかし修正の力が強過ぎて、今度は逆側のコースにはみ出し。そしてまた。

なんておっさんがいっぱい。太陽がいっぱい。

あぁ、どこかで出会った光景だな。あの頃は小銭儲けたっけなんて感慨が視床下部からアルコールのまわった前頭葉、頭頂葉、後頭葉へとじわーりじわりと広がって。隣でハアハア言ってるおっさんにはまったく意味不明の不気味な笑いを誘ったり誘わなかったり。

週末だけのグローバル投資(09/27)
安間 伸

このテーマもいったん終わりにしたいのですが、なかなかメドがつきません。

エボラ出血熱による死者は依然として増え続けています。

WHO(世界保健機関)によると9月21日時点で死者は累計2917名となり、感染の疑いも累計6263名となりました。

西アフリカの状況は、障壁のない状況ではエボラ感染者が等比級数的に増えることを示しています。

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WHOの専門家チームは、このまま推移すれば11月初めにエボラ患者は2万人を超える恐れがある発表しました。

1か月あまりで3倍!ということです。

しかしこれは不思議ではありません。

これまで3週間程度で感染者が倍増してきたのです。

単純計算では6週間で4倍。4.7週間で3倍。

つまり3倍になるのに33日程度しかかからないということです。

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また米疾病予防センター(CDC)は、今の状態が続けば
リベリアとシエラレオネの感染者は来年1月までに55万~140万人に達する恐れがあると発表しました。

これも不思議ではありません。

CDCの発表が9月21日時点の感染者数に基づくなら、2015年1月末まで約19週間。

3週間程度で倍増するペースが続けば、その期間で6263名(累計)感染者はだいたい50万弱となります。

医療崩壊やスラムへの拡散、これまでカウントされなかったケースを考えると、少しペースが上がると読んでいるのでしょう。

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感染者数の予測自体にたいした意味はありません。

どの時点を予測するかで数字は大きく変わってくるからです。

またその数字に達したからといって、エボラ拡散が止まるわけではありません。

そして毒性が弱まってくれるわけでもありません。

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しかし「感染者数は3週間で倍になる」という危機感を広め、共有してもらうには良い作戦だと思います。

「まだ6千人だから」「まだアフリカだけだから」と油断していると、あっという間に対処不能になります。

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「感染したら一家全滅」

この恐怖のために、人々は貿易をやめ、外出を控えます。

職場に行くことも拒否するかもしれません。

豊かな人々であれば、数か月引き籠ることも可能です。

しかし貧しい人々はそれができず、エボラでなくとも真っ先に死んで行きます。

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実際に感染が広がってしまうと、医療システム・社会システムが加速度的に破壊されます。

人口の10%が失われたら、インフラの維持も困難になります。

想像してみてください。

待合室はエボラ患者だらけで、うっかり病院にも行けない。

医療スタッフがまず倒れ、病院が閉鎖される。

患者は別の病気で死んでしまう。

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原発でエボラが拡散し、メンテナンス不能になる。要員も集まらないし、そもそも中に入れない。

同じことが水道会社・電力会社・ガス会社・警察などで起こったらどうなるでしょう?

ライフラインまで破壊されてしまえば、「何か月か引き籠っていればいいや」という戦略は通用しません。

外に出ないように宅配を頼むが、宅配人がウイルスを運んで来るかもしれない。

あるいは宅配人が感染をおそれて宅配してもらえないかもしれない。

食料を買って帰る途中で襲われるかもしれない。

そんな状況で、どれほどの人間が社会ルールを守ってくれるというのでしょうか。

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この状況をシミュレーションするには、「感染映画」あるいは「ゾンビ映画」を見ることです。

人々の恐怖やエゴ、社会の崩壊を見事に描いた名作が少なくないです。

どんなに武器・知識・薬品などがあっても、圧倒的な数の感染者に押しつぶされて行きます。

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ただし、感染地域への核攻撃はいただけません。

そんなことをすれば隔離ラインが崩れ、封じ込めが不可能になります。

生き残った人々が、他の人々に復讐心を持ってしまいます。

人間同士が争っている間に、ウイルスに負けてしまうのです。

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映画の場合、どんなに長くても2時間で終わります。

しかしエボラとの戦いは、最後のひとりまで終わってくれません。

たったひとつのミスが、人類を滅亡させてしまうことがありえます。

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崩壊した西アフリカの隔離と治療は、もはや米軍に任せるしかなさそうです。

我々はそれをサポートしつつ、日本で感染者が出た場合の準備をしておきましょう。

 

 

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週末だけのグローバル投資(09/20)
安間 伸

 

WHOによるとエボラの死者が累計2630名となり、感染の疑いも累計5357名となりました。

しかしそのほとんどがリベリア、ギニア、シエラレオネの西アフリカ3カ国です。

危機は拡大していますが、他国への飛び火が抑えられていることが不幸中の幸いと言えます。

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この危機はいつになったら終わるのでしょうか?

