1月15日の放送「バブル高値を超えて行け! 来るべき大相場で買う株」のフォローアップを公開しました。
※どなたでも、無料登録だけで閲覧できます。
2024年は、年明けから日経平均が急騰して盛り上がっています。
さて、株式市場の実態は?
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
バブル高値を超えて行け! 来るべき大相場で買う株
年明けから、日経平均が急騰していることで、多くの投資家が浮き足立っていると思います。もちろん私も、「おっ、きたか!」と感じていますが、根拠は日経平均の上げ方ではありません。
日経平均は2023年、1月から6月まで順調に水準を上げました。その後、10月には極端に雰囲気をわるくして下落しましたが、その後は水準を戻しています。結局は、「年の前半に上昇、その後は高値を維持」という状況だったわけです。
個別銘柄は、どうだったか?
もちろん、グイグイと上値を追う銘柄もあったのですが、全体で物色のすそ野が広がることはなく、「9月に上抜きかけて出損ない」なんて銘柄が数多くありました。
取れなかった、資金管理が少しユルいだけで手の内が悪化した……がっかりしている投資家、イラついている投資家が少なくなかったと思うのです。
しかし、年末の3日間で景色が大きく変わったと、私は感じています。
そして、番組でコメントしたように、1月15日の値動きで「よし、きた!」という確信が強まりました。
中源線では直近、買い線銘柄数(個別株)がグングン増加しています。だから、一服する銘柄も出現しそうですが、出遅れ銘柄にも物色の波が広がっていく流れは「いよいよスタートだ」と感じたのです。
あくまでも、私が観察している銘柄群で、私個人の感覚です。
でも、市場の状況が相当に明るくなったという点は、賛同してもらえるのではないでしょうか。
株価指数のみならず、個別銘柄の物色が活発化する状況を期待します。
新NISA(少額投資非課税制度)、つまり、従来のNISAを拡充した制度がはじまりました。
日本は、各種のデータからリッチな国とされていますが、持っているだけで、おカネが動かないのです。おカネが動いて経済が好転すること、預貯金に眠っている個人の資金がより投資にまわることが求められています。
それなら、NISAも、もっと簡潔でわかりやすくしてほしいところです。
金額(非課税枠)も、もっと思いきって増やしてほしいのです。
それでも、少額で投資をはじめる若者にとって、背中を押す大きな力となるでしょう。
株式市場の発展に一定の効果があり、長くゆるく効く材料だと考えます。
株価が適正に評価されて水準が上がるよう、東証が上場企業に働きかけをしています。
各企業に対策を促す動きは、少しずつ株価全体の水準を高め、上場企業そのものの利益、市場に参加する投資家の利益につながり、ひいては日本経済全体に好影響を及ぼすと期待できます。
東証は、2022年の市場区分見直しだけでなく、積極的に取引所としての役割を前面に出してきました。
これまでのところ、驚くような株価引き上げ効果はないと思いますが、前項で触れたNISAとあわせて、これから先の株価を下支えする心強い材料だと思います。
材料があってもなくても、けっこうな数の銘柄が、3年、5年といった単位で株価水準を変えるのが株式市場の特徴です。
一時的な業績悪化があれば当然、株価も下がります。
でも、それほど内容が悪化していなくても、人気の離散で株価が下げ、割安な位置に甘んじている銘柄も数多くあるのです。
日経平均の騰落なんて、それこそ関係なく、上がっていく銘柄あり、下がっていく銘柄あり……3年、5年という期間で入れかわっていく動きが認められます。
安値にいる銘柄は、下値不安が少ないものの、いつ動くがわかりません。
「これは割安」と仕込んでも、上がらなければ意味がありません。
時間が経過して資金を寝かせることが問題ですが、時間がたつうちに業績が悪化するなどの弱材料が生まれたら、予期せぬ損失につながります。
でも、上昇スタートのタイミングをうまく捉えたら、安値圏にあるだけに、大きな率で上昇する可能性があり、ラクに利益を取ることが可能です。
林投資研究所が提唱する低位・割安株を買う手法は、「FAI投資法」といいます。
上昇のタイミングをつかむポイントがあるので、誰もが時間をかけずに実践できる方法です。
ぜひ、のぞいてみてください。
この手法では、29項目のルールが定められています。
銘柄選定から売買実践まで、ひととおりの行動をまとめてあるのです。
ルールの文言は、ふつうに公開しています。
ちなみに、NISAや東証の姿勢は、このFAI投資法で対象とする銘柄に、より強い影響があると期待しています。
2020年12月新刊
2023年も残り2週間。
環境はわるくなさそうなのに結果が出ていない……こんな声も多いようです。
今年の相場を振り返りながら、これからの売買実践を考えてみましょう。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
高値保ち合い継続中~天井波乱か、底固めか(前編)
