9月4日放送のフォローアップ
林 知之

「おいていかれる感」が重要

TOPIXは新高値、日経平均も切り返しています。
個別銘柄の選別、ポジションの操作はどうあるべきか。
こんなときこそビシッと考えるべきです。

映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
循環物色から選別投資へ~売られる株・買われる株(前編)

盛り上がらない定点観測銘柄

先月も同じようなことを述べたと思いますが、8銘柄を固定して観察しているだけだと、コーフンする要素がありません。

でも、それで正解なのです。
一般的な投資関連情報は、約4千もある銘柄から、動いているもの、話題性があるもの、材料を示して解説して読者(一般投資家)がコーフンするものを選びます。
そして、銘柄も観点も日替わりです。

そんなものが、実践に役立つ道理はありません。

毎月の定点観測、8銘柄の観察は、番組的にはイケていません。
でも、それを見て「そうか、動いていないものもあるんだ」と感じるだけで価値があると思います。

視点を固定し、判断基準を一定にする──冷静かつ実用的な観察の絶対条件です。

日経平均の大きな落とし穴

「日経平均が上がるなら、これも上がる」とか、「日経平均が上がっているのに、この銘柄は下がっている」といった観察をする人がいます。

でも、個別銘柄とは別に日経平均という数字が存在しているのではありません。
個別銘柄のうち、わずか225銘柄の平均値が日経平均です。

また、個別銘柄はバラバラに動くので、「平均」という数字には細かい変化が表れません。
上がる銘柄と下がる銘柄があれば相殺され、平均という数字は動かないのです。

だから、日経平均などの株価指数よりも、個別銘柄を中源線で判断した結果の「買い線銘柄数」を示しています。しかし、これだって“全体”をボヤ~っと表現しているようなものです。

本来は、個別銘柄ひとつひとつを見て判断し、それら個別銘柄から全体の傾向を捉えるのが正解です。でも、約4千もある個別銘柄をすべて見ていることなんてできません。

だから、銘柄を絞って「定点観測」をするのです。

プロや、賢い上級者は、なにかしらの方法で定点観測を行っています。
日経平均という数字も、情報として入ってきますが、売買の判断に直結させることはありません。

期待と現実のギャップをどう埋めるか

日経平均を見て、都合よく紹介されている個別銘柄を見る──不要にコーフンして、必要以上に「おいていかれている」と感じるでしょう。

株式投資・トレードは、レジャーとしてのスポーツ観戦とはちがうのです!

さて、日経平均とか、観点の定まらない無責任なオススメ銘柄情報とか、スポーツ観戦路線のような情報を遮断したとしても、私たち実践者には「儲けたい」という気持ちがあって期待があるので、カンタンに「おいていかれる感」を抱きます。

これは感情によるものなので、消すことはできません。
軽減しようと抗うよりも、「おいていかれる感」を判断基準にしてしまうほうが実用的です。

上げ相場なら、手を出していない銘柄(それらが圧倒的な多数)の動きをチラチラッと見て、「おいていかれる感」が湧きます。

安値圏で静かなときでも、目をつけて買った銘柄以外のものが動意づく確率のほうが、圧倒的に高いのです。

つまり、常に「おいていかれる感」が心のなかにあるのです。

感情的には矛盾です。違和感があります。
消したいと感じます。

でも、消そうとしてはいけないのです!
「常にある」のが当たり前だからです。

「おいていかれる感」を消そうとしたら、雑に手を出すしかありません。
しかし、かなり雑にいろいろなものに手をつけたとしても、全銘柄を買うことができない以上、必ず“ないものねだり”で感情的な矛盾を感じます。

だから、「おいていかれる感」があることを受け入れ、消そうとしないことです。
消そうとした結果、買いすぎて身動きが取れなくなり、余計に「おいていかれる感」が強くなってしまうでしょう。

つい先日、この感覚を実践に即、役立てるためのYouTube動画を作りました。
ぜひ、ご覧になってください。

【持続可能な株式投資】「おいていかれる感」を消そうとするな!

