8月7日の放送「天井波乱?! 乱高下する相場をチャンスに変える((前編)」のフォローアップを公開しました。
※どなたでも、無料登録だけで閲覧できます。
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とても地味な定点観測は、なかなか実行されません。
でも、少しひねって考えるだけで、ふだんの売買に役立つヒントが見えてきます。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
天井波乱?! 乱高下する相場をチャンスに変える(前編)
毎月、大橋さんと2人で、いつもの8銘柄を見ながらコメントしています。
こうした「定点観測」こそが職人的な姿勢、プロが愚直に実践する観察法なのですが、ほとんどの人には「ワクワク感がない……」と感じられてしまうようです。
実際に日替わりの対応なんて不可能でも、常に新しい銘柄が登場すれば、ワクワク感満載で楽しいのです。そうした感情に素直でいると、商業的に情報を発信する組織の思うツボ。情報に対して、常に受け身の姿勢が固まっていきます。情報中毒に陥るのです。
毎月、地味ですけど、一緒に考えるようにしてください。
旬の銘柄、動いていて目を引く銘柄は取り上げず、いつも同じ8銘柄ですが、雑多な情報によって散らかりかげんの脳内を整理するチャンスだと思ってください。
できれば、数銘柄でもいいので、自分で選んだ銘柄を継続的に見るようにしてほしいと思います。
地味な定点観測でも、「動きそうもない銘柄」だけを選んでいるわけではありませんから、「動いてきた」とか「これ、いけそう」といった発見もあります。
わかりやすい例としては、定点観測銘柄のなかでグイグイ上昇している横河ブリッジ(5911)です。私は中源線のとおりにポジションを取り、現在も満玉買いの状態で、30%超の評価益があります。
落ち着いた売買を実行するために自分の守備範囲を決め、その範囲内で定点観測しているなかで、「おっ」と思えるものがある──そうです! 出動すべきチャンスなのです。
チャンスといっても、成功が約束されているわけではありません。
でも、自分なりの確信があってポジションを取れば、その後の値動きを見て“的確”な判断が可能です。見込み違いの撤退になった場合は、大きく遅れることなく、損を小さく抑えることができます。うまく乗れたときは、慌てて手仕舞いすることなく適度にねばることができます。
与えられたワクワクではなく、自分がつくり出すワクワクが、相場・トレードでは大切です。
前項で挙げた「ワクワク感で出動」というのは、私が実際に行っている方法です。
けっこうストイックに、決まった手法だけを実践し、その手法に合致した狭い範囲の銘柄だけを売買対象としています。
だから、ワクワク感が増幅して「やるしかない!」と思えたらポジションを取り、そのワクワク感が大きく薄れたり、不安な感じが台頭したら手仕舞いする──こんな泥くさいことを判断基準にしています。
番組で紹介している中源線の場合は、機械的判断で売り買いが決まりますが、シンプルなルールでわかりやすいので、いわゆる「自分」を抑え込むことなく、相場観を前面に出すことができます。
例えば、転換でポジションを取ったあと、「いまひとつだ……」と感じたら手仕舞いして休みます。「これは絶好」と感じて、いつもより株数を増やすこともあります。
私たち人間は、感情の動物です。
感情を大切にすべきです。
でも、ありきたりの情報に安易に反応する感情は、混乱を生みます。
実践者としての正しい感情を守るのが、相場・トレードという個人的な行動では欠かせないのです。
短期的なトレードは難しい……こう考えるなら、林投資研究所が40年近く実践している低位株投資の手法「FAI投資法」をおすすめします。
日経平均がこれだけ上昇しても、個別株全体では割安な銘柄がゴロゴロあります。2021年から市場全体の好転を予測し、現時点では予測どおりに変化してきていると思っていますが、まだ安値圏にある多くの銘柄が「宝の山」に見えます。
それらを対象に、「初動を捉えて、初押しで買う」のが、とても手堅い、「FAI投資法」です。
WEBセミナーの一部を、YouTubeで無料公開しているので、ぜひご覧になってください。
FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」
FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」
8月、2本目の動画は昨夜、YouTubeで公開済みです。
