【円安、今後の目安は?】
米利上げ観測の高まりを受けて円売り・ドル買いが加速し、ドル円相場は約半年ぶりに1ドル=140円台まで円安が進んだ。直近の週間新規失業保険申請件数は市場予想を下回り、1~3月期米実質GDP(国内総生産)改定値が速報値から上方修正された。雇用や景気の底堅さが示されたことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げ予想が高まり、金融市場では、6月の利上げ確率が50%程度まで高まっている。
リスク要因とされる債務上限問題については、共和党のマッカーシー下院議長が協議で一定の進展があったと表明した。バイデン大統領もその後、債務上限を巡りマッカーシー氏と生産的な会話を行ったとし、25日午後には、交渉は妥結するだろうとの認識を示した。このため、ドル買いが入りやすくなっている。
26日には4月個人消費支出(PCEデフレーター) が発表され、来週2日には5月米雇用統計が発表される。インフレや雇用が良好であれば、利上げ見通しはさらに高まるだろう。債務上限問題も解決されそうなことから、ドル円は一段と水準を切り上げていく可能性がある。
ドル円日足は、138円の上値抵抗線をブレイクした。上昇基調が強まる可能性が高く、140円台に水準を切り上げて行こう。次の上値目標値は昨年11月の高値である142円23銭になりそうだ。
また、138円をブレイクしたことで、上値抵抗線からボトムまでの値幅を倍返しした147円や149円も、将来的な上値目標値として算定されよう。オーバーシュートも考慮すれば、150円も想定されるだろう。
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