割安株に物色の波

出遅れ狙いは意外と難しい──番組でも、ときどきコメントしています。

でも、長期波動における出遅れ、割安銘柄への分散投資を、うまく機能させる方法があります。

日経平均がこれだけ上昇しても、個別株全体では割安な銘柄がゴロゴロあります。2021年から市場全体の好転を予測し、現時点では予測どおりに変化してきていると思っていますが、まだ安値圏にある多くの銘柄が「宝の山」に見えます。

それらを対象に、「初動を捉えて、初押しで買う」のが、とても手堅い、「FAI投資法」です。

WEBセミナーの一部を、YouTubeで無料公開しているので、ぜひご覧になってください。

FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」

FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」

コースの詳しい案内は、こちらをご覧ください。

9月、2本目の動画は昨夜、YouTubeで公開済みです。

【投資戦略 注目株】循環物色から選別投資へ~売られる株・買われる株(後編)


【プロが教える株式投資】中源線建玉法 基本と応用

2020年12月新刊

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儲かる仕組みとお金の増やし方~

A5判/176ページ/3,900円+税
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書籍『中源線建玉法』の「第一部 解説」には、無料配布版があります。印刷版(無料郵送)のほか、PDF版またはeBook版(ダウンロード)もあります。
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※「研究部会報」および「中源線シグナル配信」は、林投資研究所が行っている投資助言サービスです。契約にあたっては、林投資研究所が交付する「契約締結前の書面」をよくお読みください。

8月7日放送のフォローアップ
林 知之

儲かるワクワク、損するワクワク

とても地味な定点観測は、なかなか実行されません。
でも、少しひねって考えるだけで、ふだんの売買に役立つヒントが見えてきます。

映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
天井波乱?! 乱高下する相場をチャンスに変える(前編)

ワクワクしない定点観測

毎月、大橋さんと2人で、いつもの8銘柄を見ながらコメントしています。

こうした「定点観測」こそが職人的な姿勢、プロが愚直に実践する観察法なのですが、ほとんどの人には「ワクワク感がない……」と感じられてしまうようです。

実際に日替わりの対応なんて不可能でも、常に新しい銘柄が登場すれば、ワクワク感満載で楽しいのです。そうした感情に素直でいると、商業的に情報を発信する組織の思うツボ。情報に対して、常に受け身の姿勢が固まっていきます。情報中毒に陥るのです。

毎月、地味ですけど、一緒に考えるようにしてください。
旬の銘柄、動いていて目を引く銘柄は取り上げず、いつも同じ8銘柄ですが、雑多な情報によって散らかりかげんの脳内を整理するチャンスだと思ってください。

できれば、数銘柄でもいいので、自分で選んだ銘柄を継続的に見るようにしてほしいと思います。

定点観測のなかのワクワク

地味な定点観測でも、「動きそうもない銘柄」だけを選んでいるわけではありませんから、「動いてきた」とか「これ、いけそう」といった発見もあります。

わかりやすい例としては、定点観測銘柄のなかでグイグイ上昇している横河ブリッジ(5911)です。私は中源線のとおりにポジションを取り、現在も満玉買いの状態で、30%超の評価益があります。

落ち着いた売買を実行するために自分の守備範囲を決め、その範囲内で定点観測しているなかで、「おっ」と思えるものがある──そうです! 出動すべきチャンスなのです。

チャンスといっても、成功が約束されているわけではありません。
でも、自分なりの確信があってポジションを取れば、その後の値動きを見て“的確”な判断が可能です。見込み違いの撤退になった場合は、大きく遅れることなく、損を小さく抑えることができます。うまく乗れたときは、慌てて手仕舞いすることなく適度にねばることができます。

与えられたワクワクではなく、自分がつくり出すワクワクが、相場・トレードでは大切です。

私の基準は常にワクワク感

前項で挙げた「ワクワク感で出動」というのは、私が実際に行っている方法です。

けっこうストイックに、決まった手法だけを実践し、その手法に合致した狭い範囲の銘柄だけを売買対象としています。

だから、ワクワク感が増幅して「やるしかない!」と思えたらポジションを取り、そのワクワク感が大きく薄れたり、不安な感じが台頭したら手仕舞いする──こんな泥くさいことを判断基準にしています。

