ヤバい状況を乗り切るテクニック
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2025新年相場 スタートダッシュで買いたい有望株9選

日銀ショックだったの?
昨年8月はじめにかけての急落を、振り返ってみましょう。
「日銀ショック」などといわれますが、本当にそうだったのでしょうか。
実際のことは、誰がどう検証しても答えなんて出ません。
株価を動かす要因は、数多くあるのですから。
では、「なぜ下げたのか」という各種の解説は、実践的にどんな意味があるでしょうか。
いろいろな意見があるでしょうが、私は「なんの意味もない」と片づけます。
あとになってから“動いた理由”を考えても、過去に戻ってポジションを変更することはできません。実際、1秒前に戻ることもできないのが現実です。
「過去を検証することで将来、役に立つはず」という意見もあります。
でも、過去の数えきれない事例を研究している人が、昨年の急落を予見していたのでしょうか? そんなことはないはずです。
さて、こうした理屈を、さらに極端に推し進めたようなものかもしれませんが、「相場は相場に聞け」という言葉があります。「理屈を考えてもわからないが、現状と近未来は相場に表れる」という意味です。
こうした捉え方、相場への姿勢については議論もあるでしょう。
ただし、値動きを軸にすることで、自分の見通し、その見通しをもとにした現在のポジションから目をそらさないことで、実践的な対応に直結しやすいのが大きな利点といえます。
実際に、中源線による分析では、多くの銘柄が急落前に陰転していました。
「えっ、陰転? まだ上がるんじゃないの?」と感じていたら中源線が陰転し、現実に急落が起きた、ということです。中源線の強みを、再確認できる事例でした。

金利動向その他の材料
昨年8月の急落が日銀ショックと呼ばれるのは、「金利上昇=株価下落」という連想があるからです。でも、本当にそうなのでしょうか?
コロナ騒動以降、米国の景気が好調で、いきすぎた部分を抑制する狙いで金利が上昇しました。政策金利上昇の観測が出るたびに「株価下落」と騒がれましたが、ちっとも下がっていません。
日本だけの事情では、先物・オプションの特別清算指数(SQ)算出が、よく話題に上ります。
「荒れた動きがあるのでは……」と。
でも、そんなタイミングで目立った動きが出ることは、まずありません。
そもそも、「SQのタイミングで急落があったら」とおびえている投資家も、ポジションを減らしたりしていないようです。
利益を上げるためにポジションを動かす、そのために材料を気にしているのかと思うと、材料を話題にするための材料……みたいな感じです。それならば、たとえ見落としが生じる可能性があったとしても、前項で挙げた「株価は株価に聞け」を貫くほうが確実に結果につながるでしょう。

「基準」と「対応」が不可欠
事前に異変を察知して動く──至難の業です。
結局、「1秒前に戻ることはできない」ので、「常に一歩遅れで対応」するしかありません。
でも、一歩遅れたことで、スパッと行動できないのが人間です。
そんな人間の弱さを認め、“弱い状態でも、どうにか結果につなげる”のがテクニックです。
テクニック=予測を当てること、ではないのです。
堂々と、一歩遅れで行動しようではありませんか。
しかし現実では、つい二歩、三歩と遅れがちです。
それでも、行動できずにフリーズして傷口を広げることさえなければ、どうにかなるものです。
こんなところが、相場の本質、いや、神髄と呼んでいいのかもしれません。
中源線は、堂々と“一歩遅れ”の対応をしています。
しかし、数式で答えが出るので、二歩、三歩と遅れることがありません。
「上がりはじめた? じゃあ買いはじめよう」という判断が、中源線のルールです。
その基準が、明確に決まっているのです。
前項で述べたように、各種の材料におびえ、メディアの論調に振り回されるのは、「基準」がユルいことが理由です。誰も明日の株価すら知らないのですから、正解さがしをせずに、自分の基準で堂々と、常に一歩遅れで(しかし大きく遅れずに)行動することに徹するべきです。

トランプ政権に期待
前項までの実践論とは趣を異に、新年なので、今年の見通しを簡潔に述べます。
トランプ政権が復活しますね。
彼の素行は品がないと思いますが、政治家としては極めてまともだと思っています。
権力を利用して私腹を肥やす、民衆の敵みたいな政治家が多く、自由の国アメリカこそ、そんな輩が多いというか、あからさまにやりたい放題のように感じています。そんななか、自己満足や周囲からの賞賛だけがモチベーションといえるトランプ氏は、私腹を肥やすインサイダー野郎たちの対岸に立っているはずです。
イーロン・マスク氏を、政府効率化省のトップに指名しましたね。
AI(人工知能)技術の加速が明らかな状況で、アメリカがより効率化すれば、強いアメリカの復活です。
残念ながら軍事的に従属している日本は、この状況で優位に立つでしょう。
また、否応なく米国流株式資本主義を受け入れ、株式市場の未来も明るいのではないでしょうか。
いずれにしても、独自の「基準」と「対応」がカギです。
まだ新年です。
ご自身の姿勢、やり方、考え方を、ワクワクしながら見直してみてはいかがでしょうか。

