【投資戦略 注目株】天井波乱?! 乱高下する相場をチャンスに変える(後編)
2020年12月新刊
物色のすそ野は少しだけ広がりましたが、一部の銘柄と株価指数は上伸中。
こんな状況で、なにを考えるべきか。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
大相場の押し目で買うべき株と投資戦略(前編)
どうにも止まらない──昭和の時代に流行した歌がありましたね。懐かしい。今回の放送ではサムネイル画像に入れた言葉ですが、「そろそろ下がってもいいのでは?」といった見方を裏切るように、株価指数の推移は非常に堅調です。
中源線による売買は、小さな変化に敏感に反応してポジションを動かす半面、短期間で大きく利が乗ってもポジションを維持します。そのため、ある程度のトレンドが発生すると、気持ちよく値幅取りが実現します。
現在は、強い銘柄は押しも浅くて再び上伸するといった傾向が強いので、中源線がうまく機能して取れている銘柄もたくさんあります。番組で取り上げている定点観測銘柄のひとつ、横河ブリッジHD(5911)は私自身も売買していますが、放送当日(7月3日)の大引けで23%の評価益でした(中源線シグナルどおりの売買)。
直近、5月以降の日経平均は、前項でも触れたように、「おやっ」と思えるほどの上がり方です。長く相場に携わっている人ほど、首をかしげていることでしょう。
私は現在、中源線の売買で心地よい状況ですが、低位割安な銘柄を狙う「FAI投資法」では、4月上旬にゼロにしたポジションをつくり直すタイミングが取れず、ちょっとギクシャクしています。低位の銘柄は春にけっこう上伸したのですが、日経平均とは逆に5月は下げていました。6月も動きは鈍く、中途半端な状況に思えてしまうのです。
私も、昨今の相場つきに首をかしげている1人です。
一昨年以降は「これから株式市場が好転していく」と予測していたので、キモチわるい日経平均の上昇も、私の予測が正しいことを支持する材料のひとつと感じ、気分はわるくないのですが、値動きについて違和感はあります。
なぜ、日経平均がこれほど強いのか──。
海外からの資金が日経平均を上げるべく動いている、といった解説もできそうですが、各種のデータを集めるともっと詳しい説明も浮かんでくると思います。ただ、考えるほど、納得いく説明をつくろうとするほど、実践から離れていくことになります。
例えばサーフィンを考えてください。
「今日の波はよくない」と、その理由を解説することに力を入れても意味はなく、その波でどれだけのパフォーマンスを実現できるかが問題です。よい波が来ているときも、その背景を考えるのではなく、誰もがパフォーマンスを上げるなかで自分がどうするかが問われます。
オトナとして情報過多に陥りやすいのですが、売買で儲けようとする立場、つまりプレーヤーとしていきすぎないように注意したいものです。
いつもの8銘柄を見ると、グイグイきているものと、全く動かないものがあります。個別銘柄は常にバラバラですが、近ごろは極端に明暗が分かれます。
相場全体は強い、日経平均はまだ上がる──こうした観測から出遅れ銘柄を買う向きもあるでしょうが、目の前の勢いについていくのなら、むしろ買いにくい銘柄、しっかり上昇してきて深く押さない銘柄のほうが逆に手堅いかもしれません。
でも、秋から年末、あるいは来年にかけてのトレンドを意識するのなら、自分のスタイルを変えてまで取りにいく必要なんてありません。
ちまたの情報を気にすると、情報過多の混乱だけでなく、自分の時間軸が狂うことも懸念されます。のんびりと構えているのに、今日、明日といった短期的な視点による価値判断がジャマをしたりします。
あらためて言います。
あなたは、自分の責任と感性で株を売買する“プレーヤー”です。
売買する期間、狙う期間を意識して、情報を整理してください。
さて、低位株投資において目先は、タイミングを計るのに苦労しています。
しかし、株式市場全体は好転が続いていて、今後も数年間は順調に推移すると考えているので、ワクワク感は増幅をつづけている状態です。
日経平均がこれだけ上昇しても、個別株全体では割安な銘柄がゴロゴロあります。2021年から市場全体の好転を予測し、現時点では予測どおりに変化してきていると思っていますが、まだ安値圏にある多くの銘柄が「宝の山」に見えます。
それらを対象に、「初動を捉えて、初押しで買う」のが、とても手堅い、「FAI投資法」です。
WEBセミナーの一部を、YouTubeで無料公開しているので、ぜひご覧になってください。
FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」
FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」
YouTubeの別チャンネル「株式投資【虎の穴】(林投資研究所チャンネル)」では、今週の水曜日から新シリーズ『持続可能な株式投資』をスタートさせました。お初の動画は「トレンドを見いだす」というタイトルで、相場のツボを解説しました。
さきほど述べた「時間軸」についても、この動画のなかで触れています。
ぜひご覧になってください。
【持続可能な株式投資】トレンドを見いだす
2020年12月新刊
6月12日の放送「上げ相場なのに儲からない? イラつく相場の賢い買い戦略(前編)」のフォローアップを公開しました。
※どなたでも、無料登録だけで閲覧できます。
株価指数はガンガン上昇、でも個別銘柄は……。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
上げ相場なのに儲からない? イラつく相場の賢い買い戦略(前編)
私は今、裁量のポジションがありません。
オフィスの移転その他で忙しかったのですが、さらに忙しくなると予見して4月上旬、全ポジションを閉じました。その後、全く売買していません。
でも、中源線のポジションはあります。
通常どおりに売買を継続しています(内容は後述)。
ただし、金額は小さめだし、中源線のシグナルを見ながらの売買なので、私の売買全体としては「休んでいる」感覚が強いのです。
ある意味、冷静な傍観者です。
でも、“現場にいない”ような感じで、焦点ボケかもしれませんね。
実践者のなかには、「常に一定の試し玉を持っている」人がいます。
「休んでいる」(ポジションがない)という認識をもちながらも、いろいろな銘柄に少しずつポジションを建てて“臨場感”を維持するのです。
久しぶりにマル(ゼロ)にして、気持ちがリセットできました。
こうした時間も必要です。
一方で、常に試し玉を建てている実践者のこだわりが、よく理解できました。
ちなみに、ポジションが完全にゼロとか、試し玉がパラパラあるだけとか、おそらく平均的な個人投資家とは遠い立ち位置です。少しでも中途半端な気持ちがあると、「うぅ~ん、どうしよう。まあ、とりあえずそのまま」なんてポジションが手の内にたまり、いつもきゅうくつな状態になっている人が多いのです。
資金の余裕が命、利益を生む重要不可欠な要素です。
中途半端なポジションが手の内にたまる──読みにくい相場では、なおさらです。
昨今の相場は、どうでしょう。
株価指数はグイグイと上昇し、メディアは派手に報道する、自民党の麻生さんははしゃぐ……自分だけが“蚊帳の外”にいる気持ちになりやすい状況です。
でも、個別銘柄の動きを見ると納得できるのです。
番組でも紹介した、中源線による旧東証一部銘柄の分析を見てください。
5月に株価指数が高値を追うなか、中源線で機械的に判断した結果として、買い線銘柄(買いシグナル銘柄)の数は減少、5月末では売り線銘柄のほうが多い状態だったのです。
株価指数が高い、つまり「株価指数を形成している個別銘柄は上昇している」ということですが、決まった銘柄が上がるだけで、物色のすそ野はあまり広がっていないことがわかります。
ただ、6月に入ってからは買い線銘柄数が徐々に増えています。
隅のほうまで買われはじめたということですが、逆に「そろそろキケン」と警戒する向きも……。
具体的な戦略は各自で詰めてほしいと思いますが、「日経平均の上昇」に惑わされず、自分の守備範囲を自分のやり方でいじるという原則は、こんなときこそ強く意識するべきです。
私は、8銘柄に固定して中源線の売買を実践しています。
つい先日まで、半分の4銘柄が売りシグナル、半分の4銘柄が買いシグナルでした。
6月15日に1銘柄が陽転しましたが、前項で紹介した全体像と同じで、みんながみんな買いシグナルではないのです。
売りシグナルの4銘柄のうち3銘柄は現在、ポジションなし。転換時に売り建てしたものを適当なタイミングで買い戻して「陽転待ち」の姿勢です。そして、この原稿を書いている6月15日、売りシグナル3銘柄のうち1銘柄が陽転したので、翌16日に1単位買いました。
前から買いポジションを持っていた4銘柄は、とても心地よく上昇しています。
上がる銘柄は上がる、動かない銘柄は動かないという相場つきなので、ヘタに裁量で手仕舞いするよりも、なにも考えずに、利が乗っているポジションを放置したほうがいいと判断して、全くソワソワしていません。