2023年の相場を振り返ると、私の印象は、「かるい春高のあとダンマリ」です。
期待していて春高はあったのですが、多くの銘柄がバンバン上がる、といった状況ではありませんでした。でも、ぼちぼち利食いでき、まずまず満足という感じだったのです。
ところが、あらためて6月以降コツコツと仕込んだポジションが、9月に出損ない、現時点でもグズグズ傾向です。株価指数の水準は高くても、個別の伸びがわるい、動意づいてきたと思っても勢いが生まれない……状況はわるくないと感じていますが、年後半は期待したようなパフォーマンスに届いていません。
短い言葉でまとめましたが、人によって大きく異なるはずです。
「まとめ」といえば、「今年の漢字」というのがありますね。
毎年12月、その年の世相を表現する漢字1文字を決め、京都の清水寺で発表されます。
発表の場では、清水寺の住職が大きな和紙に今年の漢字を書くのですが、字を選んでいるのは「日本漢字能力検定協会」です。
ちなみに今年の漢字は「税」でした。
ネット上に、「坊さんは税金払ってないじゃん」なんてツッコミが散見されましたが、お坊さんの収入は給与所得で、ふつうに納税しているはずです。宗教法人として、部分的に優遇されているだけだと思います。
そもそも、お寺が決めているわけではありません。
こうした勘違いは別としても、「税」が日本人全員にとっての「今年」を表しているかどうかは疑問です。相場もしかり。私なりに今年をまとめてみましたが、あなたはどうだったでしょうか。
私の売買パフォーマンスは、不満はあるものの、ダメな結果とはいえないくらいでした。でも、各方面にヒアリングした結果、個人投資家の現状は二極化しているようです。
丁寧に売買した人は、難しい値動きながらも、どうにか乗りこなしてきたようです。
一方、少しでも油断した人は、塩漬け的なポジションが蓄積されていたり、結果として利益もない、あるいはマイナスのようです。
株式市場全体の“環境”としては、わるくないと考えています。
日本人投資家の資金も一部は米国株市場に流れているなどの要因で、指数が堅調なわりに個別銘柄の勢いが極めて不十分です。だから、「動意づいてきたな」と感じる変化があっても、長続きしないのです。
ただ、そうした変化を眺めていると、「やはり、行き場を探しているホットマネーは潤沢なんだな」と感じます。
個人投資家のパフォーマンスは二極化──前項では、「丁寧に売買した人」に対して「油断した人」とざっくり分けて解説しました。
紙一重で生じたプラスマイナスのポイントは、なんでしょうか。
まっ先に思い浮かぶのが、売買資金の「ゆとり」です。
といっても、「資金が多い人がラクだった」ということではありません。
資金量がある人でも、ムリな買い方をしていたら、あっという間に苦しくなります。
「資金量に応じた“ゆとり”を維持しているか否か」が重要です。
株式投資は、消費を目的とする日常の買いものとは異なりますが、あえて買いものにたとえて考えてみます。
おカネを持っている人でも、高価なものをどんどん買ったら、サイフの中身はしょぼくれてしまいます。自分が持っている範囲で、バランスよく買いものをすることが求められます。
でも、チマチマと計算するのもストレスフルですよね。
ほしいものを、ほしいだけ買うけど、サイフの中身はちゃんと残っている──こんな力かげんが身についていたら理想的です。
相場・トレードも同じです。
最初は計算して、手がける銘柄数、1銘柄の株数などを決めますが、値動きに臨機応変に対応するうえで感覚やイメージも重要な手がかりです。その感覚が適正か否かは、大きな課題なのです。
さて、「ゆとりが足りないな」と感じたら、年末という区切りを利用して、大掃除をしてみてください。相場の見込み違いはミスではありませんから、いつでも、気づいた時点で修正作業を行えばいいのです。
いちばん効果的なのは、「いったん全ポジションを落とす」ことです。
家の中を片づける「断捨離」と同じテクニックです。
全ポジションを落として、完全に現金だけにします。
その状態、つまり、ポジションも気持ちも“ニュートラル”な状況で、冷静に考えるのです。
持っていたポジションを見直し、「やはり、この銘柄は維持したいな」と強く思うものは、サッと買い直します。でも、「それほどでもないな」という銘柄は、いったん忘れます。
この作業で、ダメなポジション、いまひとつパフォーマンスが出ないポジションは消えます。
そして、自分なりに確信のあるポジションだけが残り、余裕資金もグッと増加します。
売買に必要な“ゆとり”を手に入れる近道は、株価変動を「長期トレンド」で捉えることです。
月足で観察するのがいちばんです。
誰だって日々の動きに気をとられる傾向がありますが、月足で長期の上げ下げを見ていると、各種の雑音が脳内から消えるのです。
そんな視点を、そのまま売買実践に落とし込んでいるのが、林投資研究所が行っている低位株投資の手法、「FAI投資法」です。
ちなみに、銘柄選定や売買のルールは、番組で軸にしている中源線建玉法と同様、公開しています。 → FAIルール(全項目)はこちらをクリック!
