初級者は「銘柄当て」ですが、中級者・上級者はポジション操作という発想をもちます。
そのポジション操作のなかで、「これで決め打ち!」なんて場面があるでしょう。
でも、その決め打ち、大丈夫ですか?
初級者は「銘柄当て」ですが、中級者・上級者はポジション操作という発想をもちます。
そのポジション操作のなかで、「これで決め打ち!」なんて場面があるでしょう。
でも、その決め打ち、大丈夫ですか?
株式投資「虎の穴」の新シリーズ、【なんで、そうなるの?】
狙っている個別銘柄が、買う前に上がりはじめる……しまった!
うまく上昇したので利食い売りしようと思っていると下がりはじめる……失敗したか?
こんな状況について、原因を解明し、対応策(売買テクニック)を考えました。
相場(売買・トレード)でミスをすると、大切なおカネが減ります。
だから、少しでもミスを減らしたい──マーケット参加者に共通の課題ですよね。
値上がりを予測して株を買う「買い戦略」であっても、「売りがスタート」という発想が極めて重要です。
いったい、どんな意味か……プロの思考、実践家のアイデアを紹介します。
→ この動画を見る 株式投資【虎の穴】(林投資研究所チャンネル)
株価変動は、上にも下にもブレをみせます。
極端に売られたとき、「ここが買い場かな」と感じます。
でも、サッと手を出すことができません。
あとで、「あそこが買い場だった……」と嘆きます。
相場あるあるですね。
こんな問題を、ズバリ解決する動画です。
株価が下がって「そろそろ底打ち」だと感じる……相場あるあるの状況です。
でも、このときにヤラレ玉がある、つまり「早くに買って下がっている」場合、どう考えてどう行動するのが正しいのでしょうか?
評価損は「ないもの」とする。
評価益は「取ったもの」と考える。
これでは、いけません!
厳しい考え方ですが、受け入れるとラクになります。
トクをするでしょう。
新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」の脅威で下げている──こんな解説が飛び交っていますが、新型コロナは、少なくとも、金融マーケットの悪材料にならないことが、2020年に起きた“コロナショック”以降の推移でハッキリしているはず。
つい、現在の岸田政権のせいにしたくなりますが、政治と株価の因果関係なんて誰にも証明できません。
とにもかくにも、「個別株の動きが弱くなっている」というのが事実、私たちマーケット参加者にとっての真実です。ポジションの状態がよろしくない人も多いことでしょう。
では、どう考えればいいのか? いつもの定点観測とともに、実践的な対応を考えてみました。
映像は、YouTubeチャンネル「マーケット・スクランブル」でご覧ください。
日経平均3万円は、越えられない壁なのか!?
「投資」と「投機」のちがいは?
私もごっちゃに使っていますが、あらためて問われたとき、「私がやっているのは投機です」と答えます。
例えば低位株を買う場合、企業の「成長性」に着目することもありますが、株主という立場で、長期の成長による株価上昇を享受するといった感覚にはなりません。買うときの狙いは数カ月単位の上昇で、長く持ってもせいぜい1年か2年です。社長の名前や経営方針を見ることもありません。
だから、「投機を行っている」と自認しているのです。
世間には「投機は望ましくない行為」といった捉え方もあるようですが、本質から離れた言葉遊びのようなものです。「投資家」と「企業」を結ぶ株式市場は、積極的に行動する投機家の存在が不可欠です。いわゆるホットマネーがなければ、株式市場は成り立ちません。投機は、堂々たる社会活動、経済行為なのです。
例えば世間の騒動で株価が動いたとき、「こんな混乱で儲けるのは……」と考えてしまう人もいます。例えば3.11を機に起こった乱高下で利益を上げて悩むとか、コロナショックの暴落やそのあとの戻りで儲けて「いけないことをしている」気分になるとか。
日本人にありがちな心理ですが、自らの意思で災害を起こしたりウイルスをばらまいたわけではありません。そもそも、株価変動の理由をビシッと特定できるわけでもありません。
不要に考えすぎたり、無責任な言葉の定義に惑わされたりする必要はありません。ウォーレン・バフェット氏のような「投資」は難しいので、わりと短期間の値動きを追う「投機」をするのが一般的です。
こうして、自分がやっていることを客観的に理解することは重要です。
情報というのは、「発信者に有利」で「受信者に不利」という論理があります。
例えば、自分自身のことを説明するとき、自らに不利なことを積極的に開示しません。昨日ちょっとズルをしちゃったとか、下着を少し汚してしまったとか……。発信者の都合ですね。
情報の受信者は、そうやってフィルターがかかった開示情報を受け取って考えるしかないので、やはり不利だ、という理屈です。
株の情報はどうでしょうか?
