8月10日の海外相場および市況 | 陳晁熙

8月13日(月)
【8月10日の海外相場および市況】
ny0813

*週末10日のNY外国為替市場のドル円相場は、トルコ・リラの急落などを背景にリスク回避の円買いが優勢となり、110円台後半に下落した。英国が合意なき欧州連合(EU)離脱への懸念からユーロが急落。対米関係が悪化しているトルコのリラも急落するなど、欧州通貨や新興国通貨の下落を背景にリスク回避が強まった。特にトルコリラは、急激なインフレの進行に加え、米国人牧師の拘束をめぐって米国との外交関係が悪化していることなどを背景に対ドルで急落。さらにトランプ大統領が、鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置として発動した追加関税について、ツイッターで「トルコに関しては税率を2倍に引き上げることを承認した」と明らかにしたことから、リラ売りに拍車が掛かった。リラ急落を受け、欧州金融機関への影響が懸念されたことから、リスク回避姿勢が強まり、NYダウが大幅続落。安全資産とされる米国債への買いが進み、米長期金利が大幅に低下したことから、一時110円51銭まで円買い・ドル売りが進んだ。7月米消費者物価指数(CPI)は全体、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数いずれも前月比で0.2%上昇。ともに市場予想と一致したため、相場への影響は限定的だった。

CFTC建玉8月7日時点:ファンドのドル買い・円売りは6万2807枚(前週比-5650枚)と減少した。総取組高
は18万7902枚と前週比9664枚の減少。

*週末のトルコリラ円は一時15.53円まで急落。トランプ大統領が10日、トルコからの輸入関税について、アルミニウムを20%、鉄鋼を50%に引き上げることを承認したことが嫌気された。

*週末10日のNY金は、ほぼ横ばいとなった。トルコの国内インフレ高進や対米関係悪化に警戒感が広がる中、トランプ大統領が同国に対し鉄鋼・アルミニウムの関税引き上げを10日朝方に発表した。外国為替市場では、トルコ・リラが急落する中で、対ユーロでドルが急伸。ドル建て金に割高感が生じ、金は売られた。一方で、トルコ・リラ急落をきっかけに国内、中東情勢の不安定化という懸念も広がり、投資家心理が悪化。安全資産として金を買う動きも広がった。このため、金相場は一時プラス圏に浮上する場面も見られた。トルコリラが一時、23%安と史上最安値まで急落し、ロシア・ルーブルが2年超ぶりの安値を付け、ユーロや英ポンドが1年ぶりの安値水準に落ち込む中、安全資産として米ドルに買いが殺到した。

CFTC建玉8月7日時点:ファンドの金買い越しは1万2688枚(前週比-2万2649枚)と減少。総取組高は45万
9474枚と前週比6819枚の減少。

*週末10日のNY白金は新興国通貨の下落や株安が嫌気されて下落。

CFTC建玉8月7日時点:ファンドの白金売り越しは8143枚(前週比-40枚)と減少。総取組高は7万9082枚と前
週比3057枚の減少。

*週末10日のNY原油は3日ぶり反発。ドル買い・ユーロ売りが急速に進行し、ドル建て原油は割高感から売られた。しかし、国際エネルギー機関(IEA)が発表した月報で、2019年の世界石油需要増加見通しを日量150万バレルと、前回予想から同11万バレル引き上げたことがきっかけとなり、反発に転し、一時67.87ドルの高値を付けた。米国内の石油掘削リグ稼働数は前週比10基増の計869基と、2015年3月以来の高水準で、5月以来の大幅増となった。しかし、トランプ政権が7日、対イラン制裁の一部を再発動する中、国際石油市場の需給が徐々に引き締まるとの見込みが広がっているため、高値圏を維持した。

CFTC建玉8月7日時点:ファンドの原油買い越しは60万8927枚(前週比-4473枚)と減少。総取組高234万2575枚と前週比6594枚の減少。

*週末10日のシカゴトウモロコシは続落。米農務省が8月の農産物需給報告で米国の2018年度のトウモロコシの収穫量見通しを市場予想より大幅に引き上げたのを受け、3%程度値を下げた。米国のトウモロコシの単収は178.4ブッシェルと記録的な規模に膨らむ見込み。これは市場予想の平均値より2.2ブッシェル多く、18年度の収穫量は過去3番目の大きさとなる見通し。

CFTC建玉8月7日時点:ファンドのトウモロコシ買い越しは12万1315枚(前週比1万0742枚)と増加。総取組高は176万0500枚と前週比9万0746枚の減少。

*週末10日のシカゴ大豆は急落。米農務省が発表した8月の農産物需給報告で、2018年の収穫量の見通しが全ての予想を上回ったのに加え、在庫が記録的な規模に膨れ上がるとの見通しが示され、5%近く値を下げた。
CFTC建玉8月7日時点:ファンドの大豆売り越しは1万8678枚(前週比-4595枚)と減少。総取組高は78万
9827枚と前週比1万4746枚の減少。

*週末10日のNYダウは、トルコ経済の混乱への懸念から投資家のリスク回避姿勢が強まり、3日続落した。トランプ米大統領は10日朝、ツイッターへの投稿で、トルコに対する鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置について追加関税を2倍に引き上げる方針を表明。米国人牧師の拘束問題で対米関係が急速に悪化する中、トルコ通貨リラの急落に拍車が掛かった。急激なインフレ進行などトルコ経済が一層混乱するとの懸念から、同国向け債権を抱える欧州の銀行株が売られるなど、世界的に投資家のリスク回避姿勢が強まった。米国市場では、安全資産とされる米国債への買いが進み、米長期金利は大幅に低下。融資業務の利ざや悪化への懸念から、米大手金融株が売られて、ダウは一時290ドル近く下げた。市場ではトルコ経済の混乱が米国経済に与える直接的な影響は軽微との見方が支配的だが、欧州銀行のトルコ向け債権が悪化し、欧州株の下落が止まらなくなれば、機関投資家は損失を穴埋めするため、米株式を売る可能性があるという。


【13日の経済指標】
*特になし


第177回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


ブログ一覧に戻る