この投資手法をゼロから学ぶ学習コースがあり、その一部をYouTubeで無料公開しています。ぜひご覧になってください。
FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」
FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」
12月、2本目の動画は、YouTubeで公開済みです。
【投資戦略 注目株】高値保ち合い継続中~天井波乱か、底固めか(後編)
2020年12月新刊
11月6日の放送「下値不安はもうないのか このタイミングで考える日本株買い戦略(前編)」のフォローアップを公開しました。
※どなたでも、無料登録だけで閲覧できます。
個別銘柄は約4,000あるので、ひとつひとつ見ていられない。
だからといって「日経平均」を観察しても単なる平均、観点を絞って個別銘柄の動向を見るしかないのです。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
下値不安はもうないのか このタイミングで考える日本株買い戦略(前編)
11月15日は、日経平均が「今年最大の上げ幅」だったそうです。
「ふぅ~ん、オレの銘柄は上がってないよ」なんて声が、あちこちから。
私自身の持ち株も、見事なほど反応なし……出遅れの地味な銘柄が多いので「なるほど」というところですが、それにしても日経平均というのは、あらためて特殊な数値だと思いました。
最上位のプライム市場、あるいは東証全体で値上がり銘柄のほうが多くても、日経平均が少し下落していたら、市況解説の見出しは「下げ」です。逆のこともあります。
そもそも、多数の個別株(11月16日現在、3,916銘柄)が上場していて、それら個別銘柄を選別して保有している参加者がほとんどでしょう。それなのに、解説は「まず日経平均」です。
日経平均の先物、あるいは日経平均に連動するETFなどを積極的に売買している人もいます。それ専門の個人投資家だっているでしょう。でも、私がケチをつけているのは、個別銘柄が多数ある“現物市場”の解説記事です。
株を売買せず、日経平均の動向や水準を見て勝手なことを言っている外野はいいのですが、株を売買する私たち“プレーヤー”は、少なくとも、メディアがつくり上げた日経平均“信仰”に正面から抗わなければいけません。
細かく考えると、「株価指数を買う海外投資家」とか「目先の動きで現物を売る機関投資家」とか、いろいろなことが浮かび上がりますが、おもしろい半面、売買の実践から離れた議論に近づきます。
こう考えるが、正しい実践だと思います。
番組では、中源線による旧東証一部銘柄の統計である「買い線銘柄数」、すなわち「個別銘柄を中源線で判断した結果」を紹介しています。
この数値だって、全体をざっくりと表現するものですが、日経平均とは大きく異なります。
日経平均は、個々の銘柄が売買されて変動した結果です。
「買い線銘柄数」は、その元となる個別銘柄をひとつずつ、確固たる基準で判断しています。いきなり株価の平均値を計算するのとは、全くちがうデータを得ることができます。
番組で紹介したのは11月6日までのデータですが、下に示すのは直近11月16日までの「買い線銘柄数」です。
赤い矢印が2つあります。
10月に市場全体が売られて個別銘柄も次々と陰転し、中源線の買い線銘柄数が極端に減った点を示しています。
最初の矢印が10月4日、買い線銘柄数は513銘柄です。
約1カ月前の9月6日には1,445銘柄あったので、急激な減少です。
2つめの矢印は10月23日で、買い線銘柄数は553銘柄。
これらが、買い線銘柄数のチャートにおける一番底と二番底、いろいろな解説があるなか、「10月のうちに市場全体は十分に売られ、陰の極を迎えていた」という見方も成立します。
売買する個別銘柄そのものを見るのが基本ですが、「市場全体」という観点だって欠かせません。全体を見るうえで、こうした観察のほうが実践的です。
ピンポイントで値動きを当てるのは難しいのですが、市況解説のような“1日単位”の切り取りをせず、少なくとも数週間程度の流れに目を向けることで、個別銘柄の売買戦略、ポジション操作を判断する指標になる数値は、ちょっとした工夫でゲットすることが可能なのです。