たとえばインフルエンザであれば、気温が暖かくなって新たな感染者が減り始めたら終息宣言を出しても良いでしょう。

季節性がありますし、患者がゼロにならなくても怖くないからです。

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しかしエボラは違います。

今回のアウトブレイクのきっかけは特定できていませんが、2013年12月に一人の感染者から始まったと言われています。

「ひとりからネズミ算的に感染が広がり、2630人の死亡者が出た」

これは警戒するに十分な「事実」です。

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たとえばここから奇跡的に新たな感染を食い止めて、

死亡者数 = 4000

回復者数 = 1000

感染者  =  1

という状況になっても、全く安心できません。

そこから封じ込めに失敗すれば、9か月後には今の状況に戻ってしまう可能性があります。

最後の1名がいなくなって、潜伏期間である約3週間以上を完全に過ぎてしまうまで「終息した」とは呼べないのです。

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アメリカはエボラを戦争以上の脅威として認識しています。

米軍3000名をリベリアの首都モンロビアに送り込み、

1. 100床のベッドを持つ治療センターを17カ所に設置。

2. 医療関係者の訓練

3. 支援活動を調整する軍統合司令部の設置

を行うことをオバマ大統領が直々に発表しました。

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アメリカが防護服を16万着発注したという話は、ずっと前に報道されていました。

現地とアメリカ本土での治療実績を積み、万が一感染しても治療できると確信を持っているのでしょう。

反対を押し切ってまで患者を米本土に連れ帰った効果が出ています。

そして西アフリカの感染拡大を終息させなければ、人類滅亡もありうると見たのでしょう。

的確な現状認識と迅速な対応は、さすがアメリカと思います。

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エボラへの対応は人それぞれ、国それぞれです。

「わが国には来ないから大丈夫」としか言わない人々。

「寄付してくれ」「予算よこせ」と言うだけで行動計画も出さない人々。

「誰かが努力して解決しろ。俺がアピールして自分の手柄にするから」と考える人が上層部に多いほど、その組織は問題解決ができなくなります。

今回のエボラへの対応を見ると、ほとんどの国際組織がそうなってしまったかのように思えてなりません。

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そんな組織でも、平和なときは大きな問題にはなりません。

しかし恐ろしい疫病を相手に同じことをしていると、とんでもないツケを人々が払うことになります。
旧日本軍のようになってしまった日本の組織がどこまで対応できるのか、かなり不安なものがあります。

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「人の行く裏」って、どんな道?(09/15)
林 知之

「人の行く裏」って、どんな道?

「人の行く裏に道あり花の山」という格言を考えてみます。

マーケットは群集心理で動く、といわれます。
総強気ならば天井、総弱気ならば上げ間近──だから「大衆の反対をやれ!」というのが、この格言の示すところです。

「大衆の意見は愚衆の意見」ともいいます。

ウォール街には、こんな言葉があります。
「Buy when others sell; Sell when others buy」
(他人が売るときに買い、他人が買うときに売れ)

言い得て妙、その通り、異論はありません……でも、他人の反対をやろうなんて、そもそもムリなんです。

そもそも、「大衆」などという言葉でほかの参加者をひとくくりにする発想が間違いで、カネを求めて参加している以上、完全な傍観者でいられるわけがありません。

だから「人の行く裏に……」「逆をやれ」と言い放って終わっちゃうような人って、トレードを理解していないのだろうと感じてしまいます。

私は次のように整理しています。

自分自身も大衆の1人に過ぎない
でも、ちょっとだけ異なる行動を取ることなら可能
自分だけのルールをつくり、それを守るように努めよう

「裏」なんて探さずに、表の道をどう進むか、と考えます。

自分自身をどう認識するか、目に見えないほかの参加者をどう位置づけるか、そして「自分ができること」「自分がやるべきこと」は何か、という問題です。

あなたのファイナルアンサーは?

