白金は底入れの可能性へ | 陳晁熙

【白金は底入れの可能性へ】

南アフリカは最大の白金生産国であり、同国の通貨ランドの動向は白金相場に大きく影響する。

2015年から2016年1月にかけては、米国の利上げとその後の利上げ見通しの高まりから南アランドは対ドルで下落し続け、2016年1月11日には1ドル=17.1南アランドと、大きく南アランド安が進行した。このため、南アフリカの輸出が促進され、同国生産の白金にも輸出圧力がかかることになった。

これは、日本で例えて言えば、円安になったので、日本国内で生産された自動車が大量に米国に輸出されるというイメージ。

そのため、NY白金相場は下落基調を強め、南アランドの下落に歩調を合わせるかのように1月には811ドル台と、2009年2月以来の安値を付けた。

白金の生産コスト(およそ1200ドル)からすれば、ありえない安値に沈んだが、通貨安はそれ以上の影響を及ぼしたということだろう。

しかし、2016年に入り、米国の利上げ見通しが後退すると、ドルは対ユーロ、対円で下落し、対資源国通貨に対しても下落した。

ドル円相場に関しては、年初は120円だったが、4月には107円台半ば付近まで円高が進んだ。

ドルは対南アランドに対しても下落し、4月下旬には1ドル=14.38南アランドと、ピークから2割近くも下落している。つまり、南アランドは2割近く、対ドルで上昇し、白金の輸出にもブレーキがかかってきた。

需給状況が大きく改善する見込みがない以上、白金相場は通貨南アランドの動向に、今後も左右されるだろう。

さて、米国であるが、4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、利上げが見送られる公算が高い。

CMEのFEDWATCHを見ると、25日時点で、本日27日のFOMCでFF金利が0.75%に引き上げられる確率は0.0%。また、6月のFOMCでは22.5%に過ぎない。

もっとも、FOMC終了後の声明やイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言がタカ派的となればこの確率見通しも大きく変化しよう。しかし、世界経済の減速懸念が依然として強く、原油相場の動向も不透明でインフレ率に大きな変化がない以上、利上げ見通しが強まる可能性は弱いと予想する。

NY白金はようやく1000ドルの大台を回復し、ここで値固めされるかどうかのポイントに来ているといえよう。

東京白金を見ると、2015年高値の4933円(1月21日)を起点とする下落トレンドラインをブレイクしており、チャート的には底入れの可能性が高まっている。

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白金と金の価格差も今年の3月以降、縮小傾向にある。

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