ドル円相場、今週の見通し | 陳晁熙

【ドル円相場、今週の見通し】

*今週のドル円相場は下落基調が続きそうだ。110円の心理的節目をあっさり割り込んだことで、110~115円のレンジから105~110円のレンジにシフトダウンした可能性があり、レンジの下限を試す動きが継続しよう。

安倍首相による米紙とのインタビューで通貨安競争回避発言が出て、日銀による為替介入も期待できず、米国の追加利上げ機運が後退していることから、円高基調が続きそうだ。殊に5月に日本で開催されるサミット(主要国首脳会議)を控え、日銀の「円売り介入」は難しいだろう。一段と円高が進めば、政府当局者から市場介入を仄めかす発言も出るだろうが、単独介入は政治的に困難だろう。また、効果の程も疑わしい。

3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録は、総じてハト派的内容だったことが判明し、4月のFOMCにおいて、利上げは見送られる可能性が高い。CMEのFedWatchを見ても、FF金利が0.75%に引き上げられる確率は、4月が3.5%、6月が20.9%と低いままで、今年前半での利上げも困難との見方が強まっている。

日米の実質金利(名目金利から物価上昇率を差し引いた金利)を見ると、昨年12月以来、米国が日本よりも低くなっており、ドル売り・円買いを後押ししている。ちなみに2月の実質金利は米国が-0.5%、日本が-0.2%と算定される。

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米国の3月ISM景況感指数は製造業が6カ月ぶりに好不況の分岐点となる50を回復し、非製造業も予想を上回っており、米国の景況感は改善しているが、イエレンFRB議長の発言とFOMC議事録がいずれもハト派的内容だったことから、ドル売り・円買いの流れは止まりそうにない。

予想レンジ:105.00円~110.00円

*テクニカル:ボリンジャーバンドの-2σラインを割り込み、下落基調が強まった。RSI(14日)は25%にまで低下し、売られ過ぎ感が強まっている。自律反発の可能性が高いだろう。テクニカル的には底入れ近い可能性。上値抵抗線:110円(-1σ)、111円64銭(中心線)113円31銭(+1σ)、113円82銭(3月29日高値)、115円00銭(+2σ)。下値支持線:107円(心理的節目)、106円(心理的節目)、105円(心理的節目)。

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*CFTC建玉4月5日時点:ファンドの円買いは6万枚(前週比+5686枚)と買い越し幅は増加。総取組高は16万6831枚と前週比1万8539枚の増加。ファンドは買い、売りを共に増やしている。

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