5月14日の海外相場および市況 | 陳晁熙

5月15日(水)
【5月14日の海外相場および市況】
ny0516

*15日のNY外国為替市場では、当初は米中両国の悪化した経済指標を受けて円買い・ドル売りが先行したものの、トランプ政権が輸入自動車への追加関税発動に関する判断先送りする方向で検討との報道を受けてドルが買い戻された。109円54〜64銭。4月の中国小売売上高と鉱工業生産はともに低調な内容。また、4月の米小売売上高と鉱工業生産統計もそれぞれ市場予想を下回り、米中貿易戦争の長期化が両国をはじめ世界経済に悪影響を与えるとの懸念が強まった。しかし、トランプ大統領が日欧からの輸入自動車への追加関税発動に関する判断を最大6カ月延期する方向で検討しているとの報道を受けて、NYダウが上昇に転じると、ドル買いが優勢となった。ムニューシン米財務長官が議会証言で「近い将来、北京に行く見通し」と発言したことも支援要因となった。

*15日のNY金は、貿易摩擦が激化している中国と米国の景気先行き懸念を背景に小反発した。1297.80ドル(+1.50)。中国国家統計局が15日発表した4月の小売売上高と鉱工業生産がともに弱い内容だったことに加え、米国の4月小売売上高と鉱工業生産の統計も振るわなかった。これを受けて、貿易戦争の長期化で両国経済が減速するのではないかとの懸念が広がる中、安全資産としての金買いが先行。ただその後、トランプ政権が輸入自動車への追加関税発動に関する大統領判断を最大6カ月延期する方向で議論を進めているとの報が流れたことから、NYダウが上昇に転じると、金は上値を削る展開となった。米中貿易摩擦の長期化と世界経済への悪影響に対する懸念が、この数日間の金買い要因となっている。

NY白金は反落。847.70ドル(-11.40)。
パラジウムはほぼ横ばい。1332.90ドル(-0.10)。

*15日のNY原油は、米国内の供給過剰懸念が圧迫材料となったものの、中東の地政学的リスクを警戒したした買いなどが入り続伸した。62.02ドル(+0.24)。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計によると、直近の原油在庫は前週比540万バレル増と、積み増し幅が予想を下回ったため、米国内の供給過剰に対する過度の懸念が後退した。ガソリン在庫は110万バレル減と、取り崩し幅が予想(30万バレル減)を上回ったことも好感された。また、中東の地政学的リスクの高まりも原油相場を押し上げた。米国とイランの指導部は14日、両国間の戦争は望まないと相次いで表明したが、米政権は空母打撃群や戦略爆撃機を中東に派遣するなどイランに対する圧力を強めており、軍事的緊張が高まっている。また、サウジアラビアは14日、石油パイプライン施設2カ所が爆発物を積んだ無人機に攻撃されたと発表。2日前にはアラブ首長国連邦(UAE)付近で、サウジ船籍の石油タンカーが「妨害攻撃」を受けた。こうした攻撃の背景には、米国とイランの対立がある。サウジアラビア内閣は同日の声明で、石油パイプライン施設破壊行為について、イランが支援する民兵も含め、破壊行為などを実行する全てのテロ組織に立ち向かう重要性を強く訴えた。

北海ブレント原油は上昇。71.77ドル(+0.53)。


*15日のシカゴトウモロコシは続伸。369.50セント(+0.75)。一時6週間ぶりの高値をつけた。米中西部のコーンベルトで降雨が予想されており、作付けがさらに遅れる可能性が懸念された。米農務省によると、12日までの段階で米国の2019年トウモロコシ作付け進捗率は9%と、この時期の5年平均の29%を大きく下回った。

シカゴ大豆は続伸も上げ幅縮小。835.50セント(+4.00)。トウモロコシの作付けの遅れが大豆への転作を促すかどうかが材料視された。アナリスト予想平均は15%


*15日のNYダウは、世界的な通商摩擦激化への過度な懸念が後退する中、続伸した。2万5648.02ドル(+115.97)。15日発表された米中両国の経済指標は悪く、売りが先行した。4月の中国小売売上高が約16年ぶりの低い伸びとなったほか、鉱工業生産の伸びも鈍化。4月の米小売売上高も前月比0.2%減と市場予想(0.2%増)に反してマイナスに落ち込み、鉱工業生産指数も0.5%低下と振るわなかった。しかし、トランプ政権が検討する輸入自動車への追加関税措置をめぐり、発動判断を最大6カ月先送りするとの報道を受けて、大統領判断の期限が18日に迫る中、世界的な通商摩擦激化への懸念が後退し、ダウはプラス圏に反発した。米中貿易協議についても、ムニューシン財務長官が議会証言で「近い将来、北京に行く見通しだ」と協議再開に意欲を示したことも好感された。中国からの輸入品2000億ドル分への追加関税を25%に引き上げたトランプ政権は、さらに現在対象から外れている3000億ドル分にも関税を上乗せする準備を進め、強硬姿勢を強めている。ただ、市場では、中国の輸入品への全面課税は最終的に回避されるとの見方が強いようだ。


【16日の経済指標】
08:50   (日) 4月 国内企業物価指数 [前月比]  0.3%   
08:50   (日) 4月 国内企業物価指数 [前年同月比]  1.3%   
08:50   (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
08:50   (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 
10:30   (豪) 4月 新規雇用者数  2.57万人   
10:30   (豪) 4月 失業率  5.0%   
18:00   (欧) 3月 貿易収支(季調済)  195億ユーロ   
18:00   (欧) 3月 貿易収支(季調前)  179億ユーロ   
21:30   (米) 4月 住宅着工件数 [年率換算件数]  113.9万件  122.1万件
21:30   (米) 4月 建設許可件数 [年率換算件数]  126.9万件  129.5万件
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数  22.8万件 
21:30   (米) 5月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数  8.5  10.0 
27:00   (墨) メキシコ中銀、政策金利  8.25%  8.25% 


第210回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


*TOCOM TV 出演
https://youtu.be/LckFpKGtS74

https://tocomsquaretv.com/20190325/


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