10月9日の海外相場および市況 | 陳晁熙

10月10日(木)
【10月9日の海外相場および市況】
ny1009

*9日のNY外国為替市場では、米中貿易協議の進展期待が再び膨らむ中、円売り・ドル買いが緩やかに進行し、107円台半ば付近に上昇した。107円43〜53銭。米政府は今週、人権問題を理由に中国大手企業に対する輸出禁止や中国当局者の米国入国ビザ(査証)制限などの強硬措置を相次ぎ打ち出した。これを受け、10日から再開される閣僚級の米中貿易協議の進展期待は後退していたが、ブルームバーグ通信が9日、中国が米国との部分的な貿易合意になおもオープンだとする関係筋の話を報道。また、フィナンシャル・タイムズも中国が米農産物の購入拡大を提案する見通しと伝え、リスク警戒感が和らいだ。一方、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が「米経済はいくらかのリスクに直面している」と発言したほか、午後に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(9月17、18日開催分)では、会合参加者らが「米景気の先行きリスクが高まった」などの見解を示していた。

*9日のNY金は反発。1512.80ドル(+8.90)。外国為替市場では、対ユーロでドル安が進行。ドル建て金は割安感から買われた。ただ、中国は米国と貿易協議で部分的合意の可能性をまだ排除していないと報じられると、10日からの米中閣僚級協議の行方をめぐる過度の懸念が後退し、安全資産として金は売られやすく、上値は重かった。FRBのパウエル議長は8日、「準備高の供給量を増やす方針を近く発表する」と述べ、世界経済のリスク回避を図る追加利下げに含みを残した。また、この日公表された9月のFOMC議事要旨では、参加者が、貿易摩擦や世界経済の減速などを受け「景気の先行きリスクは7月会合から幾分高まった」と指摘しつつも、利下げの決定をめぐっては引き続き意見が割れたことが示された。

NY白金は3日続伸。896.70ドル(+6.60)。
パラジウムも高い。1654.70ドル(+4.00)。

*9日のNY原油は、米中貿易協議の進展期待や地政学的リスクへの懸念を背景に買いが先行したものの、米原油在庫週報の発表をきっかけに売り込まれ、ほぼ横ばいとなった。52.59ドル(+0.04)。10日からワシントンで開かれる米中の閣僚級貿易協議の行方に注目が集まる中、ブルームバーグは9日、中国が米国との部分的合意の可能性をなお排除していないと報じた。これを受けて、協議進展への期待が再び浮上し、リスク投資意欲が改善。米株価が反発し、原油も買われた。トルコ軍がシリア北部でクルド人勢力に対する軍事作戦を開始し、地政学的リスクへの警戒感が広がったことも買い要因となった。エルドアン大統領はトルコ国境沿いの「テロ回廊」を排除することが目的と語った。軍事作戦がイラクの石油産地であるクルド人自治区の経済に影響し、原油価格を押し上げる可能性があるという。ただ、米国内の原油供給過剰懸念が重石となり、上げ幅を一掃した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した4日までの1週間の米原油在庫は前週比290万バレル増と、市場予想の140万バレル増を上回る積み増しとなった。在庫増加はこれで4週連続。米国内の原油生産は日量1260万バレルに達し、過去最高となった。北海ブレント原油は、58.32ドル(+0.08)。

*9日のシカゴトウモロコシは反落。394.25セント(-1.50)。米プレーンズ北部の降雪をめぐる懸念は支援材料。ダコタや中西部の北部に大雪をもたらす予報で、さらに収穫が遅れる可能性がある。エネルギー情報局(EIA)の週報によると、トウモロコシを原料とするエタノールの生産高は、日量96万3000バレルに増加。また、在庫は2122万バレルに減少した。

シカゴ大豆は続伸。923.75セント(+3.25)。中国の米国産大豆購入拡大をめぐる楽観に加え、米中西部北部の大雪予報で大豆の収穫高に影響が出るとの懸念が支援材料。フィナンシャル・タイムズの報道によると、中国が米国に、米産大豆の購入を年間2000万トンから3000万トンに増やすことを提案するという。また、米プレーンズ北部での荒天予報も大豆市場を下支えした。ダコタやネブラスカ州などが雪や氷点下の気温に見舞われ、収穫がさらに遅れる可能性がある。


*9日のNYダウは、米中貿易協議の進展期待が盛り返し、3営業日ぶりに反発した。2万6346.01ドル(+181.97)。10日から開催される米中の閣僚級貿易協議を控え、市場は協議の先行きを待っている。ブルームバーグ通信は9日、中国は一段の関税発動が先送りされるならば、米国との部分的な合意に依然として前向きな姿勢だと報道。また、フィナンシャル・タイムズ(電子版)も、中国は閣僚級協議で大豆など米国産農産物の購入拡大を提案すると伝えた。国有企業への補助金など中国の構造問題を含めた包括的合意に至らないものの、部分合意によって15日に発動予定の2500億ドル相当の中国製品への関税率引き上げは見送られるとの期待感が広がり、ダウは一時260ドル高となった。トランプ政権は今週に入り、中国が新疆ウイグル自治区で少数民族を弾圧しているとして、中国大手企業に対する輸出禁止や当局者の米国入国査証(ビザ)制限という強硬措置を相次いで打ち出し、協議の先行きに不安が強まっていた。ただ、市場では、部分合意に向けて双方の歩み寄りが進んでいるのではないかとの見方が強まった。米連邦準備制度理事会(FRB)が9日午後に公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(9月17、18両日開催分)では、追加利下げの明確なシグナルは示されていなかった。


【10日の経済指標】
08:50   (日) 9月 国内企業物価指数 [前年同月比]  -0.9%
08:50   (日) 8月 機械受注 [前年同月比]  0.3% 
15:00   (独) 8月 貿易収支  216億ユーロ 
15:00   (独) 8月 経常収支  221億ユーロ  
17:30   (英) 8月 月次国内総生産(GDP) [前月比]  0.3%
17:30   (英) 8月 鉱工業生産指数 [前年同月比]  -0.9%   
17:30   (英) 8月 製造業生産指数 [前月比]  0.3% 
17:30   (英) 8月 貿易収支  -2.19億ポンド 
21:30   (米) 9月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  1.7%  1.8% 
21:30   (米) 9月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比]  2.4%  2.4% 
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数


第227回
『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/


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