ドル円相場、今週の見通し | 陳晁熙

【ドル円相場、今週の見通し】
*今週のドル円相場は、下落基調が続きそうだ。

15~16日に米国のワシントンで開かれていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が閉幕した。各国が財政・金融・成長戦略をフル出動し、停滞しつつある世界経済の成長を確保するとの共同声明を採択した。為替に関して声明は、「為替レートの過度な変動や無秩序な動きは経済・金融の安定に悪影響を与え得る」「通貨の競争的切り下げを回避する」として、従来のG20声明と同じ表現が記された。ただ、円相場に関しては、麻生財務相が、急激な円高進行について「一方的に偏った動きに強い懸念」を示し、「過度の為替変動に対しては、今回の共同声明に沿い、適切な行動を取る」と話したものの、ルー米財務長官は「円高は進んだが、特に無秩序な動きではない」「日本は通貨の競争的切り下げは回避すべき」と会見で明言し、日本に対して円安誘導に釘を刺した。市場は、急激で過度の円高にならない限り、日銀の実弾による市場介入は困難になったとの見方を強めた。

17日、カタールの首都ドーハで開催された石油輸出国機構(OPEC)加盟国や非加盟の他産油国が参加した会合では、増産凍結で合意できなかった。増産を計画しているイランが欠席したため、サウジアラビアなどが不満を示し、最終合意に至らなかった。この報道を受けて週明け18日のNY原油時間外相場は急落し、原油相場が再び大幅に下落する懸念が強まっている。原油相場の急落を受けて、市場はリスクオフ状態となり、為替市場はドル売り・円買いが進行し、ドル円は一時107円87銭まで下落した。

4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、利上げが見送られる可能性が高く、日銀の金融政策にも手詰まり感が強いことから、円高の流れはしばらく継続しよう。ただ、105円が接近する円高となった場合、政府要人や日銀からの円高牽制発言が予想されるため、円高への警戒感は高まってくるだろう。

今週注目される経済指標は、19日の米3月住宅着工件数、20日の本邦3月貿易統計、米3月中古住宅販売件数、21日の欧州中央銀行(ECB)理事会およびドラギ総裁会見、米3月景気先行総合指数など。

予想レンジ:105.00円~110.00円

*テクニカル:ボリンジャーバンドの-1σラインを割り込み、下落基調が強まった。RSI(14日)は反落に転じ、下落基調が強まりそうだ。上値抵抗線:108円82銭(-1σ)、109円75銭(4月15日高値)、110円75銭(中心線)112円65銭(+1σ)、113円82銭(3月29日高値)、114円57銭(+2σ)。下値支持線:107円62銭(4月11日安値、年初来安値)、107円(心理的節目)、106円(心理的節目)、105円(心理的節目)。

yenc

*CFTC建玉4月12日時点:ファンドの円買いは6万6190枚(前週比+6117枚)と買い越し幅は増加。総取組高は17万3515枚と前週比6684枚の増加。ファンドは買いを増やし、売りを減らしている。
cftc

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