メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想 | 陳晁熙

【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は小動きだった。メキシコのロペスオブラドール次期政権は26日、南東部ユカタン半島のリゾート地、カンクンを起点とした観光鉄道の敷設などを巡り24~25日に実施した国民への「意見調査」の結果を発表した。観光鉄道をはじめとした次期政権の掲げる10の優先計画はすべておおむね9割程度の賛成票を得た。27日に発表した10月の失業率は、季節調整済みで3.2%だった。新NAFTA協定署名と新大統領就任を控えて様子見が強まった。

米国、カナダ、メキシコの3カ国は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで30日、北米自由貿易協定(NAFTA)を改定した新協定に署名した。署名により協定内容が確定し、全加盟国の議会承認を経て発効する。NAFTAの抜本改定は1994年の協定発効以来、24年ぶり。新たな協定の名称は「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」。自動車の対米輸出に数量規制を設けたり、不当な通貨安誘導を禁じた為替条項を盛り込んだりと、管理貿易の色彩も強い。

*今週のメキシコペソ円は、堅調に推移しそうだ。「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」が署名された。NAFTA見直しはトランプ大統領が通商政策で掲げた優先課題の一つだが、米国の議会承認に向けた先行きは不透明。先の中間選挙で下院の多数派を獲得した野党・民主党から協定の修正を求める声が出ている。環境と労働者の保護が不十分だと訴えており、来年1月に招集される新議会で審議することになれば難航する可能性がある。メキシコで1日、左派の元メキシコ市長アンドレス・ロペスオブラドール氏(65)が大統領に就任した。任期は6年。

同氏は3度目の挑戦となった7月1日の大統領選で、5割を超える票を得て圧勝した。経済運営では、法的根拠のない「国民への意見調査」で建設中の新空港工事の中止を表明するなど混乱を招く政策や政治手法で市場や経済界からは懸念が出ている。

一方、就任演説では「これから始まる変革は秩序正しく平和的だが、同時に急進的なものになる。メキシコの再生を妨げる腐敗と犯罪の不処罰に終止符を打つ」と強調。政官界に深く根差した腐敗構造にメスを入れるとともに、最悪水準の治安の改善に取り組む決意を明らかにした。また、汚職撲滅で無駄を省くことにより、財政を再建する考えを表明。増税などは行わない方針も改めて示した。

新政権が大衆迎合的との懸念もあるが、メキシコのエレーラ次期副財務相は日、2019年の経済成長率は2%強、為替相場は1ドル=20ペソ前後との見通しを明らかにした。また、2019年予算案はほぼ準備ができているとした。また、ウルスア次期財務相は、財政黒字の拡大を目指す意向を明言するとともに、中央銀行の新たな副総裁を発表した。主要株価指数が2014年以来の安値水準に落ち込んだことを受け、市場の信頼回復を図る。ウルスラ氏は、基礎的財政黒字の国内総生産(GDP)比を、2018年推計の0.7%から来年は1.0%前後まで引き上げる方針を示した。現実路線に則した経済運営を行う可能性が高く、ペソは堅調に推移しよう。


【メキシコ経済指標】
3日月曜日
23:00 11月景況感前回50.7  予想50.2
24:30 11月製造業PMI前回50.7、予想51.2

5日水曜日
23:00 11月消費者信頼感 前回101.4、予想101.8

7日金曜日
23:00 11月消費者物価指数前年比前回4.9%、予想4.7%


peso1203

*予想レンジ:5.50円~5.80円

情報提供:(株)みんかぶ
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