番組で紹介している中源線の場合は、機械的判断で売り買いが決まりますが、シンプルなルールでわかりやすいので、いわゆる「自分」を抑え込むことなく、相場観を前面に出すことができます。

例えば、転換でポジションを取ったあと、「いまひとつだ……」と感じたら手仕舞いして休みます。「これは絶好」と感じて、いつもより株数を増やすこともあります。

私たち人間は、感情の動物です。
感情を大切にすべきです。

でも、ありきたりの情報に安易に反応する感情は、混乱を生みます。
実践者としての正しい感情を守るのが、相場・トレードという個人的な行動では欠かせないのです。

日本市場には割安銘柄が多数

短期的なトレードは難しい……こう考えるなら、林投資研究所が40年近く実践している低位株投資の手法「FAI投資法」をおすすめします。

日経平均がこれだけ上昇しても、個別株全体では割安な銘柄がゴロゴロあります。2021年から市場全体の好転を予測し、現時点では予測どおりに変化してきていると思っていますが、まだ安値圏にある多くの銘柄が「宝の山」に見えます。

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【投資戦略 注目株】天井波乱?! 乱高下する相場をチャンスに変える(後編)


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7月3日放送のフォローアップ
林 知之

勝つためには「時間」を制する

物色のすそ野は少しだけ広がりましたが、一部の銘柄と株価指数は上伸中。
こんな状況で、なにを考えるべきか。

映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
大相場の押し目で買うべき株と投資戦略(前編)

どうにも止まらない

どうにも止まらない──昭和の時代に流行した歌がありましたね。懐かしい。今回の放送ではサムネイル画像に入れた言葉ですが、「そろそろ下がってもいいのでは?」といった見方を裏切るように、株価指数の推移は非常に堅調です。

中源線による売買は、小さな変化に敏感に反応してポジションを動かす半面、短期間で大きく利が乗ってもポジションを維持します。そのため、ある程度のトレンドが発生すると、気持ちよく値幅取りが実現します。

現在は、強い銘柄は押しも浅くて再び上伸するといった傾向が強いので、中源線がうまく機能して取れている銘柄もたくさんあります。番組で取り上げている定点観測銘柄のひとつ、横河ブリッジHD(5911)は私自身も売買していますが、放送当日(7月3日)の大引けで23%の評価益でした(中源線シグナルどおりの売買)。

解説のための解説は不要

直近、5月以降の日経平均は、前項でも触れたように、「おやっ」と思えるほどの上がり方です。長く相場に携わっている人ほど、首をかしげていることでしょう。

私は現在、中源線の売買で心地よい状況ですが、低位割安な銘柄を狙う「FAI投資法」では、4月上旬にゼロにしたポジションをつくり直すタイミングが取れず、ちょっとギクシャクしています。低位の銘柄は春にけっこう上伸したのですが、日経平均とは逆に5月は下げていました。6月も動きは鈍く、中途半端な状況に思えてしまうのです。

私も、昨今の相場つきに首をかしげている1人です。
一昨年以降は「これから株式市場が好転していく」と予測していたので、キモチわるい日経平均の上昇も、私の予測が正しいことを支持する材料のひとつと感じ、気分はわるくないのですが、値動きについて違和感はあります。

なぜ、日経平均がこれほど強いのか──。
海外からの資金が日経平均を上げるべく動いている、といった解説もできそうですが、各種のデータを集めるともっと詳しい説明も浮かんでくると思います。ただ、考えるほど、納得いく説明をつくろうとするほど、実践から離れていくことになります。

例えばサーフィンを考えてください。
「今日の波はよくない」と、その理由を解説することに力を入れても意味はなく、その波でどれだけのパフォーマンスを実現できるかが問題です。よい波が来ているときも、その背景を考えるのではなく、誰もがパフォーマンスを上げるなかで自分がどうするかが問われます。

オトナとして情報過多に陥りやすいのですが、売買で儲けようとする立場、つまりプレーヤーとしていきすぎないように注意したいものです。

あなたの時間軸は?

