・戦争と平和 | 矢口新

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☆戦争と平和

私が子供の頃は学校で、日本が戦争をすることは2度とないと教えられた。私も平和が続くものだと思っていた。人類は学習能力があるので、「戦争は人類に害しかもたらさない」ことを理解し、過ちは2度と繰り返さないと信じていた。そう教えられていた。

しかし、その頃にもベトナムでは戦争が行われており、紛争や内戦も含めれば、世界で戦火が途絶えたことはない。私たちは、日本は別だと思い込んでいたのだ。いや、思い込まされてきたのだ。

ところが、第三次世界大戦は既に始まっているという知識人が表れているように、核戦争を含む戦火が日本にも及ぶ可能性が出てきた。中国や北朝鮮は核兵器を保有し、韓国の大統領も核保有したいと明言した。

戦火が日本にも及ぶ可能性どころか、日本政府は積極的に米陣営につき、米国による防衛費増額要求を丸呑みし、有事の際には先頭にたって戦う勢いさえ示している。

「中国が台湾を攻めたらどうするのか? 次は沖縄、九州ではないのか? 台湾を防衛線に、日本は中国と戦争しなければならない。また、そうさせないためには、日本は積極的に軍備を増強し、米軍との関係を深めなければならない」。日本政府は事実上、このようなことを言い、そのような予算を計上している。


・ウクライナの教訓

タイム誌の「2022年の人(PERSON OF THE YRAR)」は、ウクライナのゼレンスキー大統領だった。祖国防衛のために、ロシアと戦っている英雄だ。

とはいえ、別の見方をすれば、ロシアを挑発し、ロシア軍の侵攻を呼び込み、国土を戦場にしたのも同氏だ。

その挑発にまんまと乗り、自国民を危険に曝し、自国民が世界で活躍できる可能性を大きく狭めたのはロシアのプーチン大統領だが、ゼレンスキー大統領も自国民に同じようなことをしているのだ。プーチン大統領もゼレンスキー大統領も自分たちの国家観を国民に押し付け、「戦争は人類に害しかもたらさない」にも関わらず、自国民に戦争することを強いた。

そして現実には、ウクライナは米国やNATOのために、国土と自国民を犠牲にしてロシアと戦い続けている。米国やNATO諸国は資金と武器は提供するが、軍隊は送らず、決して自国民を危害には曝さないとしている。

この見方は日本のメディアの報道とは相容れないので、賛同されない方々が多くいると思う。私がなぜこうした見方をするのかは、これまでにも述べてきたので、以下のブログのコメントを読んで頂きたい。

参照:ウクライナ緊迫に思う(2014-03-03)

参照:米国の「いじめ」と、プーチンの危険な賭け(2022-02-28)

参照:ウクライナ戦争で、わが身を思う(2022-03-07)

参照:ウクライナ戦争で儲けているのは誰か(2022-07-11)

参照:ウクライナの武装化で、東欧の軍需産業が盛況(2022-11-28)


こうした見方の根底にあるのは、上記のコメントでもご紹介しているように、主に米メディアからの情報だ。ロシアのプロパガンダではない。

私はプーチン大統領もゼレンスキー大統領も、自国民のためには最悪の選択を行ったと見ている。そして、岸田首相の方向も同じようなものではないかと危惧している。


・戦争抑止力とは何か?

米政府はその債務上限である31.4兆ドルに、1月19日に到達した。米財務省は即座に6月5日までの異例の現金調達手段を採用し、政府が機能不全に至らないように延命措置を行った。とはいえ、それは緊急事態だということで債務上限以上の借金を重ねたことを意味しているので、今後は厳しい財政規律が求められることになる。

つまり、米国には戦争を始める予算がない。そして、米国民に危害が及ぶと米国民を納得させるに十分な理由がない限り、戦時や国防のための臨時予算も望めない。これまでウクライナに巨額の資金を提供し、台湾にもそれなりの金額の資金提供を行ってきたが、今後はそれが困難になる。

そこで、日本にも相応の資金負担、防衛費増額を求めてきていたが、岸田首相の応えは満額回答に近いものだった。日本政府には債務上限がなく青天井なので、いくらでも戦費を肩代わりできるからだ。また、武器の販売でも米国に大きな恩恵がある。

中国が恐い、北朝鮮は許せない、そうした危機感を煽ることで、2023年度に6.8兆円の国防費を計上、2023年度から5年間の総額が43兆円程度なので、24年度からの4年間は1年当り9兆円ほどの防衛費を計上した。

これは、1年の税収が60兆円台の国で、食料の大半を輸入に頼りながら、食料安定供給予算が1兆2701億円で、エネルギーのほぼ全部を外国に依存しながら、エネルギー対策予算が8756億円の国にとっては、破格の巨額だ。おまけに今後は債務の利払い費が急増する局面に入っているので、これらの予算を含め、多くの必要不可欠な予算が削られる可能性が高い。

そうでない場合には、利払い費や防衛費のために借金を重ね、増税を重ねることになる。つまり、国力を大きく弱め、エネルギーや食料の確保を考えずして、国防費を増やすという、本末転倒の事態となる。

私はプーチン大統領やゼレンスキー大統領の選択が国民のためになっているとは思えないが、岸田首相の選択も国民の安全や生活を無視したものだと言える。

日本のメディアの論調は、米国主導のロシア制裁に賛同しないトルコやインド、サウジアラビアなどに厳しい。

しかし、フィリピンなども中国との緊張緩和を模索しているように、平和を望むならば、一方の陣営だけに肩入れするのは危険だ。ウクライナは、米国やNATOに忠誠を誓ったために、戦場になってしまったのだ。

抑止力は従属関係からは生まれない。これは対人関係から国家関係まですべて同じだ。本当に戦争を避けたいのならば、自立した国家になることだ。食やエネルギーの自給率を極力高め、産業でも他国から頼られる存在になることだ。国防も自立なしでの安全保障など有り得ない。戦国時代なら城郭の本丸である首都に他国の軍隊を入れていての安全保障など、詭弁だとしか言いようがない。

今の日本に必要なのは、明治時代に経済を振興させ、列強と駆け引きしながら列強同士を牽制させ、他国との不平等条約を1つずつ、粘り強く改善していったような政治家ではないのか?

 

 

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