中源線は、なかなかよい売買のパートナーです。
さて、目先の動きについては、人によって見通しはまちまち。
しかし、株式市場全体は好転が続いていて、今後も何年か順調に推移すると私は考えています。
株価指数が以前の水準まで戻っていますが、個別株全体では割安な銘柄がゴロゴロある状況です。メインの裁量売買は、林投資研究所の「FAI投資法」(低位株の選別投資)です。
2021年から市場全体の好転を予測し、現時点では予測どおりに変化してきていると思っていますが、まだ安値圏にある多くの銘柄が「宝の山」に見えます。
それらを対象に、「初動を捉えて、初押しで買う」のが、とても手堅い、「FAI投資法」です。
WEBセミナーの一部を、YouTubeで無料公開しているので、ぜひご覧になってください。
FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」
FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」
毎月の2本目は今回、1本目の翌日、6月13日(火)に公開済みです。
「上げ相場なのに儲からない? イラつく相場の賢い買い戦略(後編)」
2020年12月新刊
株価指数がしっかりと上伸中。
今後の展開はどうなのか──。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
ホンモノの上げ相場 主役銘柄を徹底検証(前編)
どうしても、日経平均の「動向」や「水準」が話題となり、多くの個人投資家も、そんな情報を入口にして相場を考えようとします。
でも、平均は平均……上がっている銘柄と下がっている銘柄があれば、プラスとマイナスで相殺されてしまいます。バラツキのある個別銘柄の値動きこそ、私たち実践家が目を向けるべき「事件」、株式市場で起こっている大切な変化です。
いつも毎月の1本目は、事前に決めてある8銘柄の“定点観測”です。
一般的な投資関連情報は、動きのある銘柄のうち、話題を作りやすいものだけをピックアップしていますが、そういったものとは完全に別世界。キラキラの要素はありませんが、落ち着いて観察するための実践的な“のぞき窓”なのです。
私は現在、裁量のポジションを持っていません。
中源線は、一部を裁量でマル(ゼロ)にしているものの、シグナルどおりにポジションを取っている銘柄は、この相場のなかで順調です。
裁量のポジションがない……以前から強気を継続していますが、オフィス移転本番を控えてポジションを閉じ、そのあと当然のように忙しいために、復帰していない状況です。
ようやく落ち着いてきたので、じっくりと買いポジションをつくり直すつもりですが、番組のなかで大橋ひろこさんがコメントしたように、「乗れていないのがイヤ」というのは実践者に共通する感覚でしょう。
個人的な事情で意図的にポジションを閉じたので、イライラしているわけではありません。逆に、100%現金ですがすがしい気持ちです。半面、「つまらない……」という感覚もあります。
相場を張る人間にある独特の“ビョーキ”みたいなものです。
カッコよく表現すると“性”(さが)ですが、一種の中毒症状です。
さて、そんな生々しい感覚が常にあるので、完全にプレーンな解説なんて不可能です。
どうしたって、いわゆるポジショントークの要素が丸出しになるものです。
現在の私ならば、「じっくり買ってポジションをつくり直したい」という事情から「下げてほしい。適当に押してほしい」と願います。その気持ちが、コメントにも表れてしまうのです。
でも実際、「目先は上げ止まりかも」と思える銘柄もあると思います。
いや、「思います」というのがポジショントーク、偏っている、という話なのですが……。
外部の情報に触れたとき、人は過大な期待を抱きます。当然の心理です。
でも、冷静に考えると、情報は常に「発信者」の意図をたっぷりと含んでいます。
前項で挙げたポジショントークは、わかりやすい例のひとつでしょう。
「この銘柄がいいと思うよ」という情報が、発信者の純粋な気持ちによるものであっても、必ずゆがみが生じています。
例えば、ある実践者が、安値圏で全く動かない銘柄をコツコツ仕込んでいたとします。
打算ゼロで周囲の人にも紹介したいと考えたとしても、全く動きがないので、なんとなく口にしません。ところが、少し動いてくると、「これ、よさそうだよ」と話しやすくなります。実際に上がってきているからです。
では、世間から注目されている人物が公の場で銘柄を話す場合は、どうでしょうか?
