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☆核戦争の脅威は現実的か?

イスラエルの閣僚がガザへの核使用も選択肢だと発言し、職務停止となった。

そのことを伝えた下記のヤフー・ニュースでは、ロシアがその発言を批判したとされるが、そのロシアもウクライナ戦争では、核使用も選択肢だとしていた。


(以下に全文引用、URLまで)

ロシアは9日、イスラエルのアミハイ・エリヤフ(Amichay Eliyahu)エルサレム問題・遺産相がパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への核兵器の使用を「一つの選択肢」と発言したことについて、「全く容認できない」と批判した。

エリヤフ氏は同国のラジオ局コルバラマの番組で、ガザを実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)に対する報復攻撃の規模に不満を表明。ガザに核兵器を使用して「皆殺し」にする手法を容認するかとの質問に対し、「それも一つの選択肢だ」と答えた。

エリヤフ氏は後に「例え話」だったと釈明し、発言を撤回したが、停職処分を受けた。

ロシア外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官はエリヤフ氏の発言について、「挑発的で、全く容認できない」「ガザ地区の全住民が核兵器で脅されていることを示唆するものだ。ジェノサイド(集団殺害)の脅しなのか」と批判した。

イスラエルの核兵器保有は公然の事実だが、公式に認めたことはない。

ザハロワ氏は「これらの発言は、イスラエルが核兵器を保有していることを明確に裏付けるだけでなく、完全に不適切な状況下での使用を真剣に検討する素地があることを示している」と指摘した。

ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、ハマスとの一連の衝突におけるイスラエルの行為を批判している。

一連の衝突は10月7日、ハマスがイスラエルを越境攻撃したことで始まった。イスラエル当局によれば、この攻撃で民間人を中心に1400人が死亡、約240人が拉致された。

イスラエルは報復としてハマス殲滅(せんめつ)を目標に掲げ、ガザに空と地上から絶え間ない攻撃を実施。ガザ保健当局によると、多くの子どもを含む1万800人以上が死亡している。【翻訳編集】 AFPBB News

参照:ロシア、イスラエル閣僚の核使用も「選択肢」発言を批判


長崎大学核兵器廃絶研究センターの調べでは、世界に核保有国は9カ国ある。2023年6月1日時点の核弾頭保有数は、多い順にロシアが5890個、米国が5244個、中国が410個、フランス290個、英国225個、パキスタン170個、インド164個、イスラエル90個、北朝鮮40個となっている。

私見では、イスラエルがガザで核兵器を使うとは思えない。その必要がないからだ。今のままでも、ガザの人々は行き場もなく、抵抗らしい抵抗もできていない。一方的な虐殺に近いのだ。また、イスラエルとガザを隔てるものは鉄条網などの壁1つで、イスラエルも核被害を受けるからだ。

一方、ロシアがウクライナで核を使用する可能性も、当面は遠のいているように思える。西側諸国が支援疲れを見せ始めたことで、ロシアがそこまで追い詰められる可能性がほぼなくなっているからだ。

ちなみに、米国にとって、ロシアを弱体化させるというウクライナの役割はほぼ終ったのかも知れない。西欧諸国とロシアとの経済交流、友好関係はほぼ断ち切られたし、日本との経済交流も急減した。ロシア軍も疲弊し、弱体化した。

そこで、米議会はゼレンスキーに冷たくなり、EUもウクライナ閣僚の汚職の多さを理由にEU加盟を引き延ばしている。

汚職と言えば、フランスやイタリアの元トップも汚職で追求されたし、収賄で有罪判決を受けたフランスの元外相はIMFのトップに居座り続け、今はECBのトップでいる。何も、ウクライナに限ったことではないのだ。

もっとも、ウクライナがそのようなことを指摘すれば、自らEU入りを諦めることにもなりかねない。


このように、すぐに核兵器の使用があるとは思えないが、先週の「政治的に作られた格差社会」でも述べたが、私は世界が良い方向に向かっているとは思っていない。現代の世界の指導者たちにも失望している。

なかでも、最も信じられない政策はマイナス金利政策と、コロナ時の行動制限だった。どちらも市場経済の成り立ちや、人類の正常な生活活動を否定したもので、歴史的な暴挙だと言えたからだ。

これらのことは、現代社会の指導者は、何かの問題が起きるとパニックになって、歯止めなく暴走してしまうことを示した。その意味では、核戦争も絶対にないとは思えなくなっている。

参照:中国に狙われた工作機械 核開発のサプライチェーンに抜け穴

参照:危機なしで生きられない 米国、甦る核の生産工場


今後、世界で何が起きても驚かないようにして起きたい。そうした心の準備が何かが起きた時のパニックを防ぎ、パニックに至っている指導者たちに巻き込まれることを防ぐのだ。

世界はカオス、乱世だと言っていい。一方で、誤解を恐れずに言えば、相場には「乱世に利あり」という言葉があるように、持たざる者が資産を築くチャンスともなるのだ。

 



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