現在は、多くの人がSNSで自分の意見を発信します。
でも、元になるのは大手メディアが発信した情報だったり、ほかの人がSNSでつぶやいた言葉だったりします。どうしたって、受け身の姿勢が強いことは否定できません。
受け身に傾いている時点で、悔しいことですが、私たち個人投資家は「情報弱者」です。自分が弱いのではなく、相手(大手メディアやSNS)が強いのです。
株価がズルズルと下げている状況で、新型コロナの変異種「オミクロン」の脅威だ、と聞いたら「なるほど、そうか」と感じてしまう人が多いのです。でも、12月6日の米国でNYダウが646ドル高、今年最大の上げ幅をみせるとニュースでは、「オミクロンの脅威が和らいだから」と解説していました。
上げても下げてもオミクロン……後講釈なら、誰でも好きなことを言えますよね。子どもだましの解説に振り回されず、“独立した投機家”として、堂々と、自分のことを考えることが大切です。
株を売買しながら、自分のポジションについて誰かに相談する──意識が高いという見方もできますが、大半は、切るに切れないダメ玉を抱えた状態です。「過去を振り返らずに切るしかない」と、理解しているのです。
同じプレーヤーの立場で、あなたに有利なアドバイスをしてくれる人なんて、なかなかいません。無責任な意見を言われるのがオチです。
だから、損切りするか否かを自分で判定するしかないのですが、心理的につらいので、つい逃避したくなります。目先の上昇を狙って買ったのに下がってしまったとき、「でも、この企業には将来性がある」とか「配当利回りが高い」など、買うときには意識しなかった要素を挙げて損切りを先送りします。
「投機」のポジションをつくったのに、状況が変わったら「投資」の視点を持ちだし、3カ月の計画が5年に延びる……これはアウトです!
番組でも言いましたが、「投資」ならば、日経平均が3万円から2万8千円に下げただけでは、なにか対応することもなく静観でしょう。計画のなかで、買い増しを実行するかもしれません。でも「投機」なら、「こんなバカな……」と考える一方で、損切りを含めたポジション調整を考えます。
見込み違いは避けられません。
でも、わるい状態を放置して、その先の結果もわるくしてしまうかどうかは、自分の判断と行動しだいです。もし「苦しい」と思うなら、逃げずに自分の手で苦しさを軽減してください。半端な気持ちで「ヤラレの少ない銘柄を切る」のではなく、「最もイヤな銘柄」を優先的に切って、近未来にそなえる状態を自分でつくり出すようにしてください。
選ぶ言葉が自己イメージをつくり、その自己イメージどおりに行動するのが私たち人間です。
「投資か投機か」という定義も大切ですし、「誰の言葉に耳を傾けるか」(誰の情報を重視するか)も重要です。自分で「ダメ玉だ」「切るしかない」と感じながら、頭のなかで論理をすり替えて先送りするのは、土台となる情報がユルいからです。
ちなみに、そうしたことを可能な範囲で強固にしても、苦しくて迷う状況が減らない、ということもあるでしょう。その場合は、売買資金が多すぎるか、資金稼働率が高すぎる(株数が多すぎる)か、出動の手数(てかず)が多すぎる、といったことが考えられます。
株価の変動は、きわめて激しいものです。
株を売買しているだけで、相当に積極的です。
だから、「みみっちい」と言われてしまうくらい、おとなしい張り方でも、十分に積極的な行動なのです。
こう考えて、自己コントロールを失わない範囲、自分の「守備範囲」を考え直すことです。
中長期だけでなく、短期的にも強気だった私は、中源線の陰転でカラ売りせずに利益を逃したり、裁量で売買している分は「もっとゆっくり買えばよかったのか……」とブツブツ言ったりしています。
でも、自分を自分でコントロールするために決めた、自分自身の想定です。仕方がありません。一部を損切りしたり、買い進めるペースをグッと落としたりしながら、「これから先どうなるか」と自分だけのシナリオを考えるようにしています。
評価損が5%の口座もありますが、複数の口座を合わせると評価益です。
株価変動は読めない(いつもどおりメチャクチャ、異常なし)、無意味な独り言は多い、「なんで下がるんだよ!」と周囲の人間に聞いてみたりする(アホです)といった状態ですが、どうにか溺れずに浮かんでいます。
明日の株価なんて、誰も知りません。
他人に聞くことで、自ら情報弱者の域に入るのではなく、自分の売買プランだけを大切にしてください。
次回は12月9日(木)、テーマ別の番組をお届けします。
※第2週月曜日ではなく、同じ週の木曜日に変更しました。
タイトルは「買いで取りたい! 「押し目待ち」か「リバウンド狙い」か」。
あくまでも買い目線継続の立場で、「これから買う銘柄」を考える内容です。
お楽しみに!
2020年12月新刊
株価が下げる過程で、丁寧に対応した。
うまくナンピンした。
でも、下げ止まらない・・・
相場あるあるの状況です。
あなたは、なにを基準に次の一手を考えますか?
「こんなときどうする」シリーズ第4回は、「ナンピンしたが下げ止まらない」という状況を分析してみました。