いつもの8銘柄を見ると、グイグイきているものと、全く動かないものがあります。個別銘柄は常にバラバラですが、近ごろは極端に明暗が分かれます。

相場全体は強い、日経平均はまだ上がる──こうした観測から出遅れ銘柄を買う向きもあるでしょうが、目の前の勢いについていくのなら、むしろ買いにくい銘柄、しっかり上昇してきて深く押さない銘柄のほうが逆に手堅いかもしれません。

でも、秋から年末、あるいは来年にかけてのトレンドを意識するのなら、自分のスタイルを変えてまで取りにいく必要なんてありません。

ちまたの情報を気にすると、情報過多の混乱だけでなく、自分の時間軸が狂うことも懸念されます。のんびりと構えているのに、今日、明日といった短期的な視点による価値判断がジャマをしたりします。

あらためて言います。
あなたは、自分の責任と感性で株を売買する“プレーヤー”です。
売買する期間、狙う期間を意識して、情報を整理してください。

ワクワク感が増幅

さて、低位株投資において目先は、タイミングを計るのに苦労しています。
しかし、株式市場全体は好転が続いていて、今後も数年間は順調に推移すると考えているので、ワクワク感は増幅をつづけている状態です。

日経平均がこれだけ上昇しても、個別株全体では割安な銘柄がゴロゴロあります。2021年から市場全体の好転を予測し、現時点では予測どおりに変化してきていると思っていますが、まだ安値圏にある多くの銘柄が「宝の山」に見えます。

それらを対象に、「初動を捉えて、初押しで買う」のが、とても手堅い、「FAI投資法」です。

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YouTubeの別チャンネル「株式投資【虎の穴】(林投資研究所チャンネル)」では、今週の水曜日から新シリーズ『持続可能な株式投資』をスタートさせました。お初の動画は「トレンドを見いだす」というタイトルで、相場のツボを解説しました。

さきほど述べた「時間軸」についても、この動画のなかで触れています。
ぜひご覧になってください。

【持続可能な株式投資】トレンドを見いだす


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6月12日放送のフォローアップ
林 知之

指数のゆがみ

株価指数はガンガン上昇、でも個別銘柄は……。

映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
上げ相場なのに儲からない? イラつく相場の賢い買い戦略(前編)

冷静か焦点ボケか

私は今、裁量のポジションがありません。

オフィスの移転その他で忙しかったのですが、さらに忙しくなると予見して4月上旬、全ポジションを閉じました。その後、全く売買していません。

でも、中源線のポジションはあります。
通常どおりに売買を継続しています(内容は後述)。
ただし、金額は小さめだし、中源線のシグナルを見ながらの売買なので、私の売買全体としては「休んでいる」感覚が強いのです。

ある意味、冷静な傍観者です。
でも、“現場にいない”ような感じで、焦点ボケかもしれませんね。

実践者のなかには、「常に一定の試し玉を持っている」人がいます。
「休んでいる」(ポジションがない)という認識をもちながらも、いろいろな銘柄に少しずつポジションを建てて“臨場感”を維持するのです。

久しぶりにマル(ゼロ)にして、気持ちがリセットできました。
こうした時間も必要です。
一方で、常に試し玉を建てている実践者のこだわりが、よく理解できました。

ちなみに、ポジションが完全にゼロとか、試し玉がパラパラあるだけとか、おそらく平均的な個人投資家とは遠い立ち位置です。少しでも中途半端な気持ちがあると、「うぅ~ん、どうしよう。まあ、とりあえずそのまま」なんてポジションが手の内にたまり、いつもきゅうくつな状態になっている人が多いのです。

