9月12日の海外相場および市況 | 陳晁熙

9月13日(金)
【9月12日の海外相場および市況】
ny0912

*12日のNY外国為替市場では、米中貿易協議の進展期待を背景に円売り・ドル買いが優勢となり、108円台前半に上昇した。108円05〜15銭。トランプ大統領は11日、昨年発動した中国からの輸入品2500億ドルに対する1〜3弾の追加関税率引き上げを10月1日から15日に延期すると表明した。また、中国が知的所有権保護と米農産品の購入を確約した場合、中国製品に対する制裁関税の発動を先延ばししたり一部縮小したりする暫定合意案をトランプ政権が検討したと報じられた。その後、この報道を否定するホワイトハウス高官のコメントが伝わったものの、摩擦緩和への期待感が継続し、安全通貨である円は売りが優勢となった。一方、欧州中央銀行(ECB)は12日の定例理事会で、マイナス金利の深掘りと量的緩和の再開を決定。事前には量的緩和の再開に懐疑的な見方もあったため、ECBの決定は想定以上にハト的と受け止められ、ユーロが急落し、ドル円も連れ安となった。ただ、ドラギ総裁が会見で通貨安の追求を否定したことなどでユーロは反発し、ドル円も買い戻された。米中貿易協議の進展期待から米株高・債券安となったため、ドル円は押し上げられた。

*12日のNY金は、欧州中央銀行(ECB)による利下げ発表を受けて買われ、続伸した。1507.40ドル(+4.20)。ECBはこの日、3年半ぶりとなる利下げを決定。これを受けて、金利を生まない資産である金が買われた。また、ドルが対ユーロで一時の上昇から弱含みに転じたことも、ドル建て金の追い風になった。ただ、米中貿易協議に対する期待からNYダウが上伸し、安全資産とされる金は徐々に上げ幅を削った。

NY白金は続伸。952.60ドル(+12.40)。
パラジウムは史上最高値に上昇。1604.80ドル(+48.00)。一時、1621.55ドルと史上最高値を付けた。主要産地の南アフリカの鉱山で労働争議の可能性が浮上、供給逼迫への懸念が高まった。南アの白金鉱業労組は10日、主要鉱業各社との賃金交渉が行き詰まったと公式に発表した。問題が解決しなければ、ストの可能性が高まるとしている。

*12日のNY原油は、供給過剰懸念や米中貿易協議進展への一時の期待が後退する中で売られ、3日続落した。55.09ドル(-0.66)。サウジアラビアのアブドルアジズ新エネルギー相は、サウジは協調減産合意に基づく以上の生産削減を続けるとしつつも、12月の石油輸出国機構(OPEC)総会まで一段の減産が決まることはないだろうと発言した。これを受けて、需給の不均衡に対する警戒感が高まった。米産油量の増加によって2020年の需給均衡が「非常に困難になる」との見解を国際エネルギー機関(IEA)が示したことも、弱気の地合いを強める要因になった。IEAは今年と来年の需要の伸び見通しを、それぞれ日量110万バレル、130万バレルに据え置いた。トランプ政権では中国との貿易協議をめぐり、同国が知的所有権保護と米農産品の購入を確約した場合、中国製品に対する制裁関税の発動を先延ばししたり、一部縮小したりする暫定合意案を検討したと報道され、米中摩擦緩和への期待が一段と高まった。ただ、米ホワイトハウス高官がこの報道を否定したと伝わると、過度の期待が後退し、原油の売り圧力が強まった。
北海ブレント原油は、60.38ドル(-0.43)。

*12日のシカゴトウモロコシは反発。367.25セント(+7.25)。大豆相場高に連れ高し、米中貿易摩擦が緩和するとの楽観的な見方も支援要因。米農務省は12日発表した9月の需給報告で、米国産トウモロコシの単収予測を1エーカー当たり168.2ブッシェルと、前月の169.5ブッシェルから下方修正した。

シカゴ大豆は反発。895.50セント(+29.00)。中国による新たな買い付けがあり、米中貿易摩擦の緩和兆候が好感された。


*12日のNYダウは、欧州中央銀行(ECB)による金融緩和や米中貿易協議の進展期待を支えに7営業日続伸した。2万7182.45ドル(+45.41)。ECBは12日の定例理事会で、利下げや量的緩和の再開を含む包括的な追加金融緩和策の導入を決定。利下げは2016年3月以来3年半ぶりで、「中銀預入金利」を現在のマイナス0.4%から過去最低のマイナス0.5%に引き下げる。昨年末で終了していた量的緩和については、11月から月200億ユーロの資産購入規模で再開する。マイナス金利の深掘りは予想されていたが、ドイツなどの反対で量的緩和再開までは踏み込まないとの見方もあっただけに、予想以上のハト派的な決定が好感されて、NYダウにも追い風になった。一方、米中貿易摩擦をめぐっては、10月上旬に開かれる閣僚級協議に向けて歩み寄りの動きがみられることが市場センチメントの改善につながった。トランプ米大統領は11日、10月1日に予定していた対中制裁関税第1〜3弾の税率引き上げを15日に延期すると表明。また、中国商務省の報道官は12日の記者会見で中断していた米国産農産物の輸入を再開する意向があることを明らかにした。


【13日の経済指標】
未定   (中) 休場
13:30   (日) 7月 鉱工業生産・確報値 [前年同月比]  0.7%  
13:30   (日) 7月 設備稼働率 [前月比]  -2.6% 
16:00   (トルコ) 7月 経常収支  -5.5億ドル 
16:00   (トルコ) 7月 鉱工業生産 [前月比]  -3.7%   
18:00   (欧) 7月 貿易収支(季調済)  179億ユーロ   
18:00   (欧) 7月 貿易収支(季調前)  206億ユーロ 
21:30   (米) 8月 輸入物価指数 [前月比]  0.2%  -0.5% 
21:30   (米) 8月 輸出物価指数 [前月比]  0.2% 
21:30   (米) 8月 小売売上高 [前月比]  0.7%  0.3% 
21:30   (米) 8月 小売売上高(除自動車) [前月比]  1.0%  0.2% 
23:00   (米) 9月 ミシガン大学消費者態度指数・速報値  89.8  
23:00   (米) 7月 企業在庫 [前月比]  0.0%  0.4%


第224回
『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/


ブログ一覧に戻る