この統計値は毎日、中源線シグナル配信のトップページに掲載していますが、トップページを閲覧するためのID・パスワードは無料で発行しています。
今回述べた日経平均の否定論は、すんなり受け入れてもらえません。
だから、たびたび文章にしています。しつこく……。
今回は、補足的な説明も追加します。
私が日経平均を否定する理由を、相場から離れて、身近な数字から考えてみてください。
現在、2023年11月中旬ですが、「11月の平均気温」を考えても、着る服を決めることはできません。その日の気温、出かける時間帯、交通手段(電車か車かなど)、どんな場所で何をするか、等々、自分自身の“個別事情”を考えて服を選びます。
その日の気温に限定しても、日本全国の平均気温とか、関東の平均気温を気にして服を考えることなどありません。
平均、ふつう、一般的……なんとなく使って「わかるよね?」と話が進んでいくものが多い気がしますが、落ち着いて考えると「なんか乱暴……」と感じるケースも少なくありません。
40年以上も相場に携わり、長く業界内部にいる立場で、「個人投資家向けの情報」を観察していると、煙にまく、適当に誘導する、上すべりした言葉でその場を繕う、といった否定的な見解ばかり脳裏に浮かんでくるのです。
少し長めの期間で値動きを観察する──投資家を煙にまく情報を排除し、実践的な目をもつ大きなポイントだと確信します。
そういう意味では、株価の長期トレンドを、月足で観察するのがいちばんです。
そんな視点を、そのまま売買実践に落とし込んでいるのが、林投資研究所が行っている低位株投資の手法、「FAI投資法」です。
ちなみに、銘柄選定や売買のルールは、番組で軸にしている中源線建玉法と同様、公開しています。
この投資手法をゼロから学ぶ学習コースがあり、その一部をYouTubeで無料公開しています。ぜひご覧になってください。
FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」
FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」
11月、2本目の動画は、YouTubeで公開済みです。
【投資戦略 注目株】下値不安はもうないのか このタイミングで考える日本株買い戦略(後編)
2020年12月新刊
10月2日の放送「保ち合いはいつ終わる? 未曾有の大相場を見逃すな((前編)」のフォローアップを公開しました。
※どなたでも、無料登録だけで閲覧できます。
利益を出すためには、リスクを取って攻めるしかありません。
しかし、それが思わぬ損失にもつながるのです……。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
保ち合いはいつ終わる? 未曾有の大相場を見逃すな(前編)
株式市場における急落について、多くの投資家が原因を知りたいと考えます。
そこで、解説者の出番です。
金利、為替、デリバティブ売買の動向、政治、エネルギー価格……あとづけの解説なら、どんなことでも言えます。そして、それを読んだ投資家が「なるほど」と納得する文章を書くことができます。
でも、激しく動くから利益のチャンスがあるのです。
そして、激しく動くから予測不能なのです。
想定外、不測の事態、思いがけない事態、突発的なケース……いろいろに表現されますが、期待外れの急変がイヤな記憶として残りやすいだけで、買っている銘柄が急に人気化してよろこぶ、なんてこともあります。
ただし急落は、一般のニュースになることもあるほどで、事件、事故、望ましくないこと、と認識されます。とはいえ、株価の大きな変化で利益を上げようとする私たちプレーヤーが被害者意識をもつのは、少なくともトクする思考ではありません。
私自身も買い戦略が軸なので、急落があると、実におもしろくありません。
でも、湧いてくる感情に素直に従うと、誰かに同情してもらいたいなんて気持ちになるだけなので、「想定していたトレンドが崩れたのか」といった観察に努め、自分にとって間違いのない次の一手はなにか、と考えるようにしています。
リーマンショックのように、歴史に残るようなショック安もあります。
これこそ、望ましくないもので、状況によっては政治が動きます。