「聞いた人が納得してくれるだろうか」なんて不安もあるので、まじめに考えるほど、安値圏では紹介しにくいと感じるかもしれません。なんの計算もしていないのに、自分が利食い撤退を意識しはじめたころに「これ、いいですよ」と話しやすくなるかもしれません。
情報にも、いろいろとあります。
マーケット価格を並べただけの“素の情報”もありますが、なにかしらの価値判断を加えた情報は必ず偏っているので、期待するどころか、大いに疑うのが正解──こんな、クソつまらない考え方が大切なのです。
株式市場で話題になるのは、どうしたって、ある程度の値上がりをみせている銘柄であり、そのなかでも「材料を示しやすい」銘柄に偏ります。
しかし、実際に取れる値幅とか、買ったときの値下がりリスクを考えたら、相場が若い段階で手を出したいところです。
「初動を捉えて、初押しで買う」のが、最も手堅いと思います。
株価の変動サイクルは、意外と長いものです。
何年もかけて下げた株価が、安値で数年間横ばいをみせ、そのあと長期波動が上昇に転じると、これまた数年間はつづく──銘柄によって異なりますが、これくらいの時間的感覚が多くの銘柄に当てはまります。
番組でも紹介した、低位株投資の技能を身につけるセミナー(全6回)は、月足を観察することで長期波動の初動を捉えようとする「FAI投資法」の実践講座です。
WEBセミナーの一部を、YouTubeで無料公開しています。
ぜひ、ご覧になってください。
FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」
FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」
毎月の2本目、テーマ別の番組は5月8日(月)に公開済みです。
また、その2本目で紹介した10銘柄が、その後どんな値動きをみせているか、「個別銘柄フォローアップ解説」も、5月15日(月)に公開済みです。
2020年12月新刊
シリコンバレー銀行の破綻などから金融不安がささやかれて急落があった3月を経て、再び明るさを取り戻してきた株式市場。
今後の展開はどうなのか──。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
金融不安解消!? 不測の乱高下を乗り切る投資術(前編)
番組でコメントしたことを繰り返しますが、世間が騒ぐほどの金融不安があったのでしょうか?
シリコンバレー銀行の破綻……「えっ」と思いましたが、直後に開催した「FAIクラブ」(林投資研究所が主宰する低位株投資研究・実践の会)の例会でも話題にしませんでした。
コロナ禍でサプライチェーンに狂いが生じたのですが、世界各国、特にアメリカでは、経済基盤を下支えするために政府が積極的な姿勢を示しました。その結果、経済全体の不安が払拭される半面、人為的なゆがみも生じました。そこにロシアとウクライナの戦争が重なってインフレが発生し、それを抑えるために機敏に金利を上げたわけです。
その金利上昇で、少し特殊な構造を抱えていたシリコンバレー銀行の経営が限界に達しました。金融不安を想像する前に、「高金利政策の終焉」を思い浮かべた向きも多かったはずです。
「なにがあっても大丈夫」などと言うつもりはありませんが、リーマンショック以降、政治は金融マーケットを大切に扱ってきました。今後も同じ姿勢でしょう。価格の乱高下はあっても、金融システムそのものが停滞しなければ、金融機関の破綻も不良債権の発生も、金融システムが持ち合わせている機能で消化していくと考えるのが当然です。
ネタを見つけて大騒ぎするメディアの、かっこうのエサだった──ちょっと極端かもしれませんが、そんなフシもあったわけです。
「情報」というと、まっ先に「ラクして儲かるネタ」を考える向きも少なくありませんが、そんな姿勢では“情報難民”“相場難民”の側に近づいていくだけです。
株価や業績推移、あるいはマクロな経済指標などを基に、具体的な売買戦略の部分について「自分で情報をつくり上げる」姿勢が重要です。
誰にも明日の株価すらわからないので、「オレは、○○と考えて多めに買いポジションを取る。銘柄は……」といった具合に“独自の見通しによる独自の指針”を打ち出すのです。
