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☆新NISA、イデコ、損益通算

年金だけでは老後の暮らしを支えきれない将来が見えてしまっている今、今年から投資運用利益が非課税となるNISA(少額投資非課税制度)が大幅に拡充され、新NISAとなった。年間の非課税投資枠は最大360万円と現行の3倍に膨らみ、非課税で投資できる期間が無期限となる。それに伴い、これまで時限措置だった制度が恒久化された。対象はこれまで通りで、日本に居住する18歳以上。

新NISAの年間投資枠360万円はつみたて投資枠120万円と成長投資枠の240万円の合計で、生涯投資枠は1800万円に設定された。内訳はつみたて投資枠が600万円、成長投資枠が1200万円。成長投資枠での投資物件売却後には元本ベースで翌年に生涯投資枠が復活する。

詳しくは、ファイナンシャル・インテリジェンス「投資の学校」の高橋氏の新著を参照して頂きたい。
参照:【新NISA完全対応】 9割ほったらかし「超」積立投資 定額インデックスと年1回トレードで年間利益200万円を稼ぐ!(著者:高橋慶行、出版:KADOKAWA)


また、公的年金だけでは老後の暮らしを支えきれない将来が見えてしまっている今、「個人型確定拠出年金」(iDeCo、イデコ)も改革されている。対象は20歳から65歳までで、公的年金に加入している人だ。

イデコとは、個人が自分で金融機関を選んで掛け金を拠出・運用し、運用益を得るものだ。2022年10月までは、原則会社が掛け金を出す企業型の確定拠出年金(DC)の加入者の大半はイデコを使えなかったが、併用可能となった。イデコは最低月5000円、1000円単位の拠出で、掛け金の上限は勤務先などで異なり、企業型DCだけなら月2万円、会社が運用責任を持つ確定給付企業年金(DB)と企業型DCの両方があれば月1万2000円となっている。また、投資総額に上限はない。

イデコは掛け金の全額が所得税や住民税の計算からはずれ、節税となる。節税額は掛け金×その人の税率(所得・住民税率の合計)。また、受給開始年齢も公的年金に倣って60歳から75歳までに広がっている。積み立ても65歳まで継続できる。


新NISAとイデコが共通するのは、運用益が非課税となることだ。新NISAは株式の配当金、投信の分配金、そして売却益が非課税となる。イデコでは拠出時に掛け金が全額所得控除となり、受け取り時には退職所得控除や公的年金控除が適応される。税制メリットだけでいえば、イデコのほうが有利だと言える。

とはいえ、新NISAは好きなタイミングで売却して資金を引き出すことができるが、イデコは年金なので原則60歳になるまで引き出すことができない。また、65歳以上は新規利用ができない。


一方、新NISAでの売却損の損益通算はできない。損益通算とは、売却益と売却損とを相殺して、ネットの利益だけに課税されるものだ。ネットの損失は最大3年間繰り越すことができ、その間の売却益と相殺できる。

例えば、「源泉徴収ありの特定口座」は証券会社が年間損益を計算し納税手続きもするので確定申告は要らない。しかし複数の証券会社に口座があり、ある口座は損失が出て別の口座では利益が出た場合には、確定申告により自分で損益を通算することで課税利益を減らすことができる。損失を繰り越す注意点は、売買が全くなかった年や利益が出なかった年も毎年確定申告しなくてはならないことだ。申告を忘れると繰り越しが無効になり損失は消えてしまう。

また、FXや先物の利益は「先物取引に係る雑所得等」という扱いだ。株や投信のように源泉徴収の仕組みはなく確定申告(申告分離課税)が必要だ。「先物取引に係る雑所得等の損失は、他の先物取引に係るものとに限り」損益通算が可能だが、株や他の所得との損益通算はできない。また、損失額は、翌年以後3年間にわたり繰り越して、損益通算できる。税率は20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)。


新NISAによる株価上昇が見込まれているが、制度そのものに株価押上効果はなく、誰かが買ってはじめて株価は上昇する。また、イデコのように掛け金から受取金まで実質非課税で投資運用できるわけではない。運用益だけが非課税となるのだ。一方で、売却損の損益通算はできない。つまり、上げるとリターンは増えるが、下げるとリスクはむしろ増えると言える。その点は留意しておきたいものだ。

一方で、新NISAでは年間で最大3.9兆円の海外投資が発生する可能性があると見込まれている。また、そうした資金流入は月の前半に偏る傾向があるという。2022~23年の24カ月では、対象海外投信への資金流入は15日までが68%を占め、10日まででも全体の過半にのぼったという。このことは、月初めに円売りが出やすいことを示唆している。

 

 


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