週末だけのグローバル投資(09/13)
安間 伸

WHO(世界保健機関)は9月12日時点でエボラ出血熱による死者が2400名超、感染者は4784名にのぼると発表しました。

特にリベリアは8月中旬以降、急激に増えたそうです。

エボラ患者を隔離施設から「解放」し、5万人が住むスラムに戻したことが影響しているのでしょう。

他の大陸にまでは飛び火していないようですが、1か月弱で倍になるペースは変わっていません。

わずか1名の感染者から9か月程度で5000名近くにまで広がったことに戦慄します。
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前回は

「あるモデルによると真の死亡率は8割。感染がわかってから死亡するまで平均して14日」

という話をしました。

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しかしこれについても、異論がある人がいるようです。たとえば

「感染者数も死亡者数もはっきりしていないので、計算結果も信用できない」

「いくら計算しても危険であることには変わりないので、計算してもしょうがない」

などです。

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弊社はそれらの推計に意味がないとは思いません。

「真の死亡率」と「感染から死亡する期間」は、極めて重要な「事実」です。

なぜなら、それらの数字によって対策が変わって来るからです。

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もちろん数え方が間違っていたのでは話になりません。

しかしすべての感染例を追いかけるのは不可能ですから、統計的に有意な結果を導き出せるサンプル数があれば十分です。

視聴率や政党支持率を調査するのに、全世帯を調査する必要がないのと同じです。

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2009年の新型豚インフル騒動を覚えているでしょうか。

メキシコで始まった新型豚インフルの死亡率が7%に達し、世界は緊張に包まれました。

日本でも買いだめが行われ、人々はマスク姿で外出し、人混みには行かないよう指導されました。

それでも日本に入ってきてしまいましたが、感染者数が増えた割には死者数は増えませんでした。

簡単なモデルを作って計算してみると、どう考えても死亡率は7%などと高いものではない。

最初から「おや?」と思いましたが、統計的に十分なサンプル数が集まるまでは結論は出せません。

それでもデータが増え、誤差が小さくなるにつれ、弊社は「死亡率はせいぜい通常のインフル程度である」と警戒を解きました。

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2009年の新型インフルを後から振り返ってみると、心配し過ぎだったことになります。

「俺は最初から知ってたよ。だから『騒ぎ過ぎだ』って言ったのさ」

「業者やマスコミに踊らされて、日本人はバカばかりだ」

という批判もあります。

しかしこれは「メキシコなどで報告されたデータ」に基づいて対策をし、「日本で観測されたデータ」によってそれが緩められた例です。

メキシコで致死率が高く出ていた原因はわかりませんが、その時点で知りうる事実に対応しただけです。

今回のエボラも、心配し過ぎで終わってくれたらどんなに嬉しいかと思います。
*****************************************

致死率や潜伏期間の長さは、その病気への対処法を決める重要な事実です。

たとえば潜伏期間が短かかったり、特徴が明らかな病気であれば、空港や港での「水際作戦」が有効です。

熱があったり具合が悪い人を隔離したり、入国を拒否することができるからです。

しかし潜伏期間が最大3週間にもなる今回のエボラは、そういったチェックをすり抜けてしまいます。

水際で防ぐことも大事ですが、国内で時限爆弾的に発症したときにどう対処するのかがより重要となります。

*****************************************

また致死率が1%に満たない通常のインフルやデング熱であれば、「国境封鎖」や「感染者の隔離」は必要ありません。

飛行機や船を止めたり、感染の疑いがある人を隔離すれば、人々の行動が制約されます。

それによって経済活動が止まるほうが、よほどダメージが大きいのです。

ですから「各自で手を洗いましょう。人混みは避けましょう。衛生的な生活をしましょう」などの対処が現実的となります。

*****************************************

しかしエボラのように致死率が5割から9割に達する感染症の場合、感染者・接触者・感染地域を一定期間隔離しなくてはなりません。

感染地域が広がれば恐怖のために人々の行動が制約され、経済が崩壊するからです。

結果的に感染しなくても、人の移動が止まり、物流が止まり、生産が止まります。

すると食料・生活必需品・医薬品が不足するようになり、エボラ以外の病気まで猛威を振るうようになります。

「感染者の人権を守れ!」という人もいますが、感染していない人々の生存権を脅かさないためには隔離するのが上策なのです。

*****************************************

そして隔離された人々には、清潔な環境や十分な食事などが与えなければなりません。

「隔離されたら殺される」という恐怖があれば脱走・暴動・隠蔽が増え、かえって解決を難しくしてしまいます。

また隔離された人々の中でも、さらに個別に隔離するのが理想です。

たとえば風邪による発熱者と、エボラ患者を一緒に隔離してしまえば、感染者をさらに増やすことになります。

しかし貧しい国ではこれらが難しいので、アフリカで感染拡大が止まらないのです。

*****************************************

ある国との国境を封鎖したり、飛行機や船の出入りを止めることは「国ごと隔離」する方法です。

決して望ましい方法ではありませんが、どの国も自国民を守るために必死です。

それをやったからといって、非難されることではないでしょう。

しかし国際社会は感染拡大国を封じ込めるだけでなく、物資や知識を提供して回復を手助けしなくてはなりません。

さもないと「感染拡大国から先進国への脱出」や「感染拡大国であることの隠蔽」が増え、問題をさらに大きくしてしまいます。
(続く)

 

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