リーマンショックは、政治が半ば放棄したような状態で、金融システムの機能低下が起こりました。この反省から、現在は政治が積極的に関与します。
コロナショック後の株高は、政治の力が原動力でした。
でも、ショック高はありません。
なにかをきっかけに、多くの人が一斉にポジションを現金化するのがショック安です。「とりあえず逃げておこう」ということです。
背景の経済が成長すれば株価の上昇も必然ですが、市場には中期的な人気の上げ下げもあります。グイグイと強烈に挙げていく場面でなくても、「買いが買いを呼ぶ」流れはあります。いわば、重力に逆らうように、市場参加者が株価を持ち上げていく感じです。
この力が弱まったとき、重力で下げトレンドが発生します。
状況によっては、急激な下げにつながります。
こうした構造を理解していれば、「急落は望まないが、起こるのも必然」と捉えることができます。
イヤな雰囲気の下げを見て「急落もあるのか?」と解説を探せば、かならず不安材料が見つかります。急落後に「材料はなに?」と思えば、いくらでも背景を解説した後講釈に出会います。
そういった“観客目線”ではなく、構造を理解し、資金管理を適切に行って余裕をもち、プレーヤーとしての思考に集中しやすい状況を心がけるのが正解です。
起きたあとで解説を探してホッとしても、評価損は減りませんし、次の一手につながる思考もいっさい生まれません。
駅前で乗ったタクシーの運転手が、「もう2日間寝ていないんですよ」と言ったら不安になります。「ちゃんと寝てよ」って。
体を酷使して仕事をしたら、それは「休む」という義務を放棄したことになります。
乗り物の運転など他人の命を預かる仕事でなくても、仕事の仲間、取引先、家族などに迷惑をかける要因ができてしまいます。
「休む」ことも、大切な仕事なのです。
相場・トレードでも、それは同じです。
ポジションを持っている=出動している、ということです。
タクシードライバーが運転席に座っているのと同じ状態です。
だから、意図的に休みを取る、つまりポジションをゼロにしたり、極端に少なくする期間を設けるべきなのです。
前項で述べたこととあわせて考えると、出動のチャンスを絞ることでポジションの持ちすぎを防ごうという発想につながると思います。
急落なんて、買い戦略をとっている私たちプレーヤにとって、望むことではありません。
だからといって、慌てて思考が乱れてしまうと、もっと困ったことになります。
「ここを上手に乗り越えて、ほかの参加者に差をつけよう」と、前向きな姿勢のほうがおトクです。
全体のバランスを、ときどき見直してみてください。
急落で慌てたときは、今日、明日……とても短い期間に目が向きます。
目線がそのままの人は、その後の対処もいまひとつでしょう。
いっそ、最初から長めのトレンドに目を向けていれば、慌てる要素が激減します。
長期のトレンドを月足でチェックして銘柄を選定するのが、林投資研究所が行っている低位株投資の手法、「FAI投資法」です。
WEBセミナーの一部を、YouTubeで無料公開しているので、ぜひご覧になってください。
FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」
FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」
10月、2本目の動画は、YouTubeで公開済みです。
【投資戦略 注目株】保ち合いはいつ終わる? 未曾有の大相場を見逃すな(後編)
2020年12月新刊
9月4日の放送「循環物色から選別投資へ~売られる株・買われる株((前編)」のフォローアップを公開しました。
※どなたでも、無料登録だけで閲覧できます。
TOPIXは新高値、日経平均も切り返しています。
個別銘柄の選別、ポジションの操作はどうあるべきか。
こんなときこそビシッと考えるべきです。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
循環物色から選別投資へ~売られる株・買われる株(前編)
先月も同じようなことを述べたと思いますが、8銘柄を固定して観察しているだけだと、コーフンする要素がありません。
でも、それで正解なのです。
一般的な投資関連情報は、約4千もある銘柄から、動いているもの、話題性があるもの、材料を示して解説して読者(一般投資家)がコーフンするものを選びます。