資金の余裕が命、利益を生む重要不可欠な要素です。

多くの個別銘柄が伸びない理由

中途半端なポジションが手の内にたまる──読みにくい相場では、なおさらです。

昨今の相場は、どうでしょう。
株価指数はグイグイと上昇し、メディアは派手に報道する、自民党の麻生さんははしゃぐ……自分だけが“蚊帳の外”にいる気持ちになりやすい状況です。

でも、個別銘柄の動きを見ると納得できるのです。
番組でも紹介した、中源線による旧東証一部銘柄の分析を見てください。

5月に株価指数が高値を追うなか、中源線で機械的に判断した結果として、買い線銘柄(買いシグナル銘柄)の数は減少、5月末では売り線銘柄のほうが多い状態だったのです。

株価指数が高い、つまり「株価指数を形成している個別銘柄は上昇している」ということですが、決まった銘柄が上がるだけで、物色のすそ野はあまり広がっていないことがわかります。

ただ、6月に入ってからは買い線銘柄数が徐々に増えています。
隅のほうまで買われはじめたということですが、逆に「そろそろキケン」と警戒する向きも……。

具体的な戦略は各自で詰めてほしいと思いますが、「日経平均の上昇」に惑わされず、自分の守備範囲を自分のやり方でいじるという原則は、こんなときこそ強く意識するべきです。

林の中源線売買

私は、8銘柄に固定して中源線の売買を実践しています。

つい先日まで、半分の4銘柄が売りシグナル、半分の4銘柄が買いシグナルでした。
6月15日に1銘柄が陽転しましたが、前項で紹介した全体像と同じで、みんながみんな買いシグナルではないのです。

売りシグナルの4銘柄のうち3銘柄は現在、ポジションなし。転換時に売り建てしたものを適当なタイミングで買い戻して「陽転待ち」の姿勢です。そして、この原稿を書いている6月15日、売りシグナル3銘柄のうち1銘柄が陽転したので、翌16日に1単位買いました。

前から買いポジションを持っていた4銘柄は、とても心地よく上昇しています。
上がる銘柄は上がる、動かない銘柄は動かないという相場つきなので、ヘタに裁量で手仕舞いするよりも、なにも考えずに、利が乗っているポジションを放置したほうがいいと判断して、全くソワソワしていません。

中源線は、なかなかよい売買のパートナーです。

見通しは強気継続

さて、目先の動きについては、人によって見通しはまちまち。
しかし、株式市場全体は好転が続いていて、今後も何年か順調に推移すると私は考えています。

株価指数が以前の水準まで戻っていますが、個別株全体では割安な銘柄がゴロゴロある状況です。メインの裁量売買は、林投資研究所の「FAI投資法」(低位株の選別投資)です。

2021年から市場全体の好転を予測し、現時点では予測どおりに変化してきていると思っていますが、まだ安値圏にある多くの銘柄が「宝の山」に見えます。

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毎月の2本目は今回、1本目の翌日、6月13日(火)に公開済みです。

「上げ相場なのに儲からない? イラつく相場の賢い買い戦略(後編)」


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5月1日放送のフォローアップ
林 知之

押し目はいつ?

株価指数がしっかりと上伸中。
今後の展開はどうなのか──。

映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
ホンモノの上げ相場 主役銘柄を徹底検証(前編)

注目すべき個別銘柄の動き

どうしても、日経平均の「動向」や「水準」が話題となり、多くの個人投資家も、そんな情報を入口にして相場を考えようとします。

でも、平均は平均……上がっている銘柄と下がっている銘柄があれば、プラスとマイナスで相殺されてしまいます。バラツキのある個別銘柄の値動きこそ、私たち実践家が目を向けるべき「事件」、株式市場で起こっている大切な変化です。

いつも毎月の1本目は、事前に決めてある8銘柄の“定点観測”です。

一般的な投資関連情報は、動きのある銘柄のうち、話題を作りやすいものだけをピックアップしていますが、そういったものとは完全に別世界。キラキラの要素はありませんが、落ち着いて観察するための実践的な“のぞき窓”なのです。