これが、その後の変化を見て“次の一手”を打つうえで不可欠な基準なのです。
いつも説教じみた表現で述べていますが、他人の情報に頼ってポジションを取り、その始末に困って再び他人の情報を求める……こんな負のスパイラルに陥っている個人投資家が多いのが現実です。でも、ある意味、自然な傾きです。
これに同調しないことが、成功への第一歩です。
さて、エラそうなことを述べたり、他人の意見について「偏っている」と批判したりもしますが、翻って自分のことを考えると、ある意味、めちゃくちゃに偏っているかもしれません。
相場を実践する者として、前述したように独自の見解や行動指針を固めたら、それだけで相当に偏っているのです。
そもそもマーケットでは、常に売りと買いが均衡して価格がついているのです。それに対して、「買いだ!」とか「売りだ!」と決めつけるのですからね。
私は、株式市場全体について強気です。
ここから数年間は、順調な上げ歩調がつづくと大いに期待しています。
だから、金融不安といった話についても、「またメディアがバカ騒ぎしているだけだろう」と決めつける傾向があります。
でも、短期的には弱気も言います。
また、そういったコメントは、自分のポジションによっても味つけが大きく変化します。
番組でも触れましたが、個人的な都合で、裁量のポジションを大幅に落とすことにしました。
そんな方針を決めたとたん、「株は強いよね」という発言が「まあ、しっかりしているけど難しい。やや食い散らかされた感もある」みたいに変化するのです。
実に勝手で、気分に左右される……えげつなく偏っているのが、実践者の実態かもしれません。
さて、単純に買っている間は「どんどん上がれ」と考えていたくせに、ポジション(買い)を大幅に落とすと決めた瞬間、「少しの間もたもたして、買い場を提供してくれないかなあ」などと身勝手なシナリオを思い浮かべます。
でも、これが今後の値動きを見るうえでの重要な基準です。
そのとおりに動いても、「本当に見込みどおりになるのか?」と慎重に考えながら行動を決めます。期待外れの動きなら、「そうか、ちがうか……では、どうするか」と、やはり慎重に思考を重ねます。
ポジショントーク、朝令暮改、自分勝手、わがまま──株式投資・トレードという個人的な作業において「軸」を保つため、ひたすら肯定すべき事柄です。
いったん戦線離脱した私にとって都合のいい展開は、前述した通り、「少しの間、株価がもたもたしてくれる」ことです。下げ具合を見ながら、「ダメになった」のか「さらなる上げに向かう準備として押した」のかを見極めて、手がける銘柄や出動のタイミングを計る──ワクワクしますよね。
でも、私がポジションを持っていない間に株価がグイグイと強張って、「うわぁ、取り損なった~」と騒ぐかもしれません。それはそれで仕方がありません。そんな状況になっても、無理やりに方向転換して手を出したりしません。
相場は逃げない──この言葉を思い出し、いかにも儲かりそうな相場つきを、指をくわえて眺めながら、「落ち着け」と自分に言い聞かせつつ、その先にある“自分の出動チャンス”をさがすべく脳を回転させます。
姿勢や手順にムリがあると、往々にしてトホホな結果が待っています。
私生活でも、慣れている仕事でもそうです。
ましてや相場は、もろにダメな結果を覚悟しなければなりません。
番組でも紹介しました。
低位株投資の技能を身につけるセミナー(全6回)の公開動画です。
FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」
FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」
コースの詳しい案内は、こちらをご覧ください。
(LPの切り抜き画像)
→リンク https://www.h-iro.co.jp/lp/fai2022/index.html
毎月の2本目、テーマ別の番組は本日、4月6日18時(午後6時)に公開します。
タイトルは「金融不安解消!? 不測の乱高下を乗り切る投資術(後編)」、お楽しみに!
2020年12月新刊