そして、銘柄も観点も日替わりです。
そんなものが、実践に役立つ道理はありません。
毎月の定点観測、8銘柄の観察は、番組的にはイケていません。
でも、それを見て「そうか、動いていないものもあるんだ」と感じるだけで価値があると思います。
視点を固定し、判断基準を一定にする──冷静かつ実用的な観察の絶対条件です。
「日経平均が上がるなら、これも上がる」とか、「日経平均が上がっているのに、この銘柄は下がっている」といった観察をする人がいます。
でも、個別銘柄とは別に日経平均という数字が存在しているのではありません。
個別銘柄のうち、わずか225銘柄の平均値が日経平均です。
また、個別銘柄はバラバラに動くので、「平均」という数字には細かい変化が表れません。
上がる銘柄と下がる銘柄があれば相殺され、平均という数字は動かないのです。
だから、日経平均などの株価指数よりも、個別銘柄を中源線で判断した結果の「買い線銘柄数」を示しています。しかし、これだって“全体”をボヤ~っと表現しているようなものです。
本来は、個別銘柄ひとつひとつを見て判断し、それら個別銘柄から全体の傾向を捉えるのが正解です。でも、約4千もある個別銘柄をすべて見ていることなんてできません。
だから、銘柄を絞って「定点観測」をするのです。
プロや、賢い上級者は、なにかしらの方法で定点観測を行っています。
日経平均という数字も、情報として入ってきますが、売買の判断に直結させることはありません。
日経平均を見て、都合よく紹介されている個別銘柄を見る──不要にコーフンして、必要以上に「おいていかれている」と感じるでしょう。
株式投資・トレードは、レジャーとしてのスポーツ観戦とはちがうのです!
さて、日経平均とか、観点の定まらない無責任なオススメ銘柄情報とか、スポーツ観戦路線のような情報を遮断したとしても、私たち実践者には「儲けたい」という気持ちがあって期待があるので、カンタンに「おいていかれる感」を抱きます。
これは感情によるものなので、消すことはできません。
軽減しようと抗うよりも、「おいていかれる感」を判断基準にしてしまうほうが実用的です。
上げ相場なら、手を出していない銘柄(それらが圧倒的な多数)の動きをチラチラッと見て、「おいていかれる感」が湧きます。
安値圏で静かなときでも、目をつけて買った銘柄以外のものが動意づく確率のほうが、圧倒的に高いのです。
つまり、常に「おいていかれる感」が心のなかにあるのです。
感情的には矛盾です。違和感があります。
消したいと感じます。
でも、消そうとしてはいけないのです!
「常にある」のが当たり前だからです。
「おいていかれる感」を消そうとしたら、雑に手を出すしかありません。
しかし、かなり雑にいろいろなものに手をつけたとしても、全銘柄を買うことができない以上、必ず“ないものねだり”で感情的な矛盾を感じます。
だから、「おいていかれる感」があることを受け入れ、消そうとしないことです。
消そうとした結果、買いすぎて身動きが取れなくなり、余計に「おいていかれる感」が強くなってしまうでしょう。
つい先日、この感覚を実践に即、役立てるためのYouTube動画を作りました。
ぜひ、ご覧になってください。
【持続可能な株式投資】「おいていかれる感」を消そうとするな!
出遅れ狙いは意外と難しい──番組でも、ときどきコメントしています。
でも、長期波動における出遅れ、割安銘柄への分散投資を、うまく機能させる方法があります。
日経平均がこれだけ上昇しても、個別株全体では割安な銘柄がゴロゴロあります。2021年から市場全体の好転を予測し、現時点では予測どおりに変化してきていると思っていますが、まだ安値圏にある多くの銘柄が「宝の山」に見えます。
それらを対象に、「初動を捉えて、初押しで買う」のが、とても手堅い、「FAI投資法」です。
WEBセミナーの一部を、YouTubeで無料公開しているので、ぜひご覧になってください。
FAI投資法マスタープログラム「1-1 低位株投資の魅力と弱点」
FAI投資法マスタープログラム「6-1 これからの実践的課題と勉強法」
9月、2本目の動画は昨夜、YouTubeで公開済みです。
【投資戦略 注目株】循環物色から選別投資へ~売られる株・買われる株(後編)
2020年12月新刊