【11月17日海外市況】
*週末17日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の低下を受けて円買いが進んだ海外市場の流れを引き継ぎ、1ドル=149円台後半に下落した。149円56~66銭。今週は米消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)で相次いで減速が示されたため、連邦準備制度理事会(FRB)による年内の利上げ観測が後退。米長期金利の低下基調が続き、日米金利差の観点からは円が買われ、ドルが売られやすい地合いとなった。ただ、この日は米主要経済指標の発表に限られ、材料難だった。10月米住宅着工件数は前月比1.9%増加の137万2000戸と、市場予想を上回ったが、相場への影響は限られた。
*週末17日のニューヨーク株式相場は、手掛かり材料に欠け薄商いとなる中、横ばいとなった。前日終値比1.81ドル高の3万4947.28ドル。この日は相場に影響するような材料に乏しく、狭いレンジでプラス圏とマイナス圏を行き来する展開だった。原油価格の反発を受け、シェブロンは1.9%高。来週に感謝祭の連休を控え手じまい売りも出て、前日に上場来高値を付けたマイクロソフトは1.7%安だった。来週以降、感謝祭翌日の「ブラックフライデー」など年末商戦が始まる。これまで底堅さを保ってきた米国の消費に陰りが出ているとの指摘もある中、市場では「消費の状況を見極めたい」との声が聞かれた。
*週末17日のNY金は、米利上げ打ち止め観測を背景とした上昇が一服、小幅に反落した。前日比2.60ドル(0.13%)安の1オンス=1984.70ドル。週間では2.43%高。ボストン連邦準備銀行のコリンズ総裁は17日、CNBCテレビとのインタビューで米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に関して「追加利上げを議論の対象から外さない」と明言した。ややタカ派寄りの発言と見なされ、金相場の重しとなった。ただ、週内に発表された米消費者物価指数(CPI)などのインフレ指標が鈍化を示す中、FRBによる利上げ局面が終わりに近づいているとの見方は強く、相場の下値は限定的だった。
金ETF、883.48トン(+12.98)。
*NY白金は5日ぶり反落。前日比1.10ドル(0.12%)安の1オンス=901.70ドル。週間では6.63%高。
パラジウムは5営業日続伸。前日比9.30ドル(0.89%)高の1058.90ドル。週間では8.18%高。
*週末17日のNY原油は、前日に大きく売り込まれた反動で買い戻しが入り、大幅反発した。前日比2.99ドル(4.10%)高の1バレル=75.89ドル。ただ週間では1.66%下落し、4週連続のマイナスとなった。前日の相場は4.90%下落し、約4カ月ぶりの安値に沈んだ。米エネルギー情報局(EIA)が15日に公表した週報は、米国の原油在庫が予想を大きく上回る積み増しとなり、過去最大の生産ペースを維持していることを示す内容。中国などの景気停滞に伴う需要先細りへの見方も重なり、需給の緩みに対する警戒感が強まった。しかし、この日は売られ過ぎとの見方から、週末を前に買い戻しが活発化。相場はドルの軟調を追い風にほぼ1本調子で上昇し、終盤には76ドル付近の水準を回復した。また、ロシア産原油の供給制限を巡る思惑も相場を支援した。
*週末17日のシカゴトウモロコシは反落。前日比7.75セント(1.63%)安の1ブッシェル=467.00セント。週間では0.6%高。感謝祭祝日を含む週を前に、利益確定の売りやリスク回避ムードが広がった。
シカゴ大豆は3日続落。前日比20.00セント(1.47%)安の1ブッシェル=1340.25セント。ブラジルの産地での降雨予報を受け供給懸念が和らぎ、3日続落した。
【20日】
未定 (メキシコ休場)
16:00 (独) 10月 生産者物価指数(PPI) [前月比] -0.2%
19:00 (欧) 9月 建設支出 [前年同月比] -0.1%
24:00 (米) 10月 景気先行指標総合指数 [前月比] -0.7% -0.6%
27:45 (英) ベイリー英中銀(BOE)総裁発言