ポジショントーク

私は現在、裁量のポジションを持っていません。
中源線は、一部を裁量でマル(ゼロ)にしているものの、シグナルどおりにポジションを取っている銘柄は、この相場のなかで順調です。

裁量のポジションがない……以前から強気を継続していますが、オフィス移転本番を控えてポジションを閉じ、そのあと当然のように忙しいために、復帰していない状況です。

ようやく落ち着いてきたので、じっくりと買いポジションをつくり直すつもりですが、番組のなかで大橋ひろこさんがコメントしたように、「乗れていないのがイヤ」というのは実践者に共通する感覚でしょう。

個人的な事情で意図的にポジションを閉じたので、イライラしているわけではありません。逆に、100%現金ですがすがしい気持ちです。半面、「つまらない……」という感覚もあります。

相場を張る人間にある独特の“ビョーキ”みたいなものです。
カッコよく表現すると“性”(さが)ですが、一種の中毒症状です。

さて、そんな生々しい感覚が常にあるので、完全にプレーンな解説なんて不可能です。
どうしたって、いわゆるポジショントークの要素が丸出しになるものです。

現在の私ならば、「じっくり買ってポジションをつくり直したい」という事情から「下げてほしい。適当に押してほしい」と願います。その気持ちが、コメントにも表れてしまうのです。

でも実際、「目先は上げ止まりかも」と思える銘柄もあると思います。
いや、「思います」というのがポジショントーク、偏っている、という話なのですが……。

情報は必ず偏っている

外部の情報に触れたとき、人は過大な期待を抱きます。当然の心理です。

でも、冷静に考えると、情報は常に「発信者」の意図をたっぷりと含んでいます。
前項で挙げたポジショントークは、わかりやすい例のひとつでしょう。

「この銘柄がいいと思うよ」という情報が、発信者の純粋な気持ちによるものであっても、必ずゆがみが生じています。

例えば、ある実践者が、安値圏で全く動かない銘柄をコツコツ仕込んでいたとします。
打算ゼロで周囲の人にも紹介したいと考えたとしても、全く動きがないので、なんとなく口にしません。ところが、少し動いてくると、「これ、よさそうだよ」と話しやすくなります。実際に上がってきているからです。

では、世間から注目されている人物が公の場で銘柄を話す場合は、どうでしょうか?
「聞いた人が納得してくれるだろうか」なんて不安もあるので、まじめに考えるほど、安値圏では紹介しにくいと感じるかもしれません。なんの計算もしていないのに、自分が利食い撤退を意識しはじめたころに「これ、いいですよ」と話しやすくなるかもしれません。

情報にも、いろいろとあります。
マーケット価格を並べただけの“素の情報”もありますが、なにかしらの価値判断を加えた情報は必ず偏っているので、期待するどころか、大いに疑うのが正解──こんな、クソつまらない考え方が大切なのです。

相場の初動を捉える

株式市場で話題になるのは、どうしたって、ある程度の値上がりをみせている銘柄であり、そのなかでも「材料を示しやすい」銘柄に偏ります。

しかし、実際に取れる値幅とか、買ったときの値下がりリスクを考えたら、相場が若い段階で手を出したいところです。

「初動を捉えて、初押しで買う」のが、最も手堅いと思います。

株価の変動サイクルは、意外と長いものです。
何年もかけて下げた株価が、安値で数年間横ばいをみせ、そのあと長期波動が上昇に転じると、これまた数年間はつづく──銘柄によって異なりますが、これくらいの時間的感覚が多くの銘柄に当てはまります。

番組でも紹介した、低位株投資の技能を身につけるセミナー(全6回)は、月足を観察することで長期波動の初動を捉えようとする「FAI投資法」の実践講座です。

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ぜひ、ご覧になってください。

FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」

FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」

コースの詳しい案内は、こちらをご覧ください。

毎月の2本目、テーマ別の番組は5月8日(月)に公開済みです。

また、その2本目で紹介した10銘柄が、その後どんな値動きをみせているか、「個別銘柄フォローアップ解説」も、5月15日(月)に公開済みです。


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